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    北朝鮮が発射したミサイル関連:分断後初めて韓国のNLL内に落下、鬱陵島では警報・避難、韓国軍「断固とした対応」、分界線付近から発射か、戦争の危険性、陽動作戦 (2022年11月2日 「聯合ニュースTV」)

    2日、『聯合ニュースTV』が韓国合同参謀本部が発表したミサイル関連情報を伝えた。

    ミサイルは日本海側に設定されたNLLの南側26km地点に落下したとしており、「NLL以南にミサイルが落下したのは初、我が軍は断固として対応する」と韓国合同参謀作戦本部長が非難声明を発表している。

    また、NHKの報道を引用しながら、北朝鮮のミサイルが1発目のミサイルは最高高度、飛行距離共に150km、2発目が最高高度が120km、飛行距離は200kmと報道していが、3発目に関する言及はない。

    発射されたミサイルの種類は発表されていないが、イスカンデル型ではないかと『聯合ニュースTV』に出演した韓国の専門家は分析している。

    この記事を書いている間に既に情報がアップデートされているかも知れないが、取りあえず、記事を書き始めた時点で得られた情報を総合してgoogle mapに線を入れてみた。


    下の地図にある赤い線がNLL(と想定される)。黄海上のNLLについては詳細な地図があるが、日本海側についてはそもそもNLLという概念がない。なので、今回発射されたミサイルが「NLL内に落下」と聞いた時、戦争が勃発するととても驚いたのだが、依然として重大な事態に変わりはないが、「日本海に向けて発射」と聞いて、それでも少し安心した。軍事分界線の延長線が北南の境界とされているからだが、取りあえず領海部分をNLLと想定した。その先にあるピンク色の線は単純にNLLをEEZの範囲まで真っ直ぐに延長した線である(したがって、EEZを示すものではない)。赤線は領海とEEZに向かうピンクの線の接点を中心に韓国軍が発表している26kmを半径として描いた円である。そして、赤い円の鬱陵島に最も近い円弧を中心に半径120kmで描いた円が黄色い円、150kmで描いた円が薄緑の円となる。

    <地図修正版:>
    20221102 map correction

    20221102 hasshachitenn

    120kmと150kmの間が発射地点であれば、軍事分界線に比較的近い金剛山付近ということになる。北南交流を象徴する金剛山付近からの発射となるのか、海岸付近からの発射となるのか、さもなくば「特殊な手段」を示威するための潜水艦からの発射となるのか。分界線付近から発射しているとなると取りあえずは東から北東方向への発射となろう。北朝鮮が1発だけ鬱陵島方向に向けたのは、明らかに2発で陽動しておきながら、1発だけイスカンデルの変則機動性能を使って飛行方向を転回した可能性がある。そして、韓国軍が「想定外」の事態にどのように対応するのかを「注視」しつつ、「対応できないだろう」という示威を同時に行う目的があったと考えられる。

    <追記>今、『聯合ニュースTV』の追加報道を確認したところ、「ミサイル初期方向が鬱陵島だったので、鬱陵島に空襲警報を出した」と報じている。また発射したミサイルの数も「10数発」としている。すると上に書いたのとは逆で、多くのミサイルを鬱陵島方向に発射しておき、その内、1発だけ方向転換させなかった、多くのミサイルの1発だけ鬱陵島方向に発射したということが考えられるが、多数のミサイルを同時に発射し、何発であれ「初期」に鬱陵島方向に発射しているとすれば、極めて危険であることは言うまでもない。

    20221102 hasshachitenn

    「元帥様」が今回の発射の「現地指導」をしているのかは非常に重要なポイントとなる。「元帥様」が「指導」していれば、今回の発射は「最高司令官同志(元帥様)」の「直接的な命令」で行われたことになり、その持つ意味は限りなく思い。NLLとは言うものの、そして落下地点の詳細は不明ながら、通常の「国」の関係であれば「領海内」への落下となり、戦争行為と見做されて戦争に直結する可能性が極めて高い。「首領様」の軍事分界線越南命令以降、最も危険な命令となる。軍が勝手に動くことはあり得ないが、その場に「元帥様」が立ち会う意味の大きさは限りなく大きい。

    これまでにもあったようなNLLでの軍事衝突とは異なり、今回は境界線が明白な日本海側で発生した事案であり、黄海側でのNLLに関する北南の主張の違いから来るという要素は全く加味されず、はっきりと北朝鮮が韓国域内にミサイルを落としているのである。(<追記>今、韓国国防部の会見を確認したところ「我々の領海」と言っている)

    韓国は米国と対応措置について協議しているはずである。ここまで北朝鮮が水位を上げてくると、米国もさすがに慎重にならざるを得ないであろう。場合によっては、板門店で北朝鮮との軍事会談を開催し、今回の事態を非難しつつ、韓米が行っている演習の規模や方法を調整し、事態の沈静化に動く可能性もある。

    日本政府は日本列島(津軽海峡付近))の上の宇宙を通過するミサイルよりも、こうしたことが日本への大きな脅威であることをきちんと国民に説明すべきである。何回も書いているように、北朝鮮がどれだけ日本列島上空を通過するミサイルを発射しても「失敗」以外の理由で日本に落下する可能性はゼロに近い。しかし、こうした状況が北南、朝米の戦争状態に進展すれば、日本を直撃するミサイルが相当数、発射されると想定される。

    <追記2>
    色々な情報が流れ来ていたが、確定版らしきものが『聯合ニュースTV』で報じられたので上に掲載した地図はそのままにしておき、再修正版を掲載する。

    白円:鬱陵島から167km
    青円:西草から57km
    赤円:NLLから26km

    同「ニュース」が報じたデータを基に線を入れたのが下の図となるが、初めに描いた図ではNLLの設定が間違っていたため、鬱陵島よりより遠い地点となった。距離から出したNLLが茶色の線となるが少し南に傾いているような気がする。もう一度、東側の分界線についてきちんと確認する必要があるが、今、認識している限りでは、東側の「DMLから東に引いた線」である。なぜ敢えて北方に傾けたのかというと、北朝鮮が主張する西側のNLLが少し南に偏っていたので、そのラインに乗せた。

    発射地点は「元山付近」とされているので、飛行距離は直線で182kmとなっている。地図入れ替えの時点で削除したが、「元帥様」が「現地指導」しているとなると、「カルマ飛行場」の海岸にミサイルを並べて発射した可能性も出てくる。それはそれで「元帥様」の「度胸」と北朝鮮の「国力」を対外のみならず対内的にも誇示する映像となる。そうではなく、全国各所のにTELや鉄道機動型ミサイルが出てきて一斉に発射したとすれば、これは実戦的という意味合いで凄い示威となる。
    20221102 misairu k

    北朝鮮は韓米軍の演習について国内向けには報道していないが、このミサイル発射をそれと共に報道するのかどうか。このまま報道せず、さらに強化された示威を行い、それと合わせて報道するのか、明日朝の北朝鮮メディアが注目される。

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    プロフィール

    川口智彦

    Author:川口智彦
    「크는 아바이(成長するオッサン)」

    ブログの基本用語:
    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」
    「女史」=李雪主夫人(2018.07.26より「同志」に)

    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.


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