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    ブータンの携帯電話:2つの会社のSIM、スマホの普及率、賽銭電子決済、中台対立、全裸踊り、警官の仕事、離婚率、マスク (2024年3月29日)

    ブータンに行く前に経由したソウル、ハノイ、バンコクでは、AMAZONで購入した韓国SIMと東南アジアSIMを使った。ブータンでも使えそうなSIMは売っていたものの値段も高かったので買わなかった。日本で旅行を手配した旅行社の話では、「イモトのWifi」が比較的よく繋がるという話だったが、これも高かったので止めておいた。結局、ブータン到着後、パロ空港でブータンのSIMを購入することにした。

    パロ空港には、SIMを販売している店が並んで2軒ある。ブータンテレコムとTashicellという2社であるが、ブータンテレコムの窓口には客がいたので、客がいないTashicellのSIMを購入することにした。ネット接続に使えるギガ数や使用期間、通話回数などにより何種類かのSIMが売られているが、私の場合10日間の滞在だったので、インターネット無制限、通話20回、使用期間2週間のSIMを1900ニュルタム(ブータンの通貨単位)で購入した。今のレートでは約3500円になる。

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    接続状態はというと非常に良い。旅行の全行程で峠の道で一時的に接続が切れたり、LTE接続から3G接続になったりしていたが、ほとんど問題なく接続できていた。「朝鮮中央TV」こそ視聴していなかったが、元副村長の孫がYouTube動画を見ていたように、動画の再生や静止画のメール添付での送信もそれほど時間はかからなかった。

    ジャッカルの丘の上に設置された携帯電話中継局のアンテナと思われるが、空港の近くなので航空管制業務用の無線のアンテナなのかも知れない。
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    Source: 2024/03/22

    携帯電話の普及率は非常に高いようで、印象的には誰でも持っているという感じだった。どこで聞いた話だったか忘れてしまったが、子供がある程度の年齢になると親たちは携帯電話を買ってくれるようせがまれるとのことだった。

    元副村長の孫達。母親か元副村長夫妻のスマホだと思うが、オンラインゲームをしたりYouTubeを見ている。
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    Source: 2024/03/22

    ウラ村で昼食を食べた民家の子供達もスマホでTikTokの動画を見ながら爆笑していた。私も一番小さな子と一緒にTikTok動画を見て笑っていたら、お友達になれた。
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    Source: 2024/03/21

    ジャッカルの携帯電話や家電製品の販売店。どこに行ってもVIVOの看板が一番目立っていた。価格についてはきちんと調べなかったが、ティンプーのホテルの「接待員(ウェイトレス)」のスマホ(メーカー、新品・中古未確認)は11000ニュルタム(約20000円)とのことだった。

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    Source: 2024/03/20

    一方、固定電話の普及率は相当低いと思われる。街には公衆電話はなく、下の写真も公衆電話と勘違いしてドアを開けてみたら、ブータン銀行のATMだった。「案内員」の話だと、携帯電話が普及する前は朝鮮にある「逓信局」(だったか?)のような場所があり、電話はそこからかけていたとのことだった。
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    Source: 2024/03/20、撮影地はジャッカル

    スマホによる電子決済もかなり使われており、「案内員」は昼食代や宿泊代の決済を全てブータン銀行の決済アプリを使って行っていた。

    ブータンではお寺に行くと五体投地というスタイルのお祈りをお坊さんの椅子と仏像にそれぞれする。私は特定の宗教には頓着がないので、文化だと思って「案内員」と一緒に何十回と五体投地をした。通常、「案内員」は業務中、お祈りはしないのだが、別記事に書いたように私の案内員はとても信心深い人だったので、必ずお祈りをしていた。五体投地の後には賽銭(10~20ニュルタム)を賽銭箱や仏像の前に置き、僧がいる場合は僧からサフランが入っている黄色い「聖水」を右手の手のひらに注いでもらい飲む。「聖水」は飲まずに頭に付けても良いと「案内員」が言ったので、私はそうしていた。

    話がそれたが、ジャッカルにあるジャンペ・ラカンというブータン最古の寺に行ったときのことだ。一通りお参りを済ませて出てきたところには賽銭箱が置かれており、QRコードが貼られていた。どうやら、電子決済でも賽銭が払える仕組みになっているようだ。ブータン最古の寺とQRコードでの賽銭決済、何とも奇妙な組み合わせだ。しかし、それ以上にエグかったのが、中国と台湾の賽銭合戦。何と賽銭を供える台の一番目立つ場所に中国の100元札と台湾の100ニュー台湾ドル札が対抗するように並べられていた。ここまで来てやっているなよと嫌な気持ちになった。残念ながら寺院内なので、QRコード賽銭箱も中台対立も撮影することはできなかった。

