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    「<朝鮮記録映画>人民のための領導の日々(2)」:金正恩、「不自由な体」と表現 (2014年9月25日 「朝鮮中央TV」)

    「<朝鮮記録映画>人民のための領導の日々(2)」の中で、金正恩の体の不調を「不自由な体(体の調子が悪いという意味)にもかかわらず」現地指導をしたという表現で認めた。

    たった一言であるが、もしかすると金正恩の体調が悪化しており、10月10日の「労働党創建記念日」までに復帰できないという「予告」なのかもしれない。

    <追記>
    最高人民会議に金正恩は出席しなかった。

    <追記2>
    上記「朝鮮記録映画」の正確なナレーションは「この地に実る幸福の果実。我々の生活が迎える社会主義富貴栄華は、このように我々の元帥様の涙が出るような千万の苦労の中で作られるのです。不自由な体(体調がお悪い)にもかかわらず、人民のための領導の道を歩み続けられる我々の元帥様」

    この泣き声調のナレーションと共に画面には足を引きずりながら歩く「元帥様」の姿が映し出される。少し前に書いた「各部門の事業の現地指導」では、元気な様子を強調していたが、今度は逆である。
    M3u8 Stream20140925mp4_012495207
    Source: KCTV, 2014/09/25放送

    M3u8 Stream20140925mp4_012498830
    Source: KCTV, 2014/09/25放送

    M3u8 Stream20140925mp4_012504582
    Source: KCTV, 2014/09/25放送

    そして、使われているBGMも曲名こそ分からないが、金正恩関連の「朝鮮記録映画」で使われる元気のよい曲や恩情(優しさ)を表した曲ではなく、悲しく・苦しい感じの曲が使われている。

    そして、曲調が穏やかな曲に変わり、「人民のために自身の全てを捧げ、幸福の種を蒔いて下さった父なる将軍様のその業績を全身に刻み込まれた敬愛する元帥様」とナレーションが続く。脳梗塞で倒れ、復帰後も現地指導を続けた「お父さん」のイメージと重ね合わせようとしているのであろうか。
    M3u8 Stream20140925mp4_012720969
    Source: KCTV, 2014/09/25放送

    そして、最後の場面では「祖国賛歌」がBGMから「コサン果樹農場の歌」(正式曲名失念)で微笑む元帥様とボートに堂々と乗っている「元帥様」の姿で「朝鮮記録映画」は終わる。
    M3u8 Stream20140925mp4_013105494
    Source: KCTV, 2014/09/25放送

    M3u8 Stream20140925mp4_013114753
    Source: KCTV, 2014/09/25放送

    最後までしっかり見れば、「元帥様」の復帰を予告する構成とも取れるが、やはり「不自由な体」を悲しく・辛いBGMの中で見せていることに意味があるのではないだろうか。人民のために働き過ぎ、体を壊してしばらく休養しているが、そのうちに復帰するから心配するなという話なのだろうか。

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    20時報道

    金正恩第一書記 最高人民会議 欠席
    朝鮮中央放送 20時報道より

    Re: 20時報道

    同時に番組を視聴していたようですね。国防委員会副委員長の入れ替えもあり、後で記事にしたいと思います。

    > 金正恩第一書記 最高人民会議 欠席
    > 朝鮮中央放送 20時報道より

    No title

    時々見させて頂いています。週刊誌のように皮相的な分析と、研究者のわりには、ああだこうだとの推測はまあ許容されるにしても、留保の無いほぼ断定には、少なからず疑問を呈さざるを得ません。
    聯合のも、上記記事と概ね似たような論調でしたが、解釈というか分析が軽すぎると思います。

    http://www.tongilnews.com/news/articleView.html?idxno=109119

    上記のにもあるように、安易に健康不安であったりとの分析はどうなんでしょう?まあ足を引きずっているので何らかはあるとは言え。でも為にする論稿は、幾ら論文でないとは言え、考え物だと思うのですが。

    他の例においてもそうですが、崔リョンヘ解任とかもそうですが、
    国防委員なんかは個人でなく職責職能で割り振りますから、
    総政治局長の席が無ければ召還、解任ではなく、するのも当然でしょうね。彼は今軍事分野での職責も権能もないですしね。
    召還の意味をしっかり掴む方が良いですよ。

    彼に対する焦点は、総政治局長を引いた後に、党中央政治局
    常務委員を堅持しているか如何かがだと思いますよ。

    秘書ではあるので党中央の秘書局という執行機関には所属しているだけか、或いは党と国家・軍隊などを指導する上での最高意思決定機関に居るか居ないかが、実は本質なんでは無いでしょうかね、北では。

    Re: No title

    コメントありがとうございます。私の記事や研究者としての資質にに対するご批判は、一つのお考えとして受け止めさせていただきます。

    「召還」と「解任」の違いについては、そのように思っております。

    > 時々見させて頂いています。週刊誌のように皮相的な分析と、研究者のわりには、ああだこうだとの推測はまあ許容されるにしても、留保の無いほぼ断定には、少なからず疑問を呈さざるを得ません。
    > 聯合のも、上記記事と概ね似たような論調でしたが、解釈というか分析が軽すぎると思います。
    >
    > http://www.tongilnews.com/news/articleView.html?idxno=109119
    >
    > 上記のにもあるように、安易に健康不安であったりとの分析はどうなんでしょう?まあ足を引きずっているので何らかはあるとは言え。でも為にする論稿は、幾ら論文でないとは言え、考え物だと思うのですが。
    >
    > 他の例においてもそうですが、崔リョンヘ解任とかもそうですが、
    > 国防委員なんかは個人でなく職責職能で割り振りますから、
    > 総政治局長の席が無ければ召還、解任ではなく、するのも当然でしょうね。彼は今軍事分野での職責も権能もないですしね。
    > 召還の意味をしっかり掴む方が良いですよ。
    >
    > 彼に対する焦点は、総政治局長を引いた後に、党中央政治局
    > 常務委員を堅持しているか如何かがだと思いますよ。
    >
    > 秘書ではあるので党中央の秘書局という執行機関には所属しているだけか、或いは党と国家・軍隊などを指導する上での最高意思決定機関に居るか居ないかが、実は本質なんでは無いでしょうかね、北では。
    プロフィール

    川口智彦

    Author:川口智彦
    「크는 아바이(成長するオッサン)」

    ブログの基本用語:
    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」
    「女史」=李雪主夫人(2018.07.26より「同志」に)

    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.


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