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    第2のLeap Dealが来るのか? (2019年12月12日)

    2012年2月29日、朝米の間でLeap Day Dealが合意された。そして、4月、「太陽節」の祝砲として北朝鮮が「光明星3-1」を打ち上げたことで、この合意は事実上破棄された。

    何の根拠もないのだが、時期的な感じからすると、北朝鮮は第2のLeap Day Dealを考えているのではないだろうか。もちろんそのためには、「期限」を無事に越えるという関門があるわけだが、それを仮に越えて交渉が再稼働したとして、北朝鮮は米国側に衛星ロケットの発射許容を求めて来るような気がしている。

    12月8日に出された国防科学院発表の「今回、行われた重大な実験の結果は、遠からず、朝鮮民主主義人民共和国の戦略的地位を再び変化させることに重要な作用」は、必ずしもICBM発射である必要はない。そもそも、北朝鮮は「国家核武力完成」を宣言し、米東海岸に到達するミサイルと核爆弾を持っているのだから、核・ミサイルで「戦略的地位を再び変化させる」必要は名目上はあまりない。もちろん、固形燃料を使用した「火星-15」クラスの飛行距離を有するミサイルを打ち上げられれば、それは名実共に「戦略的地位を再び変化させる」ことになろうが、8日に発表された実験は固体燃料ロケットではなく、従来の液体燃料ロケットの実験の可能性が高い。この点については、同日以来、オランダ国防大のミサイル学者と技術的な側面から議論を重ねてきたが、彼の見立てでは、西海衛星発射場の垂直型テストベンチは、そもそも固体燃料ロケットエンジンのテストには向いておらず、加えて、固体燃料ロケットエンジンは「言われているほど簡単には作れない」ということだった。

    その議論の過程で、「北朝鮮に静止衛星を打ち上げる技術があるのか」という質問をぶつけてみた。これについても、色々と詳しい説明をしてくれた上で、「非常に難しい」という見立てを示したが、一方で、もしそれに成功すれば明らかに「戦略的地位を再び変化させる」ことになる」という私の見解に同意してくれた。

    静止衛星の発射の夢はまだ叶っていない。以前、北朝鮮の新型テレビに関する記事の中で、背面に地上波用のアンテナコネクタと別にもう一つコネクタがあるように見えると指摘したが、それが衛星放送受信アンテナ用のコネクタだとすれば、「我々の力、我々の技術」で打ち上げた放送衛星からの電波を受信するためのものであったとしても不思議ではない。

    2012年のLeap Day Dealを潰した「人工衛星ロケット打ち上げ」が、今度はどのように取り扱われるのか。トランプが、「人工衛星の打ち上げなど、どこでもやっている」と認めてくれるのか。

    政治的にも技術的にもハードルが高い話であるが、絶対にないとは言い切れない。

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    川口智彦

    Author:川口智彦
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