「最大非常防疫体制下の20日」:感動的番組、中国製の薬品、GPSロジスティック・アプリ、薬の値段? (2022年6月6日 「朝鮮中央TV」)
Source: KCTV, 2022/06/06
字幕を付けながら気が付いたのだが、なんと「発熱者」が「発熱者」を治療したり、薬を届けたりという事例を美談として扱っている。「美談」ではあるが、そのことが感染をさらに広げる危険な行為だという認識はあまりないようだ。そして、死者は71人(8日のアップデートはまだ未確認)とされているが、人民の話を聞いていると死にかかっていた人々が「元帥様」のおかげで助かったと言っている人が多い。いくら「元帥様の愛」が人民の「近くにある」にしても、やはり71という数字は少なすぎるのではないかと感じた。
ともあれ、番組は下にも書いたとおり非常に感動的に編集されており、多くの人民が涙を流しながら視聴したことであろう。
6日、「朝鮮中央TV」で「最大非常防疫体系下の20日」という番組が放送された。この番組は、新型コロナ発生を北朝鮮が報じてから20日間にあった出来事を感動的に見せている。しかし一方で、これまで見られなかった興味深いシーンもいくつかある。
5月14日の「政治局協議会」「予備医薬品を迅速に配布する問題が集中的に討議された」というアナウンスの後で出てくる映像。医薬品の箱には漢字が書かれており、中国製の医薬品であることが分かる。

Source: KCTV, 2022/06/06
「予備医薬品」なるものがそもそも中国製だったのか、今回の事態を受けて中国から緊急輸入されたものかは定かではないが、こうした映像から多くの中国製医薬品が使われたと推測できる。

Source: KCTV, 2022/06/06
新型コロナとは関係ないのだが、この薬局には興味深いカレンダーがかかっている。「運輸手段支援システム<衛星>」と書かれているが、「衛星」ということからGPSを使ったロジスティクス管理システムなのであろう。

Source: KCTV, 2022/06/06
その間に「朝鮮中央TV」で放送された新型コロナ関連「宣伝・先導番組」を見せるシーン。そのほぼ全てがYouTubeに日本語字幕付きで出ていることまでは知らないかも・・・

Source: KCTV, 2022/06/06
背景に見える張り紙に注目すると、薬の名前、使用量、そしてその横に数字が出ている。この数字は在庫数、配布数、あるいは価格なのだろうが、どれかは分からない。

Source: KCTV, 2022/06/06
動画は日本語字幕を付けてYouTubeにアップロード予定。

Source: KCTV, 2022/06/06