「朝鮮人民軍軍楽団とロシア国防省中央軍楽団の共同公演」:何とも奇妙な雰囲気の楽曲構成、『カチューシャ』を踊る朝鮮人民 (2014年7月1日 「朝鮮中央TV」)
「国防委員会」が韓国に呼びかけた「自主、平和、民族大団結の3大原則を固守し、北南関係改善の新たな局面を開いていこう 南朝鮮当局に送る特別提案」を読みながら、1日に放送された「中ロ軍楽団共同公演」をBGMとして聞いていた。「特別提案」を読むに際して、過去に南北間で出された「宣言」や「合意」を読み返していたのだが、「共同公演」の演目が進むについれて、そちらの作業を放置して「共同公演」に見入ってしまった。音楽の魅惑には勝てない。
この公演、朝露の「共同公演」ということなので、奏者の数はとても多い。きちんと数えてはいないが、100人以上いそうだ。
北朝鮮の「愛国歌」を演奏する両国の軍楽団

Source: KCTV, 2014/07/01放送
曲目は、1.(朝鮮曲)「我々はあなたしか知らない」(「元帥様」称賛曲)、2.(ロシア曲)「街に雪嵐が吹いているのに」(恋人に対する愛の歌)、3.(朝鮮曲)「魅惑と敬慕」(「元帥様」称賛曲)ロシア人女性歌手
(朝鮮曲)「魅惑と敬慕」を朝鮮語で歌うロシア人歌手

Source: KCTV, 2014/07/01放送
4.(朝鮮曲)「朝鮮人民軍歌」(「帝国主義侵略者、まとめて叩きつぶせ」と歌う私の好きな曲)、5.(ロシア曲)「ウグイス」、6.(ロシア曲)「アムール川の流れ」、7.(ロシア曲)「遠い道」(日本では「花の季節」というタイトルが一般的。中学校の音楽教科書にも出ているらしい)、8.(ロシア曲)「黒い瞳」(YouTubeでこの曲のジャズまたはジャズ・アレンジとして出ているものを聞いてみたが、このトランペットもそれにかなり近い。過去記事にも書いたが、北朝鮮で外国の楽団とはいえ、これほどジャズっぽい曲の演奏はあったのだろうか。)
「黒い瞳」を演奏するロシア人トランペッター

)
Source: KCTV, 2014/07/01放送
ジャズで盛り上がったかと思うと、9.(朝鮮曲)「金正日同志に捧げる歌」(金正日称賛曲)、 10.(朝鮮曲)「同志愛の歌」(ロシア人男性歌手が朝鮮語で歌う)、
「同志愛の歌」を朝鮮語で歌うロシア人歌手。軍服着用なので軍楽団員であろう。

Source: KCTV, 2014/07/01放送
12.(ロシア曲)「先軍勝利行進曲」(テロップの解説では、「この作品は、ロシア連邦武力軍楽曲調兼軍楽総指揮者、ウァルレリ・ハリロブが我が国を何回も訪問し、偉大な金正日将軍が展開される先軍政治こそが最も正当な政治であり、先軍思想を具現していけば、進歩的人類は本当の自由と平和を守ることができるということを心より切実に感じ、自身が直接創作したものです。2006年のお目出度い2月の名節にこの軍楽団が我が国を訪問して演奏しました」となっている)、13.「グリンカ作曲、歌劇『ルスランとリュドミラ』より序曲」、14.(朝鮮曲)「祖国賛歌」(拙ブログで何回も紹介した曲である。今回はロシア軍楽団との共演なので迫力がある。背景スクリーンに使われている映像は、過去記事で紹介した吹奏楽バージョンで使われていたものである)、
そして、「将軍様」が「元帥様」を推薦する「お言葉」も出てくる。

