「米国とその追従勢力の『人権』騒動に無慈悲な懲罰の鉄槌を」:交通事故現場か交通取り締まり現場でインタビューか、「人権保護」 (2014年11月25日 「朝鮮中央TV」)
25日、「朝鮮民主主義人民共和国国防委員会声明を支持し、平壌市軍民、米国とその追従勢力の反共和国『人権』騒動を無慈悲に粉砕するため平壌市軍民大会」が開催された。この日、「『人権』騒動」に憤怒する平壌市民のインタビューを「朝鮮中央TV」の「20時報道」が伝えた。
インタビューでの発言は、概ね「国防委員会声明」の内容を復唱するものであるが、おもしろかったのは、その背景である。
一人目の市民

Source: KCTV, 2014/11/25放送
二人目の市民

Source: KCTV, 2014/11/25放送
三人目の市民

Source: KCTV, 2014/11/25放送
四人目の市民

Source: KCTV, 2014/11/25放送
五人目の市民

Source: KCTV, 2014/11/25放送
六人目の市民

Source: KCTV, 2014/11/25放送
これら6枚の写真の中で「三人目の市民」の背景にだけボカしを入れてある。「四人目の市民」の背景もボカしてある可能性があるが、マイクははっきりと写っているので「F開放+望遠」で撮影した可能性はある(スチールカメラを基準にした話ではあるが、原理的には同じはず)。しかし、「三人目の市民」は、等距離にあるマイクもボケているので、これは編集段階で入れたボカしであるはずだ。マイクは動いておらず、動画からのキャプチャー時にぶれているわけではない。
では、背景で何が起こっているのだろうか。写してはいけない場所でインタビューをするはずはないので、背景で偶発的に何かが起こってしまった、あるいはそれを意識せずにインタビューをしてしまったのであろう。では、この人の背景で何が起こってしまったのだろうか。
「三人目の市民」のインタビューをカット(顔の前方向)

Source: KCTV, 2014/11/25放送
背景には、トロリーバスが止まっており、その横にオートバイ、そして白いヘルメットをかぶっているように見える人と黒っぽい服を着た人が話をしている。
「三人目の市民」のインタビューをカット(頭の後ろ方向)

Source: KCTV, 2014/11/25放送
トロリーバスの前方には赤い乗用車が止まっている。動いているのは白いヘルメットらしき者をかぶった人と黒っぽい服を着た人だけで、車とバスは止まっている。どうやら、インタビューをしている背景で、トロリーバスと乗用車の交通事故が発生、そこにオートバイに乗った「交通保安員(警官)」がやってきて事情聴取をしている、こんなところではないだろうか。そうでなければ、交通違反をした赤い車の運転手がオートバイの「交通保安員」に停止させられたというところだろうか。実は、平壌の町中では、オートバイの「交通保安員」に停止させられている車が案外多い。2010年にほんの数日間平壌を訪問し、市内を車で走っただけでも、何件か目撃した。もちろん、何をしていたのかは不明であるが、運転手と「交通保安員」が口論しているような場面も見た。念のため書いておくが、北朝鮮は「権力に無条件服従」の国ではない。最高指導者には「首領決死擁護(命を捧げる)」ことにはなっているが、末端の「国家権力」とは結構議論をする。北朝鮮のドラマや映画の中でもそうだし、羅先のガイドも税関職員に「少しだけ」不平を言った。
そして、芸が細かいのは別の場所でインタビューをした「四人目の市民」の背景にもそのままボカしを入れているところである。そうすることで「三人目の市民」のボカしが目立たなくなるが、残念ながらマイクにボカしを入れるのを忘れてしまったようだ。
しかし、経済が発展し、乗用車が増え、交通事故が発生することなどある意味当たり前のことで、ボカすほどのことではないのではないだろうか。しかも、それを「交通保安員」が迅速に処理しているなど、ある意味立派である。撮影クルーもそのように思って撮影を続けたのかもしれない。しかし、編集段階の「検閲」で引っかかり、ボカしを入れることになってしまったのであろうか。
もちろん、「人権保護(プライバシー保護)」の目的でボカしを入れたならば、「人権が完全に保護された国」として相応しい配慮ということにもなるのだが。
インタビューでの発言は、概ね「国防委員会声明」の内容を復唱するものであるが、おもしろかったのは、その背景である。
一人目の市民

