「20時報道」:携帯基地アンテナ、無秩序、幼稚園の星取り、Jボード(2012年11月16日 「朝鮮中央TV」)
11月16日の「20時報道」でも母の日関連のニュースが多いが、その他のニュースも含めて順を追って紹介していく。
龍川郡に作られた金日成・金正日モザイク壁画除幕式

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-16-28.flv
北朝鮮は、あちこちに金日成・金正日モザイク壁画を建てており、その理由は銅像よりもコストがかからないかもしれないという話は、過去記事に書いたような記憶がある。今回は、モザイク壁画の話ではなく、その背景に見えるアンテナの話である。平安北道龍川郡は2004年4月に龍川駅で列車爆発事故が起こった場所である。「郡」というので人口規模はそれほど多くないのかもしれないが、新義州にも隣接する中国との国境地帯である。それで、アンテナというのは、背景のビルの上に立てられているアンテナである。北朝鮮で使われている携帯電話の基地局や中継局でどのようなアンテナが使われているのかは分からないが、背景に見えるアンテナは日本で使われている中継局のアンテナに類似している。もし、中継局がここにあるとすると、平壌以外の「郡」レベルの地域でも携帯電話が普及しているということなのであろうか。2010年に北朝鮮訪問をした際に私を案内してくれたドンムは、地方に出張に行ったという奥さんと携帯で話をしていた。「地方」がどこだったかは忘れてしまったが、携帯電話ネットワークがどれほど拡がっているのかに関心がある。
踊る母の日大会代表の女性たち

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-16-28.flv
北朝鮮の「秩序だった」フォークダンスは過去記事でも紹介したが、「無秩序」に踊る様子はなかなかおもしろい。というのは、このオバサンたちの踊り、当然と言えば当然かもしれないが、韓国のオバサンたちがお祭りなどで踊る踊りとそっくりだからである(より正確には、私が80年代半ばに目撃した踊りであるが)。この様子を見たとき、やはり同じ民族なのだと思った。
遊園地で記念写真を撮る母の日大会代表

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-16-28.flv
静止画では分からないが、後ろに見える椅子付きの遊具に順番待ちをしていたお母さんたちが駆け寄って席を取り合っている。だからなんだということはないが、「秩序だった」様子ばかり映し出される「20時報道」映像の片隅にこうした「無秩序」が映り込むと、不思議と人間味を感じてしまう。
キョンサン幼稚園を訪問した母の日代表

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-16-28.flv
その系でもう一つ映像を紹介しておく。このお母さんたちは改築されたキョンサン幼稚園を訪問して、プールの見学をしているのだが、ボールを投げて遊んでいるオバサンがいる。これも実に「無秩序」で微笑ましい。こういう「無秩序」な行動を平気でするのは、田舎の「アジュモニ(オバサン)」だからなのか、それとも社会全体の雰囲気が緩んできているからなのか。いずれにせよ、何よりも皆嬉しそうな顔をしており、良いことだと思う。
インタビューに答える朝鮮総連を代表して母の日大会に参加した李ジョンエさん

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-16-28.flv
朝鮮総連からも代表団が派遣されたようだ。李さんは、キョンサン幼稚園が素晴らしく自分の子供たちもこの幼稚園に通えたらどんなによかったかというようなことを朝鮮語で語っているが、李さんのお子さんは総連系の幼稚園に通っていたのであろうか(総連系の幼稚園があるのかどうか分からないが)。
過去記事で、中学で各個人の成績を掲示するということを書いたが、成績ではないにせよ幼稚園でも「掲示」は行われているようだ。下の写真を見ると、背景に「誰が良い子かな」と書かれており、その下に赤い星らしきものが貼ってある。過去記事に何と書いたか忘れてしまったが、このように張り出すのは競争(忠誠競争であれ純粋な学習競争であれ)と公正を維持する目的があるのかもしれない。とはいえ、幼稚園の子供たちは、そんなことに関係なく、星のステッカーをもらえれば単純に嬉しいであろう。
背景の壁に「誰が良い子かな」と書かれており、その下に赤い星のようなものが貼ってある。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-16-28.flv
母の日大会関連のニュースではないが、ローラースケート場も紹介されている。それ自体は新しい話ではないのだが、その中でJボードで遊ぶ少年の姿も映っていた。近所の男の子たちがこれで遊んでいるのはよく見るのだが、実は、私はこのボードの名前を知らなかった。子供に写真を見せて教えてもらったのだが、比較的新しい遊具が既に北朝鮮に入り込んでいるのには驚いた。貸し出されたものなのか遊びに来た人が持ち込んだのかは不明である。まだ珍しいのか、注目されている。
Jボードに乗る少年

