「<記録映画>敬愛する金正恩元帥様の領導の下に人工地球衛星『光明星3号」2号機を成功裏に発射」 (2012年12月20日 「朝鮮中央TV」)
「朝鮮中央TV」が「光明星3-2号機」の発射に至るまでの「記録映画」を放映した。相当にパワフルな「記録映画」であるが、一言で、ロケット発射の成功が金正恩さんの指導の賜という内容の映画である。今回のロケット発射は、過去記事にも書いたとおり、内政的には大成功以上のものであると思う。過去のロケット発射後に放映された「記録映画」は見たことがないが、今回の「記録映画」の内容は、過去の発射とはかなり違うのではないかと思う。というのは、以下で静止画を紹介していくが、ロケット発射のみならず衛星の軌道進入が成功したという韓国も含む米国、日本、中国などのニュース画像をそのまま利用している。これまでは、少なくとも衛星については「失敗」であったので、こうした画像は使用でいなかったはずである。また、報道の中では、「12月12日に我々の念願が叶った」ということも言っている。「念願」が何を指しているのかは、もう一度聞き直してみないと分からないが、通しで聞いた限りでは、「衛星の事実上の軌道投入=念願」であるように聞こえる。また、北朝鮮が3年前に「成功した」としている光明星2号は、「試験衛星」といっており、今回の光明星3-2号は「実用衛星」といっている。
金正恩さんは「数十回も現地指導をして」いると番組では述べている。光明星3-2号のモデルであろうか、それを前にして何か言っている。科学者や技術者は笑いながら聞いているが、冗談でも言っているのであろうか。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
格納庫に置かれた分離された「銀河3号」ロケット。実際に発射されたロケットなのかモックなのかは分からないが、これまでの発射で、北朝鮮はこのような写真を公開したのであろうか。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
一段目ロケットも大きく映し出している。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
発射場にある「西海衛星発射総合指揮所」。過去記事に書いたように、こちらは諸外国の管制センターのような雰囲気がある。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
同センターのデスクの様子。キーボードは机下に収納されている(私の職場のPC教室と同じ)。操作は主にマウスで行っているようだが、WindowsベースのUIであればそれもありかもしれないというか、むしろ自然なのかもしれない。種子島ではどうなのだろうか。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
金正恩さんが「数十回教授をして下さった」という「親筆」。それぞれの用紙に書かれた文字を読む努力はしていないが、現場担当者が出した報告に「親筆」を送り返していたのは事実のようだ。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
右側の紙には、「敬愛する金正恩元帥様が衛星管制総合指揮所を現地指導されながら与えて下さった命令を貫徹するための対策書」と書かれ、金正恩さんはそれに12月7日に署名している。発射延期を北朝鮮が発表した1日前のことである。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
11月21日に西海発射場を訪れ、科学者と握手をする金正恩。12月1日に発射予告をする10日以上前である。金正恩政権は、中国共産党代表団を迎え入れたり、日本との協議を開始するのとほぼ並行してロケット発射の準備を進めていたことが分かる。これを政権内(セクション間)の分裂と読むのか、全て計算済みの行動であるのかは分からないが、今回のケースは内政と外交を計算した上での計算済みの行動の可能性が高い。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
金正恩さんは「実用衛星を極軌道に乗せ、我々が世界の最先端科学技術を持つに至ったことを世界に示さなければならない」と語ったそうだ。ロケット本体を嬉しそうに触る金正恩さん。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
「数回の試験衛星発射の経験に基づき」と言っている。ロケットの1段目をクレーンでつり下げて発射台に設置している様子。過去の発射では、こういう場面は公開されたのであろうか。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
韓国当局の判断を誤らせた黒いカバーで覆われているロケット。これ見よがしにこの状態の映像も公開している。12月6日に金正恩さんが平壌の衛星管制総合指揮所を現地指導したときの状態。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
ロケット発射命令を下す金正恩。発射当日の様子を紹介する場面から音楽が変わっている。モランボン楽団の音楽のように聞こえるがよく分からない。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
そしてロケット発射。「先軍朝鮮初の実用衛星」と言っている。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
1段目切り離しを示す画面。この部位は、韓国軍により全羅道沖(北朝鮮が予告した落下地点)で回収された。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
ロケット発射の一報を聞き喜ぶ朝鮮人民。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
「力の誇示」というキャプションが入る海外メディアを紹介。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
日本の番組も使われている。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
韓国のニュース速報「日本、北朝鮮のロケットが沖縄上空を通過確認」と報じている。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
米国西海岸が射程距離に入ったことを報じる米国のニュース。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
NORADが「衛星軌道進入を確認した」とアナウンサーは言っているが、この画面は「衛星発射を確認」である。日本のニュース番組。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
海外メディアの引用も北朝鮮にとって都合の良い部分であることは確かであるが、衛星が軌道進入したというところまでは否定し得ない状況である。その後の衛星は、制御不可の状態で軌道を回っているだけという報道があるが、まだきちんと確認はされていない。北朝鮮にとっては、大元帥様の歌を受信できたとしておくだけで、大成功という判断であろう。
衛星打ち上げの録画を見ながら満足げに笑う金正恩。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
そして、昨夜の「20時報道」では、ロケット発射を成功させた科学者や技術者が「高麗ホテル」に招かれている。「高麗ホテル」といえば「羊角島ホテル」と並ぶ外国人用の特級ホテル。どれほど特級なのかというと、24時間お湯が出る。総連の幹部は分からないが、それ以外の人々はこれらのホテルに宿泊していないはずである。それは、金額が高いから総連人士が忌避するからなのか、北朝鮮が宿泊させないのかは分からないが、案内員ドンムも総連関係者が泊まるホテルは「ここだ」と教えてくれた。ただし、ホテル名は失念。だとすると、朝鮮人民をこのホテルに招くということは、やはり破格の待遇と言うことになる。
