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    北朝鮮の今回の8発発射は危険な「挑発」 (2022年6月5日)

    5日、北朝鮮が約35分間に8発の短距離弾道ミサイルを発射したことは既報のとおりである。

    少し前、ある海外の筋から聞いた話だが、以前、北朝鮮が発射した弾道ミサイルの軌道分析を誤り誤認した結果、米軍が迎撃命令を出したことがあるそうだ。しかし、その命令は下達系統で再確認された結果、誤認と認定され、結局、迎撃には至らなかったそうだ。米軍が迎撃をするのかどうかを決定するのは、レーダーが探知した発射軌道などと北朝鮮が既に発射したミサイルのデータから作成したデータベースを照合して行われるそうだが、この時は、データベースにデータがない新型ミサイルだったのかどうかは分からないが、照合結果が誤認に繋がり、迎撃命令を出したという。

    出鱈目を並べ立てる筋ではないが、そうした事実があったのかどうかは当然確認できない。

    しかし、上に書いたことが事実であれば、8発のミサイルをほぼ4分間隔で発射した場合、誤認の可能性は高まるのではないだろうか。韓米日は、北朝鮮がミサイル発射をすると全て「挑発」と決めつけているが、単発の発射は本当の意味での「挑発」ではない。しかし、今回の8発まとめての発射は、極めて挑発性が高いと言える。北朝鮮も米韓軍の迎撃に至るプロトコルは熟知しているはずにもかかわらず、敢えて8発を連続発射して誤認による迎撃に繋げようとしたのであれば、他でもなく「挑発」と言える。

    しかも、過去記事に書いたように、今回の発射に使われたミサイルが、変則軌道で飛行するようなタイプだとすると、ますます軌道の予測が難しくなり、誤認に繋がる可能性は高まる。

    迎撃決定プロセスに「政治」のパラメーターが含まれているのかは不明ながら、それが入っていないとすると、ますます危険な状態となる。迎撃如何を決定するのは、軍のどのレベルなのか分からないが、韓国や日本に飛来するミサイルについては、極短時間での決定が必要となる。

    北朝鮮が通算何発のミサイルを発射したということよりも、短時間に異なる地点から8発ものミサイルを発射したというところに注目しなければならない。

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    川口智彦

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