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    便利な時代:ネット情報、Hantek 2D42シリーズのファーム・アップデートに失敗したときの対策 (2023年6月8日)

    インターネットにはありとあらゆる情報が漂っている。その情報に到達するには、それなりの時間がかかるが、検索術が長けてくるとその時間も短縮できる。

    実は最近、酔った勢いで普段使っている安物の中国製デジタル・オシロスコープのファームをアップデートしようとして失敗した。失敗したというか、そもそもこの製品を販売している中国企業が適切なアップデート・ソフトを提供していないところに問題があるようだ。ファームウェアは特に問題を感じなければ下手にアップデートしないという鉄則があるが、酔った勢いはやはり恐ろしい。

    難しい作業ではないので、説明に書かれている通りにやっただけなのだが、結局、アップデートが完了せず、デジタル・オシロスコープは文鎮化した。

    そこまで高価な製品ではないのだが、再び買おうと思うと円安の影響もあり随分値上がりしており、直ぐに買い直すほど安くなかった。

    そこからネット検索で何とか復旧を目指すことになるのだが、紆余曲折を経て、同じトラブルに見舞われた人が復活させる方法を紹介している動画を発見した。


    Source: YouTube, Jere Nevalinen

    この人はメーカーから対策ソフトとファイルを送ってもらったようで、それを自分のGoogle Driveで共有してくれているという神様のような人だ。

    早速、必要なTTL-USBコンバーターをアマゾンで注文した。色々あるが、取りあえず翌日配達で安い物を注文した。
    20230608 usb-ttl

    しかし、上の動画に出ているほど順調にはいかなかったので、参考までにいくつか書いておく。

    まず、2D42とコンバーターの接続だが、コンバーター側には各ピンに何が出ているのか書かれているが、2D42側には何も書かれていない。グランドとVCCは何となく見て分かるのだがTXDとRXDの区別が付かない。公開されているメーカーの説明文には写真が掲載されているが、今一つ分かりにくい。結局、写真に書かれているピン配置は、2D42側のピン配置だということが分かり、コンバーター側のRXDはTXDにTXDはRXDに繋ぐようにする。

    VCCはTTLとあるので、5Vで試したが、これは問題なかった。また、TP端子は説明書にもあるように繋ぐ。YouTubeで使われているようなピンが手元になかったので私は線を半田付けしたが、ピンで接続した方が安全だ。

    ここからYouTubeには出てこない問題が発生した。YouTubeではすんなりと認識されて接続できるのだが、私の場合、何回やってもエラーが出て接続できなかった。問題は、コンバーターのドライバーが読み込まれていなかったからで、下記からダウンロードしてインストールしたら認識された。

    https://jp.silabs.com/developers/usb-to-uart-bridge-vcp-drivers?tab=downloads

    ドライバーをインストールした後も何回か接続できなかったが、Flash Loader Demonstratorを起動しておいてコンバーターをUSBに接続したら2D42に接続できた。

    あとは、YouTubeにあるようにメーカーが提供するファイルを2D42にインストールすれば、2D42は復活する。

    その後、ファームウェアのアップデートは試みていないが、多分、同じトラブルを繰り返すことになると思うので、やらない方が良いと思う。

    2D42を分解したり組み立てたりしなければならないので、誰にでもお手軽にという話ではないが、この種の測定器を使っている人であれば、対応できるのではないかと思う。

    ということで、インターネットがなければ、今頃、ゴミ箱行きになっていたオシロスコープの復活ストーリーを参考まで書いておいた。

    ウクライナからの小包:「極秘プロジェクト用」の真空管 (2023年5月31日)

    31日、5月13日にウクライナのLviv(リヴィヴ)から書留航空便で発送された郵便小包が届いた。数ヶ月かかると思っていたが、想定よりも早く着いたので驚いている。戦争前にもウクライナからソ連関係の物品を送ってもらったことはあるが、戦争開始後はこれが初めてで、安い物だったので不着も想定に入れていた。