ロケット発射に携わった科学者や技術者を歓迎するホテル関係者
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-17.flv
「野戦列車」を背景に科学者たちを平壌に招くことを語る金正恩さん。これ、「野戦列車」の駅だと思われるが、発射場なのか平壌の秘密の駅なのかは分からない。しかし、発射場には車で移動した様子なので、もしかすると平壌の秘密の駅なのかもしれない。こんな場所を撮して良いのだろうか。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
金正恩さんは「数十回も現地指導をして」いると番組では述べている。光明星3-2号のモデルであろうか、それを前にして何か言っている。科学者や技術者は笑いながら聞いているが、冗談でも言っているのであろうか。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
格納庫に置かれた分離された「銀河3号」ロケット。実際に発射されたロケットなのかモックなのかは分からないが、これまでの発射で、北朝鮮はこのような写真を公開したのであろうか。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
一段目ロケットも大きく映し出している。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
発射場にある「西海衛星発射総合指揮所」。過去記事に書いたように、こちらは諸外国の管制センターのような雰囲気がある。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
同センターのデスクの様子。キーボードは机下に収納されている(私の職場のPC教室と同じ)。操作は主にマウスで行っているようだが、WindowsベースのUIであればそれもありかもしれないというか、むしろ自然なのかもしれない。種子島ではどうなのだろうか。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
金正恩さんが「数十回教授をして下さった」という「親筆」。それぞれの用紙に書かれた文字を読む努力はしていないが、現場担当者が出した報告に「親筆」を送り返していたのは事実のようだ。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
右側の紙には、「敬愛する金正恩元帥様が衛星管制総合指揮所を現地指導されながら与えて下さった命令を貫徹するための対策書」と書かれ、金正恩さんはそれに12月7日に署名している。発射延期を北朝鮮が発表した1日前のことである。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
11月21日に西海発射場を訪れ、科学者と握手をする金正恩。12月1日に発射予告をする10日以上前である。金正恩政権は、中国共産党代表団を迎え入れたり、日本との協議を開始するのとほぼ並行してロケット発射の準備を進めていたことが分かる。これを政権内(セクション間)の分裂と読むのか、全て計算済みの行動であるのかは分からないが、今回のケースは内政と外交を計算した上での計算済みの行動の可能性が高い。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
金正恩さんは「実用衛星を極軌道に乗せ、我々が世界の最先端科学技術を持つに至ったことを世界に示さなければならない」と語ったそうだ。ロケット本体を嬉しそうに触る金正恩さん。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
「数回の試験衛星発射の経験に基づき」と言っている。ロケットの1段目をクレーンでつり下げて発射台に設置している様子。過去の発射では、こういう場面は公開されたのであろうか。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
韓国当局の判断を誤らせた黒いカバーで覆われているロケット。これ見よがしにこの状態の映像も公開している。12月6日に金正恩さんが平壌の衛星管制総合指揮所を現地指導したときの状態。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
ロケット発射命令を下す金正恩。発射当日の様子を紹介する場面から音楽が変わっている。モランボン楽団の音楽のように聞こえるがよく分からない。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
そしてロケット発射。「先軍朝鮮初の実用衛星」と言っている。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
1段目切り離しを示す画面。この部位は、韓国軍により全羅道沖(北朝鮮が予告した落下地点)で回収された。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
ロケット発射の一報を聞き喜ぶ朝鮮人民。
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「力の誇示」というキャプションが入る海外メディアを紹介。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
日本の番組も使われている。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
韓国のニュース速報「日本、北朝鮮のロケットが沖縄上空を通過確認」と報じている。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
米国西海岸が射程距離に入ったことを報じる米国のニュース。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
NORADが「衛星軌道進入を確認した」とアナウンサーは言っているが、この画面は「衛星発射を確認」である。日本のニュース番組。
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海外メディアの引用も北朝鮮にとって都合の良い部分であることは確かであるが、衛星が軌道進入したというところまでは否定し得ない状況である。その後の衛星は、制御不可の状態で軌道を回っているだけという報道があるが、まだきちんと確認はされていない。北朝鮮にとっては、大元帥様の歌を受信できたとしておくだけで、大成功という判断であろう。
衛星打ち上げの録画を見ながら満足げに笑う金正恩。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv
そして、昨夜の「20時報道」では、ロケット発射を成功させた科学者や技術者が「高麗ホテル」に招かれている。「高麗ホテル」といえば「羊角島ホテル」と並ぶ外国人用の特級ホテル。どれほど特級なのかというと、24時間お湯が出る。総連の幹部は分からないが、それ以外の人々はこれらのホテルに宿泊していないはずである。それは、金額が高いから総連人士が忌避するからなのか、北朝鮮が宿泊させないのかは分からないが、案内員ドンムも総連関係者が泊まるホテルは「ここだ」と教えてくれた。ただし、ホテル名は失念。だとすると、朝鮮人民をこのホテルに招くということは、やはり破格の待遇と言うことになる。
ロケット発射に携わった科学者や技術者を歓迎するホテル関係者
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-17.flv
「野戦列車」を背景に科学者たちを平壌に招くことを語る金正恩さん。これ、「野戦列車」の駅だと思われるが、発射場なのか平壌の秘密の駅なのかは分からない。しかし、発射場には車で移動した様子なので、もしかすると平壌の秘密の駅なのかもしれない。こんな場所を撮して良いのだろうか。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-12-20-13-y.flv