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    「北朝鮮・金正恩氏 初の首脳会談相手は中国の胡錦濤国家主席」(2012年2月19日「NEWSポストセブン」)

    こんな記事がインターネットニュースに出ていた。

    http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120219-00000005-pseven-int

    「中国の胡錦濤国家主席が3月末から4月15日の間に北朝鮮を訪問」して、金正恩さんと会談するであろうというニュースである。

    時期としてはその「頃」であろうが、そのスペクトラムの中で中国の北朝鮮の扱いが決まってくる。まず、「中国国内の政治日程的にも、全国人民代表大会(全人代=国会に相当)が3月中旬に終了」するということなので、この時期は外遊などできるはずもない。次に「胡主席は3月26、27日に韓国で開催される核安全保障サミットに出席する予定」ということだが、一つは核サミットの前に北朝鮮を訪問しておき、事前に話をしておくかどうかだ。当然、それは今月23日に予定されている米朝接触の結果を踏まえてと言うことにもなろう。

    次に、核サミットは韓国で開かれることが決まっているが、胡錦濤さんは「ついでに」中韓国交樹立20周年記念関連の行事に出席する予定であるという。既に20年たったとはいえ、中韓国交樹立は金日成時代の末期に中朝関係に大いに悪化させた。今回は、北朝鮮の新体制発足直後ということもあり、中韓関係の「お祝い」をする前に平壌に出向いて金正恩さんに直接祝辞を伝えるのかどうか。もし、ソウル訪問の前に平壌に行かないとなると、平壌訪問は「太陽節」に合わせたものになると思われる。「中朝血盟関係を礎を築いた金日成主席の誕生百周年を祝賀に来た」というのは、大変良い言い訳になるからだ。

    この記事では「金正恩氏が金総書記の死を悼む弔電へのお礼の電報をロシアやキューバ、モンゴルなどには送ったと報じたが、最大の支援国である中国への返電については報じておらず、両国関係がぎくしゃくしている」としているが、そうではない。確かに、金正恩さんが中国に弔電の答礼を送ったという報道はない。ただ、1月30日に党中央委員会などが連名で返礼を出している。そもそも、中国は主席と総理が、北京の北朝鮮大使館を直接訪れて祭壇に頭を下げている。弔電を送っただけのロシアやキューバと扱いが違って当然だ。また、過日の金正日さんの誕生日にも、金正日さんの肖像画に花束を捧げて頭を下げに来た在北朝鮮中国大使のインタビューを「朝鮮中央TV」が長々と伝えており、中朝友好を強調している。

    百数十万円の「はした金」で金正男さんに恥をかかせたのも、彼の暴言に腹を立てた弟への配慮であろう。とはいえ、ホテルから追い出されても中国国内で金正男さんを暗殺するなどという愚行を北朝鮮は行うはずはない。そんなことをしたら中国は黙っていない。

    このように、とりあえず今のところは中朝関係は良好と考える方が妥当であるが、3月以降どうなるのか。

    <追記>
    「20時報道」(2012年2月18日)を見ていたら、「第16次金正日花祝典」に付いての報道の中で「中国大使館が単独展示台を設置してくれるよう要請してきて、自分たちが育てた30以上の金正日花を贈ってきた」としていることも、現時点での中朝関係が比較的良好であることの証である。

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    川口智彦

    Author:川口智彦
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    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
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