「日朝学術教育交流協会代表団到着」:外交ミッション退避勧告、米国の反応、武官団は退避せず、国際マラソン大会 (2013年4月9日 「朝鮮中央通信」)
北朝鮮は、4月5日に平壌の在外公館関係者や国際機関関係者に対し、「戦争に備えて」退避するよう勧告を出した。北朝鮮に在外公館を持つ英国やスウェーデンなどの国々は、この勧告に対応する特段の措置は講じていないと報じられている。
『時事通信』、「外交団退避求める=「10日以降の安全保証できず」-北朝鮮」、http://www.jiji.com/jc/zc?k=201304/2013040500917
また、昨日の記事に書いたように、北朝鮮は在韓国の外国人や外国機関に対しても退避を勧告している。これと関連し、在韓国米国人の安全について米国務省定例記者会見で質問が出された。ベントレル報道官は「我々は韓国在住の米国市民や韓国を訪問する予定の米国人に対して、特別の注意は喚起していない」とし、北朝鮮による「勧告」は、一連の威嚇の続きであるという考えを表明した。
U.S. Department of State, "Daily Press Briefing",
http://www.state.gov/r/pa/prs/dpb/2013/04/207224.htm#DPRK
在韓米大使館の米国市民に対する安全情報には、上記のベントレル報道官が述べている見解が記されている。
Embassy of the United State Seoul Korea, "A Security Message for U.S. Citizens" ,http://seoul.usembassy.gov/acs_message04april2013.html
また、米国務省は北朝鮮へ入国する米国市民に対して注意を喚起している。詳細は、下記を参照して欲しいが、一言で言うと「北朝鮮国外では合法的なことも同国内では不法となり、その判断は北朝鮮当局者に委ねられているので十分に注意すること」ということである。2010年に私が訪朝したときも、その直前に中国であった国際会議の論集や自分の報告、さらにそのためのデータが入ったUSBメモリなどは全て中国人の友人に預けておいた。実際に、北朝鮮国内でメモリや印刷物に関する検査は全く受けなかったが、気をつけた方が良いということであろう。
U.S. Department of State, "Travel Warning U.S. DEPARTMENT OF STATE Bureau of Consular Affairs Korea, Democratic People's Republic of March 14, 2013", http://travel.state.gov/travel/cis_pa_tw/tw/tw_5907.html
なお、日本国外務省は韓国については平常通り、北朝鮮については「渡航自粛」を喚起している。
そんな中、「朝鮮中央通信」が中村元気さんを代表とする「日朝学術教育交流協会代表団」が平壌に到着したと報じた。昨年4月14日の記事にも書いたが、中村さんは昨年も太陽節を前後して平壌を訪問している。
在平壌外交ミッションへの退避勧告後、それを「無視」した外交使節団が万景台革命学院を訪問したという記事をやはり「朝鮮中央通信」が4月9日付けで報じている。「駐朝武官団、万景台革命学院を参観」という記事によると「偉大な領導者金正日同志の朝鮮民主主義人民共和国国防委員会委員長推戴20周年に際し、駐朝武官団が8日、万景台革命学院を参観」し、金日成・金正日銅像に花束を捧げたとのことである。
また、同9日、同通信は「意味深い太陽節を飾る体育競技(複数)」という記事の中で、「国際陸上連盟第26回万景台賞マラソン競技大会を14日に平壌で」開催され、「国際競技で優秀な成績を出した各国の選手」が参加すると報じている。外交ミッションに10日までに退去するよう勧告しておきながら、その4日後には平壌で国際マラソン大会を開催するというは実に奇妙であるが、今日開戦し、北朝鮮のプラン通りに「3日速決戦」が成功すれば、14日には「統一祖国」でめでたく国際マラソン大会が開催できるという話にはなるのだが。
『時事通信』、「外交団退避求める=「10日以降の安全保証できず」-北朝鮮」、http://www.jiji.com/jc/zc?k=201304/2013040500917
また、昨日の記事に書いたように、北朝鮮は在韓国の外国人や外国機関に対しても退避を勧告している。これと関連し、在韓国米国人の安全について米国務省定例記者会見で質問が出された。ベントレル報道官は「我々は韓国在住の米国市民や韓国を訪問する予定の米国人に対して、特別の注意は喚起していない」とし、北朝鮮による「勧告」は、一連の威嚇の続きであるという考えを表明した。
U.S. Department of State, "Daily Press Briefing",
http://www.state.gov/r/pa/prs/dpb/2013/04/207224.htm#DPRK
在韓米大使館の米国市民に対する安全情報には、上記のベントレル報道官が述べている見解が記されている。
Embassy of the United State Seoul Korea, "A Security Message for U.S. Citizens" ,http://seoul.usembassy.gov/acs_message04april2013.html
また、米国務省は北朝鮮へ入国する米国市民に対して注意を喚起している。詳細は、下記を参照して欲しいが、一言で言うと「北朝鮮国外では合法的なことも同国内では不法となり、その判断は北朝鮮当局者に委ねられているので十分に注意すること」ということである。2010年に私が訪朝したときも、その直前に中国であった国際会議の論集や自分の報告、さらにそのためのデータが入ったUSBメモリなどは全て中国人の友人に預けておいた。実際に、北朝鮮国内でメモリや印刷物に関する検査は全く受けなかったが、気をつけた方が良いということであろう。
U.S. Department of State, "Travel Warning U.S. DEPARTMENT OF STATE Bureau of Consular Affairs Korea, Democratic People's Republic of March 14, 2013", http://travel.state.gov/travel/cis_pa_tw/tw/tw_5907.html
なお、日本国外務省は韓国については平常通り、北朝鮮については「渡航自粛」を喚起している。
そんな中、「朝鮮中央通信」が中村元気さんを代表とする「日朝学術教育交流協会代表団」が平壌に到着したと報じた。昨年4月14日の記事にも書いたが、中村さんは昨年も太陽節を前後して平壌を訪問している。
在平壌外交ミッションへの退避勧告後、それを「無視」した外交使節団が万景台革命学院を訪問したという記事をやはり「朝鮮中央通信」が4月9日付けで報じている。「駐朝武官団、万景台革命学院を参観」という記事によると「偉大な領導者金正日同志の朝鮮民主主義人民共和国国防委員会委員長推戴20周年に際し、駐朝武官団が8日、万景台革命学院を参観」し、金日成・金正日銅像に花束を捧げたとのことである。
また、同9日、同通信は「意味深い太陽節を飾る体育競技(複数)」という記事の中で、「国際陸上連盟第26回万景台賞マラソン競技大会を14日に平壌で」開催され、「国際競技で優秀な成績を出した各国の選手」が参加すると報じている。外交ミッションに10日までに退去するよう勧告しておきながら、その4日後には平壌で国際マラソン大会を開催するというは実に奇妙であるが、今日開戦し、北朝鮮のプラン通りに「3日速決戦」が成功すれば、14日には「統一祖国」でめでたく国際マラソン大会が開催できるという話にはなるのだが。