「朝鮮人民革命軍創建90周年慶祝閲兵式」:映像を見て色々と (2022年4月26日 「朝鮮中央TV」)
Source: KCTV, 2022/04/26
26日、「朝鮮中央TV」で放送された「閲兵式」を見ながら、感想を書いてきたが、一応、写真でも確認しておく。(順不同)
まず、過去記事でも話題にした「謎の女性」であるが、バッジを着用してヒョン・ソンウォルと共に「元帥様」一行をアシストしている。

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また、今回も「元帥様」の演説ファイルを抱えて退場している。これまでは退場時の演説ファイルはヒョン・ソンウォルが運んでいた記憶があるので、やはりこの女性はヒョン・ソンウォルの部下ということで間違いないだろう。

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翌日の「宴会」にやって来た「女史」の時計は、白に変わっている。

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「閲兵式」が25日0時からではなく、同日の21時頃から開催されたことについては、「元帥様」の「烈士陵」参拝との関連、あるいは降雨の可能性の低さからだったのだと思われる。特に後者は、今回の「閲兵式」の演出においては必須条件なので、その可能性の低さから時間変更をした可能性は十分にある。
「謎の女」との関連もあり、「元帥様」の健康異常説も考えたが、「閲兵式」などに登場した「元帥様」を見る限りはそれはなさそうだ(若干のリバウンドがありそうだが)。
これまでの閲兵式で離陸前の戦闘機の様子を紹介する映像が流れることはあったが、今回は落下傘兵が搭乗したヘリが離陸するシーンも会場に設置されたパネルで流された。形式的には「元帥様」登壇前なので、「元帥様」はこの映像や落下傘兵の降下は見ていないことになる。だからこそ、翌日の「党中央庁舎」前の記念撮影の際に落下傘兵を登場させたのかも知れない。下の写真の映像は「訓練風景」であるが、会場で当日の離陸シーンが流されたのかは不明である。

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会場のスクリーンで上映されたこのシーンが当日の様子なのかは不明であるが、当日だとするとかなりの速さで編集、準備したということになろう。

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落下傘兵は国旗をLED付きの「共和国旗」をたなびかせながら降りてくるが、着地シーンがどうなるのかヒヤヒヤしながら見ていた。国旗を地面につけないことになっており、こんなことして大丈夫なのだろうかと思ったからだ。地上で国旗を受け取る要員は配備されていたが、動画を見る限り「共和国旗」は地面に接触してしまっている。

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今回の「閲兵式」では、女性軍人による剣舞(だったか?)がなく、男性軍人が銃を投げる演技をしていた。

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これまでもあったのかもしれないが、今回は大写しで「閲兵バッジ」が紹介されている。

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照明の使われ方もこれまでの夜間「閲兵式」とは異なり、劇場などで使われるように点滅させながら大きな動きをさせている。そうなのだが、こうしたアレンジの総合演出をしそうな「(第1)副部長同志」の姿は見えなかった。

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下のシーンでは、一瞬、米帝あるいは日帝の軍靴で踏みにじられた祖国を解放したという演出なのかと思ったが、人民軍隊だった。

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人民軍人の入場シーンでは、平素の訓練の様子が動画で紹介される。これもこれまでにない演出の一つである。

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入場が終わると「元帥様」が「党中央庁舎」から車に乗って出発する。覆面パトカーのようにエンブレム内で赤灯が点滅するシーンも初公開になる。

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21台のバイクで護衛されて進む「元帥様」の車。習近平が訪朝した際も21台だったと思う。

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「元帥様」が出席する行事には多くの記者が来ているが、腕章をしている記者を見た記憶はない(別シーンでは腕章した男性も写っている)。この女性写真記者は「記者」と書かれた腕章をしている。

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国旗掲揚の際、「愛国歌」を歌っていた「元帥様」は、歌うのを止めて5秒以上目を閉じている。何を思っていたのだろうか。こういうシーンは往々にして後日、「偉人」エピソードのネタとして使われる。「女史」は歌わずにボーッと立っている。

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潜水艦の上に立っていると思われる海兵も出てくる。このシーンを見たとき、潜水艦の海上パレードもあるのかと思ったのだが、さすがにそれはなかった。

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「元帥様」の演説で「彼らは消滅するでしょう」と言っているシーン。右手で机を叩いている。「先制打撃」だの「中枢部打撃」だのと言っている輩を意識しているのかも知れない。

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コロナ前の2019年に訪朝した際、案内員から人民の間で観光ブームが起きているという話を聞いた。平壌の街で観光会社の看板は見なかったが、硝子面に観光会社の看板らしきものが映っている。金日成広場からかなり車で走ってきた場所になる。

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「第3軍団」縦隊。ウクライナ軍が米国から提供されて使っている「ジャベリン」のような形の兵器を持っている。これまでも出ていたのかも知れないが、「ジャベリン」でこういう兵器があることを知った。

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「工兵」縦隊。背中に黒い団扇のような物を付けているが何だろうか。

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「我々式の反化学弾の能力を徹底して備えた決死隊員達」、「化学兵」縦隊と紹介している。あくまでも化学兵器を使用するための部隊ではなく、化学兵器を使った攻撃を受けた際の対応戦力という形になっている。

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「高い軍事科学技術で主導権を握り、敵共の心臓を麻痺させ、勝利の突破口を切り開く電子攪乱部隊」縦隊。任務の性格上、女性軍人もたくさんいる。

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スーツ姿で登場した「国家保衛省」縦隊。「首領保衛、革命保衛の聖なる使命を担った」と紹介している。人民にとっては一番怖い存在であろう。

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「社会安全省」縦隊。女性ばかりではないのだろうが、縦隊は女性だけで編成されている。交差点で交通整理をしている女性保安員(安全員?)もこの中にいるのだろう。

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「非常防疫」縦隊

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「社会安全省縦隊が継続して出てきます」とアナウンス。すると上の「非常防疫」縦隊もこの警察犬縦隊もずっと「社会安全省」所属ということになる。

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「今日の閲兵飛行のために、平壌飛行指揮所は離陸を承認しています」とアナウンス。「平壌飛行指揮所」というのは「管制塔」なのだと思うが、マイクを握っているのは朝鮮人民軍空軍の指揮官。北朝鮮では航空管制業務は空軍が担っているのだろうか。

Source: KCTV, 2022/04/26
夜間なので空港を特定することはできないが、民間空港にあるような「H」と書かれた表示が滑走路にあるので、平壌国際空港ではないだろうか。

Source: KCTV, 2022/04/26
この演出効果は夜でなければ出せない。

Source: KCTV, 2022/04/26
「戦術ミサイル」縦隊という編成がこれまでの閲兵式ではなかったはずだが、今回は機械化部隊の先頭で入場する。

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「戦術誘導兵器」縦隊、この車両が登場した際、「元帥様」は何か説明を受けている。

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「超大型放射砲は朝鮮人民軍部隊に引き渡され、地上軍事作戦の主力を担っています」とアナウンス。

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ミサイル縦隊。

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「戦略弾道弾」縦隊、「わずか5年で達成された自衛的国防力の実体です」とアナウンス。

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右側のトレーラーがやたらと傾いている。

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「いかなる地域や場所からでも短時間で目標を正確に奇襲することができる能力を備えた我々の戦略武力」と紹介。

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「反航空ミサイル」

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「朝鮮労働党式戦略兵器」の一つと紹介されている。

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「いかなる敵であれ、我々の領土の外で先制的に徹底して消滅できる強い打撃力を備えた最新型主力装備です」とアナウンス。

Source: KCTV, 2022/04/26

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