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    ウガンダ選手団9人中1人が陽性、ウガンダにアストラゼネカを送っては、北朝鮮へは・・・ (2021年6月20日)

    20日、成田空港に到着したウガンダ選手団9人中1人がPCR検査で陽性が判明したという報道があった。

    『東京新聞』、「東京五輪出場で来日のウガンダ選手団の1人、成田空港で新型コロナ陽性判明 陰性の8人は大阪府泉佐野市へ」、https://www.tokyo-np.co.jp/article/111640

    まず驚いたのは、感染者確率の高さだ。上記報道によると、選手はアストラゼネカのワクチンを接種した上で来日したとのことだが、ワクチン接種を前提とした特別扱いは危険であることが露呈した。今回は、空港での検査で検出されたが、母数が9人でこれなのだから、数万人ともなれば、この検査を通り抜けてしまう数は相当な数になる。

    ウガンダでのワクチン接種状況を調べるために、ウガンダ保健省の報告書をざっと読んでみた。ウガンダでは3月初めからワクチン接種を開始したようで、接種対象者をいくつかに分類して接種を進めている。ウガンダでは1人2回接種をするとして4500万回分、さらに難民分2200万回分が必要になるとしている。

    ワクチン接種は、年齢や職業で時期を分けて行っているようだが、第1接種グループに「囚人」が含まれているのは意外だった。現実的に刑務所でクラスターが深刻なのであろう。

    The Republic of Uganda, Ministry of Health, Update on COVID-19 Vaccination, https://www.health.go.ug/cause/update-on-covid-19-vaccination-in-uganda/

    オリンピック選手は、当然第1接種グループか、それ以上の優先接種対象となっているはずだが、その中から陽性者が出てしまったのは残念なことだし、同国選手団からこれ以上の感染者が出ないことを願うばかりだ。

    ウガンダではアストラゼネカのワクチンが多く接種されているようなので、五輪選手から陽性者が出たのを契機に、ウガンダにアストラゼネカのワクチンを独自提供してはどうだろうか。あからさまに中国に対抗するために台湾にアストラゼネカワクチンを供給したり(しかも、死亡者が発生し、対日感情が悪化しているという報道もある)するよりも、「コロナと戦うオリンピック」、「平和のためのオリンピック」のPRにはなる。難民受け入れに消極的と非難されている国が、難民を多く受け入れているアフリカの国に「難民にも行き届くように」と外交宣伝をしながら供給すれば、両国にとって悪いことはない(しかもアフリカで勢力を増している中国への対抗にもなると国内保守層への宣伝にも使える)。

    野党議員が「(拉致問題を解決するために)北朝鮮にワクチンを送れ」と国会で発言したことを、国後島で酩酊して「女性を買いたい」と言った議員が批判していたが、どっちもどっちだ。北朝鮮が仮に感染者ゼロであっても、国境を開くためにはワクチンが必要になるのではないか(と尾見会長に質問したい)と書いたが、北朝鮮にワクチン提供をすることはあるにしても、「拉致問題を解決するために」とか「対話の窓口を開くために」というのは、どう考えても不勉強すぎるというか、付け焼き刃に過ぎない。

    話がそれたが、韓国滞在中、とても親しいウガンダ人の友人(当時のウガンダ政権の官僚)がいて、しばしば宿舎で一緒に昼食を食べていた。帰国後政変があり、その後、連絡が取れなくなってしまったが、ウガンダ選手団から陽性者が出たという話を聞いて、何か他人事ではないように思え、記事にした。

    <追記>
    一つ書き忘れたが、空港で入国拒否された人はどうするのであろうか。平時のように飛行機が頻繁に飛んでいれば、国によっては当日の内に帰国便に搭乗させることもできようが、現在のような状況だと国によってはかなり長期間、搭乗を待たなければならない。そして、その間、どこに滞在するのか、さらに症状が悪化した場合はどうするのか。多くの五輪関係者陽性者が空港検疫で検出された場合、そして帰国滞在期間中に症状が悪化した場合、日本の医療機関に入院することになることもきちんと想定しているのだろうか。

    もう一つ誤解を招かないように書いておくが、台湾へワクチン提供をして、台湾の人々のコロナ感染危険性を軽減したこと自体は良いことだ。ただ、経済的に豊かで、政治性(と一定のワクチンの安全性)を無視すれば、中国から相当量のワクチン供給を受けられる台湾と、そうではないウガンダとではかなり状況が異なるという話だ。ただ、今後、同様の事案が多くの国の選手団で発生すると提供不可になる可能性は十分にあり得る。しかし、各国とも日本の手持ちは分かっているはずだから、非難の対象にはならないと思う。

    一方、インドのオリンピック組織委員会からインド選手に対する検疫強化が差別的だという批判が出ている。パンデミック下の大会が広い意味で公平に開催されないことは想定内なのだろうが、大会前からこのような状況だとこれから先、どうなるのか。それこそ国境管理、国民保護の「主権者」であっても、「主催者ではない」日本政府は口出しできない部分なので、こここそIOCがきちんとマネージすべきところのはずなのだが。

    Hindustan Times, Japan imposes stricter regulations on India's Olympic-bound, IOA says it's "unfair and discriminatory", https://www.hindustantimes.com/sports/olympics/japan-imposes-stricter-regulations-on-india-s-olympic-bound-ioa-says-it-s-unfair-and-discriminatory-101624100949813.html

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    川口智彦

    Author:川口智彦
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    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
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