「朝鮮民主主義人民共和国創建73周年慶祝民間及び安全武力閲兵式」と「記念撮影・宴会」:国旗掲揚、東京五輪スタイル?、金オクチュと「元帥様」の関係?、「元帥様」酔って「閲兵式」出席か (2021年9月9日 「朝鮮中央TV」)
9日、「朝鮮中央TV」で放送された「朝鮮民主主義人民共和国創建73周年慶祝民間及び安全武力閲兵式」の映像中で一番良かったのが国旗掲揚シーンだった。追って、この部分だけ切り出してYouTubeにアップロードしておこうと思う。
特に、国旗入場がこれまでと異なっている。2018年辺りからの動画で確認してみたが、国旗は予め掲揚台下の軍人が持っていたり、軍人が旗棒に付けた状態で運んでいる。
しかし今回は、まず、群衆示威でよく使われる多くの布を使った大型国旗が登場

Source: KCTV, 2021/09/09
掲揚台の前で大型の国旗が割れて、中から掲揚するための国旗が出てくる。

Source: KCTV, 2021/09/09
国旗を運ぶのは、労働階級、農業勤労者、知識人の代表、しかも男女のバランスも2名ずつとなっている。

Source: KCTV, 2021/09/09
今回の「閲兵式」が軍ではなくて民の閲兵式という性格が強かったということもあろうが、こうした形での国旗の登場は、北朝鮮の式典ではこれまで見た記憶がない。一方、直近ではつい最近、開催された東京オリパラの開会式ということになるのだが、各部門(共和国旗の場合、労農インテリは、それ以上の意味を持つのだが)の代表に運ばせるところなど、それを参考にしている可能性はある。
そして、「愛国歌」の演奏となるが、このところ活躍している男性歌手が歌うとばかり思っていたら、今回は金オクチュが壇上に立ち、独唱で歌い出した。

Source: KCTV, 2021/09/09
そして、その声に合わせて「元帥様」が感無量の表情で歌っている。「元帥様」が歌う映像はこれまでもあったが、これ程感無量の顔つきで、しかも歌っている様子を長く見せるのは今回が初めてだ。

Source: KCTV, 2021/09/09
リピート部分からは「国務委員会演奏団」の男性歌手3人が合流する。こうしたことからすると、彼らが落ちたというよりも、金オクチュの扱いが格別になっていると言える。

Source: KCTV, 2021/09/09
その金オクチュであるが、李チュンフィ放送員よりも「元帥様」に近い位置に立っている。年齢やキャリヤからしても異例と言わざるを得ない。

Source: KCTV, 2021/09/09
立ち位置などどうでも良さそうだが、手すりの裏に名前が貼られている。これは「元帥様」の列の手すりだが、恐らく、金オクチュらが立っている段の手すりにも同様に名前が貼られているのであろう。

Source: KCTV, 2021/09/09
「元帥様」に近い方が偉いというのは、金永南の立ち位置からも分かる。「白髪が増えた」というコメントも頂いたが、現役時代は単に毛染めをしていただけなのだと思う。これまで、退職後に突然、白髪が増えた同僚をたくさん見てきた。

Source: KCTV, 2021/09/09
李チュンフィが「元帥様」となれなれしく話している。昨日見ているときは、「元帥様」の背中を叩くなどやりすぎだと思ったが、録画で確認すると、さすがに背中には触れていない。

Source: KCTV, 2021/09/09
「元帥様」がいる壇上では、李チュンフィが金オクチュよりも「元帥様」に近い位置に立ってはいるが、これは指定席ではないはずだ。

Source: KCTV, 2021/09/09
8日の「記念撮影・宴会」映像でも興味深い点がある。
「元帥様」が到着後に一番初めに握手をしたの李チュンフィだった。これは、分からないでもない(が、閲兵式前である点に注意)。

Source: KCTV, 2021/09/09
そして、金オクチュとは握手することなく通り過ぎてしまう。
写真撮影の位置に戻ってきた「元帥様」が、金オクチュに何か言う。金オクチュは、それを聞いて、嬉しそうとも、恥ずかしそうとも言える微妙な表情をする。

