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    「何を狙った『ミサイル指針』終了なのか」:韓米会談後の注意深い初メッセージ、「元帥様」3週間以上姿を見せず、「影武者」 (2021年5月31日 「朝鮮中央通信」)

    31日、「朝鮮中央通信」に「国際問題評論家」による文在寅-バイデン会談の「ミサイル指針」に関わる部分に関する評論が掲載された。韓米会談後、北朝鮮が同会談に触れるのは初めて。

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    何を狙った「ミサイル指針」終了なのか
    무엇을 노린 《미싸일지침》종료인가

    (平壌5月31日発、朝鮮中央通信)
    (평양 5월 31일발 조선중앙통신)

    少し前、米国を行脚した南朝鮮当局者が、現地で開催された共同記者会見なる場で、米国南朝鮮「ミサイル指針」が終了した事実を公表した。
    얼마전 미국을 행각한 남조선당국자가 현지에서 진행된 공동기자회견이라는데서 미국남조선《미싸일지침》이 종료된 사실을 공표하였다.

    これは、南朝鮮が最大800kmに限定されていた射距離制限から抜け出し、我が共和国全域はもちろん、周辺国にまでを射程圏内に入れることができるミサイルを開発できるようになったことを示している。
    이는 남조선이 최대 800㎞로 한정된 사거리제한에서 벗어나 우리 공화국전역은 물론 주변국들까지 사정권안에 넣을수 있는 미싸일을 개발할수 있게 되였다는것을 보여주고있다.

    以前から国際社会と南朝鮮当局からは、ミサイル射距離制限解除により南朝鮮が最も早い期間で大陸間弾道弾ミサイルと潜水艦発射弾道ミサイルはもちろん、極超音速ミサイルまで開発できるというただならぬ世論が出回っている。
    벌써부터 국제사회와 남조선내에서는 미싸일사거리제한해제에 따라 남조선이 가장 빠른 시일내에 대륙간탄도미싸일과 잠수함발사탄도미싸일은 물론 극초음속미싸일까지 개발할수 있다는 심상치 않은 여론이 나돌고있다.

    既に何回も「ミサイル指針」の改定を承認し、弾頭重量制限を解除しただけでは足りず、射距離制限も敷居までなくすようにした米国の行動は、故意的な敵対行為としか言わざるを得ない。
    이미 수차에 걸쳐 《미싸일지침》의 개정을 승인하여 탄두중량제한을 해제한것도 모자라 사거리제한문턱까지 없애도록 한 미국의 처사는 고의적인 적대행위라고밖에 달리 말할수 없다.

    「ミサイル指針の終了は、朝鮮半島での情勢激化をもたらしている張本人がいったい誰なのかを再び見せつけている。
    《미싸일지침》의 종료는 조선반도에서 정세격화를 몰아오는 장본인이 과연 누구인가를 다시금 보여주고있다.

    我々の自衛的措置を全て国連『決議」違反と決めつけながら、追従者には無条件ミサイル開発権利を許容し、口では対話を云々しながらも、行動は対決に繋がっているのがまさに米国である。
    우리의 자위적조치들을 한사코 유엔《결의》위반으로 몰아붙이면서도 추종자들에게는 무제한한 미싸일개발권리를 허용하고 입으로는 대화를 운운하면서도 행동은 대결로 이어가는것이 바로 미국이다.

    これは、米国がしがみついている対朝鮮敵対視政策の集中的な表現であるのと同時に、破廉恥な二重的行為を自ら明らかにしている生きた証拠となる。
    이것은 미국이 매달리고있는 대조선적대시정책의 집중적인 표현인 동시에 파렴치한 이중적인 행태를 스스로 드러내는 산 증거로 된다.

    今、多くの国々は、バイデン政権が持ち出した「実用接近法」だの、「最大柔軟性」だのという、対朝鮮政策基調が単なる権謀術数に過ぎないと感じている。
    지금 많은 나라들은 바이든행정부가 고안해낸 《실용적접근법》이니,《최대유연성》이니 하는 대조선정책기조들이 한갖 권모술수에 불과하다는것을 느끼고있다.

    米国が南朝鮮のミサイル「足かせ」を取り払ってやった目的は、朝鮮半島と周辺地域で軍備競争をさらに造成し、我々の発展を阻害しようというところにある。
    미국이 남조선의 미싸일《족쇄》를 풀어준 목적은 조선반도와 주변지역에서 군비경쟁을 더욱 조장하여 우리의 발전을 저해하려는데 있다.

    それと共に、南朝鮮を軍事的にさらにしっかりと掌握し、ミサイル射距離を延ばしてやった対価として我々の周辺諸国を狙った中距離ミサイル配備を合法的に実現しようというのが米国の下心である。
    이와 함께 남조선을 군사적으로 더욱 바싹 그러쥐고 미싸일사거리를 늘여주는 대가로 우리 주변나라들을 겨냥한 중거리미싸일배비를 합법적으로 실현해보려는것이 미국의 속심이다.

    米国は誤算している。
    미국은 오산하고있다.

