「20時報道」:海に流された住民を46時間後に救助 (2013年1月16日 「朝鮮中央TV」)
「朝鮮中央通信」や「労働新聞」には昨日掲載されていたが、貝を採りに海に出かけた住民4名が遭難し、46時間後に救助されたという話を「20時報道」がインタビュー形式で伝えた。
その時の状況を説明する水産協同組合の労働者、李ジョンイさん

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?ptype=movie2&no=13175
「20時報道」のインタビューはリハーサルをしてから撮影しているのか、非常に整然と行われるのだが、この報道では横にいた「部員」の李ウォンチョルさんが途中で割り込んでくる。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?ptype=movie2&no=13175
以下、インタビューの要約である。
この日は天気が良かったのだが、突然濃い霧が発生し、1月12日午後2時頃、干潮時に貝を採りに出かけた住民の一部が霧のために方向感覚を失った。そうしているうちに潮が満ちてきて4名は遭難したと。
遭難現場の様子。海というよりも泥が凍っているように見える。こんな所で貝が採れるのだろうか。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?ptype=movie2&no=13175
潮が満ちてきたので氷が浮き始めた。夜9時頃に貝を採りに行った人の数を確認してみると、4名が帰ってきていなかった。
郡党委員会の部長、朴チャンソンさん。朴さんは報告を受けて党委員会で緊急会議を開いたという。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?ptype=movie2&no=13175
会議の結果、党の「イルクン(幹部・関係者)」が現場に出向き労働者と一緒に捜索をしたが、濃い霧が立ちこめていたので捜索は難航した。
翌朝、人民軍将校がやってきて「金正恩最高司令官の命令で駆けつけた」と言ったが、軍人でも探すのは難しいと朴さんは思った。しかし、そう思っていると、人民軍機と軍艦が捜索している様子が見えた。飛行機と船を使った捜索は2日間続いたが、濃い霧が立ちこめており捜索は難航した。
朴さんはもう駄目だと諦め掛けたが、軍人は「最高司令官の命令を貫徹」するために捜索を続けた。2日間にわたる捜索の結果、氷につかまり浮いていた4名を全員無事救助した。
朴さんは、「国のために特別な貢献をした人でもないのに、飛行機や船を動員して捜索をするというのは、我が国でしか見られないことでしょう」と話す。
救助され郡人民病院に入院した住民。医師によると入院時は重体であったが、回復に向かっているという。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?ptype=movie2&no=13175
アナウンサーは、「もう一つの人民を愛する伝説は長く語り継がれるでしょう」とこのニュースをまとめている。
このニュースからも北朝鮮の現実が分かる。住民が遭難して救助体制が確立するまでに一晩かかったこと、また「国のために特別な貢献をしていない人」に大がかりな捜索をすることが極めて異例であること、そしてそれが「(党や最高指導者が)人民を愛する伝説」となることなど、日本の常識からはとても考えられないが、それがニュースになってしまうのが北朝鮮の現実であろう。
『労働新聞』、「망망대해에 새겨진 또 하나의 인민사랑의 전설 은정어린 비행기에 의해 서해상에 표류되였던 증산군 주민들 46시간만에 구원」
http://www.rodong.rep.kp/InterKo/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2013-01-16-0004&chAction=D
その時の状況を説明する水産協同組合の労働者、李ジョンイさん

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?ptype=movie2&no=13175
「20時報道」のインタビューはリハーサルをしてから撮影しているのか、非常に整然と行われるのだが、この報道では横にいた「部員」の李ウォンチョルさんが途中で割り込んでくる。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?ptype=movie2&no=13175
以下、インタビューの要約である。
この日は天気が良かったのだが、突然濃い霧が発生し、1月12日午後2時頃、干潮時に貝を採りに出かけた住民の一部が霧のために方向感覚を失った。そうしているうちに潮が満ちてきて4名は遭難したと。
遭難現場の様子。海というよりも泥が凍っているように見える。こんな所で貝が採れるのだろうか。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?ptype=movie2&no=13175
潮が満ちてきたので氷が浮き始めた。夜9時頃に貝を採りに行った人の数を確認してみると、4名が帰ってきていなかった。
郡党委員会の部長、朴チャンソンさん。朴さんは報告を受けて党委員会で緊急会議を開いたという。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?ptype=movie2&no=13175
会議の結果、党の「イルクン(幹部・関係者)」が現場に出向き労働者と一緒に捜索をしたが、濃い霧が立ちこめていたので捜索は難航した。
翌朝、人民軍将校がやってきて「金正恩最高司令官の命令で駆けつけた」と言ったが、軍人でも探すのは難しいと朴さんは思った。しかし、そう思っていると、人民軍機と軍艦が捜索している様子が見えた。飛行機と船を使った捜索は2日間続いたが、濃い霧が立ちこめており捜索は難航した。
朴さんはもう駄目だと諦め掛けたが、軍人は「最高司令官の命令を貫徹」するために捜索を続けた。2日間にわたる捜索の結果、氷につかまり浮いていた4名を全員無事救助した。
朴さんは、「国のために特別な貢献をした人でもないのに、飛行機や船を動員して捜索をするというのは、我が国でしか見られないことでしょう」と話す。
救助され郡人民病院に入院した住民。医師によると入院時は重体であったが、回復に向かっているという。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?ptype=movie2&no=13175
アナウンサーは、「もう一つの人民を愛する伝説は長く語り継がれるでしょう」とこのニュースをまとめている。
このニュースからも北朝鮮の現実が分かる。住民が遭難して救助体制が確立するまでに一晩かかったこと、また「国のために特別な貢献をしていない人」に大がかりな捜索をすることが極めて異例であること、そしてそれが「(党や最高指導者が)人民を愛する伝説」となることなど、日本の常識からはとても考えられないが、それがニュースになってしまうのが北朝鮮の現実であろう。
『労働新聞』、「망망대해에 새겨진 또 하나의 인민사랑의 전설 은정어린 비행기에 의해 서해상에 표류되였던 증산군 주민들 46시간만에 구원」
http://www.rodong.rep.kp/InterKo/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2013-01-16-0004&chAction=D