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    「北朝鮮の指導者金正恩、5月9日にモスクワを訪問せず- クレムリン」:理由を明かさぬ訪ロ中止 (2015年4月30日 「TASS通信」)

    ロシアのTASS報道によると、金正恩が5月初旬の訪ロを中止したようだ。

    TASS, North Korean leader Kim Jong-un won't visit Moscow on May 9 — Kremlin, http://tass.ru/en/russia/792598

    同報道によると、金正恩が「国内問題のために」訪ロを中止したと、プーチン大統領の報道官が述べた。同報道官は、今後、金正恩とプーチンとの会談の予定はないという。また、金正恩の訪ロ中止が、他の参加国からのクレームによるものでもないと同報道官は述べている。

    拙ブログでも、専用機の準備状況や国際チェス連盟の報道、書かなかったが、数日前に締結された朝露間の経済・文化交流協定などからして、彼の訪ロは確定的だと書いてきた。

    「国内問題」というのが、単なるエクスキューズなのか、深刻な問題を抱えているのかは判断できないが、しばらくは「国内問題」の内実を巡り、韓国発の様々な憶測が飛び交うことであろう。

    「朝鮮人民軍第5回訓練幹部大会参加者のためのモランボン楽団公演開催」:ソヌ・ヒャンヒ登場せず、今一つ盛り上がらぬ公演 (2015年4月30日 「朝鮮中央TV」)

    ソヌがいないように見える。
    未発表の「元帥様」新称賛ソングも。
    コンサート開始直後から、「元帥様」映像がスクリーンに。これまでは、「元帥様」はクライマックスで登場することになっていたはず。
    曲目との関係かもしれないが、演奏が軽くなっている、重厚さを失っているような。
    種バイオリニスト、芸術人大会で討論をした女性に交代した模様。クロースアップは、彼女ばかり。

    どうも、モランボン楽団よりも「歌唱組」が新しいことをやっている模様。
    無伴奏に近い、コーラスは良い。バイオリンがそれを支えている。

    『人情の世界』のバイオリンは、ソヌではなかった。リュ・ジナお立ち台(椅子あり)で熱唱。

    バンドメンバーが演奏を楽しんでいない。乗りがないというか。

    新しい試みとしては、客席にモニターが設置されているように見える。

    「元帥様」半袖モードで。

    <追記>
    公演中にTwitterのような感じで書いたが、公演の様子をYouTubeにアップロードしておく。そのうちに、高画質・高音質の動画がアップロードされると思うが、繋ぎとしてどうぞ。幸い、音声や画像の途切れはほとんどないが、音声と映像のシンクロのずれ、音声の歪みなどがある。
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    Source: YouTube, https://youtu.be/LAE_hI3ncco

    <追記2>
    新曲『千里でも万里でも』の歌詞字幕をYouTubeに追加。

    「山林復旧戦闘を継続して力強く展開していこう - 平安南道 -」:失敗事例も紹介、中央レベレで問題提起か (2015年4月26日 「朝鮮中央TV」)

    韓国・国情院情報による「公開処刑」説の中に、金正恩の「山林復旧戦闘命令に不服従」という理由があった。あまり気にせず見ていたのだが、数日前に「朝鮮中央TV」で放送された「集中放送」の中で、山林復旧事業の失敗事例を紹介する番組があった。北朝鮮は、成功例を大々的に宣伝するのが常であり、失敗例を紹介するのは珍しい。ナレーションも「山林復旧戦闘場は、(幹部の)愛国心を検閲する場」と言っているが、だからといって「公開処刑」はさすがにないと思う。一方、このような番組を放送していることからは、「山林復旧戦闘」事業で、中央レベルの何らかの問題が提起されたからかもしれない。

    同番組に日本語字幕を付けてYouTubeにアップロードしておいたので、関心のある向きはどうぞ。
    20150430sanrimf2.jpg
    Source: YouTube, https://youtu.be/s-6FcAg_xPk

    「朝鮮外務省スポークスマン、過去の犯罪を覆い隠そうとする日本首相の妄言を糾弾」:米両院における安倍演説、慰安婦の訳語 (2015年4月29日 「朝鮮中央通信」)

    「朝鮮中央通信」が、「朝鮮外務省スポークスマン、過去の歴史を覆い隠そうとする日本首相の妄言を糾弾」という記事を29日付けで配信した。米国両院における安倍演説を意識したものであることは間違いない。同通信では、現時点で朝鮮文、英文、日本文で記事が配信されているが、朝鮮文を基に全文訳出しておく。

    ************************
    (平壌4月29日発、朝鮮中央通信)
    朝鮮民主主義人民共和国外務省スポークスマンは、日本首相安倍が、日本軍性奴隷被害者を冒涜しながら、日本の過去の犯罪を覆い隠そうと、再び狡猾なことを行ったことと関連し、29日、朝鮮中央通信社記者が提起した質問に次のように回答した。

    米国を行脚している安倍は、最近、ある公演で日本軍性奴隷について「人身売買被害者」という表現を使ったり、記者会見でも性奴隷問題を人身売買による被害の結果と歪曲する妄言を吐いた。

    安倍の妄言は、被害者に対する耐えがたい冒涜である。

    明白なことだが、日本軍性奴隷は、人身売買の被害者ではなく、軍国主義日本が強権を動員し、体系的に行った性奴隷犯罪の被害者である。

    日本が、朝鮮強制占領と第2次世界大戦の期間に行った特大型反人類犯罪は、隠すことも、覆うこともできない厳然たる歴史的事実である。

    安倍をはじめとした日本の右翼保守勢力が、過去の犯罪に対して口を極めて否認し、狡猾な言葉遊びでその責任を回避しようとすることは、人間の道徳と良心でからは到底見いだすことができない、無頼漢、初歩的な正常な感覚も持たない精神病者の行為といわざるを得ない。

    日本軍性奴隷問題をはじめとした過去の犯罪を謝罪し、清算することに対する国際社会の強力な要求を無視し、特大型反人類犯罪の庇護に出た安倍の妄言は、日本の道徳的低劣さと破廉恥さの赤裸々な表現である。

    安倍が、今回、女性人権保護のための国連への資金供与を増やすと言うが、これもやはり神聖なる人権を僅かな金で取引しようとする、人類を愚弄する汚らわしい行為である。

    日本当局が、過去の犯罪の歴史を必死になって覆い隠しながら、その轍を再び踏み続けるならば、日本は過去の敗戦を凌駕する恥ずべき破滅を免れないであろう。

    安倍をはじめとした日本当局者は、時代錯誤的な思考方式から抜け出し、国際社会の要求通りに日本軍性奴隷犯罪をはじめとした全ての反人類犯罪に対し、誠実に認めて謝罪し、徹底して賠償する道に向かわなければならない。

    『朝鮮中央通信』、「조선외무성 대변인 과거범죄를 가리워보려는 일본수상의 망발을 규탄」、http://www.kcna.kp/
    ************************************

    非難された日本首相であるが、米両院での英語による演説で、下記のように述べている。

    Post war, we started out on our path bearing in mind feelings of deep remorse over the war. Our actions brought suffering to the peoples in Asian countries. We must not avert our eyes from that. I will uphold the views expressed by the previous prime ministers in this regard.
    (外務省によるオフィシャルな訳出ではなく、筆者訳:戦後、我々は戦争に対する深い呵責の念を抱くことから始まった。我々の行為は、アジア諸国の人々に苦しみをもたらした。我々は、そのことから目を背けるべきではない。私は、このことに関して過去の首相が表明した見解を支持する)

    また、「性奴隷」関連部分では、

    Armed conflicts have always made women suffer the most. In our age, we must realize the kind of world where finally women are free from human rights abuses.