    米国が朝鮮半島と周辺地域で非対称的な不均衡を造成し、我々に圧力を加えようとしているのは、停戦状態にある朝鮮半島の尖鋭で不安定な状態をさらに高める重大な失策となる。
    미국이 조선반도와 주변지역에서 비대칭적인 불균형을 조성하여 우리에게 압력을 가하려고 하는것은 정전상태에 있는 조선반도의 첨예하고 불안정한 상태를 더욱 야기시키는 심중한 실책으로 된다.

    我々の領域は、南朝鮮軍ではなく大洋の向こうにある米国だ。
    우리의 과녁은 남조선군이 아니라 대양너머에 있는 미국이다.

    南朝鮮を前面に出し、覇権主義的目的を実現しようとしている米国の打算は、自分の手で自分の目を突き刺している愚かな行為となるだけだ。
    남조선을 내세워 패권주의적목적을 실현해보려는 미국의 타산은 제손으로 제눈을 찌르는 어리석은 행위로 될뿐이다.

    ことわざに「人に災いをもたらせば、自分にはもっと大きな災いが降りかかる」という。
    속담에 가는 방망이 오는 홍두깨란 말이 있다.

    米国と南朝鮮当局が、彼らが追い求めている侵略野望を明白にした以上、我々の自衛的な国家防衛力強化について口が10あっても言える言葉がなくなった。
    미국과 남조선당국이 저들이 추구하는 침략야망을 명백히 드러낸 이상 우리의 자위적인 국가방위력강화에 대해 입이 열개라도 할 소리가 없게 되였다.

    我々は強対強、善対善の原則で米国に対応し、朝鮮半島の情勢激化は我々の脅威となっている勢力共の安保不安定へと繋がることになる。
    우리는 강대강,선대선의 원칙에서 미국을 상대할것이며 조선반도의 정세격화는 우리를 위협하는 세력들의 안보불안정으로 이어지게 될것이다.

    この機会に「喜ばしい気持ちでミサイル指針終了事実を伝える」とあくせくしながら地域の諸国の照準鏡内に自ら頭を突っ込んだ南朝鮮当局者の行動に対しても一言言わざるを得ない。
    이 기회에 《기쁜 마음으로 미싸일지침종료사실을 전한다.》고 설레발을 치면서 지역나라들의 조준경안에 스스로 머리를 들이민 남조선당국자의 행동에 대해서도 한마디 하지 않을수 없다.

    口を開いては、罪の意識に包まれ、あちこちの反応がどうなのか触覚を立てて様子をうかがっている、その鄙陋な姿が実に惨めだ。
    일을 저질러놓고는 죄의식에 싸여 이쪽저쪽의 반응이 어떠한지 촉각을 세우고 엿보고있는 그 비루한 꼴이 실로 역겹다.

    国際社会は、米国が騒ぎ立てている国連「決議」違反の声に耳を傾けているのではなく、我々の鼻先で行っている重大な挑発行為に応じて注目しなければならない。
    국제사회는 미국이 떠드는 유엔《결의》위반소리에 귀를 기울일것이 아니라 우리의 코앞에서 벌어지는 엄중한 도발행위들에 응당한 주목을 돌려야 할것이다.

    国際問題評論家 金ミョンチョル
    국제문제평론가 김명철(끝)
    **********************

    「国際問題評論家」なる人物の「評論」として、先に行われた韓米会談の中から、とりわけ「ミサイル指針」に関する部分を取り上げる形を取っている。政府機関の人物によるものでも、「中央通信社論評」でもなく、一個人の「評論」としていることから、批判はしているが慎重に出していることが分かる。

    また、射程距離制限解除の影響は北朝鮮というよりも、国名を並べてはいないが、むしろ周辺国、すなわち中露に対するものだということも繰り返し述べている。

    バイデン政権の北朝鮮政策レビューについては、「単なる権謀術数」と評してはいるが、これも主語は「我々」ではなく、「周辺諸国」としている。

    基本的には、米韓会談の結果を諸手を挙げて歓迎してはいないが、非常に強く反発しているということでもないのが、この一個人名の「評論」から分かる。

    「元帥様」は「朝鮮職業総同盟第8回大会」に「書簡」を送ったり、シリア大統領に「祝電」を送ってはいるが、5月7日に軍人家族と写真撮影をして以来、「現地指導」などをしていない。姿を見せなくなってから3週間以上が経過しているわけだが、なぜか今回は「死亡説」だの「重体説」が出てこない。「専門家」の方々は他の仕事で忙しいのかも知れないが、不思議なものだ。

    「影武者」を言うのであれば、「書簡」だの「祝電」を送っているのが、「影武者」という方が妥当だと思うのだが、ドラマ性がないから、というか、「書簡」だの「祝電」を送っている事実すらそうしたことを喧伝する「専門家」の方々は知らないのだろう。

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    川口智彦

    Author:川口智彦
    「크는 아바이(成長するオッサン)」

    ブログの基本用語:
    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」
    「女史」=李雪主夫人(2018.07.26より「同志」に)

    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.


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