「さらに大衆化する海苔巻き」:全国トウモロコシうどん、海苔巻き競技 (2013年11月2日 「朝鮮中央通信」)
拙ブログでもしばしば引用していた「Yahoo! ニュース」がとても使いづらくなった。過去記事はタイトルだけでどんどんリンクは削除されてしまうし、記事のリスティングも見にくくてかなわない。かつては、「北朝鮮」という項目をクリックしていくと、大対重要な記事を確認することができたのだが、スタイル変更でそれもできなくなった。できることなら、元に戻してもらいたいものである。
そんなことを思いつつ、同ニュースサイトを見ていたら、韓国聯合ニュース発の「韓国風のり巻き 北朝鮮の有名店でも人気メニューへ」という記事があった。この記事、基本的には「朝鮮中央通信」の11月2日付け記事「さらに大衆化する海苔巻き」を引用しながら解説を付け加えたものである。韓国聯合ニュースは韓国語版で国内向けにもこの報道はしているはずだが、そちらは確認していない。しかし、日本語版では「韓国風のり巻き」としている。
『韓国聯合ニュース』、「韓国風のり巻き 北朝鮮の有名店でも人気メニューへ」、http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131202-00000039-yonh-kr
なぜ、この記事にこだわるのかというと、少し前に「朝鮮中央TV」の「20時報道」で、「全国トウモロコシうどん、海苔巻き決勝競技」という報道をしていたからである。「トウモロコシうどん」というのがおもしろくて記事にしようかとも思ったのであるが、それ以上書くこともないと思い記事にはしなかった。

Source: KCTV, 2013/11/25放送
もちろん、「海苔巻き」についても「北朝鮮にもあるんだなぁ」という程度には思ったが、金正日さんや金正恩さんが「朝食も食べずに険しい道を越えて現地指導」に行く時に、「海苔巻き」ではないものの「おにぎり」を食べるという逸話がしばしば紹介されているので、「おにぎり」があるのならば「海苔巻き」もあるだろうという程度に思っていた。案の定というか、この報道では、「キム・パプ(海苔・ご飯=海苔巻き)を専門に奉仕(提供)する給養単位(食事提供施設)が」が参加している「決勝競技」の様子を紹介している。
「全国トウモロコシうどん、海苔巻き決勝競技」競技は、「平壌麺屋」で開催された。

Source: KCTV, 2013/11/25放送
海苔巻きの材料

Source: KCTV, 2013/11/25放送

Source: KCTV, 2013/11/25放送

Source: KCTV, 2013/11/25放送
番組では、海苔巻きを中心に紹介しており、「トウモロコシうどん」については、下のような完成作品しか見せていない。「トウモロコシうどん」というものは、日本でも韓国でも食べたことがない。色はラーメンのような色をしているが、原料がトウモロコシなので普通のラーメンよりかなり黄色っぽい。朝鮮古来の食べ物というよりも、食糧難でカロリー供給源をトウモロコシに多く依存している北朝鮮ならではの「うどん」ではないかと思う。

Source: KCTV, 2013/11/25放送
完成した海苔巻き

Source: KCTV, 2013/11/25放送
味見をする審査員

Source: KCTV, 2013/11/25放送
審査は「料理部門、科学、教育、研究機関の専門家が参加する専門家審査と平壌市内の給養奉仕単位の優秀な料理士が参加する群衆審査に分けて行う」という。
海苔巻きの味見をする審査員

Source: KCTV, 2013/11/25放送
上記の「おにぎり」も「海苔巻き」もその起源は全く調べていない。乱暴な推測だけでものを言うなら、両者とも日本の植民地時代に朝鮮半島に持ち込まれたものであろう。80年代半ばに韓国にいた頃、おにぎりはほとんど見なかったが、海苔巻きは露天商(だいたいは、お婆さん)が3本セット500ウォンぐらいで売っていた。見た目は日本の太巻きと似ているが、まず海苔がパリパリの海苔ではなく紙のような海苔であったし(しかしながら、ごま油が塗られていておいしかった)、ソーセージ(おそらく魚肉)がキュウリやタクワンと共に普通のご飯で(酢飯ではない)巻かれていた。おにぎりについては、80年代半ばにはほとんど見なかった。上に書いたように「将軍様」がその頃からおにぎりを食べていたとすると、植民地時代に朝鮮半島に持ち込まれたものの、韓国(南朝鮮)では消滅し、北朝鮮でのみ残ったのかもしれない。今年の夏に釜山で目撃したのだが、日本語の「おにぎり」をハングルに音訳しただけの看板を立てた「おにぎり屋」があった。こちらは、2000年以降に韓国に入り込んだ「おにぎり」だと思う。
標記の「朝鮮中央通信」の記事では、「三面を海に囲まれている朝鮮で、海苔巻きは豊富な海洋資源を利用してきた歴史と共に大昔から人民に愛されてきた」と朝鮮古来の食べ物のように紹介している。
『労働新聞』、「우리 식의 음식문화발전을 추동한 의의깊은 계기 전국강냉이국수,김밥경기과정을 놓고」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2013-11-24-0029&chAction=S
そんなことを思いつつ、同ニュースサイトを見ていたら、韓国聯合ニュース発の「韓国風のり巻き 北朝鮮の有名店でも人気メニューへ」という記事があった。この記事、基本的には「朝鮮中央通信」の11月2日付け記事「さらに大衆化する海苔巻き」を引用しながら解説を付け加えたものである。韓国聯合ニュースは韓国語版で国内向けにもこの報道はしているはずだが、そちらは確認していない。しかし、日本語版では「韓国風のり巻き」としている。
『韓国聯合ニュース』、「韓国風のり巻き 北朝鮮の有名店でも人気メニューへ」、http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131202-00000039-yonh-kr
なぜ、この記事にこだわるのかというと、少し前に「朝鮮中央TV」の「20時報道」で、「全国トウモロコシうどん、海苔巻き決勝競技」という報道をしていたからである。「トウモロコシうどん」というのがおもしろくて記事にしようかとも思ったのであるが、それ以上書くこともないと思い記事にはしなかった。