    (同上:武力紛争は、常に女性を最も苦しめてきた。我々の時代に、我々は最終的に女性が人権侵害から解放された世界を実現しなければならない。)

    と述べている。

    Nikkei Asian Review, Full text of Abe's speech in US Congress, http://asia.nikkei.com/Politics-Economy/International-Relations/Full-text-of-Abe-s-speech-in-US-Congress

    つまり、「性奴隷」は、「武力紛争」により「最も苦しめられてきた」女性ということのようだ。

    上で訳出したとおり、「朝鮮中央通信」の朝鮮文では、従軍慰安婦を「性奴隷」と、日本文では「日本軍『慰安婦』」と、そして英文では「the victims of the sexual slavery for the Imperial Japanese Army」と訳している。朝鮮文に最も近いのは、英訳である。また、「人身売買」については、「"victims of flesh traffic" 」としており、米国メディアなどが使った「human trafficking」よろもきつい表現を使っている。正しい用法としては「flesh-traffic」とハイフォネーションが必要なようだ。

    安倍演説に対する、米国やアジア諸国の反応はまだ確認していないが、少なくとも北朝鮮は強く反発することであろう。

    「金ヨジョン来月出産推定・・・北韓富裕層ではクック電気釜流行」:金ヨジョンの出産は?、韓国製電気釜 (2015年4月29日 「中央日報」)

    韓国・国情院が「29日、(韓国)国会情報委員会全体会議」で、北朝鮮関連情報を報告したと『中央日報』などが報じた。例によって、誰それが「公開」処刑されたという話が中心であるが、銀河水関係者の処刑説など、「公開」処刑説には眉唾物がかなり混ざっているようだ。そもそも、「公開」処刑に関する誤った情報を国会の関連委員会で報告するなど、それ自体が諜報能力の低さを露呈するものであるが、情報操作を目的とした意図的な誤報リークの可能性も十分にある。

    『中央日報』、「"김여정 내달 출산 추정 … 북한 부유층선 쿠쿠밥솥 유행"」、http://article.joins.com/news/article/article.asp?total_id=17703814&cloc=olink|article|default

    処刑と関係ない話としては、金ヨジョンの「来月出産」説が書かれていた。これ、3月に書いた記事の中でさんざん迷ったあげく懐妊可能性を否定したが、根拠の一つとなっているのは、その時に『労働新聞』から引用した下の写真のようだ。

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    Source: 拙ブログ、「「朝鮮人民軍最高司令官金正恩同志が東海岸前方哨所を守るシンド防御中隊を視察された」:金ヨジョン単独同行、いつもニコニコ (2015年3月12日 「労働新聞」)」、http://dprknow.blog.fc2.com/blog-entry-960.html

    しかし、同記事の別の写真を見ると、妊娠8ヶ月のようには見えない。
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    Source: 拙ブログ、「「朝鮮人民軍最高司令官金正恩同志が東海岸前方哨所を守るシンド防御中隊を視察された」:金ヨジョン単独同行、いつもニコニコ (2015年3月12日 「労働新聞」)」、http://dprknow.blog.fc2.com/blog-entry-960.html

    考えられることは、李雪主懐妊の時も明らかに腹部が大きくなった彼女を何回も「現地指導」等に同行させているので、金ヨジョンの2~3月にかけての露出度からすると、同じ手法を使って朝鮮人民に彼女の懐妊を「気付かせている」のかもしれない。

    韓国製電気釜が北朝鮮の富裕層の中で流行しているということも書かれている。理由は、「中国製よりも質の良い韓国製を求める」ということであるが、それならば、韓国製よりも質の良い日本製を買った方が、質が保証されるだけではなく、思想的な安全性も確保できるはずだ。今となっては、価格もさして変わらないのだし、北朝鮮への流入元である中国市場では、大量の偽物と共に、一般的に流通しているはずである。羅先でも、「日本製は問題ないが、南朝鮮製は絶対に駄目だ」と誰かが言っていた。富裕層のステータスシンボルだとしても、危険すぎる。

    しかし、高機能の電気釜は「停電しないこと」を前提に設計されているはずで、相対的にも絶対的にも停電頻度が高い北朝鮮で使い物になるのだろうか。停電するたびにマイコンがリセットされてしまい、まともに炊けないような気もするが、実は、日本の技術者はそこまで読み込んだ設計をしているのだろうか。

    「朝鮮芸術映画」などでは、米は薪、練炭、ガス、電熱線コンロを使って炊いているが、そちらの方が確実に炊けるのではないだろうか。

    「朝鮮人民軍第5回訓練幹部大会参加者のためのモランボン楽団公演開催」:やはりあった公演、30日20時15分からKCTVで録画実況放送予告 (2015年4月29日 「朝鮮中央通信」)

    やはり、「元帥様」は第5回訓練幹部大会参加者のための公演を開催したようだ。明日、20時15分からKCTVで放送がある。楽しみだ。

    KCNAも報道。
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    Source: KCNA

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    Source: KCNA

    モランボン楽団 「<新しく出た歌>人情の世界」:金正恩称賛ソング、リュ・ジナの熱唱 (2015年4月27日 「朝鮮中央TV」)

    コメントでも頂いているが、4月27日にさらなるモランボン楽団の「新しく出た歌」が「朝鮮中央TV」で流れた。久しぶりの金正恩称賛ソングである。リュ・ジナが「父なる懐」の「情」を熱く歌い上げている。

    モランボン楽団の公演は結局なさそうであるが、曲が次々と出てきている。過去の3曲ではバイオリンがあまり活躍していなかったが、この曲ではバイオリンがリュの歌と掛け合いながら良い感じで使われている。問題は奏者なのだが、演奏風景が出ないので分からない。

    YouTubeに日本語字幕を付けてアップロードしておいたので、関心のある向きはどうぞ。
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    Source: YouTube, https://youtu.be/z6VQoartkLE

    「北朝鮮、国際チェス連盟加盟へ」:金正恩訪ロ既定なのか?、FIDE会長、国家チェス連盟の指導者に金正恩を推薦 (2015年4月24日 「TASS通信」)

    北朝鮮が国際チェス連盟(FIDE)のフル資格メンバーとして5月に加盟することとなるだろうとロシアのTASSが24日に報じた。

    FIDE会長キルサン・イリュムジーノフは、駐露北朝鮮大使や北朝鮮体育省副相兼北朝鮮オリンピック委員会副会長と会い、北朝鮮国家チェス連盟にFIDEのフル資格メンバーとして加入することを認めると伝えたという。FIDE会長は、5月に北朝鮮を訪問し、これを公式に北朝鮮側に伝えるという。

    興味深いのは、FIDE会長が「5月の戦勝記念日にモスクワで、そうでなければ北朝鮮で金正恩指導者と会いたい」と述べている点である。彼の発言からすると、ロシアでは、金正恩訪ロが既定の事実となっているようである。

    FIDE会長は金正恩が「北朝鮮国家チェス連盟の会長(名誉会長?)」職にも就任することを勧めたとのことである。「元帥様」がこうした名誉職に就くことはないと思うが、チェスの国際トーナメントでも「共和国旗」をたなびかせるよい機会になるので、もしかすると「元帥様」も形を変えて受け入れるのかも知れない。

    FIDE会長は3月にソウルを訪問しているが、38度線(軍事分解線)一帯で大規模な南北間子供チェス大会を開催することも計画しているという。

    TASS, North Korean leader may steer national chess federation into FIDE, http://tass.ru/en/sports/791672

    バッジらしきものを着用しているが、あまり朝鮮人的な顔つきではないので、北朝鮮の関係者か分からないが、この写真の上に、FIDE会長が北朝鮮関係者と会ったという解説が書かれている。右がFIDE会長。
    FIDE IMG_3597
    Source: FIDE HP, FIDE President is elected to SportAccord Council, https://www.fide.com/component/content/article/1-fide-news/8693-fide-president-is-elected-to-sportaccord-council.html

    「敬愛する最高司令官金正恩同志の指導の下、朝鮮人民軍第5回訓練幹部大会盛大に開催」:陸海空+戦略軍のデザイン、金正恩後ろ姿、uriminzokkiri-TV動画 (2015年4月26日 「労働新聞」)

    北朝鮮メディアが「敬愛する最高司令官金正恩同志の指導の下、朝鮮人民軍第5回訓練幹部大会盛大に開催」という報道を配信した。「朝鮮中央TV」も放送開始直後の番組でこの報道があったが、写真は準備できていなかったようでアナウンスだけであった。

    「大会」で演説をする金正恩。眼鏡を新調したのか。
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    Source: 『労働新聞』、「경애하는 최고사령관 김정은동지의 지도밑에 조선인민군 제5차 훈련일군대회 성대히 진행」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2

    『労働新聞』には、多くの写真と共にこの記事が掲載されている。「朝鮮中央TV」のアナウンスを聞いていた限りでは、特段目新しいことは言っていないようであった。この「大会」には、「全軍の指揮官と訓練幹部、軍事教育機関、関連部門の幹部が参加した」とされているが、「主席壇には、朝鮮人民軍陸軍、海軍、航空及び反航空軍の軍旗が立てられてい」たとされているだけで、何軍からの参加があったのかは明らかにされていない。

    しかし、壇上の背景にある画を見ると、軍艦、戦車、飛行機に加え、中心に一番近い位置に弾道ミサイル運搬車両が描かれている。やはり、核・ミサイルと戦略軍の権威が高まっているようである。

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    Source: 『労働新聞』、「경애하는 최고사령관 김정은동지의 지도밑에 조선인민군 제5차 훈련일군대회 성대히 진행」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2

    これまで、金正恩を後ろから撮った写真はあまり使われなかったような気がするが、今回は横や後ろから撮った写真が使われている。首に脂肪がかなり付いており、瘤のようにすら見える。
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    Source: 『労働新聞』、「경애하는 최고사령관 김정은동지의 지도밑에 조선인민군 제5차 훈련일군대회 성대히 진행」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2