    20230531 liviv

    20230531 DSC05603


    届いたのはソ連の真空管だが「極秘プロジェクト」の予備に購入した。プロジェクトは既に完了しており、近日中に公開しようと思っている。

    メールの最後に入れるデザイン (2023年3月2日 「文春オンライン」)

    2日、「文春オンライン」に「Twitterで懲戒処分された共同通信記者の“奇妙すぎる習性”「社用メールに“モールス記号”でメッセージ」「女性記者にFAXで何度もラブレター、お中元にはアレを…」という記事が出ていた。

    https://bunshun.jp/articles/-/61055

    質は異なるが、「奇妙すぎる習性」がある者としては、直ぐにまねしたくなる部分がある。

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    「第8回第7回全員会議拡大会議」に送っておく。

    韓国のマスク事情:室内も着用義務解除、公共交通機関や医療機関は継続着用義務、多くは着用 (2023年2月6日)

    韓国は1月30日から「感染に脆弱な施設や、医療機関、薬局、公共交通機関内」を除いてマスクの着用義務がなくなった。

    昨年11月末に訪韓した際は屋外でのマスク着用義務が解除された時期だったが、見た感じのマスク着用率は日本より少し低いかなという程度だった。今回、室内での着用義務も解除されたわけだが、屋外での着用率は昨年11月と比べて大きな変化はなく、屋内ではほとんど着用していた。

    公共交通機関も「車内」での着用義務があるだけで、駅のホームは義務の対象となっていない。それでもホームでマスクをしていない人はほとんどいなかった。

    韓国は日本と異なり、「要請」ではなくて「義務」なので、電車やバスの車内で着用していないと運転手や車掌に注意される。一方、変な「同調圧力」はないので、着用義務が除外された場所でマスクをせずにいても嫌な視線を感じることはなかった。

    今の韓国は寒いので、マスクはコロナ対策と同時に防寒という意味もあるのだろう。

    日本は寒さが緩み、花粉も飛び終わった頃、どうなるのだろうか。

    「朝鮮中央TV」に出てくる朝鮮の人々は、インフルエンザ対策もあってなのか、しっかりとマスクをしている。今後、予定されている閲兵式をはじめとした行事ではどうするのか、コロナの轍を踏まないように警戒するのか、注目したい。

    韓国でアパートを借りる:不動産獲得戦闘の防備録 (2023年2月5日)

    ここ数日、会議があり韓国に行っていた。

    その後、3月から北韓大学院で学ぶ学生とこれから住むアパート探しをした。そもそも、私が韓国にいた頃は寄宿舎に住んでいたので、韓国でアパートを借りた経験はない。また、私がいたころは月払い家賃システムのアパートはほとんどなく、大部分が「チョンセ」と呼ばれる大金(数千万ウォン、為替レート¥100=W350ぐらい)を「預け」家賃を支払わないシステムが一般的だったので、月払いシステムのアパートを見つけることはとても困難だった(今もチョンセが大部分である状況は変わっていないが、月払いもかなり増えた)。しかし当時は韓国で学ぶ留学生(在外韓国人も含む)の数は多くなく、そのほぼ全てを「国際会館」と呼ばれる公的な外国人寄宿舎に収容できるほどだった(のだと思う)。

    なので、実質的に今回が初めての韓国で月払いアパート探しだった。ともかく통 모르는(全く分からない)状態で始めなければならなかったので、韓国の先生方に色々と質問してみたのだが、皆さん、月払いアパートに住んだ経験がない上、既に立派な家(マンション)を持っておられる方ばかりなので、参考になる情報を得ることはできなかった。

    そこで、自助努力でインターネット検索を始めた。不動産関連のインターネットサイトで検索したりスマホにアプリを入れて検索をすると、それなりに月払いのアパートは出てくる。また、日本の不動産業者が韓国の月払い物件を紹介しているサイトも複数あった。

