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    「国家の富強繁栄のための宇宙技術発展の威力ある保証」:北朝鮮「国家宇宙開発局」のロゴ (2014年4月5日 「朝鮮中央TV」)

    4月5日、昨年4月1日の「宇宙開発法」採択にちなんだ座談会番組を放送した。番組の前半では、「銀河3-2」ロケットの発射及び「光明星3-2」衛星の軌道進入成功を回顧し、北朝鮮が調印している宇宙利用・開発に関する条約の紹介、それと絡めて科学発展、経済発展のために衛星発射をすることの正当性を強調しつつ、3月27日のノドン発射などを受けて出された国連安保理の「報道機関向け議長談話」に抗議する内容となっている。

    ここまでは新しい話ではないのだが、番組後半では「敬愛する元帥様の直接的な発議と細心の指導の下で制作された国家宇宙開発局のマーク」が紹介される。恐らく、このロゴの紹介は今回が初めてであろう。

    北朝鮮当局者の説明では、「背景の濃い青い部分は若さが躍動する我が祖国の平和的な宇宙開発の性格」を反映し、「北斗七星は金日成・金正日朝鮮を宇宙強国に輝かせた宇宙科学者の信念と意志」を示し、「NADAはNational Aerospace Development Administration (国家の宇宙開発局)「の」はママ)」を示し、薄い水色の2本の帯は「衛星の軌道を象徴しており、宇宙の全ての軌道に我々の衛星を継続的に打ち上げようという、我が共和国の宇宙開発の展望と我々人民の確固たる意志」を示しているという。

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    Source: KCTV, 2014/04/05放送

    番組は「我々の共和国は今後も我が党と国家の宇宙開発政策に従い、宇宙を平和的に開拓しながら、国家の経済発展と人民生活向上、人類の文明発展に積極的に寄与していきます」と番組を締めくくっている。

    それにしても「NADA」というのは一文字入れ替えれば、米国の「NASA (National Aeronautics and Space Administration) 」と同じになる。

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    Source: NASA official HP, http://www.nasa.gov/audience/forstudents/5-8/features/symbols-of-nasa.html

    NASAによると「丸い形は惑星を、星は宇宙を、赤いV字は航空学、そしてNASAを囲む円形の軌道は宇宙旅行を象徴」しているという。

    同じ対象をデザインしているので自ずと似てしまうのかもしれないが、このNADAのロゴが飛び出したときは、あまり似ているので驚いた。世界情勢に精通した「元帥様」の「細心の指導」の結果であろうか。

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    川口智彦

    Author:川口智彦
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    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」
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    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.


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