    これとの関連で、uriminzokkiri-TVにアップロードされた動画、「天下第一名将たちを高く頂き、百勝を轟かせてきた英雄的朝鮮人民軍」でも飛び道具を連発で紹介している。こちらは、朝鮮人民軍を金日成が創建し、それを金正日が核・ミサイルを開発することで強化し、金正恩がこれら兵器を使って米本土を叩くというストーリーである。日本語字幕を付けてYouTubeにアップロードしておいたので、関心のある向きはどうぞ。

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    Source: YouTube, https://youtu.be/vpgG2xGXUGk

    「敬愛する最高司令官金正恩同志が朝鮮人民軍戦闘飛行士白頭山革命戦跡地踏査行軍隊員と会われ、革命の聖山白頭山に登られた」:モランボン楽団「行こう、白頭山へ」挿入動画、寒風に耐える「最高司令官同志」 (2015年4月24日 「朝鮮中央TV」)

    4月24日に放送された「朝鮮記録映画」、「敬愛する最高司令官金正恩同志が朝鮮人民軍戦闘飛行士白頭山革命戦跡地踏査行軍隊員と会われ、革命の聖山白頭山に登られた 2015.4.17-18」に日本語字幕を付けてYouTubeにアップロードしておいた。内容的には特筆すべきことはないが、後半、「最高司令官同志」が白頭山に登り、日の出を見る場面が面白い。これまでも、彼が白頭山頂上に登った動画はあったが、周囲が暗く、どこにいるのか分からないものであった。今回は、天気が良かったのか、周囲が明るく、しかし強い風が吹いており、見るからに寒そうに、そして吹き飛ばされそうになって歩いている様子が面白い。これ、やらせではなく、夏の天気が良い日でも強い風が吹いており、吹き飛ばされそうになることもある。「白頭の刃の風」は、このことを言っているのだと思う。

    もラン本楽団の『行こう、白頭山へ』も最後の部分の挿入歌として使われており、一部、ナレーションとかぶる部分があるが、音質的には良いと思う。

    「敬愛する最高司令官金正恩同志が朝鮮人民軍戦闘飛行士白頭山革命戦跡地踏査行軍隊員と会われ、革命の聖山白頭山に登られた 2015.4.17-18」日本語字幕付き
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    Source: YouTube, https://youtu.be/dtZVcTbomkQ

    モランボン楽団「<新しく出た歌>私の心」:モランボン楽団新曲連発 (2015年4月24日 「朝鮮中央TV」)

    「朝鮮中央TV」を見ていたら、またもやモランボン楽団の新曲が流れた。『私の心』。金正恩の4月17・18日の現地指導を特集した「朝鮮記録映画」では、早速、『行こう、白頭山へ』が使われていた。

    準備ができたら、『私の心』もYouTubeにアップロードしておく。

    とりあえず、こちら。https://youtu.be/6-8HUEO7q64

    日本語字幕は追って。

    <追記>
    日本語字幕バージョンをアップロードした。字幕を付けていて思ったのだが、「祖国なしには、家庭もない」など、どこかで聞いたことがある歌詞。曲調こそ異なるが、「あなたがいなければ、祖国もない」の逆バージョンのようだ。

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    Source: YouTube, https://youtu.be/6-8HUEO7q64

    モランボン楽団、連続3曲の新曲を出したので、明日の公演可能性はさらに高まった。

    「死んでも革命の信念を捨てるなかれ」:新曲なるも曲は流れず、モランボン楽団か? (2015年4月22日 「労働新聞」)

    コメントで教えていただいたのだが、また新曲が出たようだ。ただしこの曲、コメントにも書いたとおり、楽譜と歌詞のみで演奏はまだ公開されていないようだ。モランボン楽団の可能性は高いが、そうだとすると4月25日が期待できる。以下、歌詞の日本語訳を書いておく。作詞・作曲は、「行こう、白頭山へ」と同様。

    死んでも革命の信念を捨てるなかれ
    作詞:李ジソン
    作曲:ウ・ジョンフィ

    1.
    聖なる革命の道 最期まで進もう
    赤い旗、高く頂き、我々の心臓
    自ら選んだ一生
    死んでも革命の信念を捨てるなかれ
    死んでも革命の信念を捨てるなかれ
    雪に埋もれても 緑の葉を失わない
    松、松のように

    2.
    育てて下さった懐 捧げる良心も意志も
    一時たりとも心変わりのない信念で輝いた
    死んでも革命の信念を捨てるなかれ
    死んでも革命の信念を捨てるなかれ
    つぶされ、砕かれても、輝きを失わない
    白玉、白玉のように

    3.
    この心臓鼓動を続ける限り、一心団結に従い
    我が党の偉大な息づかいに運命の血脈を繋げ
    死んでも革命の信念を捨てるなかれ
    死んでも革命の信念を捨てるなかれ
    何百回焼かれても真っ直ぐな道から外れない
    真竹、真竹のように

    死んでも革命の信念を捨てるなかれ
    死んでも革命の信念を捨てるなかれ
    我が党の領導に従い一筋に進め
    一筋、一筋に進め

    Source: 『労働新聞』、「죽어도 혁명 신념 버리지말자」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2015-04-22-0005&chAction=S

    <追記>
    今、「朝鮮中央TV」でこの新曲を流している。モランボン楽団の楽曲。追って、YouTubeに字幕を付けてアップロードしておく。

    ここまでは、あまり派手な楽曲ではない。

    <追記2>
    字幕はまだですが、さしあたりこちらです。http://youtu.be/k6S6Hz0thZM

    <追記3>
    日本語字幕付きをアップロードした。曲を聞きながら、誤訳を改め、曲に合わせて訳詩の修正。関心のある向きはどうぞ。

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    Source: YouTube, https://youtu.be/k6S6Hz0thZM

    派手ではないが、聞けば聞くほど味が出る曲だ。この曲でも、裏声(正確な呼び方を失念)を使っている。

    「朝鮮でムボン国際観光特区を設けることと決定した」:中朝国境に新たな観光特区、白頭山観光を狙ったのか (2015年4月23日 「朝鮮中央通信」)

    最高人民会議常任委員会が22日、新たな「国際観光特区」を設ける決定をしたと「朝鮮中央通信」が23日報じた。

    「ムボン国際観光特区」では、当然のことだが「朝鮮民主主義人民共和国の主権が行使され」、「経済開発区法と外国投資関連法規が適用される」という。昨年11月に、中国とのベンチャーで「清水観光開発区」の工事が始まったと同通信が報じたが、今回はその第2弾のようだ。

    「両江道三池淵郡ムボン労働者地区」と思われる場所。白頭山から延びる国境線上を東に進み、豆満江と国境線が重なり合う地点にある。黄色いラインの左側が三池淵郡、右側が大紅湍郡になる。
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    Source: Google Map

    国境付近を拡大すると、湖のようなものがある。湖畔に観光リゾートを開発しようということのようだ。白線が中朝国境。
    20150423newdprkare1.jpg
    Source: Google Map

    湖を南に下っていった写真。周辺で住宅が確認できるのは下の写真のみ。これが「ムボン労働者区」なのだろう。大きな青い屋根の建物が一つ見られるが、これが工場か何かで、そこに住む労働者が周辺の住宅に住んでいるのではないだろうか。
    20150423newdprkare3.jpg
    Source: Google Map

    「ムボン労働者区」から白頭山に向かう道路はあるようだが、舗装路かは分からない。この道路を整備すれば、「ムボン国際観光特区」を経た北朝鮮側からの白頭山ツアーを組むこともできる。中国側からの観光客で潤っている白頭山を北朝鮮側からもアクセスできるようにすれば、珍しい物好きの金満中国人観光客が押し寄せるかもしれない。中国人を対象とした観光ビジネスが羅先で上手くいっているので、「国際観光特区」をいくつも設けて中朝国境で展開することを考えているのであろう。

    モランボン楽団の『行こう、白頭山へ』は、観光キャンペーンソングになるのだろうか。

    「<テレビジョン政論>白頭の刃の風」 (2015年4月21日 「朝鮮中央TV」)

    初めから見ていないから分からないが、金正恩と白頭山を結びつけた新しい「朝鮮記録映画」を放送しているようだ。

    <追記>
    「朝鮮記録映画」ではなく、「編集物」だったようだ。しかし、続いて流れるのは『行こう、白頭山へ』。

    <追記2>
    タイトルも改めたが、2015年3月3日以降、数回放送されている番組であった。

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    Source: KCTV, 2015/04/21放送

    「本当に、夢のようでした。天気が良い夏でもない、雪嵐が吹き荒れる白頭山で敬愛する最高司令官同志におお目にかかれるなどと思っても見ませんでした。ご自身でハンドルを握られ、雪と氷に覆われたこの高山道路を登られ」と、「最高司令官同志」が自ら運転して白頭山に登ってきたと語る兵士。中国側から、白頭山の天地近くまで車で上ったことはあるが(もちろん、中国人運転手の恐ろしい運転で)、北朝鮮側にもそれなりの道が整備されているということなのだろう。ともあれ、冬期は凍結しているはずで、「最高司令官同志」もさぞ運転に疲れたことであろう。
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    Source: KCTV, 2015/04/21放送

