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    「金正恩同志が朝鮮人民軍戦略ロケット軍火力打撃任務遂行に関する作戦会議を緊急招集され、火力打撃計画を最終検討、批准された」、「我々は何で戦うか」、「全軍宣伝幹部会議」:戦争ムード高まる、普通の生活、日(本)侵略者 (2013年3月29日 「朝鮮中央通信」、「朝鮮中央TV」、「労働新聞」)

    「朝鮮中央通信」が29日、標記のような報道をした。それによると「米帝は、繰り返し警告しているにもかかわらず、『B-52』を引き続き南朝鮮地域上空に引き入れたばかりか、28日には歴史上初めて米国本土のミズーリ州ワイトマン空軍基地にあるステルス戦略爆撃機『B-2A』をはじめとした戦略打撃手段を新たに南朝鮮地域上空に侵入させ」たと、米国がB-2Aステルス爆撃機を「トクスリ」演習に投入したことを非難している。

    金正恩さんは、B-2が韓国に飛来したことについて「単に我々の強行的な立場に対するための武力示威ではなく、朝鮮半島で絶対に核戦争を引き起こすという最終通牒である」と述べたという。

    それを受けて、金正恩元帥は「最高司令部で29日0時30分、朝鮮人民軍戦略ロケット軍火力打撃任務遂行に関する作戦会議を緊急招集」し、「戦略ロケット打撃手段の技術状態に関する報告を受け、重大な決心」をしたという。「重大な決心」の内容であるが、「米帝と総決算する時が来たと判断するに至ったことを認め」、「米国本土とハワイ、グアム島をはじめとした太平洋全作戦地域の米帝侵略軍基地、南朝鮮駐屯米軍基地を事情を勘案せず打撃しなければならないとし、戦略ロケット軍の火力打撃計画を検討し最終批准」したと報じている。

    さらに、金正恩さんは「戦略ロケットが(米国本土などを)打撃できるよう射撃待機状態に入ることを指示し、戦略ロケットの技術準備工程計画に最終署名」したとのことである。

    このように、戦略ロケット軍の攻撃準備のレベルを引き上げたのは、明らかにB-2Aステルス爆撃機を韓国に持ち込んだことへの反発であるが、「戦略ロケットの技術準備工程計画」というのには燃料注入の時期や手順が記されているのであろう。米韓軍は、この「最終署名」を受けて北朝鮮軍にどのような動きが見られるのか注視するはずであるが、もし「燃料注入」を始めるようなことがあれば、相当に危険なレベルに達することになる。

    『労働新聞』、「조선인민군 최고사령관 김정은동지께서 조선인민군 전략로케트군 화력타격임무수행과 관련한 작전회의를 긴급소집하시고 화력타격계획을 최종검토,비준하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/InterKo/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2013-03-29-0001

    記事を投稿したら、「労働新聞」が更新されていた。背景の白い地図には「戦略軍米本土打撃計画」、そして大きなカラーの地図にはカリフォルニアが示され、目標地点のようなフラグが描かれている。青瓦台を指さす写真もそうであるが、なかなか凝った演出である。
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    Source: 『労働新聞』、http://www.rodong.rep.kp/InterKo/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2013-03-29-0001

    しかし、「朝鮮中央TV」では、北朝鮮が必ずしも戦争に突進しているのではないということを宣伝する番組も放送している。「<特集>我々は何で勝つのか」という勇ましいタイトルの番組で、番組冒頭では「銀河3号」の発射シーンが紹介されているので、核・ミサイルを誇示する番組かと思いきや、戦争前夜のような状況にもかかわらず人民は通常通りの生活をし、工業生産、農業生産も普通に行われており、その証拠に金正恩さんも戦争とは無関係な全国軽工業大会参席しているではないかと述べている。番組でも紹介しているが、「20時報道」でも「全面対決戦」特集の前半部分では、工場での生産が拡大したというニュースや農村での施肥の様子などを伝えている。さらに、最近放送された連続ドラマ「初めての燃油局長」のワンシーンを見せながら、「我々は戦争に勝つのだから、その時の準備をしておかなければならない」というような説明もしている。「初めての燃油局長」は既に第10部までダウンロードしてあるが、まだ第6部までしか見ていない。北朝鮮成立初期の派閥抗争なども扱われているなかなか面白いドラマであるが、まさかそういう意図で放映されたとまでは考えてみていなかった。

    「我々は何で勝つのか」
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    Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2013-03-28-16.flv

    朝鮮戦争中も「戦勝」を前提に戦争とは関係内緒会議が開かれたと例示している。道・市・郡人民委員会委員長および党指導イルクン連席会議1952年2月1日、科学者大会、1952年4月27日、全国農民熱誠者大会、1953年1月5日
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    Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2013-03-28-16.flv

    スポーツジムでトレーニングをする朝鮮人民
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    Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2013-03-28-16.flv

    「初めての燃油局長」のシーン
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    Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2013-03-28-16.flv

    「1993年に北朝鮮がIAEAからの脱退を表明し危機が高まったときも、都市建設は続けられていた」
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    Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2013-03-28-16.flv

    こういうことができるのは、「最前戦の視察も全国軽工業大会への参席もする金正恩元帥がいるからこそ」という説明シーン
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    Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2013-03-28-16.flv

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    Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2013-03-28-16.flv

    また、金正恩さんは3月28日に「全軍宣伝幹部(イルクン)会議」にも出席し演説を行っている。演説の要旨を聞く限りでは、「こういう時こそ金日成・金正日主義の宣伝活動を徹底し、人民の思想をより強固なものにしなければならない」という話をしただけのようである。

    「全軍幹部会議」で演説する金正恩
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    Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2013-03-28-11-y.flv

    気になるのは、その様子を報道した「朝鮮中央TV」の「録画報道」の最後の部分で、李チュンヒさんが「米日侵略者と南朝鮮傀儡を銃隊で打ち倒し」と「米帝」と「南朝鮮傀儡」の間に「日」が入っている原稿を読み上げている点である。このところ、日本は「追従勢力」の扱いで「侵略者」として名指しされることはなかったのだが、どういう風の吹き回しなのだろうか。

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    川口智彦

    Author:川口智彦
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    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」
    「女史」=李雪主夫人(2018.07.26より「同志」に)

    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.

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