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    「南朝鮮当局が拡散している『原発ハッキング』事件に対する『北の仕業』説の真相を明らかにする 朝鮮民主主義人民共和国インターネット中央研究所真相公開状」:不可解な点 (2015年3月27日 「朝鮮中央通信」)

    昨年、12月6日に韓国の「水力原子力株式会社」にハッキング攻撃が加えられ、原発に関するデータが盗み出されただけではなく、原発を一時停止せざるを得ない事態になったという。韓国側では、一連のハッキングが北朝鮮の仕業であるとしているが、北朝鮮の「インターネット中央研究所」がそれに反駁している。大変長い「真相公開状」であるが、ざっと読んでみると、理解できない点がある。

    まず、ハッキングに使われた「キムスキ」という悪性コードが北朝鮮がこれまでも使ってきたものであるとの韓国側の主張に反駁している。同公開状によると「傀儡情報合同捜査団は、この悪性コードが自己の動作状態と感染した体系に対する情報を伝達する時に使ったメールアドレスが『北朝鮮式の名前』である「金スキ(김수키)」として登録されて」おり、「『金スキ』は元来『金スックヒャン(김숙향)』であったが、発音が(北朝鮮式に)訛り、その後『金スキ』」となったと「朴槿恵一味」は主張するが、「共和国で『金スックヒャン』という名前を表記する時、『ヒャン』と表記し、『キャン(컁)』と表記しない」。

    これはその通りである。

    しかし、次の説明が理解できない。「例えば、妙香山(묘향산을 《MyoHyangSan》)と表記し、묘컁산《MyoKyangSan》とは表記しない」としているが、「묘(myo)」に終声がないのだから「《MyoKyangSan》」と表記することもあり得ないし、発音上でもそのようにはならない。事例ならまだ他にもありそうなものだが、なぜこのような変な例を出してきたのだろうか。私の知らない何らかの発音上のルールがあるのかもしれないが、全く理解できない。

    もう一つは、「必要な資料を引き出したり、メール攻撃や脅迫文掲示のような経路として使われたVPNが管理する接続IPのうち、昨年12月に我々共和国のIP25個と逓信省傘下の通信会社KTPCに割り当てられたIP5個が接続」に使われたという「傀儡一味」の主張は間違っているという反駁である。

    その理由として「今、アジア諸国では、南朝鮮で運営しているインターネット・ゲームをするために、VPN業者に金を払い、その会社が提要するIPを利用し、ネットワークに接続している」からだとしており、「もし、傀儡共が『論拠』としているサイバー攻撃が行われた昨年12月に南朝鮮のVPNにが提供したIPを利用した全ての国、全ての人が『北朝鮮ハッカー』という結論になる」としているが、これも理解できない。無理に理解しようとするならば、北朝鮮から「南朝鮮のインターネット・ゲーム」をやるために、北朝鮮当局の規制を受けずに韓国のVPNに接続したことになる。北朝鮮の誰が「南朝鮮のインターネット・ゲーム」をやるのだろうか。

    もしかすると、VPNに関する私の理解が間違っているかもしれないが、よく分からない。

    その他の論拠は、それなりに納得できるのだが、上の2つだけは何とも理解し難い。

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    川口智彦

    Author:川口智彦
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    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
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