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    「<時事解説>我々の衛星発射に賞嘆の声が高める内外メディア(1)-最先端『銀河-3』号、米国もついに行動に出るであろう- (2013年2月22日 「朝鮮中央TV」)

    「朝鮮中央TV」が面白い「時事解説」番組を報道した。この日の番組では、韓国メディア(主に「自主民報」)が伝えたという報道を引用しながら、「銀河3」号機がいかに優秀なロケットであるのかということを解説している。

    解説ではまず「南朝鮮の各紙や放送が北朝鮮が公開した動画を精密に分析した結果」、「米国もついに行動に出るであろうと報じた」と紹介している。しかし、「米国の行動」については「光明星3号が優秀であったから」と言っているだけで、「行動」の具体的内容については触れていない。

    そして、「銀河3号」の優秀性について「韓国日報」に掲載されたとされる「ナロ・ロケット」との比較図を示しながら説明をしている。
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    Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?ptype=movie2&no=13686

    北朝鮮メディアが朝鮮人民向けに韓国が発射したロケットを紹介したのは、少なくとも私が気付いたものとしてはこの番組が初めてである。「労働新聞」の記事を「나로」というキーワードで検索してみたが、ざっと見た限りでは「ナロ・ロケット」の記事は出てこなかった。

    では、この番組で韓国の「ナロ」をどのように紹介しているのかというと、「我が国のロケットが世界的な最先端ロケットといえる核心的な証拠として、最も発展したといわれる衛星発射国の最新技術で作ったロケットであるナロ号よりも銀河3号がはるかに威力があるということを(南朝鮮のメディアが)取り上げている」としている。解説者の話の中で突然「ナロ号」という言葉が使われているが、朝鮮人民が「ナロ号」がどこのロケットなのか分かるのかと思いきや「ナロ号は南朝鮮傀儡共が他国の技術に全面的に依存して作った合作品です」と同ロケットが「南朝鮮」のロケットであることを明かし、「最近何回も発射を試みているが、失敗を繰り返し国際的な恥となっているロケットです」と1月末の発射成功については触れていない。

    解説者は次に、「銀河3号」の優秀さとして多段分離技術を挙げ、「多分離技術はとても難しい技術なので・・・宇宙ロケット強国も衛星を一段ロケットで打ち上げている」としている。
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    Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?ptype=movie2&no=13686

    2つめの優秀さとして、ロケットエンジンの性能を挙げている。
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    Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?ptype=movie2&no=13686

    4月のロケット発射失敗時には、韓国がロケットの残骸を回収すれば「宣戦布告(だったか忘れたが強い言葉で)」とみなすと威嚇したが、今回は韓国が回収に動き出しても何も言わないばかりか、韓国が回収した残骸の写真が写った新聞を放映している。

    さらに韓国がロケットの推進力は複数のエンジンを束ねて作り出されていると評価しているのと関連し、「事実は、一つの強力なエンジンにいくつかの噴射口を取り付けたものである」と説明している。これは、ロケット発射前、「銀河3号」のロケットエンジンはロシア製の複数のエンジンを束ねたものであるという専門家の観察に反発するものであろう。

    「直下に噴射をして発射時の安定性を維持している」と説明している。
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    Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?ptype=movie2&no=13686

    そして噴射口を複数にする技術は「米国も達成することができず、結局一つの噴射口に大型のエンジンを付けることにした」と、北朝鮮の技術が米国のそれよりも優れていることを強調し、「米国も韓国も銀河3号が米国本土に到達する長距離ロケットであると評価している」としている。
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    Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?ptype=movie2&no=13686

    さらに西海発射場からさらに大型のロケットも発射でき、大型ロケットは10トンクラスの搭載能力があるなど、北朝鮮の科学水準は世界最高水準であると韓国メディアが評価しているとしたと上で、米国は北朝鮮の衛星発射が精巧であったと認めたのであれば、北朝鮮と「全面戦争」をするのか「対話を通した大妥結」をするのかを選ばなければならないと結んでいる。

    この番組は、タイトルが「1」となっているので、シリーズものとして何回かに分けて放送されそうである。

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    川口智彦

    Author:川口智彦
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    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」
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