2021年新年慶祝公演:北朝鮮のカオス (2020年12月31日 「朝鮮中央TV」)
録画版
Source: KCTV, 2021/01/01
2020年12月31日の「2021年、新年慶祝公演」の内容は今一つだった。内容は今一つだったが、会場の様子をよく観察しているとなかなかおもしろい。
北朝鮮のテレビは整然としたシーンしか写さない。もちろん、「元帥様」の「現地指導」などで、人民が駆け寄ったり、海に入ったり、ゴチャゴチャのシーンも見せはするが、やらせとまでは言わないものの、きちんと編集されている。
しかし、この放送は「録画実況」ではなく「実況中継」だったので、編集ができない。2020年も「実況中継」だったが、たくさんの人民が集まっていたものの、カオスという状況ではなかった。ところが、2021年の慶祝公演では、何がどうなっていたからか分からないが、ステージ付近がカオスになっている。テレビで見られる北朝鮮の映像としては、極めて珍しい。そこで、「慶祝公演」の動画をキャプチャしつつ、カオスの状況を確認してみることにした。
まず、公演が始まり、出演者がステージに出てきて踊ったり、歌ったりしているシーンである。ステージ前にはスペースが確保されており、秩序は保たれている。

Source: KCTV, 2020/12/31
歌手が橋を渡り円形ステージに向かっているが、まだ秩序は保たれている。

Source: KCTV, 2020/12/31
歌手が円形ステージからメインステージに戻ると、人々がステージに接近する。

Source: KCTV, 2020/12/31
そんな中、メインステージ左に設置されたカメラの前を人が横切る。女性は分からないが、男性は持っているカメラからして、カメラマンだと思う。生放送という習慣がないので、そういう部分は後に編集でカットされると思い、意識することなく横切っているようだ。

Source: KCTV, 2020/12/31

Source: KCTV, 2020/12/31
この頃からステージ付近がカオスになる。正面にいるのはカメラマンだと思うのだが、競い合うように撮影している。また、円形ステージの上にはカメラマンがおり人民を撮影している。ステージ付近には人民軍人が立っている。

Source: KCTV, 2020/12/31
さらにカオスは進行し、ステージの前にはカメラマンらしき人々がぎっしりと張り付いている。北朝鮮には、数えるほどのメディアしかないのに、西側の撮影競争のような状態になっている。

Source: KCTV, 2020/12/31
そうこうしていると、ステージによじ登っているような人も出てくる(右下)。

Source: KCTV, 2020/12/31
円形ステージの上では、人民軍人が人民を制止しているように見える。

Source: KCTV, 2020/12/31
人民軍人がメインステージの前に集まってくる。

Source: KCTV, 2020/12/31
ステージ前の人民軍人は、明らかに「非常防疫規定違反」をして、マスクを顎まで下ろしている。制止の過程で大声を出さなければならないので、思わず下ろしてしまったのであろう。生放送なので写ってしまった。

Source: KCTV, 2020/12/31
フィナーレの頃にはゴチャゴチャになっている。円形ステージの上の人民軍人は踊っているようにも見える。

Source: KCTV, 2020/12/31
ステージ後ろの金日成広場と大同江の間を走る道路を何回も青色の新型トロリーバスが通過しているが、これは新型を見せるための演出だと思う。このトロリーバスについては、去年の公演でも背景を何回も走っていた。
昨日、編集バージョンが放送されたので、追って、アップロードしておこうと思う。まだ、よく見比べてはいないが、横目で見ていた限りでは、カオスはきれいに編集されていたようだ。
生放送はおもしろい。
Source: KCTV, 2021/01/01
2020年12月31日の「2021年、新年慶祝公演」の内容は今一つだった。内容は今一つだったが、会場の様子をよく観察しているとなかなかおもしろい。
北朝鮮のテレビは整然としたシーンしか写さない。もちろん、「元帥様」の「現地指導」などで、人民が駆け寄ったり、海に入ったり、ゴチャゴチャのシーンも見せはするが、やらせとまでは言わないものの、きちんと編集されている。
しかし、この放送は「録画実況」ではなく「実況中継」だったので、編集ができない。2020年も「実況中継」だったが、たくさんの人民が集まっていたものの、カオスという状況ではなかった。ところが、2021年の慶祝公演では、何がどうなっていたからか分からないが、ステージ付近がカオスになっている。テレビで見られる北朝鮮の映像としては、極めて珍しい。そこで、「慶祝公演」の動画をキャプチャしつつ、カオスの状況を確認してみることにした。
まず、公演が始まり、出演者がステージに出てきて踊ったり、歌ったりしているシーンである。ステージ前にはスペースが確保されており、秩序は保たれている。

Source: KCTV, 2020/12/31
歌手が橋を渡り円形ステージに向かっているが、まだ秩序は保たれている。

Source: KCTV, 2020/12/31
歌手が円形ステージからメインステージに戻ると、人々がステージに接近する。

Source: KCTV, 2020/12/31
そんな中、メインステージ左に設置されたカメラの前を人が横切る。女性は分からないが、男性は持っているカメラからして、カメラマンだと思う。生放送という習慣がないので、そういう部分は後に編集でカットされると思い、意識することなく横切っているようだ。

Source: KCTV, 2020/12/31

Source: KCTV, 2020/12/31
この頃からステージ付近がカオスになる。正面にいるのはカメラマンだと思うのだが、競い合うように撮影している。また、円形ステージの上にはカメラマンがおり人民を撮影している。ステージ付近には人民軍人が立っている。

Source: KCTV, 2020/12/31
さらにカオスは進行し、ステージの前にはカメラマンらしき人々がぎっしりと張り付いている。北朝鮮には、数えるほどのメディアしかないのに、西側の撮影競争のような状態になっている。

Source: KCTV, 2020/12/31
そうこうしていると、ステージによじ登っているような人も出てくる(右下)。

Source: KCTV, 2020/12/31
円形ステージの上では、人民軍人が人民を制止しているように見える。

Source: KCTV, 2020/12/31
人民軍人がメインステージの前に集まってくる。

Source: KCTV, 2020/12/31
ステージ前の人民軍人は、明らかに「非常防疫規定違反」をして、マスクを顎まで下ろしている。制止の過程で大声を出さなければならないので、思わず下ろしてしまったのであろう。生放送なので写ってしまった。

Source: KCTV, 2020/12/31
フィナーレの頃にはゴチャゴチャになっている。円形ステージの上の人民軍人は踊っているようにも見える。

Source: KCTV, 2020/12/31
ステージ後ろの金日成広場と大同江の間を走る道路を何回も青色の新型トロリーバスが通過しているが、これは新型を見せるための演出だと思う。このトロリーバスについては、去年の公演でも背景を何回も走っていた。
昨日、編集バージョンが放送されたので、追って、アップロードしておこうと思う。まだ、よく見比べてはいないが、横目で見ていた限りでは、カオスはきれいに編集されていたようだ。
生放送はおもしろい。