    飛ばしてみているのだが、その前ではオソン山の崖っぷちでスタックする、「将軍様」が乗ったGクラスがしっかりと出ていた。
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    Source: KCTV, 2015/04/21放送

    モランボン楽団の「<新しく出た歌>行こう、白頭山へ」 (2015年4月20日 「朝鮮中央TV」)

    モランボン楽団の演奏による『行こう、白頭山へ』 という新しい歌が出た。同楽団の新曲はしばらく出ていなかったが、ここで出してきたことからすると、この曲を含む新曲を演奏する公演が4月25日の「建軍節」に予定されているのかもしれない。

    演奏に関しては、あまりモランボン楽団らしさはないが、歌の方はなかなかパワフルな感じで良い。

    また、数日前の記事に書いた「元帥様」の「白頭の刃の風をもろともせず」という写真も使っている。この歌の歌詞には「元帥様」は出てこないが、動画にはしっかりと登場している。

    日本語字幕と共にYouTubeにアップロードしておいた。関心のある向きはどうぞ。
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    Source: YouTube, https://youtu.be/waYlqARMPBY

    「永遠なる太陽を抱き花咲いた追憶の花の海 第17回金日成花祝典場を訪ねて (2)」:総連の案内人の朝鮮語 (2015年4月19日 「朝鮮中央TV」)

    金正恩の白頭山訪問の記事を書きながら、BGで「朝鮮中央TV」を聞いていたのだが、一風変わった朝鮮語が聞こえてきた。何かと思えば、「第17回金日成花祝典場」を紹介する番組の中で、総連関係者と思われる女性が自分たちの展示台を紹介している場面であった。

    「永遠なる太陽を抱き花咲いた追憶の花の海 第17回金日成花祝典場を訪ねて (2)」
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    Source: KCTV, 2015/04/19放送

    何が一風変わっているのかというと、北朝鮮の子供たちや舞台の司会者がやるように、やたらと抑揚を付けて総連の展示台を紹介しているからである。彼女としては、随分練習をした結果なのであろうが、その他の展示台を紹介する現地の朝鮮人民と比べると、異色な感じがする。

    同番組の関連部分とそれに続く現地の朝鮮人民が話す部分に日本語字幕を付けてYouTubeにアップロードしておいたので、関心のある向きはご覧頂きたい。

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    Source: YouTube, https://youtu.be/JaduecfmkdU

    「朝鮮人民軍最高司令官金正恩同志が朝鮮人民軍戦闘飛行士白頭山地区革命戦跡地踏査行軍隊員に会われ、鼓舞激励して下さった」:金正恩の敬称の付け方に変化か?、「生前にいらっしゃる」 、白頭山の天気(2015年4月19日 「朝鮮中央TV」)

    4月19日朝の「朝鮮中央TV」の番組は、金正恩の「革命領導」に関する「録画報道」から始まった。例によって李チュンヒ放送員が読み上げる「革命領導報道」もいつもと変わらなかった。

    ところが、金正恩を紹介する時に使われる敬称(肩書き)の付け方がいつもと違った。毎日、毎日、聞いている「革命領導報道」なので、金正恩に付ける肩書きは音として耳に焼き付いているのだが、この日の報道ではその「リズム」がいつもと違った。

    同じ報道が19日付けの『労働新聞』に出ているので、関連部分を翻訳すると、

    ********************
    敬愛する最高司令官金正恩同志の命令に従い、去る4月11日から朝鮮人民軍戦闘飛行士が白頭山地区革命戦跡地踏査行軍を行った。

    我々の党と国家、軍隊の最高領導者であられる敬愛する金正恩同志が4月17日、白頭山地区革命戦跡地踏査行軍を成功裏に行った戦闘飛行士に現地で会われ、鼓舞激励して下さった。

    黄炳瑞同志、崔龍海同志、金養建同志、李ジェイル同志、李ビョンチョル同志が同行した。

    敬愛する最高司令官金正恩同志を現地でリョム・チョルソン同志、オ・グムチョル同志、崔ヨンホ同志、ソン・チョルジュ同志をはじめとした朝鮮人民軍戦闘飛行士白頭山地区革命戦跡地踏査行軍隊の指揮官が迎えた。

    歓迎曲が鳴り響く中、敬愛する最高司令官金正恩同志が到着するやいなや、行軍隊員は戦闘飛行士の白頭山地区革命戦跡地踏査行軍を自ら組織して下さり、本当の父親の愛で踏査行軍過程を詳細に見守って下さり、今日は自分たちに会って下さろうと数千里の遠路を訪ねてこられた敬愛する最高司令官同志を頂き、爆風のような「万歳」の歓呼をを爆発させた。

    朝鮮労働党第1位秘書、朝鮮人民主主義人民共和国国防委員会第1委員長、朝鮮人民軍最高司令官、朝鮮民主主義人民共和国元帥であられる敬愛する金正恩同志に(ボールド、訳者)、朝鮮人民軍航空及び反航空軍名誉義兵隊隊長が迎接報告を差し上げた。


    『労働新聞』、「조선인민군 최고사령관 김정은동지께서 조선인민군 전투비행사 백두산지구 혁명전적지답사행군대성원들을 만나시고 고무격려해주시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2
    ************************

    文字にしてしまうと、なんということはないのだが、音で聞くとボールドにした部分で非常に違和感を感じる。金正恩は、2014年4月1日にも「朝鮮人民軍連合部隊指揮官の白頭山地区革命戦跡地踏査行軍」参加者に会うために白頭山を訪れている。この時は、「専用機」を使っての移動とサングラス着用に関する記事を書いたが、2014年4月1日の『労働新聞』に出た同記事の一部を翻訳すると以下のとおりである。

    ***********************
    敬愛する最高司令官金正恩同志の命令に従い、去る3月23日から朝鮮人民軍連合部隊指揮官の白頭山地区革命戦跡地踏査行軍が行われた。

    朝鮮労働党第1秘書であられ、朝鮮民主主義人民共和国国防委員会第1委員長であられ、朝鮮人民軍最高司令官であられる敬愛する金正恩同志が、(ボールド・イタリック、訳者)朝鮮人民軍連合部隊指揮官の白頭山地区革命戦跡地踏査行軍が成功裏に終わったという報告を受けられ、4月1日、現地で彼らに会われ鼓舞激励して下さった。

    「歴史的演説」をする「金正恩同志」
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    Source: 『労働新聞』、「경애하는 최고사령관 김정은동지께서 백두산지구 혁명전적지답사행군에 참가한 조선인민군 련합부대 지휘관들을 만나시고 고무격려해주시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-04-02-0001&chAction=L

    **************************

    2015年と2014年の報道を比べると、2015年報道では2014年報道でイタリックにした各肩書きに付けられる「であられ」が省略されており、「朝鮮民主主義人民共和国元帥」の肩書きが書かれている。

    音で聞いていると、各肩書きに付けられる「であられ」が抜けているのはとても「不自然」であった。

    2014年は金正恩が主語になっており、2015年は目的語になっているという違いはある。指導者が目的語になった場合は「であられ」を付けないというルールがあるのかもしれないが、そもそも「革命領導報道」で指導者が主語にならない例はあまりない。2015年1月まで遡りながら『労働新聞』の「革命領導報道」をランダムに(しかし、かなりの数を)見ていったが、金正恩を目的語にする報道は見られなかった。全ては、金正恩は主語になり、しかも

    朝鮮労働党第1秘書であられ、朝鮮民主主義人民共和国国防委員会第1委員長であられ、朝鮮人民軍であられる敬愛する金正恩同志は(ボールド、訳者)、自力更生の結晶体である軽飛行機開発に寄与した科学者、技術者、労働者、幹部を朝鮮革命の最高参謀部である党中央委員会庁舎に呼ばれ、意味深い記念写真を撮影された」
    2015年4月16日『労働新聞』、「경애하는 김정은동지께서 경비행기개발에 기여한 과학자,기술자,로동자,일군들과 함께 기념사진을 찍으시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2015-04-16-0001&chAction=L

    というふうに、報道の冒頭に書かれている。

    どうでもよいことのように思えるかもしれないが、北朝鮮では指導者に対して使う言葉はかなり厳格に規定されているようだ。「羅先シリーズ」に書いたかもしれないが、朝鮮ガイドと次のようなやりとりがあった。何の話だったかは忘れてしまったのだが・・・

    著者:「将軍様が亡くなる前に・・・(장군님께서 돌아가시기 전에・・・)」
    ガイド:「はい、将軍様が亡くなる前に・・・(言葉を言い換えながら)将軍様が生前にいらっしゃるとき・・・(예, 장군님께서 돌아가시기 전에 ・・・ 장군님께서 생전에 계실 때)」

