「3.8国際婦女節105周年にちなんで国立曲芸団祝賀公演」:北朝鮮のサーカス、モランボン楽曲のサーカスバージョンか?、マジック、着ぐるみのクマ?、三三七拍子 (2015年3月10日 「朝鮮中央TV」)
拙ブログでは、漫才など、北朝鮮の舞台演芸などについて紹介してきた。しかし、これまでサーカスについては紹介していなかったような気がする。北朝鮮で「曲芸(サーカス)」は珍しいわけではなく、しばしば「朝鮮中央TV」でも放映されている。これまでなぜ紹介しなかったのかと言えば、「ま、サーカスだわな」という程度にしか思わず、さらに言葉がないので見ていてもあまり北朝鮮「らしさ」を感じなかったからである。その上、日本を含めた諸外国のサーカスをしっかりと見たことがないので、その技や技量を比較することもできなかったからである。
「3.8国際婦女節」を契機に行われたこの公演も見る気は全くなかった。例によって、画面を小さくして隅っこで流しておく程度であったのだが、クマの不思議な動きが目を引いた。それについては後述する。
「3.8国際婦女節105周年にちなんで国立曲芸団祝賀公演」

Source: KCTV, 2015/03/10放送
会場は、夫婦同伴の観客で埋め尽くされている。特別席には「党政治局常務委員」の肩書きが消えた崔龍海も夫婦同伴で座っているようだ(画質が悪くて夫婦同伴かは確認できないが、崔龍海が観覧したことは『労働新聞』等で確認済み)。下の写真は一般観覧席。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
会場は、円形の部分がアイススケートリンクとしても使えるようになっており、公演はスケートリンクから始まる。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
「国立曲芸団」というだけあって、いくつかの出し物は国際的なコンクールで賞を取っていると字幕で紹介している。前記のとおり、他のサーカス団と比較するための材料を持ち合わせていないのだが、見ている感じでは絶対的に凄いような気がする。
その動きの凄さは、拙記事では紹介できないので、内容的に興味深いものを紹介していく。
まずは「宇宙は呼ぶ」という出し物である。「光明星3-2号機」打ち上げ「成功」を受けて作られた新しい作品なのかもしれない。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
このような宇宙人的なコスチュームを着た団員が登場する。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
この出し物のBGMで使われるのがモランボン楽団の「タンスメ」である。演奏からして同楽団が「曲芸団」のために特別バージョンを演奏したのかとも思ったのだが、この「曲芸団」には専属(?)の楽団が付いていることが最後に分かった。楽団の構成は分からないが、もしかすると、彼らが演奏をしているのかもしれない。専属楽団があるサーカス団というのは普通なのだろうか。
公演の終わりで観客に挨拶をする楽団の指揮者。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
次にマジックを紹介する。「マジシャンの妙技」

Source: KCTV, 2015/03/10放送
マジシャンが箱の中に入る。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
アシスタントの女性が、刀を箱に刺す。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
次々と刀を刺していき・・・

Source: KCTV, 2015/03/10放送
串刺しの状態となる。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
ところが、箱の蓋を開けるとそこにはマジシャンがいない。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
マジシャンは刀が置かれていた箱の中に寝そべっていた。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
ここまで見た時は、なんとチープな、米国のマジック種明かし番組では、もう何回も種明かしされているマジックをやるものだと呆れてしまったのだが、この続きがあった。
マジシャンは、「今度は裏側からお見せしましょう」と種明かしをするではないか。これには驚いた。さらに言えば、その種はチマチョゴリを実に上手に使った「自力更生的」「ウリ式」の種であったのには、なかなか感動した。上の写真にその種があるので、種はお考えいただきたい。
そして、同じ演技の別バージョンを演じ、種からは想像できないような人数の女性がたくさん箱から出てくる。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
次は、「動物曲芸 ゴムとび」である。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
2匹のクマが出てきて色々な演技をするのであるが、このクマ、四つん這い状態なることはほとんどなくずっと立っている。さらに、一つの演技が終わるたびにご褒美の餌をもらうこともしない。全体の演技の中で餌をもらったのは数回。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
上記のような動きからすれば、どう考えても本物のクマではなく、着ぐるみである。「動物曲芸」とはいっているが、動物のふりをするという設定の出し物なのか、本当のクマを使っていることにしての出し物なのかは分からない。後者だとすると、かなり工夫の余地がある。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
最後は、道化師による出し物である。この道化師は、自ら観客席に入っていったり、観客をステージに上げるなどしておもしろい演技をする。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
この道化でおもしろかったのは、道化師が自分の笛に合わせて「三三七拍子」の拍手をすることを観客に求めている点である。wikipedia等で「三三七拍子」の発祥について軽く調べてみたが、よく分からなかった。「外国のサッカー応援チームが三三七拍子をやっていた」などと書いているブログもあったので、もしかすると「三三七拍子」は日本独自のものではないのかも知れないが、ともかく、北朝鮮にそれがあり、朝鮮人民がその拍子を知っているということはおもしろかった。「日帝時代の遺産」なのかもしれない。下の写真は手拍子を求める道化師。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
この番組、uriminzokkiriにもアップロードされており、高画質バージョンで崔龍海夫人などを確認したかったのだが、ダウンロードできるものの、ファイルが壊れており約1時間半の番組が22分のところで終わってしまう。この現象、uriminzokkiriにアップロードされるファイルでこのところ頻出している。ワイドスクリーンの新しい番組ファイルで発生するので、もしかすると、「朝鮮中央TV」の高画質化と関係があるのかもしれない。
「3.8国際婦女節」を契機に行われたこの公演も見る気は全くなかった。例によって、画面を小さくして隅っこで流しておく程度であったのだが、クマの不思議な動きが目を引いた。それについては後述する。
「3.8国際婦女節105周年にちなんで国立曲芸団祝賀公演」