Source: KCTV, 2014/11/25放送
二人目の市民

Source: KCTV, 2014/11/25放送
三人目の市民

Source: KCTV, 2014/11/25放送
四人目の市民

Source: KCTV, 2014/11/25放送
五人目の市民

Source: KCTV, 2014/11/25放送
六人目の市民

Source: KCTV, 2014/11/25放送
これら6枚の写真の中で「三人目の市民」の背景にだけボカしを入れてある。「四人目の市民」の背景もボカしてある可能性があるが、マイクははっきりと写っているので「F開放+望遠」で撮影した可能性はある(スチールカメラを基準にした話ではあるが、原理的には同じはず)。しかし、「三人目の市民」は、等距離にあるマイクもボケているので、これは編集段階で入れたボカしであるはずだ。マイクは動いておらず、動画からのキャプチャー時にぶれているわけではない。
では、背景で何が起こっているのだろうか。写してはいけない場所でインタビューをするはずはないので、背景で偶発的に何かが起こってしまった、あるいはそれを意識せずにインタビューをしてしまったのであろう。では、この人の背景で何が起こってしまったのだろうか。
「三人目の市民」のインタビューをカット(顔の前方向)

Source: KCTV, 2014/11/25放送
背景には、トロリーバスが止まっており、その横にオートバイ、そして白いヘルメットをかぶっているように見える人と黒っぽい服を着た人が話をしている。
「三人目の市民」のインタビューをカット(頭の後ろ方向)

Source: KCTV, 2014/11/25放送
トロリーバスの前方には赤い乗用車が止まっている。動いているのは白いヘルメットらしき者をかぶった人と黒っぽい服を着た人だけで、車とバスは止まっている。どうやら、インタビューをしている背景で、トロリーバスと乗用車の交通事故が発生、そこにオートバイに乗った「交通保安員(警官)」がやってきて事情聴取をしている、こんなところではないだろうか。そうでなければ、交通違反をした赤い車の運転手がオートバイの「交通保安員」に停止させられたというところだろうか。実は、平壌の町中では、オートバイの「交通保安員」に停止させられている車が案外多い。2010年にほんの数日間平壌を訪問し、市内を車で走っただけでも、何件か目撃した。もちろん、何をしていたのかは不明であるが、運転手と「交通保安員」が口論しているような場面も見た。念のため書いておくが、北朝鮮は「権力に無条件服従」の国ではない。最高指導者には「首領決死擁護(命を捧げる)」ことにはなっているが、末端の「国家権力」とは結構議論をする。北朝鮮のドラマや映画の中でもそうだし、羅先のガイドも税関職員に「少しだけ」不平を言った。
そして、芸が細かいのは別の場所でインタビューをした「四人目の市民」の背景にもそのままボカしを入れているところである。そうすることで「三人目の市民」のボカしが目立たなくなるが、残念ながらマイクにボカしを入れるのを忘れてしまったようだ。
しかし、経済が発展し、乗用車が増え、交通事故が発生することなどある意味当たり前のことで、ボカすほどのことではないのではないだろうか。しかも、それを「交通保安員」が迅速に処理しているなど、ある意味立派である。撮影クルーもそのように思って撮影を続けたのかもしれない。しかし、編集段階の「検閲」で引っかかり、ボカしを入れることになってしまったのであろうか。
もちろん、「人権保護(プライバシー保護)」の目的でボカしを入れたならば、「人権が完全に保護された国」として相応しい配慮ということにもなるのだが。