    ガイドは、うっかりと私の言葉のオウム返しをしてしまったわけだが、私が使った言葉も「将軍様」に十分な敬意を払った用法であったわけで、それを繰り返してもガイドとしては決して不敬には当たらない。しかし、北朝鮮では「錦繍山太陽宮殿」に冷凍保存された金日成と金正日は「永遠に我々と一緒にいらっしゃる」ということになっており、「亡くなってはいない」のである。したがって、冷凍保存前を「生前にいらっしゃる」を表現することになっているようだ。

    話がそれたが、人民レベルでも指導者に対する言葉遣に気を遣わなければならない北朝鮮で、公式報道で「であられ」を付けるか付けないかは、やはり意味深長であるような気がしてならない。朝鮮人民は、私以上に「革命領導報道」を日々聞いているわけで、気になることはないのだろうか。

    関連記事として、「金正恩同志が朝鮮人民軍戦闘飛行士白頭山地区革命戦跡地踏査行軍隊員と共に白頭山に登られた」があるが、こちらではさらにシンプルに「我が党と国家、軍隊の最高領導者であられる敬愛する金正恩同志は」とだけ書かれている。

    「白頭の刃の風をものともせぬ金正恩同志」
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    Source: 『労働新聞』、「김정은동지께서 조선인민군 전투비행사 백두산지구 혁명전적지답사행군대 성원들과 함께 백두산에 오르시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2

    「金正恩同志」は、白頭山頂上で日の出を見たという。東の方から昇る太陽は、もちろん金日成を象徴している。では、「金正恩同志」が白頭山頂上で日の出を見た日の天気をチェックしておこう。

    4月17日の衛星写真。この日は「黄砂が観測されたが、我が国は全般的に晴れであった」と22時台の「朝鮮中央TV」の天気予報。
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    Source: KCTV, 2015/04/17放送

    4月17日の予想気温。白頭山「密営」は最低気温がマイナス10度。山頂ならばもっと寒いはずだ。「金正恩同志」の特性カシミアコート(なのかは分からないが)で寒そうだ。
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    Source: KCTV, 2015/04/16放送

    白頭山頂上で雪の上に戦闘飛行士と共に座り記念撮影。修学旅行の記念撮影のようで楽しそうだ。
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    Source: 『労働新聞』、「김정은동지께서 조선인민군 전투비행사 백두산지구 혁명전적지답사행군대 성원들과 함께 백두산에 오르시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2

    報道では今回、「朝鮮労働党第1位秘書、朝鮮人民主主義人民共和国国防委員会第1委員長、朝鮮人民軍最高司令官、朝鮮民主主義人民共和国元帥であられる敬愛する金正恩同志」が、どのように白頭山革命戦跡地にやって来たのかに関する言及はなかったが、来月にはモスクワへの長旅に向かうのかどうか。

    2015年「太陽節慶祝祝砲発射」:大同江を立体的に使った花火、撮影方法も変わる (2015年4月15日 「朝鮮中央TV」)

    昨夜から「朝鮮中央TV」で予告を繰り返していたが、今、2015年「太陽節慶祝祝砲発射」の生中継を同テレビがしている。大同江を立体的に使った祝砲発射は、これまでと違い、離れたところに設置したカメラも使い中継している。なかなか見物である。

    <追記>
    祝砲発射の「実況中継」の録画にアナウンスの日本語字幕を付けてYouTubeにアップロードしておいた。関心のある向きはどうぞ。

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    Source: YouTube, https://youtu.be/uTvLDb4xDCA

    「ロシアに向かう朝鮮人民軍代表団出発」:2つの代表団同時出発、「太陽節」期間に?、金正恩訪ロ打ち合わせか (2015年4月13日 「朝鮮中央通信」)

    北朝鮮から軍と政府の代表団がロシアに向かった。一つは、「人民武力部長・朝鮮人民軍陸軍大将であるヒョン・ヨンチョル」を団長とする人民軍代表団で、「モスクワで開催される『国際安全に関する討論会』に参加」する」という。

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    Source: KCNA, 2015/04/13

    ロシアの「インターファックス通信」によると、同会議は4月16~17日に開催され、79カ国の防衛関係者と国際機関の関係者が参加し、パネルでは反テロ国際軍事協力と地域と世界の安定のために軍事・政治組織の役割について討議されるという。

    Russia Beyond the Headlines, Moscow Conference on International Security to highlight global, regional issues, http://asia.rbth.com/news/2015/02/25/moscow_conference_on_international_security_to_highlight_global_regional_43980.html

    もう一つは、「内閣副総理のロ・ドゥチョルを団長とする朝鮮民主主義人民共和国政府代表団」で、「モスクワで開催される朝露親善の年開幕行事に参加する」という。

    平壌空港に見送りに来た在朝ロシア大使館関係者と握手をするロ・ドゥチョル
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    Source: KCNA, 2015/04/13

    両代表団とも13日に平壌を出発している。わざわざ特別機を2機飛ばしているとも考えられないので、同じ機体を使ってモスクワに向かったのであろう。彼らが乗り込んだ高麗航空機が北京あるいはウラジオストックまでの定期便なのか、モスクワ行きの特別機なのかは分からないが、後者だとすると金正恩訪ロへ向けてのテストフライトの意味もある。その場合、敢えて2つの機体を使って別々にという可能性すら排除できない。

    それぞれ参加する会議はあるものの、5月の金正恩訪ロに向けての調整を軍と政府両面からするための代表団派遣ではないだろうか。

    <追記>
    4月14日モスクワ発の「朝鮮中央通信」報道によると、北朝鮮の内閣副総理ロ・ドチョルとロシアのトゥルトゥネフ副首相兼極東連邦区駐在大統領全権代表が会談をした。会談では「朝露両国が朝鮮解放70周年、ロシアの偉大な祖国戦争勝利70周年を迎える2015年を親善の年として意味深く記念し、両国関係を政治、経済、文化など様々な分野で拡大派ってさせるための問題などについて討議された」としている。

    ロシア側が会談の詳細を伝えるだろうが、現時点でTASSは関連報道を流していない。

    「<記憶に残る映画>新政権の誕生」:宗派との戦い、金日成役は?、「動揺階層」 (2015年4月12日 「朝鮮中央TV」)

    4月12日に「朝鮮中央TV」で放送された「新政権の誕生 第1部・第2部」という「朝鮮芸術映画」を見た。韓国統一部の資料では、この映画は2006年3月に初めて放送され、その後、2009年まで毎年、2013年から再び毎年放送されている。ここ数年、毎年放送されていたので、どこかで見ていたのかもしれないが、今回のように腰を据えて見たことはなかった。

    「新政権の誕生 第2部」
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    Source: KCTV, 2015/04/12放送

    この映画は、抗日革命闘争期を時代背景とした映画で、オクスピョンに設立された共産政権(ソビエト政権)の女性区党秘書と金日成が派遣した抗日遊撃隊の小隊長の間での朝鮮革命のあり方巡る葛藤を主題としている。抗日革命闘争期を時代背景とした北朝鮮映画では、絶対的な無産革命を主張する勢力と民族主義的朝鮮革命を主張する金日成の対立がしばしば描かれる。この映画でも無産革命を主張する勢力は「宗派」という扱いで、女性区党秘書が小隊長の生き様を見ながら金日成の民族主義的朝鮮革命のあり方に目覚めるというストーリーになっている。

    遊撃隊小隊長と区党秘書
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    Source: KCTV, 2015/04/12放送

    この映画は、「太陽節」など、「名節」前後に放映されることが多いが、金日成が登場するからであろう。もちろん、本人ではなく役者である。

    左から、金日成、区党秘書、国際(共産)党員
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    Source: KCTV, 2015/04/12放送

    金日成
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    Source: KCTV, 2015/04/12放送

    この映画を見ていて気になったことは、映画終わりのクレジットに金日成がどのように表記されるのかということであった。「金日成同志 XXX」とでも出てくるのかと思ったが、金日成役の役者の紹介はなかった。

    「配役 チュヒョク(小隊長の名前)・・・功勲俳優 金グァンムン、ロンメ(女性区党秘書の名前)・・・功勲俳優 オ・ミラン」などと出ているが、最後まで「金日成」は出てこない。どうやら、恐れ多くて「首領様」の配役など紹介できないということなのだろう。「首領様」が登場する「朝鮮芸術映画」は他にもたくさんあるが、顔を見る限りはいつも同じ役者が「首領様」を演じているようだ。その他の映画のクレジットは未確認であるが、同じ扱いであるならば、永遠の影武者の「功勲俳優」とでもいったところであろうか
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    Source: KCTV, 2015/04/12放送