Source: KCTV, 2013/11/25放送
もちろん、「海苔巻き」についても「北朝鮮にもあるんだなぁ」という程度には思ったが、金正日さんや金正恩さんが「朝食も食べずに険しい道を越えて現地指導」に行く時に、「海苔巻き」ではないものの「おにぎり」を食べるという逸話がしばしば紹介されているので、「おにぎり」があるのならば「海苔巻き」もあるだろうという程度に思っていた。案の定というか、この報道では、「キム・パプ(海苔・ご飯=海苔巻き)を専門に奉仕(提供)する給養単位(食事提供施設)が」が参加している「決勝競技」の様子を紹介している。
「全国トウモロコシうどん、海苔巻き決勝競技」競技は、「平壌麺屋」で開催された。

Source: KCTV, 2013/11/25放送
海苔巻きの材料

Source: KCTV, 2013/11/25放送

Source: KCTV, 2013/11/25放送

Source: KCTV, 2013/11/25放送
番組では、海苔巻きを中心に紹介しており、「トウモロコシうどん」については、下のような完成作品しか見せていない。「トウモロコシうどん」というものは、日本でも韓国でも食べたことがない。色はラーメンのような色をしているが、原料がトウモロコシなので普通のラーメンよりかなり黄色っぽい。朝鮮古来の食べ物というよりも、食糧難でカロリー供給源をトウモロコシに多く依存している北朝鮮ならではの「うどん」ではないかと思う。

Source: KCTV, 2013/11/25放送
完成した海苔巻き

Source: KCTV, 2013/11/25放送
味見をする審査員

Source: KCTV, 2013/11/25放送
審査は「料理部門、科学、教育、研究機関の専門家が参加する専門家審査と平壌市内の給養奉仕単位の優秀な料理士が参加する群衆審査に分けて行う」という。
海苔巻きの味見をする審査員

Source: KCTV, 2013/11/25放送
上記の「おにぎり」も「海苔巻き」もその起源は全く調べていない。乱暴な推測だけでものを言うなら、両者とも日本の植民地時代に朝鮮半島に持ち込まれたものであろう。80年代半ばに韓国にいた頃、おにぎりはほとんど見なかったが、海苔巻きは露天商(だいたいは、お婆さん)が3本セット500ウォンぐらいで売っていた。見た目は日本の太巻きと似ているが、まず海苔がパリパリの海苔ではなく紙のような海苔であったし(しかしながら、ごま油が塗られていておいしかった)、ソーセージ(おそらく魚肉)がキュウリやタクワンと共に普通のご飯で(酢飯ではない)巻かれていた。おにぎりについては、80年代半ばにはほとんど見なかった。上に書いたように「将軍様」がその頃からおにぎりを食べていたとすると、植民地時代に朝鮮半島に持ち込まれたものの、韓国(南朝鮮)では消滅し、北朝鮮でのみ残ったのかもしれない。今年の夏に釜山で目撃したのだが、日本語の「おにぎり」をハングルに音訳しただけの看板を立てた「おにぎり屋」があった。こちらは、2000年以降に韓国に入り込んだ「おにぎり」だと思う。
標記の「朝鮮中央通信」の記事では、「三面を海に囲まれている朝鮮で、海苔巻きは豊富な海洋資源を利用してきた歴史と共に大昔から人民に愛されてきた」と朝鮮古来の食べ物のように紹介している。
『労働新聞』、「우리 식의 음식문화발전을 추동한 의의깊은 계기 전국강냉이국수,김밥경기과정을 놓고」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2013-11-24-0029&chAction=S