「元帥様」と旧正月慶祝講演を参観した金敬姫、復権か (2020年1月27日 「朝鮮中央TV」)
27日、「朝鮮中央TV」にて。
別記事にしておく。
上記の通り公演内容は変わらないので(とはいえ、「元帥様」がいる中での演奏の意味はあるので、後で全編をアップロードしておくが)観客入場シーンから司会の挨拶までを取りあえずアップロードしておく。
注目される点は、お金を払いながら花を買っている男性が写っている。北朝鮮でも金を払ってものを買うというのは当たり前のことではあるが、「芸術映画」や「テレビ連続劇」ではときどきあるものの、現金でものを買っているシーンはほとんど見られない。
中央の眼鏡をかけた男性が財布から現金を出している。

Source: KCTV, 2020/01/20
「元帥様」の前のテーブルの上に灰皿が置かれていない。このところ喫煙シーンは頻繁に出てくるが、公演の間、タバコは吸わなかったのだろうか。途中で指揮者が2回頭を下げているシーンがあるので、「元帥様」がタバコを吸いに出て行ったのかもしれないが、「最高領導者同志」がぽっと出て行ってしまえば、演奏者は気が気でないのでそれはない。正面におかれているのは、ティッシュケースのように見える。
さて、肝心の金敬姫の話であるが、「朝鮮中央通信」などの報道文に注目すると
*********
崔龍海同志、金敬姫同志、李イルファン同志、チョ・ヨンウォン同志、金ヨジョン同志、ヒョン・ソンウォル同志が公演を観覧した。
최룡해동지,김경희동지,리일환동지,조용원동지,김여정동지,현송월동지가 공연을 관람하였다.
*********
と崔龍海と「第7期第5回全員会議」で「政治局委員に補選」された李イルファンとの間に金敬姫を入れている。順位ナンバー2の崔龍海をトップに持ってくるのは分かるとして、「政治局委員」の前に代議員資格すら喪失したと思われる(代議員当選者の中に金敬姫という名前はあったが、同姓同名の可能性が高いと思っていた)金敬姫を紹介している点からして、復権お披露目と見て良いであろう。彼女の衣装は微妙で、旧正月を祝うために「第1副部長同志」ら女性観覧者が艶やかな朝鮮服を着ているのに対して、金敬姫は黒っぽい服を着ている。判別は難しいがチョゴリの部分は真っ黒ではなく黒に近い濃紺のようにも見える。また、胸には寡婦を示す白いリボン(らしきもの)を着用しており、夫(張成沢)を失ったことがはっきりと分かる印となっている。艶やかな衣装を着させないまでも、張成沢の処刑を思い出させるような衣装で登場させているのは、「元帥様」の寛容さを示すためなのか、全員会議でも強調された思想の乱れを取り締まる意志を示した見せしめなのかは分からないが、両方の側面があるにせよ、前者の方が強いであろう。
そこで再び灰皿に戻ると、叔母の前でタバコを吸うのは無礼という配慮だとすれば、金敬姫復活の意味はさらに深まる。

Source: KCTV, 2020/01/27
別記事にしておく。
上記の通り公演内容は変わらないので(とはいえ、「元帥様」がいる中での演奏の意味はあるので、後で全編をアップロードしておくが)観客入場シーンから司会の挨拶までを取りあえずアップロードしておく。
注目される点は、お金を払いながら花を買っている男性が写っている。北朝鮮でも金を払ってものを買うというのは当たり前のことではあるが、「芸術映画」や「テレビ連続劇」ではときどきあるものの、現金でものを買っているシーンはほとんど見られない。
中央の眼鏡をかけた男性が財布から現金を出している。

Source: KCTV, 2020/01/20
「元帥様」の前のテーブルの上に灰皿が置かれていない。このところ喫煙シーンは頻繁に出てくるが、公演の間、タバコは吸わなかったのだろうか。途中で指揮者が2回頭を下げているシーンがあるので、「元帥様」がタバコを吸いに出て行ったのかもしれないが、「最高領導者同志」がぽっと出て行ってしまえば、演奏者は気が気でないのでそれはない。正面におかれているのは、ティッシュケースのように見える。
さて、肝心の金敬姫の話であるが、「朝鮮中央通信」などの報道文に注目すると
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崔龍海同志、金敬姫同志、李イルファン同志、チョ・ヨンウォン同志、金ヨジョン同志、ヒョン・ソンウォル同志が公演を観覧した。
최룡해동지,김경희동지,리일환동지,조용원동지,김여정동지,현송월동지가 공연을 관람하였다.
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と崔龍海と「第7期第5回全員会議」で「政治局委員に補選」された李イルファンとの間に金敬姫を入れている。順位ナンバー2の崔龍海をトップに持ってくるのは分かるとして、「政治局委員」の前に代議員資格すら喪失したと思われる(代議員当選者の中に金敬姫という名前はあったが、同姓同名の可能性が高いと思っていた)金敬姫を紹介している点からして、復権お披露目と見て良いであろう。彼女の衣装は微妙で、旧正月を祝うために「第1副部長同志」ら女性観覧者が艶やかな朝鮮服を着ているのに対して、金敬姫は黒っぽい服を着ている。判別は難しいがチョゴリの部分は真っ黒ではなく黒に近い濃紺のようにも見える。また、胸には寡婦を示す白いリボン(らしきもの)を着用しており、夫(張成沢)を失ったことがはっきりと分かる印となっている。艶やかな衣装を着させないまでも、張成沢の処刑を思い出させるような衣装で登場させているのは、「元帥様」の寛容さを示すためなのか、全員会議でも強調された思想の乱れを取り締まる意志を示した見せしめなのかは分からないが、両方の側面があるにせよ、前者の方が強いであろう。
そこで再び灰皿に戻ると、叔母の前でタバコを吸うのは無礼という配慮だとすれば、金敬姫復活の意味はさらに深まる。

Source: KCTV, 2020/01/27