    もう一つこの映画を見ていて面白かったのは、ソビエト式共産主義者が富農をブルジョアとして徹底攻撃しているのに対して、金日成主義者が「地主や日帝の手先の富農でなければ、動揺階層だ」と言っている点である。今まで「動揺」という意味を社会主義北朝鮮の中で資本主義に「動揺」するものとばかり捉えていたが、少なくとも初期の「動揺」は、封建主義社会の富農も民族主義的「新政権」の下では社会主義に「動揺」するという意味で使われていたようだ。

    「大衆律動体操」:北朝鮮のラジオ体操、金正恩の「体育強国建設書簡」との関係、日本のラジオ体操 (2015年4月12日 「朝鮮中央TV」)

    金正恩の「労作」、「白頭の革命精神で体育強国建設において新たな全盛期を切り開こう、第7回全国体育人体界参加者に送った書簡 2015年3月25日」が発表されて以来、「朝鮮中央TV」で「大衆律動体操」を流す回数が増えたような気がしている。

    同「労作」が発表されたときは、斜め読みをしただけで、特段新たな発見をしなかったが、「体操律動体操」の放送回数が増え、もう一度読み直してみると、金正恩は同「労作」の中で「体育の大衆化」を繰り返している。もちろんこれは、金正恩が言い出したことではなく、お父さんの時から言われている。金正恩は、自分がスポーツ好き(太った今ではスポーツ観戦)ということもあり、再び強調しているのであろう。北朝鮮の場合、メタボを減らして保険・医療事業にかかる国家予算を減らす必要はないのだろうが、運動が健康増進に繋がるのであれば、「国家が全て負担する医療費」も削減することができよう。また、北朝鮮ではスポーツを大衆動員、あるいは思想教化の場として活用しているので、「一心団結」のなかで金正恩体制支持を扇動することもできる。

    同「労作」の中で「大衆」という言葉が一番多く使われている段落を翻訳すると以下のとおりである。

    ***********
    体育を大衆化、生活化することは、体育強国建設における我が党の重要な政策です。我が国で体育は、人民のための事業であり、人民自身の事業です。体育を大衆化、生活化すれば、全体人民が健康な体で祖国保衛と強盛国家建設に積極的に貢献することができます。国の専門体育部門を速く発展させるにも、体育の大衆化、生活課方針を貫徹しなければなりません。

    『労働新聞』、「김 정 은 백두의 혁명정신으로 체육강국건설에서 새로운 전성기를 열어나가자 제7차 전국체육인대회 참가자들에게 보낸 서한 주체104(2015)년 3월 25일」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2015-03-26-0001&chAction=S
    ******************

    「太陽節」に際し、北朝鮮各地で開催されている体育行事が「20時報道」で紹介されているが、「律動体操」をやっている姿もしばしば写る。「労作」を読むと、大衆体操は「律動体操」だけではなく、「人民保健体操」というのもあるそうだ。

    NPO法人・全国ラジオ体操連盟のHPによると、日本でラジオ体操が行われたのは1928年11月で、「旧ラジオ体操第一は、逓信省簡易保険局が昭和天皇ご即位の大礼を記念し、「国民保健体操」という名称で制定され、NHKの電波にのって放送開始」されたそうである。1946年4月には「旧ラジオ体操を中止し、新ラジオ体操(第一~第三)を制定し、放送開始」されているが、恐らくGHQが旧ラジオ体操の「国家総動員」的性格を警戒して中止させたのであろう。1947年9月には、「新ラジオ体操の放送中止」もされており、ラジオ体操が存在しないアメリカ人にとっては、どうにも人が集まって同じ動きをする体操が健康目的であることが理解できなかったのであろう。それを示すかのように、「新ラジオ体操の放送開始」は1951年5月、つまりサンフランシスコ講話条約調印のわずか4ヶ月前である。

    NPO法人・全国ラジオ体操連盟HP、「ラジオ体操の歩み」、http://www.rajio-taiso.jp/taisou/ayumi.html

    植民地朝鮮でもラジオ体操は行われていたはずで、もしかすると金日成も経験したのかもしれない。もちろん「天才的な英知を持つ天出名将」金日成なので、それを解放された北朝鮮での大衆動員に利用しないはずはない。北朝鮮の「律動体操」の歴史は調べていないが、上記の通り、金正日時代には既にあったはずである。

    そのようなことで、5月13日の「朝鮮中央TV」から収録した「体操律動体操」を日本語字幕(といっても大した量ではないが)付きでYouTubeにアップロードしておいたので、関心のある向きはご覧頂きたい。YouTubeには様々なバージョンの「律動体操」がアップロードされているので、合わせてみると面白いかもしれない。

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    Source: YouTube, https://youtu.be/DV1RvFJ-vPc

    「金日成花命名50周年記念中央報告会開催」:デビ夫人出席、デビ夫人登場場面数カット紹介、「金日成花」記念切手共同発行 (2015年4月13日 「朝鮮中央TV」)

    13日、「朝鮮中央TV」の「20時報道」で、デビ夫人が複数回紹介されている。

    まず、13日、「青年中央会館」で開催された「金日成花命名50周年記念中央報告会」に関する報道で、崔龍海、ヤン・ヒョンソプ、金ミョンジン内閣副総理などが参加した同報告会に「金日成花・金正日花普及委員会名誉会長」のデビ夫人も出席したと伝えている。
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    Source: KCTV, 2015/04/13放送

    続けて、「第17回金日成花祝典盛大に開幕」に関する報道の中でも上と同じようにデビ夫人が紹介された。
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    Source: KCTV, 2015/04/13放送

    報道では、会場を見て回るデビ夫人の様子が数カット使われている。インドネシアの衣装(サロン)が特徴的だったからであろう。サロンの色を「金日成花」の色に合わせるところなど、心憎い配慮が見られる。
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    Source: KCTV, 2015/04/13放送

    これと関連し、北朝鮮とインドネシアで「金日成花」記念切手が共同で発行されるという。下は、北朝鮮の記念切手だが、このような切手がインドネシアでも発行されるのであろう。
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    Source: KCTV, 2015/04/13放送

    「敬愛する金正恩同志が万景台賞体育競技大会男子サッカー、先鋒チームとフェップルチームの試合を観覧された」:先鋒チーム赦免、新しいサングラスか?、李雪主髪型変わる、ラジコン飛行機 (2015年4月14日 「朝鮮中央TV」)

    「朝鮮中央TV」は、金正恩が李雪主夫人と共に13日、「金日成競技場」で開催された男子サッカーの試合を観戦したと伝えた。「革命活動報道」としての「録画報道」(静止画)が14日の放送であり、同日夜には試合の様子を伝える「録画実況」(動画)が放送された。

    「男子サッカー先鋒チーム」と言えば、「元帥様」が観戦する中行われた2013年8月28日の対フェップル・チーム戦での「不正現象」により、、「(先鋒チームの)朝鮮民主主義人民共和国サッカー協会が組織する全ての国際及び国内競技に対する参加資格を6ヶ月間剥奪」されたチームである。「6ヶ月間」ではあったが、その後、「男子サッカー先鋒チーム」というチーム名はしばらく公式報道には出てこなかった。しかし今回、再び「元帥様」の面前で試合を行っていることから、公式に「赦免」されたということを示したのであろう。それを示すかのように、「先鋒チームが3対1で勝った」とのことである。また、「録画報道」でも「高い体育技術と頑強な攻撃精神、高尚な競技道徳品格を見せた」と「競技道徳品格」という言葉を使っている。「男子サッカー先鋒チーム」は「フェップル・チーム」と並ぶ最有力チームであり、国際試合への出場権なども絡み、いつまでも冷や飯を食わせておく訳にはいかないという配慮もあったのであろう。

    「元帥様」に頭を下げる「先鋒チーム」と敬礼をする「フェップル・チーム」。前者は民間チーム、後者は軍人チームということになる。
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    Source: KCTV, 2015/04/14 (録画実況)

    競技を観戦する「元帥様」と李雪主夫人。「元帥様」のサングラスは新型か?もしかすると、空軍兵士に今まで使っていた丸っぽいものを与えてしまったので、別の物を使っているのかもしれない。また、李夫人はしばらくの間姿を現さなかったが、その間に髪の毛が伸びている。北朝鮮では、李雪主ヘアが流行しているという話を非北朝鮮メディアで読んだことがあるが、今回のヘアスタイル変更で新しいブームを巻き起こすのであろうか。過去記事で紹介したの歌謡『告白』を紹介する動画に登場する音楽大学の学生も旧李雪主ヘアだ。
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    Source: KCTV, 2015/04/14放送

    ちょっとダンディーな「元帥様」
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    Source: KCTV, 2015/04/14放送

    ハーフタイムにはラジコン飛行機の「模範飛行」が披露された。
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    Source: KCTV, 2015/04/14 (録画実況)

    きりもみ飛行を披露するラジコン飛行機を口を開けてみる「元帥様」。「元帥様」が口をポカンと開けるのも分かるような見事な技を披露している。しかし、ラジコン故障で制御不能になり、「元帥様」に向かって飛行機が飛んでいったらどうなるのだろうかとも心配になる。警護の軍人は、操縦者を銃撃するのか、飛んでいる飛行機を銃撃するのか。
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    Source: KCTV, 2015/04/14 (録画実況)