Source: KCTV, 2021/09/09
そして「愛の記念撮影」となる。李チュンフィが腕組みをしているのは分かるが、金オクチュは腕組みをせず、微妙な距離、微妙な角度で立っている。

Source: KCTV, 2021/09/09
さて、ここからは誰かさんが好きなゴシップ話になるが、金オクチュの扱いは、歌がうまいにしても、かなり異例であることは間違いない。そして、「元帥様」に近すぎず、遠すぎずという雰囲気も「怪しさ」が感じられる。
そして、今日報道された「錦繍山太陽宮殿」参拝写真を見ると、「女史」が何となく不機嫌そうな顔をしているように見えるし、距離もある(先入観が相当入っているが)。もちろん、「参拝」なのだから、神妙な顔をするのは不思議ではないが、何となく・・・そういう気がする。

Source: KCTV, 2021/09/09
2021年4月16日報道の参拝時。

Source: KCTV, 2021/04/16
「女史」は、5ヶ月ぶりの登場となるが、その間に金オクチュの新曲が連続でリリースされ、「元帥様」も痩せて男前になった。さらに、少し真面目な話をすれば、「大元帥様達」も夫人の取り替えはしている。デマで流れていた「喜び組」説はないにしても、「(第1)副部長同志」が「取り替え」に反対している可能性はあるし、ヒョン・ソンウォルと組んで、それを阻止しようとしていることすらあるのかもしれない。
そして、さらにデッチ上げていくと、「宴会」の席上、金オクチュと一緒に座った李チュンフィが、ヒョン・ソンウォルに何か耳打ちしている。年寄りのお節介だけなのかもしれないが、「元帥様」がよく見える角度で座っている金オクチュを「私が見張るから」とでも言っているのかも知れない(段々、内容が酷くなってきた)。

Source: KCTV, 2021/09/09
そうかと思いきや、李チュンフィが立っていた場所には男性が座っている。単なる年寄りのお節介だったのだろう。

Source: KCTV, 2021/09/09
その代わりにというべきか、ヒョン・ソンウォルが怖い顔をして見張っている。「元帥様」が飲み過ぎて、そそうをしないよう見張れという指令を受けているのかも知れない。

Source: KCTV, 2021/09/09
金オクチュ、これからどうなっていくのだろうか。
これ程までリラックスした「宴会」はこれまで見たことがない。そして、「閲兵式」の壇上の「元帥様」、この「宴会」から流れて「閲兵式」に出席しているはずなので、酔いも回っていたはずだ。悲しそうな顔をしたり、目をつぶって歌を聞いたり、明るく笑ったり、派手なジェスチャーをしたりしているのも、全て酒の勢いなのかもしれない。さらに、「演説」をしなかったのも、酒の影響で上手に読めないことを心配したのかもしれない。
ともかく、一連の動画はとてもおもしろかった。
<追記>
ヒョン・ソンウォルであるが、案外、重要な役割なのかも知れない。古い記事を読んでいて思いだしたのだが、モランボン楽団は軍人なのだし、その団長のヒョン・ソンウォルも軍人である。過去記事には、階級章の星の数から「大佐ではないのか」と書いたものもあった。
軍人であれば、ハードな「元帥様」の警護もするわけだが、それは、背の高い男性の警護要員が担当している。しかし、現実的には暴漢が飛び出してきて「元帥様」に飛びかかるなどということは、皆無と言っても良いのであろう。一方、ヒョン・ソンウォルは、ソフトな警護をしているのではないだろうか。つまり、今回のケースのように「元帥様」が飲み過ぎたり(飲み過ぎそうになったり)、あるいは飲み過ぎてふらついたりしたとき、男性警護員はなかなか「最高尊厳」を制止できないのだろうが、ヒョン・ソンウォルは女性の強みを活かし、「女史」や「(第1)副部長同志」との関係からも、かなり大胆に「元帥様」をコントロールできるのかも知れない。
そう考えると、今まで「(第1)副部長同志」が、今のヒョン・ソンウォルの役割をしていたのも理解できる。そして、「(第1)副部長同志」と行動を共にしていたチョ・ヨンウォンが絶大な信頼を得て、事実上のNo.2のポジションを得ることになった可能性がある。
特に、国旗入場がこれまでと異なっている。2018年辺りからの動画で確認してみたが、国旗は予め掲揚台下の軍人が持っていたり、軍人が旗棒に付けた状態で運んでいる。
しかし今回は、まず、群衆示威でよく使われる多くの布を使った大型国旗が登場