    そうした情報についてある韓国の先生に意見を求めたところ、「行って見なければ駄目だ」と言われた。それはそうなのだが、ソウルのどの地域に、そして星の数ほどある不動産業者の中からどの不動産業者を選ぶのか・・・分からぬことばかりだった。以下は、不動産獲得戦闘の防備録だ。

    1.事前にインターネットでエリアの平均的家賃を調べておく
    では、事前のインターネット検索は不毛なのかというと、そうでもない。日本と同じように、韓国もエリアによって家賃は大きく異なる。なので、通学時間や交通手段と自分が支払える家賃の限界を天秤にかけ、大体、自分が住めそうなエリアを選択しておく必要がある。お金に余裕があれば、学校周辺で探せばよいのだが、そうでなければ妥協できるエリアを選ぶ必要がある。

    2.目標エリアの地下鉄駅付近の適当な不動産屋へ
    事前調査の結果、今回は대학동というエリアが上記条件に適合することが分かり、当該エリアにある不動産屋に行った。不動産業者のインターネットページはあるが、やはり実際に行って地下鉄駅周辺の不動産屋に行ってみるのが良い。駅周辺には複数の不動産屋があったので、適当に入ってみた(この辺り、同行して下さった韓国の先生の見立てに任せた)。韓国の不動産屋は何となく胡散臭いイメージがあったが、今回入った不動産屋は説明もきちんとしてくれて全くそのようなことはなかった(時の流れを感じた)。

    3.希望エリア、保証金と月家賃の限界をはっきりと伝える
    希望エリアは「XX洞」、「XX地下鉄駅(バス停)まで徒歩XX分ぐらい」という感じで伝えればよい。保証金と月家賃の限界は事前にインターネットで地域の平均額を調べておけば、高すぎる物件を紹介されたり、そんな安い物件は存在しないと言われないだけではなく、顧客にある程度の情報があり、本気度があることも伝えられる。今回は、保証金500万~1000万ウォン、月家賃50万ウォン以下で設定してたので、それを伝えた(保証金は基本的に退去時に満額返ってくる)。

    4.不動産屋にはネットワークがある
    不動産屋は自分の店が持っている物件だけではなく、仲間が持っている物件を紹介し合うネットワークがあるようだ。不動産屋は直ぐにスマホで仲間(と思われる人)に電話をして(しかもスピーカーONで話しているので、相手の声も良く聞こえる)、希望条件に合う物件について情報を求めていた。自店が持っている物件の他に数件の物件をまとめて紹介することにしたようだ。

    5.細かい話はなしにとにかく物件を見に行く
    そして直ぐに自分の車で物件を見に連れて行ってくれる。今回は4つの物件を見た。物件を見つつもスマホで電話をかけながら、別の物件に関する情報を収集していた。注意すべきことは、必ず複数の物件を見ることだ。気に入らなければ気に入らないとはっきりと言えばいい。証拠はないが、紹介の流れから分かったのは、提示された条件に適合する範囲内で、契約者が付きにくい物件から紹介しているようだった。今回は、韓国の先生が同行していた上、日本人も朝鮮語を話したので、外国人を欺すということではなく、それが一般的な紹介手順ではないかと思った。不動産屋は細い道でも構わずハザードを点灯して車を駐車していた。なので、見学時間は長くなかった。そのため、複数の目で部屋を見ることができたのは良かった。5分程度ではあるが、既に車が通行できずに止まっていたこともあった。昔の韓国ならクラクションの嵐だったのだろうが、全くそれがなかったのも時の流れを感じた。

    6.一通り見たら、一度店を出て検討する
    今回の不動産屋は「案内したのだから、ここで決めろ」とか「案内料を払え」ということは一切なかった(80年代的感覚だと、驚異的な出来事だった)。最終的に決めるのはそこに住むことになる大学院生なので、昼食を食べながら少し検討することにした。不動産屋は「どうぞ、どうぞ」という感じで、周囲の美味しい食堂まで紹介してくれた。物件までは不動産屋の車で連れて行かれているので、周辺環境などはよく見ることができなかったが、事前のインターネット調査で当該地区は司法試験を受けるための学生が勉強部屋として使っていたアパートが多く、さらにソウル大生も多く住んでいるということも大体分かっていたので、その手順はパスした。そうでなければ、実際に物件周辺を歩いてみる方が良いかもしれない。

