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    米国務省スポークスマン、北朝鮮の巡航ミサイル発射について発言:「ワン」だけ、朝米間での「敵対」の意味の違い、「友人関係」復活を (2022年1月25日 「米国務省」)

    25日(現地)の米国務省記者会見で、北朝鮮の巡航ミサイル発射に関する質問が出た。「巡航」ミサイルなので、スポークスマンは非難することなく、韓国や日本と協力しながら朝鮮半島の非核化に取り組んでいくとした上で以下:

    *********************
    我々は、我々の意図を非常に明確にしてきた。ナンバー・ワン、我々は敵対的な意図はない。我々は、北朝鮮に対する敵対的な意図を抱いていない。我々は、対話の扉を開いている。我々は、外交の扉を開いている。我々は、外交が朝鮮半島の完全な非核化という包括的なゴールに到達するための最も有効な手段だと考えている。
    We have also been very clear about our intent: number one, we have no hostile intent. We harbor no hostile intent towards the DPRK. We are open to dialogue. We are open to diplomacy. We think dialogue and diplomacy is the most effective means to help us reach that overarching goal, and that’s the complete denuclearization of the Korean Peninsula.
    *********************

    「ナンバー・ワン」と来たので、「ナンバー・ツー」と続くのかと思ったら、「ワン」しかなかった。詰まるところ、やはり米外交はこれに尽きると言うことであろう。北朝鮮は「対朝鮮敵対視政策」を撤回しない米国を非難する一方、米国は「敵対視していない」というのだから、そもそも出発点から異なっている。何回も書いてきたように、北朝鮮が主張する「敵対視政策」は、継続的な「制裁」と、断続的ではあるものの「米韓合同軍事演習」ということになる。一方、米国が行っているところの「敵対的な意図」は北朝鮮に対する軍事攻撃であると理解できる。

    トランプと「元帥様」の間では、この両者の主張のズレが偽善的ではあれ、両者の「友人関係」という形で超越され、外交が展開されたと言える。

    バイデン政権はトランプ政権の失敗から、トップダウン式の北朝鮮との交渉はしない姿勢を堅持しているが、このままでは何も動かないような気がする。北朝鮮もバイデン政権の過去1年の動きからそれを察知し、積極的に刺激する行動に出ているのであろう。そうしたことからすると、今後、さらに直接的に米国の脅威となる兵器での威嚇へと移行していく可能性が高い。

    とにかく、交渉が始まらなければどうにもならないので、誕生日カードでも何でも良いから、送ってみてはどうだろうか。「尊厳高い元帥様」からは送ることはしないだろうが、「世界最強の超大国の大統領」なら、そのぐらいのことはできるはずだ。

    Fox Newsの記者の悪口を言っているくらいなら。

    Source: Guardian News, YouTube, 2022/01/25

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    川口智彦

    Author:川口智彦
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    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」
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