「国家宇宙開発局と国防科学院、偵察衛星開発のための重要試験を行う」:弾頭部に装着したカメラで「高解像度」撮影か、「太陽節」での本格発射の前奏曲 (2022年2月28日 「労働新聞」)
Source: KCTV, 2022/02/28
28日、『労働新聞』に以下。
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国家宇宙開発局と国防科学院、偵察衛星開発のための重要試験を行う
국가우주개발국과 국방과학원 정찰위성개발을 위한 중요시험 진행
朝鮮民主主義人民共和国国家宇宙開発局と国防科学院は、2月27日、偵察衛星開発のための工程計画にしたがい、重要試験を行った。
조선민주주의인민공화국 국가우주개발국과 국방과학원은 2월 27일 정찰위성개발을 위한 공정계획에 따라 중요시험을 진행하였다.
重要試験を通して、国家宇宙開発局と国防科学院は、偵察衛星に装着した撮影機で地上特定地域に対する垂直及び傾斜撮影をし、高解像度撮影システムと資料伝送システム、姿勢操縦装置の特性及び動作正確性を確証した。
중요시험을 통하여 국가우주개발국과 국방과학원은 정찰위성에 장착할 촬영기들로 지상특정지역에 대한 수직 및 경사촬영을 진행하여 고분해능촬영체계와 자료전송체계, 자세조종장치들의 특성 및 동작정확성을 확증하였다.
今回の試験は、偵察衛星開発で重要な意義を持つ試験となる。
이번 시험은 정찰위성개발에서 중요한 의의를 가지는 시험으로 된다.

Source: 『労働新聞』、2022/02/28

Source: 『労働新聞』、2022/02/28
「朝鮮中央通信」
【조선중앙통신】
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27日に発射された飛翔体は、ミサイルではなく地球偵察衛星運搬ロケットだったようだ。衛星運搬ロケットの発射が「光明星節」から「太陽節」の期間にかけてあるだろうと予想していたが、どうやら当たっていたようだ。
「光明星節」の「意義深い2月」に「試験」をしておき、「工程計画」により本発射を「太陽節」の月かその前月である3月に行うのではないだろうか。
公開された写真には「地上特定地域」がはっきりと写っている。しかし、こうした写真はこれまでのミサイル発射でも公開されており、北朝鮮が言うとおり「解像度」は高まっているような感じもするが、目新しい写真でもない。また、撮影が運搬ロケットに装着されたカメラから撮影されたのか、本当に模擬「偵察衛星」に装着されたカメラにより撮影されたかも分からない。本当に模擬「偵察衛星」に装着されたカメラで撮影したのであれば、少なくともその衛星が軌道上にあるのかどうかが米軍などにより確認されるはずであるし、今回は落下地点も「日本のEEZ外」と特定されているので、ロケットから分離され、落下の過程で撮影しただけであろう。
しかしながら、今回は実験の成果よりも、「光明星節」の月に「祝砲」を打ち上げ、それを「太陽節」の前奏曲とするところに大きな意義があるといえる。
3月か4月に本格的な「祝砲」を発射するためには、軌道上に「偵察衛星」を乗せる必要がある。この衛星は米軍により追尾され、偵察衛星として機能する軌道や高度にあるのかどうかは公開されるであろう。撮影された写真は「軍事機密」として隠しておけばよいが、軌道と高度だけは分かってしまうので、到底、偵察衛星として使えないような軌道と高度にあれば、大恥をかくことになる。そのような技術を北朝鮮が持っているのかどうかが注目される。
<追記>
「朝鮮中央通信」で大きな写真が掲載された。

Source: KCNA, 2022/02/28

Source: KCNA, 2022/02/28