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    「砲声なき戦区1」:紹介は取りあえず断念 (2014年6月25日 「朝鮮中央TV」)

    『砲声なき戦区』(『砲声のない戦区』から改め)については、過去記事やコメントで紹介したが、本記事ではキャプチャ画像を使ってもう少し詳しく紹介していく。

    まず、オープニングであるが、これまでの北朝鮮映画と違うのは、オープニングクレジットで「創作団」をカッコヨク紹介している点である。

    しかも、単に文字を出すだけではなく、下の写真のようにアニメーションを使っている。
    砲声のない戦区1 20140625flv_000021792
    Source: KCTV, 2014/06/25放送

    「ヌンポラ(雪嵐)創作団」、この時のBGMは『ターミネーター』のオープニングのBGMと似ている。続けて、「第1部」というキャプションが入るが、そこのBGMは『暴れん坊将軍』に使われていた挿入曲に似ている。コピーというよりも、外国の作品を色々と事前に研究したのであろう。「モランボン楽団」でも、最初の公演で外国曲をたくさん扱い世の中を驚かせたが、今度は映画の世界で「第二のモランボン楽団」のようなものを創造しようとしているのかもしれない。「元帥様」もなかなかやる。
    砲声のない戦区1 20140625flv_000023339
    Source: KCTV, 2014/06/25放送

    映画は、日本の敗戦により朝鮮が解放された頃から始まる。「1945年8月15日。抗日の伝説名英雄であられる英明な金日成将軍様が組織・領導された抗日大戦は、東方盟主を夢見た日本帝国主義を打ち破り、朝鮮に解放をもたらした」
    砲声のない戦区1 20140625flv_000055437
    Source: KCTV, 2014/06/25放送

    「しかし、全民族が渇望した平和は、未だに遠いところにあった」と1945年8月20日マニラに着陸する米軍機。
    砲声のない戦区1 20140625flv_000086774
    Source: KCTV, 2014/06/25放送

    ここまでは白黒の当時の記録映画を使っているのだが、次に今回撮影したフィルムとの絶妙なトランジションを行う。そして、だんだんと白黒からカラーに変化させていくのだが、ここで原作者などのクレジットを入れるというやり方も「朝鮮芸術映画」ではあまり見られなかった手法である。「テレビジョン連続劇」などでは使われていたような記憶がある。
    砲声のない戦区1 20140625flv_000105083
    Source: KCTV, 2014/06/25放送

    マニラ(フィリピン)の米軍基地という設定であるが、なかなか上手く様子を表現している。特に、背景の処理をしたのかそうしたアングルで撮影したのかは分からないが、広々とした様子がよく表現されている。
    砲声のない戦区1 20140625flv_000165070
    Source: KCTV, 2014/06/25放送

    「米極東軍司令部情報局(G-2)局長、ウィロビー」、G2もチャールズ・ウィロビーもノン・フィクションである。第3部まで見た限りでは、ウィロビーが「敵」の頭目という設定である。ウィロビーはマッカーサーの配下で「日本帝国主義再生を背後で操作した」と説明している。映画での階級は少将。
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    Source: KCTV, 2014/06/25放送

    G2、チャールズ・ウィロビーの事実関係にについては、以下。
    国立国会図書館リサーチナビ、The Intelligence Series G2, USAFFE-SWPA-AFPAC-FEC-SCAP、https://rnavi.ndl.go.jp/kensei/entry/ISG-1.php

    「日本軍参謀本部次長カワベ」(左)、「前日本関東軍参謀長、大将カサハラ」(右)。カサハラが「前」を付けているのは、カワベが「前」を付けずに自己紹介をし、ウィロビーに叱られたからだ。二人とも「連合軍が探している一級戦犯」という。「朝鮮征服作戦の関連文献を我々に渡せ」とウィロビーは2人に命じる。
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    Source: KCTV, 2014/06/25放送

    「1945年8月25日、(中国黒竜江省)牡丹江岸、日本軍捕虜の移送埠頭」
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    Source: KCTV, 2014/06/25放送

    ここで主人公の「スミコ」が初めて登場する。スミコは捕虜の隊列を離脱し、ソ連軍のジープを奪って逃走する。
    砲声のない戦区1 20140625flv_000422217
    Source: KCTV, 2014/06/25放送

    場所は明らかにされていないが、旧満州のどこかであろう。日本人が「盗賊だか国民党か分からない奴ら」に略奪されている。着物を着た女性の帯など非常に効果的に使っている(当時、満州にいた日本女性が一般的に和服を着ていたのかは別として)。
    砲声のない戦区1 20140625flv_000502333
    Source: KCTV, 2014/06/25放送

    スミコは、列車を乗り継いで「夫」のスギモトを探しにやってくる。しかし、実はこの男性は「夫のスギモト」ではない。
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    Source: KCTV, 2014/06/25放送

    と、ここまで書いたのだが、この映画はこれまで紹介してきた北朝鮮映画と異なり、どんでん返しや過去と現在を何回も行き来するので、とても紹介し切れそうにない。

    一度ここで断念することにする。

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    川口智彦

    Author:川口智彦
    「크는 아바이(成長するオッサン)」

    ブログの基本用語:
    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」
    「女史」=李雪主夫人(2018.07.26より「同志」に)

    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.


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