Source: KCTV, 2014/07/01放送
15.(ロシア曲)「ウグイス」(5とは別の同名の曲、こちらは人民軍軍楽団男性歌手が朝鮮語とロシア語で歌う)、16.(ロシア曲)「モルドバ幻想曲」、17.(朝鮮曲)「あなたがいなくては生きられない」(金正恩称賛歌)、18.(ロシア曲)「行商人たち」、19.(朝鮮曲)「前戦行き列車」(この曲の歌詞を知らないが、もしかすると金正日の前線視察を歌った歌かもしれない、タンゴのような曲調でも演奏されアレンジがおもしろい)、20.(どこの曲か不明)「ジャングルの中で」(この演奏は、「黒い瞳」以上に驚いた。「黒い瞳」はそれでもロシア曲であるが、この「ジャングルの中で」はどこの曲かも分からない。テロップには「この作品は、題目自体が示しているように音もなく木々で覆われた熱帯地方の森の情緒を音楽的に描いています」と出ている。奏者は、電子クラリネットのような楽器を使って演奏しており、相当にジャズっぽい。「ジャズっぽい」というのは、何というかジャズ独特のダラダラした感じを意味している。「ジャングルの中で」の原曲名などは検索したが見つけることができなかった)
「ジャングルの中で」を演奏する奏者

Source: KCTV, 2014/07/01放送
21.(ロシア曲)「カチューシャ」
この曲でおもしろかったのは、ロシア人女性歌手がステージの袖をどんどん歩いて行き、

Source: KCTV, 2014/07/01放送
歌いながら朝鮮人民聴衆の手を引いてステージに連れて行く。女性がこの男性の手を握った瞬間、会場からは「ウォーー」と声が上がった。

Source: KCTV, 2014/07/01放送
男性は初めは戸惑っていたようだが、女性歌手に促されて一緒に踊っていた。

Source: KCTV, 2014/07/01放送
会場からは手拍子が起き、曲が終わった瞬間、「ワー」という歓声と共にこの公演最大の拍手喝采があった。この演出、仕組まれたものかどうかは何とも言えないが、男性の戸惑いようからすると、サプライズだったのかもいしれない。しかし、平素、ロシア風のフォークダンスを「舞踏会」で踊っているためか、しばらくするとリズムに乗っていた。
22.(朝鮮曲)「7.27行進曲」(これも、ロシア軍楽団との共演なので、とても迫力があった)、23.(ロシア曲)「我々は朝鮮へ戻ってきた」(演奏の前にロシア功勲文化人アレクサンドル・サバスキーが「我々は朝鮮へ帰ってきた」を朗読した。この詩は、「敬愛する金正恩同志の偉大性に魅了され、今回我が国を訪問しながら、本人が直接創作したもの」であるという)
詩を朗読するロシア功勲文化人

Source: KCTV, 2014/07/01放送
23.(ロシア曲)「モスクワ郊外の夕べ」(定番のロシア曲。良い曲だ。人民軍軍楽団女性歌手などがロシア語で歌う)、24.(朝鮮曲)「革命武力は元帥様の領導だけ頂く」(会場から手拍子)、25.「公演を終わります」のアナウンス後に、曲名不詳の曲を1曲演奏
この公演、朝露の「共同公演」ということなので、奏者の数はとても多い。きちんと数えてはいないが、100人以上いそうだ。
北朝鮮の「愛国歌」を演奏する両国の軍楽団

Source: KCTV, 2014/07/01放送
曲目は、1.(朝鮮曲)「我々はあなたしか知らない」(「元帥様」称賛曲)、2.(ロシア曲)「街に雪嵐が吹いているのに」(恋人に対する愛の歌)、3.(朝鮮曲)「魅惑と敬慕」(「元帥様」称賛曲)ロシア人女性歌手
(朝鮮曲)「魅惑と敬慕」を朝鮮語で歌うロシア人歌手

Source: KCTV, 2014/07/01放送
4.(朝鮮曲)「朝鮮人民軍歌」(「帝国主義侵略者、まとめて叩きつぶせ」と歌う私の好きな曲)、5.(ロシア曲)「ウグイス」、6.(ロシア曲)「アムール川の流れ」、7.(ロシア曲)「遠い道」(日本では「花の季節」というタイトルが一般的。中学校の音楽教科書にも出ているらしい)、8.(ロシア曲)「黒い瞳」(YouTubeでこの曲のジャズまたはジャズ・アレンジとして出ているものを聞いてみたが、このトランペットもそれにかなり近い。過去記事にも書いたが、北朝鮮で外国の楽団とはいえ、これほどジャズっぽい曲の演奏はあったのだろうか。)
「黒い瞳」を演奏するロシア人トランペッター

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Source: KCTV, 2014/07/01放送
ジャズで盛り上がったかと思うと、9.(朝鮮曲)「金正日同志に捧げる歌」(金正日称賛曲)、 10.(朝鮮曲)「同志愛の歌」(ロシア人男性歌手が朝鮮語で歌う)、
「同志愛の歌」を朝鮮語で歌うロシア人歌手。軍服着用なので軍楽団員であろう。