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-16-28.flv
龍川郡に作られた金日成・金正日モザイク壁画除幕式

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-16-28.flv
北朝鮮は、あちこちに金日成・金正日モザイク壁画を建てており、その理由は銅像よりもコストがかからないかもしれないという話は、過去記事に書いたような記憶がある。今回は、モザイク壁画の話ではなく、その背景に見えるアンテナの話である。平安北道龍川郡は2004年4月に龍川駅で列車爆発事故が起こった場所である。「郡」というので人口規模はそれほど多くないのかもしれないが、新義州にも隣接する中国との国境地帯である。それで、アンテナというのは、背景のビルの上に立てられているアンテナである。北朝鮮で使われている携帯電話の基地局や中継局でどのようなアンテナが使われているのかは分からないが、背景に見えるアンテナは日本で使われている中継局のアンテナに類似している。もし、中継局がここにあるとすると、平壌以外の「郡」レベルの地域でも携帯電話が普及しているということなのであろうか。2010年に北朝鮮訪問をした際に私を案内してくれたドンムは、地方に出張に行ったという奥さんと携帯で話をしていた。「地方」がどこだったかは忘れてしまったが、携帯電話ネットワークがどれほど拡がっているのかに関心がある。
踊る母の日大会代表の女性たち

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-16-28.flv
北朝鮮の「秩序だった」フォークダンスは過去記事でも紹介したが、「無秩序」に踊る様子はなかなかおもしろい。というのは、このオバサンたちの踊り、当然と言えば当然かもしれないが、韓国のオバサンたちがお祭りなどで踊る踊りとそっくりだからである(より正確には、私が80年代半ばに目撃した踊りであるが)。この様子を見たとき、やはり同じ民族なのだと思った。
遊園地で記念写真を撮る母の日大会代表

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-16-28.flv
静止画では分からないが、後ろに見える椅子付きの遊具に順番待ちをしていたお母さんたちが駆け寄って席を取り合っている。だからなんだということはないが、「秩序だった」様子ばかり映し出される「20時報道」映像の片隅にこうした「無秩序」が映り込むと、不思議と人間味を感じてしまう。
キョンサン幼稚園を訪問した母の日代表

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-16-28.flv
その系でもう一つ映像を紹介しておく。このお母さんたちは改築されたキョンサン幼稚園を訪問して、プールの見学をしているのだが、ボールを投げて遊んでいるオバサンがいる。これも実に「無秩序」で微笑ましい。こういう「無秩序」な行動を平気でするのは、田舎の「アジュモニ(オバサン)」だからなのか、それとも社会全体の雰囲気が緩んできているからなのか。いずれにせよ、何よりも皆嬉しそうな顔をしており、良いことだと思う。
インタビューに答える朝鮮総連を代表して母の日大会に参加した李ジョンエさん

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-16-28.flv
朝鮮総連からも代表団が派遣されたようだ。李さんは、キョンサン幼稚園が素晴らしく自分の子供たちもこの幼稚園に通えたらどんなによかったかというようなことを朝鮮語で語っているが、李さんのお子さんは総連系の幼稚園に通っていたのであろうか(総連系の幼稚園があるのかどうか分からないが)。
過去記事で、中学で各個人の成績を掲示するということを書いたが、成績ではないにせよ幼稚園でも「掲示」は行われているようだ。下の写真を見ると、背景に「誰が良い子かな」と書かれており、その下に赤い星らしきものが貼ってある。過去記事に何と書いたか忘れてしまったが、このように張り出すのは競争(忠誠競争であれ純粋な学習競争であれ)と公正を維持する目的があるのかもしれない。とはいえ、幼稚園の子供たちは、そんなことに関係なく、星のステッカーをもらえれば単純に嬉しいであろう。
背景の壁に「誰が良い子かな」と書かれており、その下に赤い星のようなものが貼ってある。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-16-28.flv
母の日大会関連のニュースではないが、ローラースケート場も紹介されている。それ自体は新しい話ではないのだが、その中でJボードで遊ぶ少年の姿も映っていた。近所の男の子たちがこれで遊んでいるのはよく見るのだが、実は、私はこのボードの名前を知らなかった。子供に写真を見せて教えてもらったのだが、比較的新しい遊具が既に北朝鮮に入り込んでいるのには驚いた。貸し出されたものなのか遊びに来た人が持ち込んだのかは不明である。まだ珍しいのか、注目されている。
Jボードに乗る少年

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-11-16-28.flv