    ジャンペ・ラカンの広場
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    Source: 2024/03/20

    携帯電話とは全く関係ない話をもう一つ書いておく。上の写真にあるジャンペ・ラカン寺の広場では、年に1度、18歳以上の男子が夜間、たき火の回りで全裸で踊る祭りが開催されているという。踊りの撮影は禁止されているのだが、ある年、誰かがデジカメだかスマホで全裸踊りを撮影し、大きなもめ事になった。また、村の中にも、全裸で踊るこの行事に参加することを躊躇する男性もおり、村人が話し合った結果、この行事を取りやめることになった。取りやめることについて県知事に相談したところ、村の決定であればそうすれば良いとのことだった。ところが全裸踊りを中止した年、村では病人が多く発生し、天候不良で農作物の収穫も大きく落ちた。村人は全裸踊りを中止したからだということで、再び話し合い、全裸踊りを再開することにし、再び県知事に相談したところ、村人の決定通りにすれば良いという返事だった。全裸踊りは女性、外国人も含む全ての人に公開されており、これを目当てに来る外国人も多いと「案内員」が言っていた。ブータン人では女性の見物客が多いとも。この事件が起きたのは2015年頃だと「案内員」が言っていた記憶があるが、はっきり覚えていない。いずれにせよ、当時と比べてスマホははるかに普及しているはずなので、再び隠し撮り案件が出てこない共限らない。

    ブータン警察の重要な仕事の一つはスマホを持ち込み禁止区域に持ち込んでいないか検査することだ。ブータンといえば必ず出てくる観光地、タクツァン寺院ではスマホやカメラの持ち込みが厳しく制限されている。観光客は、入り口でこれらをロッカーに預けなければならない。周囲には警察官が複数いて、ポケットが膨らんでいる観光客をチェックしていた。「案内員」の話によると、タクツァン寺院では何年か前に火災が発生したという。ブータンの寺院やゾンと呼ばれる城では蝋燭を火元とする火災がかなり発生しているようだ。タクツァン寺院では火災後、現国王が訪問し、それまで許可されていたカメラ等の持ち込みを一切禁止にしたとのことだ。火災とカメラの因果関係はないのだが、主教上のリスペクトのためなのか、文化財の写真の拡散を阻止し、ブータンを訪問してこそこれらの文化財を見られるようにするツーリズム振興政策の一環なのかは分からない。

    ブータンの清水寺のようなタクツァン寺院。もちろん、清水寺とは規模も標高も到達するための難易度も異なる。
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    Source: 2024/03/24

    突然だが、ブータンでは離婚率が高いようだ。統計に基づく話ではないが、前出の「接待員(ウェイトレス)」も男女共に浮気が原因で離婚するケースがとても多くなっていると言っていた。また、別のホテルの「接待員」も自分は離婚し、女手一つで子供を育てていると言っていた(男が女を作って出て行ったと)。この件について「案内員」に質問してみたところ、ブータンでは昔から「夜這い」という習慣が存在すると言っていた。しかし、「夜這い」が原因で離婚に至ることは一般的になく、離婚は好ましくないものと考えられていたという。では、なぜ最近になって離婚が増えているのか。朝鮮的には「資本主義の腐敗・堕落した生活習慣の蔓延」ということになるのかもしれないが、「案内員」はその原因として「携帯電話の普及」を挙げた。携帯電話がない時代は、男女が知り合う範囲は村の中(「夜這い」が可能な範囲)だけしかなく、浮気相手を見つけることも難しかったという。ところが、携帯電話が普及した結果、ブータン全土に男女が知り合う範囲が拡大し、それが離婚率の増加に繋がっているということだった。あくまでも「案内員」の話ではあるが、そんなことに携帯電話が影響しているとは思ってもみなかった。「腐敗・堕落した資本主義社会」ではどうなのだろう。

    パロ・ツェチュ祭に来て、スマホを見ながら話をする若い男女のグループ。ブータン人民はほとんどマスクを着用していないが、少しいた。ジャッカルでは小学校や中学校に登校する子供達のマスク着用率が高い印象だったが、日本と同様に感染症対策とは関係なく、生活習慣的、精神的にマスクを外せなくなっているのかも知れない。
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    Source: 2024/03/25

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    プロフィール

    川口智彦

    Author:川口智彦
    「크는 아바이(成長するオッサン)」

    ブログの基本用語:
    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」
    「女史」=李雪主夫人(2018.07.26より「同志」に)

    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.


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