Source: KCTV, 2021/09/09
掲揚台の前で大型の国旗が割れて、中から掲揚するための国旗が出てくる。

Source: KCTV, 2021/09/09
国旗を運ぶのは、労働階級、農業勤労者、知識人の代表、しかも男女のバランスも2名ずつとなっている。

Source: KCTV, 2021/09/09
今回の「閲兵式」が軍ではなくて民の閲兵式という性格が強かったということもあろうが、こうした形での国旗の登場は、北朝鮮の式典ではこれまで見た記憶がない。一方、直近ではつい最近、開催された東京オリパラの開会式ということになるのだが、各部門(共和国旗の場合、労農インテリは、それ以上の意味を持つのだが)の代表に運ばせるところなど、それを参考にしている可能性はある。
そして、「愛国歌」の演奏となるが、このところ活躍している男性歌手が歌うとばかり思っていたら、今回は金オクチュが壇上に立ち、独唱で歌い出した。

Source: KCTV, 2021/09/09
そして、その声に合わせて「元帥様」が感無量の表情で歌っている。「元帥様」が歌う映像はこれまでもあったが、これ程感無量の顔つきで、しかも歌っている様子を長く見せるのは今回が初めてだ。

Source: KCTV, 2021/09/09
リピート部分からは「国務委員会演奏団」の男性歌手3人が合流する。こうしたことからすると、彼らが落ちたというよりも、金オクチュの扱いが格別になっていると言える。

Source: KCTV, 2021/09/09
その金オクチュであるが、李チュンフィ放送員よりも「元帥様」に近い位置に立っている。年齢やキャリヤからしても異例と言わざるを得ない。

Source: KCTV, 2021/09/09
立ち位置などどうでも良さそうだが、手すりの裏に名前が貼られている。これは「元帥様」の列の手すりだが、恐らく、金オクチュらが立っている段の手すりにも同様に名前が貼られているのであろう。

Source: KCTV, 2021/09/09
「元帥様」に近い方が偉いというのは、金永南の立ち位置からも分かる。「白髪が増えた」というコメントも頂いたが、現役時代は単に毛染めをしていただけなのだと思う。これまで、退職後に突然、白髪が増えた同僚をたくさん見てきた。

Source: KCTV, 2021/09/09
李チュンフィが「元帥様」となれなれしく話している。昨日見ているときは、「元帥様」の背中を叩くなどやりすぎだと思ったが、録画で確認すると、さすがに背中には触れていない。

Source: KCTV, 2021/09/09
「元帥様」がいる壇上では、李チュンフィが金オクチュよりも「元帥様」に近い位置に立ってはいるが、これは指定席ではないはずだ。

Source: KCTV, 2021/09/09
8日の「記念撮影・宴会」映像でも興味深い点がある。
「元帥様」が到着後に一番初めに握手をしたの李チュンフィだった。これは、分からないでもない(が、閲兵式前である点に注意)。

Source: KCTV, 2021/09/09
そして、金オクチュとは握手することなく通り過ぎてしまう。
写真撮影の位置に戻ってきた「元帥様」が、金オクチュに何か言う。金オクチュは、それを聞いて、嬉しそうとも、恥ずかしそうとも言える微妙な表情をする。

Source: KCTV, 2021/09/09
そして「愛の記念撮影」となる。李チュンフィが腕組みをしているのは分かるが、金オクチュは腕組みをせず、微妙な距離、微妙な角度で立っている。