Source: KCTV, 2014/07/01放送
12.(ロシア曲)「先軍勝利行進曲」(テロップの解説では、「この作品は、ロシア連邦武力軍楽曲調兼軍楽総指揮者、ウァルレリ・ハリロブが我が国を何回も訪問し、偉大な金正日将軍が展開される先軍政治こそが最も正当な政治であり、先軍思想を具現していけば、進歩的人類は本当の自由と平和を守ることができるということを心より切実に感じ、自身が直接創作したものです。2006年のお目出度い2月の名節にこの軍楽団が我が国を訪問して演奏しました」となっている)、13.「グリンカ作曲、歌劇『ルスランとリュドミラ』より序曲」、14.(朝鮮曲)「祖国賛歌」(拙ブログで何回も紹介した曲である。今回はロシア軍楽団との共演なので迫力がある。背景スクリーンに使われている映像は、過去記事で紹介した吹奏楽バージョンで使われていたものである)、
そして、「将軍様」が「元帥様」を推薦する「お言葉」も出てくる。

Source: KCTV, 2014/07/01放送
15.(ロシア曲)「ウグイス」(5とは別の同名の曲、こちらは人民軍軍楽団男性歌手が朝鮮語とロシア語で歌う)、16.(ロシア曲)「モルドバ幻想曲」、17.(朝鮮曲)「あなたがいなくては生きられない」(金正恩称賛歌)、18.(ロシア曲)「行商人たち」、19.(朝鮮曲)「前戦行き列車」(この曲の歌詞を知らないが、もしかすると金正日の前線視察を歌った歌かもしれない、タンゴのような曲調でも演奏されアレンジがおもしろい)、20.(どこの曲か不明)「ジャングルの中で」(この演奏は、「黒い瞳」以上に驚いた。「黒い瞳」はそれでもロシア曲であるが、この「ジャングルの中で」はどこの曲かも分からない。テロップには「この作品は、題目自体が示しているように音もなく木々で覆われた熱帯地方の森の情緒を音楽的に描いています」と出ている。奏者は、電子クラリネットのような楽器を使って演奏しており、相当にジャズっぽい。「ジャズっぽい」というのは、何というかジャズ独特のダラダラした感じを意味している。「ジャングルの中で」の原曲名などは検索したが見つけることができなかった)
「ジャングルの中で」を演奏する奏者

Source: KCTV, 2014/07/01放送
21.(ロシア曲)「カチューシャ」
この曲でおもしろかったのは、ロシア人女性歌手がステージの袖をどんどん歩いて行き、

Source: KCTV, 2014/07/01放送
歌いながら朝鮮人民聴衆の手を引いてステージに連れて行く。女性がこの男性の手を握った瞬間、会場からは「ウォーー」と声が上がった。

Source: KCTV, 2014/07/01放送
男性は初めは戸惑っていたようだが、女性歌手に促されて一緒に踊っていた。

Source: KCTV, 2014/07/01放送
会場からは手拍子が起き、曲が終わった瞬間、「ワー」という歓声と共にこの公演最大の拍手喝采があった。この演出、仕組まれたものかどうかは何とも言えないが、男性の戸惑いようからすると、サプライズだったのかもいしれない。しかし、平素、ロシア風のフォークダンスを「舞踏会」で踊っているためか、しばらくするとリズムに乗っていた。
22.(朝鮮曲)「7.27行進曲」(これも、ロシア軍楽団との共演なので、とても迫力があった)、23.(ロシア曲)「我々は朝鮮へ戻ってきた」(演奏の前にロシア功勲文化人アレクサンドル・サバスキーが「我々は朝鮮へ帰ってきた」を朗読した。この詩は、「敬愛する金正恩同志の偉大性に魅了され、今回我が国を訪問しながら、本人が直接創作したもの」であるという)
詩を朗読するロシア功勲文化人

Source: KCTV, 2014/07/01放送
23.(ロシア曲)「モスクワ郊外の夕べ」(定番のロシア曲。良い曲だ。人民軍軍楽団女性歌手などがロシア語で歌う)、24.(朝鮮曲)「革命武力は元帥様の領導だけ頂く」(会場から手拍子)、25.「公演を終わります」のアナウンス後に、曲名不詳の曲を1曲演奏