    7.不動産屋で契約
    不動産屋に戻り、「他の不動産屋を探せばもっと良い物件があるのだろうか」と質問してみた。不動産屋は「そうしたければ、そうして頂いても構わないが、同じような物件しか出てこないと思う」と言っていた。地域の不動産屋間のネットワークもあるようなので、嘘ではないと思う。学生も最後に見た部屋が気に入ったと言っているので、契約することにした。契約する際、不動産屋は家主に電話をかけて家賃の値引き交渉をしてくれた。これもスマホのスピーカーがONだったので、家主のオバサンが「値引きは駄目です」と言う声、入居日について「主人と相談してみる」という声も全部聞こえた。結局、事前に提示された保証金500万ウォン、家賃45万ウォン(管理費込み、電気ガス別)で決着した。不動産屋は「どのみち直ぐに契約が決まるような物件だから、大家が強気なんだ」と言っていた。大家が「その日本人は言葉が通じないのでは」と心配していたのも印象的だった。

    契約期間は1年で、毎年更新という形になっている。途中で追い出されるのか心配なので在学予定期間である3年にできないかと聞いてみたところ、「更新は問題なくできるし、自分で他に良い物件を見つけたら1年後に引っ越せるのでその方が良い」ということだった。

    不動産屋は契約の際、契約書に書かれている条項を一つ一つ読み上げながら早口で説明していた。おもしろかったのは、当該物件は「債権はゼロ」だという説明だった。「500万ウォンぐらいではあり得ない」と言っていたが、保証金が数千万から億に至る場合、債権物件を貸しておいて、保証金を持ち逃げするケースも発生しているとのことだった。その場合、ある日突然、誰かが来て「出て行け」と言われ、しかも保証金も戻ってこないという悲劇になる。(そうした被害者を保護するための公的制度も準備されている)

    当日は、契約金100万ウォンだけを大家の銀行口座に直接入金し、大家に電話をかけ入金を確認していた(当日、入金は韓国の先生がスマホでして下さったが、不動産屋を通しても入金できる)。残金の支払いについては条件により異なると思うので詳細は書かないが、全額を不動産屋にその場で渡しておくことも可能とのことだった。不動産仲介手数料は法定額の20万ウォンと税金2万ウォンだった。家賃の1ヶ月分ぐらい取られると思ったのだが、しっかりとした制度があるようだし、不動産屋は日本でいうところの宅建の資格があると言っていたので、その辺りもきちんとしているのだろう(これまた隔世の感)。ということで、韓国の不動産屋は当該不動産屋に関しては胡散臭くないことが分かった。

    8.インターネットの写真で決めては絶対に駄目
    「胡散臭くない」と書いたものの、不動産屋との話の中で分かったことは、インターネットに出ている写真はかなり胡散臭いとのことだった。つまり、実際の部屋とは違う写真、写真を加工してきれいに見せるための写真、既に契約されてしまった良い物件の写真を出しておき、問い合わせると「1時間前に決まってしまった」としながら他の物件に誘導するケースもよくあるという。結論的にはやはり

    ・実際に不動産屋に行ってみる。
    ・複数の物件を見る。


    この2点が重要なようだ。

    通常、大学には寄宿舎があり留学生は大体そこに入ることができるが、北韓大学院は本体が慶南大学校の大学院大学なので、ソウルには寄宿舎がない。そんなこともあり、学生の家探しに付き合いながら、韓国の不動産事情の一端を知ることができた。
    プロフィール

    川口智彦

    Author:川口智彦
    「크는 아바이(成長するオッサン)」

    ブログの基本用語:
    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」
    「女史」=李雪主夫人(2018.07.26より「同志」に)

    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.


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