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    「金正恩同志が朝鮮労働党と国家の最高の地位に高く推戴された1周年慶祝中央報告大会開催」 (2013年4月11日 「朝鮮中央通信」)

    「朝鮮中央通信」が表題のような記事を配信した。見られなかったのは私だけではないと思うのだが、昨日はELUFAが「朝鮮中央TV」のライブ配信を行わなかったようだ。この配信は最近見だしたので、過去にもそのようなことがあったのかどうかは分からないが、この時期に配信がないというのは若干気になる。uriminzokkiriには、放送番組の項目が上がっているので、番組がなかったというわけではないようだ。しかし、uriminzokkiriには項目こそ出ているが、データはアップロードされていない状態である(例えば、「20時報道」)。

    「慶祝中央報告会」については、「労働新聞」に詳しい記事が出ると思うが、「朝鮮中央通信」が伝えた内容で注目すべき点は以下のとおり。

    出席者は「金永南、金己男など」とあるだけで、それ以外の人は紹介されていない。記事には、金正恩さんの業績として、錦繍山太陽宮殿へ改装したこと、同宮殿に関して憲法を整備し、法律を制定したこと。労働党の「革命思想を金日成-金正日主義に正式化」したこと。人民軍を強化し国体を維持しくための軍建設思想提示したことなどが挙げられている。

    おもしろい表現としては「今日、強盛国家建設の力強い進軍が政治軍事的に確固としたものとなり、共和国を中心に東北アジアの力学構図が新たに形成されている」と述べていることである。「共和国を中心に東北アジアの力学構造が新たに形成されている」とは、実に大きく出たものである。確かに、北朝鮮は東北アジアのみならず、太平洋を越えて米国まで揺さぶっていることは事実であるが、彼らがいう「新たな力学構図」とはどのような構図なのであろうか。

    経済については、「金正日愛国主義の熱風を力強く巻き起こし、党の経済政策、朝鮮式の経済戦略を貫徹し、人民経済を活性化させ、モランボン楽団の斬新で先取的な創造期風を見習」おうと訴えている。「モランボン楽団式に」という字句はどこかで見た記憶がある。しかし「朝鮮式の経済戦略」という字句は、以前にあったであろうか。あったとしても、「朝鮮式の経済戦略」の中身が何なのかに関心がある。

    ミサイル発射が注目されているが、北朝鮮はミサイルを発射するにしてもスカッドを日本海(公海)に向けて発射して終わるのではないだろうか。ムスダン発射も云々されているが、未だにテストしたことのない、しかも移動式のミサイルをこのタイミングで発射するのは、よほど自信がない限り、しないと思う。というのは、せっかく12月12日のロケット発射を成功させたのに、ここで新型を打ち上げて失敗すれば、国内的には4月のお祝いの雰囲気を壊すばかりか、国際的には威嚇の度合を落としてしまうことになる。スカッドであれば、既に完成した技術なので、自信を持って発射できるはずだ。ノドンの可能性もあるが、ノドンであればほぼ確実に日本を飛び越えるわけで、国際関係をより複雑化させる。それを北朝鮮が意図するのかどうかにより、発射するミサイルが変わってくるのではないだろうか。

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    川口智彦

    Author:川口智彦
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    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
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