    「朝鮮民主主義人民共和国外務相のインド共和国訪問に関する共同報道」:人道援助拡大要請、経済関係強化、インド首相の中韓訪問直前の訪問 (2015年4月14日 「朝鮮中央通信」)

    「朝鮮中央通信」が、インドを訪問した北朝鮮外相とインド外相の会談に関する報道をした。同報道によると、北朝鮮の李スヨン外相一行がスシュマ・スワラージ・インド外相の招請で2015年4月14日からインドを公式訪問、アンサリ印度副大統領を表敬訪問し、外相と会談を行った他、経済関係者とも会ったという。

    会談では「両国の親善関係を政治、経済、文化など、様々な分野で拡大発展させることに関する問題と地域及び国際問題に関する意見を交換し、討議された問題で見解の一致を見た」としている。

    李北朝鮮外相は、スワラージ外相が「都合の良い時期」に北朝鮮を訪問するよう「公式招請し」、インド側は「快諾」した報じている。

    一方、インドのThe Hinduの報道によると、北朝鮮外相の印度訪問は「今回が初めて(first ever)」になるという。これまで、北朝鮮はインドと複雑な関係にある中国に対する配慮から、インドとの関係に一定の距離を置いてきたということなのだろう。しかし、今回の北朝鮮外相のインド訪問は、ロシアとの関係にも見られるように、中国一辺倒の外交・経済協力関係を多角化するための外交努力の一環であろう。

    北朝鮮メディアは報じていないが、外相会談ではインド側は「インドのアクト・イースト政策(Act East Policy:東アジアとの関係を重視する政策)に朝鮮半島の平和と安定が重要である」ことを伝え、北朝鮮側はインド側に北朝鮮の核開発に関する最近の状況を説明したという。

    インド側が北朝鮮の核開発に一定の憂慮を示す一方で、北朝鮮側が米国との摩擦を経ながら、結局「核保有」を米国に認めさせたインドに自国の状況を説明したのであろう。

    インド側報道によると、インドは北朝鮮に対して複数回の人道援助を行っており、「2011年には、WFPを通じて100万ドルの食料援助をした」としている。これに対して北朝鮮外相は謝意を示し、「追加援助を要請した」とのことである。インド外相は、この要請を「前向きに検討する」としている。

    今回の北朝鮮外相のインド訪問は、インドのモディ首相の中韓訪問の直前に行われており、中国と韓国に対する北朝鮮の立場を事前にインド側に伝えておく目的もあったと思われる。

    北朝鮮とインドの間にどのような経済関係があるのか分からないが、「経済関係者」との会合でインド企業の対北朝鮮投資などの要請もしたのではないだろうか。

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    Source: The Hindu, In a first, DPRK Foreign Minister on India visit, http://www.thehindu.com/news/national/north-korea-ministers-visits-india-for-the-first-time/article7098942.ece

    「朝鮮人民軍将兵たちの礼式開催」:戦略軍も参加 (2015年4月13日 「朝鮮中央TV」)

    「錦繍山太陽宮殿」前広場で開催された「礼式」に、今年は「戦略軍」が参加した。「朝鮮中央通信」は「黄炳瑞同志、李ヨンギル同志をはじめとした朝鮮人民軍指揮官、陸軍、海軍、航空及び反航空軍、戦略軍」が参加したと伝えている。2014年の「礼式」報道では、「朝鮮人民軍陸軍、海軍、航空及び反行軍の将兵」が参加したとしており、「戦略軍」は参加していない。

    「戦略軍」は以前からあったが、北朝鮮で陸海空に加えて、「戦略軍」が新たなユニットとなったことを示しているのか。

    壇上に並んだ各軍の指揮官
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    Source: KCTV, 2015/04/13放送

    行進する海軍の女性「海兵」
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    Source: KCTV, 2015/04/13放送

    陸海空の順序通りに行進しているとすると、この辺りが「戦略軍」となるはずだが、ナレーションは「戦略軍」を特定しないので分からない。また、軍服は海軍と「革命学院」を除き全て同じに見える。空軍に関しては、軍楽隊の演奏から判断できるが、カメラが写しているのが空軍かは不明。
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    Source: KCTV, 2015/04/13放送

    所属不明の女性兵士
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    Source: KCTV, 2015/04/13放送

    「革命学院」学生
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    Source: KCTV, 2015/04/13放送

    「4月の春人民芸術祝典開幕公演」:『祖国賛歌』がよい、モランボン楽団員観覧か? (2015年4月12日 「朝鮮中央TV」)

    4月12日夜、「朝鮮中央TV」で「4月の春人民芸術祝典開幕公演」の「録画実況」放送があった。11日、「東平壌大劇場」で行われた公演を崔龍海、ヤン・ヒョンソプ、金ヨンジン内閣副総理などが参観した。

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    Source: KCTV, 2015/04/12放送

    また、最前列には白い軍服を着た一団が座っている。大きく写らないので分からないが、もしかすると「モランボン楽団」関係者もいるのかもしれない。
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    Source: KCTV, 2015/04/12放送

    演奏の中でずば抜けて良かったのは、『祖国賛歌』であった。さすがに「万寿台芸術団」というか、「モランボン楽団」とはかなり違う味付けの素晴らしい合唱であった。YouTubeに『祖国賛歌』だけ切り出してアップロードしておいたので、関心のある向きはどうぞ。なお、開幕式での共和国旗掲揚は、この曲の中で行われたと『労働新聞』に書いてあった

    『労働新聞』、「수령흠모,태양칭송의 노래 더 높이 울려가리 제4차 4월의 봄 인민예술축전 개막」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2015-04-12-0005&chAction=S

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    Source: YouTube, https://youtu.be/LzE7AnMI-eE

    <追記>
    上記動画に日本語字幕追加。かつて、記事中で訳したが、もう少し歌らしく訳しておいた。

    その他に、
    『人民の歓喜』: https://youtu.be/z-gQZ6ehyBQ
    『海満豊歌』: https://youtu.be/6UHog7eKwMo

    「敬愛する金正恩同志が完工段階に至った平壌国際飛行場第2ターミナル建設場を現地指導された」:右手首のギブスなくなる、ローレックスらしき広告、金ヨジョン同行、表示はウラジオストック行き (2015年4月12日 「労働新聞」)

    金正恩が平壌国際空港の第2ターミナルを「現地指導」したと北朝鮮メディアが報じた。第2ターミナルにローレックスらしき時計の広告が出ているなど、確認すべき点は多いが、さしあたり、金正恩の右手首のギブスらしきものが外れている。「太陽節」に向け、体調問題がないことが確認された。少し間が空いたが、金ヨジョンも同行している。

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    Source: 『労働新聞』、「경애하는 김정은동지께서 완공단계에 이른 평양국제비행장 2항공역사건설장을 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2

    カウンターがたくさんある。現行のフライトや乗客数、ガイドにスケジュール管理された旅行では、カウンターは1つで十分だと思うが、観光自由化による見越しての設計なのだろうか。カウンターの案内板に表示されている行き先が「北京」ではなく「ウラジオストック」というのも意味ありげだ。
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    Source: 『労働新聞』、「경애하는 김정은동지께서 완공단계에 이른 평양국제비행장 2항공역사건설장을 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2

    『琉球新報』:米国務省定例記者会見でたびたび質問、大変立派!、イランとの枠組み合意と北朝鮮の核 (2015年4月9日 「U.S. Department of State」)

    北朝鮮ネタで記事にしようと思ったのだが、それ以上に『琉球新報』の記者の活躍が素晴らしいので、そちらをタイトルにしておく。沖縄県知事と日本政府の間で普天間基地の辺野古移転を巡る摩擦が生じている。これとの関連で、『琉球新報』の記者が今週2回、米国務省定例記者会見で質問をしている。定例記者会見のスクリプトで私がチェックをする項目は、北朝鮮、韓国、日本、中国、核関連事項だけで、くまなく読んでいるわけではない。しかし、日本関連項目でも日本人記者が質問していると思われる場面はあまりないようだ(名乗っていないので分からない場合ももちろんある)。

    ところが、『琉球新報』のトミヤマ・サカエ記者は、今週2回、普天間問題について質問をしている。沖縄県民の普天間問題に対する関心の高さの反映でもあるが、それでも一地方紙の記者が定例記者会見に出向いて質問をするというのは大変立派である。定例記者会見への記者の出入りに関する規則は分からないが、部屋の様子を見る限りは、いくらでも空席があり、入りきれない状況ではない。恐らく、事前登録をし、セキュリティーをクリアすればどの社の記者でも自由に入れるのであろう。