Source: KCTV, 2021/09/09
さて、ここからは誰かさんが好きなゴシップ話になるが、金オクチュの扱いは、歌がうまいにしても、かなり異例であることは間違いない。そして、「元帥様」に近すぎず、遠すぎずという雰囲気も「怪しさ」が感じられる。
そして、今日報道された「錦繍山太陽宮殿」参拝写真を見ると、「女史」が何となく不機嫌そうな顔をしているように見えるし、距離もある(先入観が相当入っているが)。もちろん、「参拝」なのだから、神妙な顔をするのは不思議ではないが、何となく・・・そういう気がする。

Source: KCTV, 2021/09/09
2021年4月16日報道の参拝時。

Source: KCTV, 2021/04/16
「女史」は、5ヶ月ぶりの登場となるが、その間に金オクチュの新曲が連続でリリースされ、「元帥様」も痩せて男前になった。さらに、少し真面目な話をすれば、「大元帥様達」も夫人の取り替えはしている。デマで流れていた「喜び組」説はないにしても、「(第1)副部長同志」が「取り替え」に反対している可能性はあるし、ヒョン・ソンウォルと組んで、それを阻止しようとしていることすらあるのかもしれない。
そして、さらにデッチ上げていくと、「宴会」の席上、金オクチュと一緒に座った李チュンフィが、ヒョン・ソンウォルに何か耳打ちしている。年寄りのお節介だけなのかもしれないが、「元帥様」がよく見える角度で座っている金オクチュを「私が見張るから」とでも言っているのかも知れない(段々、内容が酷くなってきた)。

Source: KCTV, 2021/09/09
そうかと思いきや、李チュンフィが立っていた場所には男性が座っている。単なる年寄りのお節介だったのだろう。

Source: KCTV, 2021/09/09
その代わりにというべきか、ヒョン・ソンウォルが怖い顔をして見張っている。「元帥様」が飲み過ぎて、そそうをしないよう見張れという指令を受けているのかも知れない。

Source: KCTV, 2021/09/09
金オクチュ、これからどうなっていくのだろうか。
これ程までリラックスした「宴会」はこれまで見たことがない。そして、「閲兵式」の壇上の「元帥様」、この「宴会」から流れて「閲兵式」に出席しているはずなので、酔いも回っていたはずだ。悲しそうな顔をしたり、目をつぶって歌を聞いたり、明るく笑ったり、派手なジェスチャーをしたりしているのも、全て酒の勢いなのかもしれない。さらに、「演説」をしなかったのも、酒の影響で上手に読めないことを心配したのかもしれない。
ともかく、一連の動画はとてもおもしろかった。
<追記>
ヒョン・ソンウォルであるが、案外、重要な役割なのかも知れない。古い記事を読んでいて思いだしたのだが、モランボン楽団は軍人なのだし、その団長のヒョン・ソンウォルも軍人である。過去記事には、階級章の星の数から「大佐ではないのか」と書いたものもあった。
軍人であれば、ハードな「元帥様」の警護もするわけだが、それは、背の高い男性の警護要員が担当している。しかし、現実的には暴漢が飛び出してきて「元帥様」に飛びかかるなどということは、皆無と言っても良いのであろう。一方、ヒョン・ソンウォルは、ソフトな警護をしているのではないだろうか。つまり、今回のケースのように「元帥様」が飲み過ぎたり(飲み過ぎそうになったり)、あるいは飲み過ぎてふらついたりしたとき、男性警護員はなかなか「最高尊厳」を制止できないのだろうが、ヒョン・ソンウォルは女性の強みを活かし、「女史」や「(第1)副部長同志」との関係からも、かなり大胆に「元帥様」をコントロールできるのかも知れない。
そう考えると、今まで「(第1)副部長同志」が、今のヒョン・ソンウォルの役割をしていたのも理解できる。そして、「(第1)副部長同志」と行動を共にしていたチョ・ヨンウォンが絶大な信頼を得て、事実上のNo.2のポジションを得ることになった可能性がある。