Source: KCTV, 2015/03/10放送
会場は、夫婦同伴の観客で埋め尽くされている。特別席には「党政治局常務委員」の肩書きが消えた崔龍海も夫婦同伴で座っているようだ(画質が悪くて夫婦同伴かは確認できないが、崔龍海が観覧したことは『労働新聞』等で確認済み)。下の写真は一般観覧席。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
会場は、円形の部分がアイススケートリンクとしても使えるようになっており、公演はスケートリンクから始まる。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
「国立曲芸団」というだけあって、いくつかの出し物は国際的なコンクールで賞を取っていると字幕で紹介している。前記のとおり、他のサーカス団と比較するための材料を持ち合わせていないのだが、見ている感じでは絶対的に凄いような気がする。
その動きの凄さは、拙記事では紹介できないので、内容的に興味深いものを紹介していく。
まずは「宇宙は呼ぶ」という出し物である。「光明星3-2号機」打ち上げ「成功」を受けて作られた新しい作品なのかもしれない。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
このような宇宙人的なコスチュームを着た団員が登場する。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
この出し物のBGMで使われるのがモランボン楽団の「タンスメ」である。演奏からして同楽団が「曲芸団」のために特別バージョンを演奏したのかとも思ったのだが、この「曲芸団」には専属(?)の楽団が付いていることが最後に分かった。楽団の構成は分からないが、もしかすると、彼らが演奏をしているのかもしれない。専属楽団があるサーカス団というのは普通なのだろうか。
公演の終わりで観客に挨拶をする楽団の指揮者。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
次にマジックを紹介する。「マジシャンの妙技」

Source: KCTV, 2015/03/10放送
マジシャンが箱の中に入る。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
アシスタントの女性が、刀を箱に刺す。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
次々と刀を刺していき・・・

Source: KCTV, 2015/03/10放送
串刺しの状態となる。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
ところが、箱の蓋を開けるとそこにはマジシャンがいない。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
マジシャンは刀が置かれていた箱の中に寝そべっていた。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
ここまで見た時は、なんとチープな、米国のマジック種明かし番組では、もう何回も種明かしされているマジックをやるものだと呆れてしまったのだが、この続きがあった。
マジシャンは、「今度は裏側からお見せしましょう」と種明かしをするではないか。これには驚いた。さらに言えば、その種はチマチョゴリを実に上手に使った「自力更生的」「ウリ式」の種であったのには、なかなか感動した。上の写真にその種があるので、種はお考えいただきたい。
そして、同じ演技の別バージョンを演じ、種からは想像できないような人数の女性がたくさん箱から出てくる。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
次は、「動物曲芸 ゴムとび」である。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
2匹のクマが出てきて色々な演技をするのであるが、このクマ、四つん這い状態なることはほとんどなくずっと立っている。さらに、一つの演技が終わるたびにご褒美の餌をもらうこともしない。全体の演技の中で餌をもらったのは数回。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
上記のような動きからすれば、どう考えても本物のクマではなく、着ぐるみである。「動物曲芸」とはいっているが、動物のふりをするという設定の出し物なのか、本当のクマを使っていることにしての出し物なのかは分からない。後者だとすると、かなり工夫の余地がある。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
最後は、道化師による出し物である。この道化師は、自ら観客席に入っていったり、観客をステージに上げるなどしておもしろい演技をする。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
この道化でおもしろかったのは、道化師が自分の笛に合わせて「三三七拍子」の拍手をすることを観客に求めている点である。wikipedia等で「三三七拍子」の発祥について軽く調べてみたが、よく分からなかった。「外国のサッカー応援チームが三三七拍子をやっていた」などと書いているブログもあったので、もしかすると「三三七拍子」は日本独自のものではないのかも知れないが、ともかく、北朝鮮にそれがあり、朝鮮人民がその拍子を知っているということはおもしろかった。「日帝時代の遺産」なのかもしれない。下の写真は手拍子を求める道化師。

Source: KCTV, 2015/03/10放送
この番組、uriminzokkiriにもアップロードされており、高画質バージョンで崔龍海夫人などを確認したかったのだが、ダウンロードできるものの、ファイルが壊れており約1時間半の番組が22分のところで終わってしまう。この現象、uriminzokkiriにアップロードされるファイルでこのところ頻出している。ワイドスクリーンの新しい番組ファイルで発生するので、もしかすると、「朝鮮中央TV」の高画質化と関係があるのかもしれない。