「<録画報道>朝鮮人民軍最高司令官金正恩同志が第534軍部隊直属騎馬中隊訓練場を視察された」(2012年11月19日 「朝鮮中央TV」)
金正恩さんの騎馬姿は、4月ぐらいの銀河水楽団公演の背景スクリーンに映し出されただけであったが、今回は「録画報道」で多数の静止画が公開された。いずれ、「記録映画」が出てくれば彼の乗馬の腕前を判断する材料となろう。
実際に馬に乗り馬場を走り、馬場の状態を確認する金正恩さん

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-19-11-y.flv
金正恩さんは、騎馬中隊員の騎馬訓練を見ながら「首領様と将軍様は馬に本当に上手に乗られた」と回顧したそうであるが、少なくとも金正日さんについては乗馬中に落馬して大怪我をしたという噂がある。私には乗馬術を評する能力はないが、上の写真を見る限りは上手に乗っているような感じはする。
また、今回の視察ではサングラスを着用している静止画も公開された。記憶が正しければ、サングラスを着用した金正恩さんの公開は今回が初めてのはずである。サングラスのつるも何となく金正日さん愛用のものと似ているが、彼のようにずっと掛けているのではなく、直ぐに外してしまったようである。金正恩イメージ戦略で着用したのかどうかは不明であるが、どうも気に入らなかったようである。
サングラスを掛ける金正恩さん

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-19-11-y.flv
今回の報道でおもしろいのは、随行員の乗馬姿を紹介している点である。特に、金正恩さんの妹の金汝貞さんらしき女性も映し出されている。特に、その紹介順がおもしろい。随行者の序列紹介では、崔龍海、金敬姫、張成沢、玄永哲の順で紹介されており、静止画では金正恩さんの乗馬姿が複数紹介された後、彼を取り囲む崔龍海、張成沢、玄永哲の集合写真が紹介されている。
崔龍海、玄永哲、金正恩、張成沢

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-19-11-y.flv
その直後に、金敬姫、金汝貞さんらしき女性の乗馬姿が紹介され、続いて、同女性単独の写真が紹介されている。
金汝貞、金敬姫

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-19-11-y.flv
金汝貞単独写真

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-19-11-y.flv
また、馬の顔に注目すると、金ファミリーが乗る馬には何かバッジのようなものが付けられている。ロイヤルファミリーを示すバッジなのであろう。血が繋がっていない張成沢さんの馬にはこのバッジが付けられていない。やはり、いくら実力者とはいえ、張さんはロイヤルファミリーのメンバーとは見なされていないということが伺える。その一方で、随行者として紹介されていない妹の金汝貞さんの馬には、バッジが付いている。紹介はせずとも、金汝貞を2回も静止画で登場させているといるのは、いずれ朝鮮人民に妹として正式な紹介があるという前触れかもしれない。これ、李雪主夫人をさりげなく同伴させ、後に夫人として紹介した手法を再度用いようとしている可能性がある。ただ、妹をただの妹として紹介するのか、職責を付与して紹介するのかは現時点では分からないが、単に家族のメンバーとして紹介し、母親紹介に向けて金ファミリーの血の正統性を固めていこうとしているのかもしれない。
金正恩さんは、ローラースケートのように乗馬も人民が楽しめるスポーツにする構想を抱いているようであるが、ローラースケート以上に維持管理費がかかる乗馬をスポーツとして定着させるのは、なかなか困難であろう。
<追記>
コメントを頂き、上に書いた「張成沢さんの馬にはバッジがない」というのは、誤りらしいということが分かった。頂いたコメントでは、朝鮮中央通信が配信した静止画には同様の装飾が見えるというご指摘があり、早速、同通信の写真を確認したところバッジらしきものが見えた。
馬の額部分にバッジらしきものがある。

Source: KCNA, http://www.kcna.kp/userAction.do?action=photoindex&lang=kor&newsyear=2012&newsno=1105383
実際に馬に乗り馬場を走り、馬場の状態を確認する金正恩さん

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-19-11-y.flv
金正恩さんは、騎馬中隊員の騎馬訓練を見ながら「首領様と将軍様は馬に本当に上手に乗られた」と回顧したそうであるが、少なくとも金正日さんについては乗馬中に落馬して大怪我をしたという噂がある。私には乗馬術を評する能力はないが、上の写真を見る限りは上手に乗っているような感じはする。
また、今回の視察ではサングラスを着用している静止画も公開された。記憶が正しければ、サングラスを着用した金正恩さんの公開は今回が初めてのはずである。サングラスのつるも何となく金正日さん愛用のものと似ているが、彼のようにずっと掛けているのではなく、直ぐに外してしまったようである。金正恩イメージ戦略で着用したのかどうかは不明であるが、どうも気に入らなかったようである。
サングラスを掛ける金正恩さん

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-19-11-y.flv
今回の報道でおもしろいのは、随行員の乗馬姿を紹介している点である。特に、金正恩さんの妹の金汝貞さんらしき女性も映し出されている。特に、その紹介順がおもしろい。随行者の序列紹介では、崔龍海、金敬姫、張成沢、玄永哲の順で紹介されており、静止画では金正恩さんの乗馬姿が複数紹介された後、彼を取り囲む崔龍海、張成沢、玄永哲の集合写真が紹介されている。
崔龍海、玄永哲、金正恩、張成沢

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-19-11-y.flv
その直後に、金敬姫、金汝貞さんらしき女性の乗馬姿が紹介され、続いて、同女性単独の写真が紹介されている。
金汝貞、金敬姫

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-19-11-y.flv
金汝貞単独写真

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-19-11-y.flv
また、馬の顔に注目すると、金ファミリーが乗る馬には何かバッジのようなものが付けられている。ロイヤルファミリーを示すバッジなのであろう。血が繋がっていない張成沢さんの馬にはこのバッジが付けられていない。やはり、いくら実力者とはいえ、張さんはロイヤルファミリーのメンバーとは見なされていないということが伺える。その一方で、随行者として紹介されていない妹の金汝貞さんの馬には、バッジが付いている。紹介はせずとも、金汝貞を2回も静止画で登場させているといるのは、いずれ朝鮮人民に妹として正式な紹介があるという前触れかもしれない。これ、李雪主夫人をさりげなく同伴させ、後に夫人として紹介した手法を再度用いようとしている可能性がある。ただ、妹をただの妹として紹介するのか、職責を付与して紹介するのかは現時点では分からないが、単に家族のメンバーとして紹介し、母親紹介に向けて金ファミリーの血の正統性を固めていこうとしているのかもしれない。
金正恩さんは、ローラースケートのように乗馬も人民が楽しめるスポーツにする構想を抱いているようであるが、ローラースケート以上に維持管理費がかかる乗馬をスポーツとして定着させるのは、なかなか困難であろう。
<追記>
コメントを頂き、上に書いた「張成沢さんの馬にはバッジがない」というのは、誤りらしいということが分かった。頂いたコメントでは、朝鮮中央通信が配信した静止画には同様の装飾が見えるというご指摘があり、早速、同通信の写真を確認したところバッジらしきものが見えた。
馬の額部分にバッジらしきものがある。

Source: KCNA, http://www.kcna.kp/userAction.do?action=photoindex&lang=kor&newsyear=2012&newsno=1105383