「世界の常識:8月草(ステビア)で作った緑色清涼飲料」:北朝鮮でコカコーラ紹介、ただしグリーン版 (2014年1月12日 「朝鮮中央TV」)
「朝鮮中央TV」の「世界の常識」という番組を見ていたら、コカコーラに関する番組を放送していた。うかつではあったが、これまでコカコーラは「異色的資本主義」の悪しき象徴とされているということを、風説を信じたのか、勝手な思い込みをしたのかは分からないが、信じていた。ロッドマン関連の記事でも、こうした思い込みに基づいた記述をしていた。
コカコーラの北朝鮮における扱いについては自分で確認することは出来ないが、ピザ屋で普通に売られているという話を聞いたこともある。売られているとしても中国からの輸入品で、本物であるという保証はないが、それでもコカコーラを朝鮮人民が普通に入手できるという点においては変わりない。
この疑問を解くべく、まず「コカコーラ」という語彙がウリミンジョクキリが提供する「web朝鮮語大辞典」に調べてみた。その結果は、
코카콜라 [CocaCola《영》](コカコーラ、CocaCola<英>)
飲料の一つ。コカの葉とコーラの木の実の成分をアルコールで抽出し、それに当分、オレンジ、レモンなどを混ぜて味を出し、色素を入れて色を付けた後、炭酸を含めて作る。
と書かれていた。
細かい話だが、コカコーラは「Coca-Cola」が正し表記で、いうまでもなく固有名詞、つまり、The Coca-Cola Companyの登録商標である。「朝鮮語大辞典」ではあまり拘っていないのかもしれないが、CocaとColaの間にハイフォンがなく、一般名詞的な説明がされている。ともあれ、「コカコーラ」が外来語として朝鮮語に存在することは分かった。
「番組」では、アルゼンチンのコカコーラ現地法人が作ったステビアを甘味料として使ったコカコーラを紹介している。「番組」では使っている草のを「8月草」と紹介しており、この草は「web朝鮮語大辞典」にも韓国の「NAVER国語辞典」にも出てこなかったが、番組の映像を見ていたら分かった。

Source: KCTV, 2014/1/12放送
「最近、ある国で8月草(ステビア)を使った緑色清涼飲料が人々の健康にも良く、美味しいので、人気が高まっています」

Source: KCTV, 2014/1/12放送
「この緑色清涼飲料が登場して以来、長い間人々が飲んできたコカコーラがだんだん人気を失っているとのことです」

Source: KCTV, 2014/1/12放送
「コカコーラ・ライフと命名されたこの緑色清涼飲料は、コカコーラ飲料に負けないくらい美味しいだけではなく、8月草を使って作ったので、健康に良い天然飲料とされています」(とはいえ甘味料が変わっただけのコカコーラなのだが)

Source: KCTV, 2014/1/12放送
「8月草は、この国の高山地帯でよく育つ土着の植物で、ここの土着民たちが伝統的に使ってきた植物とのことです」

Source: KCTV, 2014/1/12放送
「番組」の趣旨はもちろんコカコーラの宣伝ではなく、ステビアを地元住民が活用しているという点にある。それにもかかわらず、「コカコーラ飲料に負けないぐらい美味しい」という表現は、オリジナル番組の中で使われた表現をそのまま翻訳しただけかもしれないが、コカコーラが一般的に飲まれていない国だとすればおもしろい。それとも朝鮮人民は、コカコーラの味をよく知っているのであろうか。
コカコーラ・アルゼンチンHP、Coca-Cola Life紹介、http://coca-colalife.com.ar/faq2.html
コカコーラの北朝鮮における扱いについては自分で確認することは出来ないが、ピザ屋で普通に売られているという話を聞いたこともある。売られているとしても中国からの輸入品で、本物であるという保証はないが、それでもコカコーラを朝鮮人民が普通に入手できるという点においては変わりない。
この疑問を解くべく、まず「コカコーラ」という語彙がウリミンジョクキリが提供する「web朝鮮語大辞典」に調べてみた。その結果は、
코카콜라 [CocaCola《영》](コカコーラ、CocaCola<英>)
飲料の一つ。コカの葉とコーラの木の実の成分をアルコールで抽出し、それに当分、オレンジ、レモンなどを混ぜて味を出し、色素を入れて色を付けた後、炭酸を含めて作る。
と書かれていた。
細かい話だが、コカコーラは「Coca-Cola」が正し表記で、いうまでもなく固有名詞、つまり、The Coca-Cola Companyの登録商標である。「朝鮮語大辞典」ではあまり拘っていないのかもしれないが、CocaとColaの間にハイフォンがなく、一般名詞的な説明がされている。ともあれ、「コカコーラ」が外来語として朝鮮語に存在することは分かった。
「番組」では、アルゼンチンのコカコーラ現地法人が作ったステビアを甘味料として使ったコカコーラを紹介している。「番組」では使っている草のを「8月草」と紹介しており、この草は「web朝鮮語大辞典」にも韓国の「NAVER国語辞典」にも出てこなかったが、番組の映像を見ていたら分かった。

Source: KCTV, 2014/1/12放送
「最近、ある国で8月草(ステビア)を使った緑色清涼飲料が人々の健康にも良く、美味しいので、人気が高まっています」

Source: KCTV, 2014/1/12放送
「この緑色清涼飲料が登場して以来、長い間人々が飲んできたコカコーラがだんだん人気を失っているとのことです」

Source: KCTV, 2014/1/12放送
「コカコーラ・ライフと命名されたこの緑色清涼飲料は、コカコーラ飲料に負けないくらい美味しいだけではなく、8月草を使って作ったので、健康に良い天然飲料とされています」(とはいえ甘味料が変わっただけのコカコーラなのだが)

Source: KCTV, 2014/1/12放送
「8月草は、この国の高山地帯でよく育つ土着の植物で、ここの土着民たちが伝統的に使ってきた植物とのことです」

Source: KCTV, 2014/1/12放送
「番組」の趣旨はもちろんコカコーラの宣伝ではなく、ステビアを地元住民が活用しているという点にある。それにもかかわらず、「コカコーラ飲料に負けないぐらい美味しい」という表現は、オリジナル番組の中で使われた表現をそのまま翻訳しただけかもしれないが、コカコーラが一般的に飲まれていない国だとすればおもしろい。それとも朝鮮人民は、コカコーラの味をよく知っているのであろうか。
コカコーラ・アルゼンチンHP、Coca-Cola Life紹介、http://coca-colalife.com.ar/faq2.html