「<朝鮮記録映画>偉大な同志(1)-先軍の道一途-」:削除された張成沢 (2013年12月7日 「朝鮮中央TV」)
時事通信が「張氏、記録映画から削除=失脚を裏付けか―北朝鮮」という記事を配信した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131207-00000102-jij-kr
記事に書かれている10月8日(初回放送は10月7日)に放送された「<朝鮮記録映画>偉大な同志(1)-先軍の道一途-」と12月7日に放送された同名の「朝鮮記録映画」を見比べてみた。10月8日の放送分では張成沢が私が確認できただけで金正恩の背景で4カ所に写り込んでいた。しかし、昨日放送された同名の番組ではそれらの箇所に映っていた彼の姿が削除されている。以下では、最も分かりやすい「老兵のためにモランボン楽団を招いて開催した宴会」の場面を紹介しておく。
ナレーションで「我々の首領様と将軍様を高く頂き戦った老兵たちの生き様を栄光の絶頂で輝かして下さる・・・」といっている部分の映像から張成沢が消えている。
10月8日放送分
Source: KCTV, 2013/10/08放送
12月7日放送分
Source: KCTV, 2013/12/07放送
別のカメラで撮影した映像を使っているのか、タイミングをずらしただけなのかは分からないが、10月8日の放送分では、中央にモランボン楽団の舞台が、金正恩の右肩辺りに微笑む張成沢の膝から上が映っている。しかし、12月7日放送分では、モランボン楽団の舞台は左端にあり張成沢は消えている。この写真では崔龍海も見えないが、下の写真のように崔龍海はこのキャプションの少し前まで金正恩の右側に見られる。
Source: KCTV, 2013/12/07放送
他のカットは比較しにくいので紹介しないが、張成沢が削除されたのは明らかである。海外向けの『労働新聞』サイトでは、相変わらず張成沢関連の多くの記事が写真入りで掲載されている(国内向けに別のurlがあるのかは不明)。
いずれにせよ、このような面倒な作業を敢えて行った「朝鮮記録映画」を7日の「朝鮮中央TV」最初の番組として放送しているのは、何か含意があるのであろう。この日の放送は15時から始まっているが、朝鮮人民の視聴率がどの時間に高まるのかは分からない。「朝鮮記録映画」は最優先的に見るということになっているのであれば、放送開始直後に流す意味はある。
この削除により張成沢に異変が起こった可能性は高まったが、彼のように要職をかねている人間であれば、必ずや「最高人民会議政令」などで解職報道があるはずである。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131207-00000102-jij-kr
記事に書かれている10月8日(初回放送は10月7日)に放送された「<朝鮮記録映画>偉大な同志(1)-先軍の道一途-」と12月7日に放送された同名の「朝鮮記録映画」を見比べてみた。10月8日の放送分では張成沢が私が確認できただけで金正恩の背景で4カ所に写り込んでいた。しかし、昨日放送された同名の番組ではそれらの箇所に映っていた彼の姿が削除されている。以下では、最も分かりやすい「老兵のためにモランボン楽団を招いて開催した宴会」の場面を紹介しておく。
ナレーションで「我々の首領様と将軍様を高く頂き戦った老兵たちの生き様を栄光の絶頂で輝かして下さる・・・」といっている部分の映像から張成沢が消えている。
10月8日放送分
Source: KCTV, 2013/10/08放送
12月7日放送分
Source: KCTV, 2013/12/07放送
別のカメラで撮影した映像を使っているのか、タイミングをずらしただけなのかは分からないが、10月8日の放送分では、中央にモランボン楽団の舞台が、金正恩の右肩辺りに微笑む張成沢の膝から上が映っている。しかし、12月7日放送分では、モランボン楽団の舞台は左端にあり張成沢は消えている。この写真では崔龍海も見えないが、下の写真のように崔龍海はこのキャプションの少し前まで金正恩の右側に見られる。
Source: KCTV, 2013/12/07放送
他のカットは比較しにくいので紹介しないが、張成沢が削除されたのは明らかである。海外向けの『労働新聞』サイトでは、相変わらず張成沢関連の多くの記事が写真入りで掲載されている(国内向けに別のurlがあるのかは不明)。
いずれにせよ、このような面倒な作業を敢えて行った「朝鮮記録映画」を7日の「朝鮮中央TV」最初の番組として放送しているのは、何か含意があるのであろう。この日の放送は15時から始まっているが、朝鮮人民の視聴率がどの時間に高まるのかは分からない。「朝鮮記録映画」は最優先的に見るということになっているのであれば、放送開始直後に流す意味はある。
この削除により張成沢に異変が起こった可能性は高まったが、彼のように要職をかねている人間であれば、必ずや「最高人民会議政令」などで解職報道があるはずである。