    トミヤマ記者は、普天間について「19年前に普天間返還の約束を日米政府間でしているにもかかわらず、未だに返還されていないことについてどう考えるのか」と質問をしている。この質問を受けラスケ報道官は「日本当局と協力しながら進めているが、これは軍事施設に関わるので国防省の問題である」と答え、明確な回答は避けている。質問はこれだけであったが、トミヤマ記者にはこれからも是非活躍してもらいたい。

    質問をする『琉球新報』のトミヤマ・サカエ記者
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    Source: U.S. Department of State, Apr. 09, 2015 Daily Press Briefing, http://video.state.gov/en/video/4165648940001

    北朝鮮に関しては、イランの核を巡る枠組み合意を受け、それが北朝鮮の核問題に与える影響についての質問が出された。国務省報道官は、北朝鮮との6者会談の場での対話の扉はいつでも開かれているが、それは北朝鮮が「信頼できる、真面目な交渉」をするということが前提になると述べている。そして、そのためには、北朝鮮がまず「行動で示すべき」だとし、「非核化に受けた行動と、挑発を止めるべきだ」としている。記者は、「そんなことを言っても、もう何年も非核化できていなではないか」と噛みつくが、報道官は「北朝鮮がまず踏み出すべきだ」とくり返し答えている。

    「永遠不滅の金日成花 金日成花命名50周年にあたり」:北朝鮮取材班インドネシアで撮影か? (2015年4月10日 「朝鮮中央TV」)

    デビ夫人一行の訪朝と関連する番組があった。同夫人はもちろん登場しないが、彼女の夫が登場している。

    10日、「朝鮮中央TV」が「永遠不滅の金日成花 金日成花命名50周年にあたり」という「特集」を放送した。この番組のスタートは、何となくYouTubeで紹介した「開城高麗人参」に似た感じで期待したのだが、残念ながら途中からいつもの北朝鮮番組に戻ってしまった。しかし、この番組は、北朝鮮が取材班をインドネシアに派遣して撮影したと思わしき場面も見られる。インドネシアの番組制作会社に依頼したのか、「朝鮮中央TV」の取材チームが行ったのかは確認できないものの、後者だとすると、北朝鮮のテレビ番組としては珍しいケースである。

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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    インドネシアの街並み
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    金日成花育種家のシ・エル・ブント、ドイツ系インドネシア人だと「前中央植物園第1部園長」が解説
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    「第1部園長 高ジュソン」
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    スカルノは「独立後、本当の新しい社会を建設するための模索」をする過程で、ベトナムのホー・チミンと会い「それに対する答えを見いだした」とナレーション。ホー・チミンはスカルノに「革命をするのならば、絶対、金日成主席に合わなければならない」と語ったという。これは「ホー・チミンが1956年に平壌訪問後、スカルノに語った言葉」だという。
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    ホー・チミンは「私は、金日成同志よりも年齢的には20歳以上年上だが、革命闘争において、金日成同志は私の師匠だ」と語ったとナレーション。ベトナム人人はこれをどう考えるのか。
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    1964年11月、スカルノを平壌訪問し金日成と会見。金日成の「偉人」さに感銘を受けたとナレーション。下の写真は、その当時の様子を再現したものだと思われるが、興味深いのは撮影場所がインドネシアであり、立っているのがインドネシア人らしき人物、それにもかかわらず『労働新聞』を読む朝鮮人民のようなスタイルで立っており、加えて、「偉人」を手のひらを上にして指している。このスタイルは、インドネシアの制作会社だけではできない演出であり、北朝鮮取材チームが行っていないのであれば、ディレクターがインドネシアに出向いているはずである。北朝鮮在留の東南アジア系の人を集めての北朝鮮国内での撮影の可能性もあるが、警備員の制服からするとインドネシアでの撮影と思われる。
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    スカルノは植物を愛し、ジャワ島にあるボゴール植物園をしばしば訪問、植物園内にボゴール宮殿も建設したとナレーション。
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    ボゴール植物園内を歩くインドネシア人
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    1965年4月13日、金日成はボゴール植物園を訪問。「太陽節」直前に外遊とは。その際、スカルノは金日成に「一番美しいランを見せながら、その花に金日成主席閣下のお名前を付ける」と言ったところ、金日成は「花を研究した学者の名前を付けるべきだ」と提案を辞退。
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    しかし、スカルノは「金日成花」と命名することを強く希望、それを受け金日成は「スカルノ大統領とインドネシア人民の願いがそういうことならば、私に対してではなく、祖国と人民への称賛の表出として、その提案を受け入れよう」と語ったと「朝鮮金日成花・金正日花委員会 作家 金テクヨン」が解説。「作家」が解説しているところがポイント。
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    「意としない歴史の風波の中で、一時、金日成花が行方不明になってしまいました」と解説。スカルノの失脚と共に「金日成花」も行方不明になってしまったのであろう。「それから9年後、金日成花を探して、北朝鮮幹部がインドネシアの地に到着した」とナレーション。その時「将軍様は、人民の中に入って探せば、必ず金日成花を見つけることができるはずだ」と「高第1部園長」が解説。「幹部は、2ヶ月間掛けて様々な島を巡りながら、やっとスカルノ時代にボゴール植物園をしていた人を見つけることができた」とナレーション。下の写真がそのスザン・ナ・カッサル園長。
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    同園長は、「9年間あなた方を待っていた。インドネシア銃を探してでも、金日成花を北朝鮮に送る」と約束したという。カッサル園長は、「金日成花」の育成者であるブントを見つけ出した。ブントは、2本の「金日成花」を北朝鮮代表団に手渡し、「朝鮮でこの花をたくさん咲かせてくれ」と依頼したと解説する「中央植物園研究所研究師 功勲科学者 教授 博士 李ウァンジュン」。
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    持ち帰られた「金日成花」を見る「将軍様」。「将軍様」は、「中央植物園で繁殖させろ」と命じたという。
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    しかし、北朝鮮ではラン栽培に関する経験が乏しく、「金日成花」を繁殖させることができなかった。そのため「将軍様」は、再び代表団をインドネシアに派遣し、ランの繁殖技術を習得させたとナレーション。下の写真を見せるが、色などからして再現であろう。
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    「金日成花」の繁殖を研究する北朝鮮研究者
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    しかし、北朝鮮の気候条件の下、「金日成花」を繁殖させることは容易ではなかった。そのため、「将軍様」は再び、代表団をインドネシアに派遣したと語る「生物工学鉢園 植物組織培養研究所 研究師 博士 崔キョンフィ」。
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    1982年の「太陽節」には、2万本以上の「金日成花」が咲き、全国各地には300カ所以上の「金日成花温室」が作られたとナレーション。
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    思えば、羅先で泊まったホテルにも温室があった。中は覗いてみなかったが、「金日成花」用の温室だったのだろうか。野菜を栽培していたような気もするのだが。下がその写真。
    green house rason

    1982年4月、「金日成花」は、国際ラン学会のリストに正式登録されたとナレーション。
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    スカルノの息子が、その際に署名をしたという。
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    「金日成花」が「偉人称賛の花」ということで、金日成の「偉人」ぶりを紹介するエピソードのナレーションがある。スターリンは、ソ連を訪問した金日成に「朝鮮を強国にし、発展途上国を援助し、米日帝国主義者が再び頭を上げられないようにしてくれ」と頼んだとナレーション。
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    続けて、チリのアジェンデ元大統領やトーゴのエヤデマ元大統領も金日成を「自主時代の太陽と高く称賛した」とナレーション。さらに、金日成と会見したカーター元大統領の言葉として「金日成主席は、ジョージ・ワシントン、トーマス・ジェファソン、アブラハム・リンカーンという三大大統領を合わせたよりも偉大な方だ」を紹介。カーターが本当にそう言ったのかどうかは、米側の資料で確認してみる必要がある。
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    Source: KCTV, 2015/04/10放送

    「金正日花」については、過去記事でも紹介したように映画化されているが、「金日成花」に関する映画はあったとしてもこれまで見たことはない。その系では、この番組は北朝鮮がどのように「金日成花」を紹介しているかを知るには、面白い番組であった。

    「日本デビ・スカルノ事務所所長一行到着」:金日成花 (2015年4月9日 「朝鮮中央通信」)

    「朝鮮中央通信」が9日、「デビ・スカルノ事務所所長一行」が平壌空港に到着したと伝えた。インドネシアのスカルノ元大統領は、金日成に「金日成花」を献上したとされている。スカルノ大統領の夫人の中で最も著名なのがデビ夫人ということなのだろうか。それとも、日本で活躍していることに意義を見いだしているのだろうか。

    デビ夫人は「金日成花・金正日花委員会名誉会長」でもある。(これについては、Earth Aid Society HP参照のこと。http://earthaidsociety.org/charity.html)

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    Source: KCNA
    プロフィール

    川口智彦

    Author:川口智彦
    「크는 아바이(成長するオッサン)」

    ブログの基本用語:
    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」
    「女史」=李雪主夫人(2018.07.26より「同志」に)

    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.


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