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    朝露会談後のプーチン単独記者会見全文 (2019年4月25日 「RT」)

    25日、RTが朝露会談後のプーチン単独記者会見より以下。

    Q:金正恩との初会談は、大変注目された。北朝鮮の指導者に対する印象と会談の成果は?

    プーチン:私も同僚も会談の成果につては満足している。金委員長はオープンな人で、かれはオープンなディスカッションに応じた。我あれはハノイ朝米会談について、2国関係について、制裁について、国連について議論した。彼らと米国の関係、朝鮮半島の非核化が主要な話題だった。我々は細かい点についてまで話し合い、またこれらの問題について多くの側面から話をした。そして、彼は対話の相手としておもしろい人だということを私は確認した。

    Q:会談の結果、朝鮮半島非核化に希望を持てると考えているのか。平壌とソウルはよりよい関係を持てるのか。そして、何をすればそれが可能になるのか。それに対する障害は何か?

    プーチン:今日話し合った主要な話題だが、最も重要なことは国際法を修復することだ。力ではなく、国際法がルールとなる状況に立ち返らなければならない。これが朝鮮半島情勢のような、今の複雑な状況を解決するための第一歩であり、最も重要な点である。論理的な視点からの非核化が意味することは、北朝鮮が武装解除することだ。私がこれまで何回も言ってきたことだが、北朝鮮は体制保障を必要としている。その唯一の保障が国際法である。もちろん、我々は国際的な保障を提供することも可能であるが、それも国際法の一部である。だから、我々は、この問題について何か全く新しいものを見つけ出すことはできない。その保障がどれほど強いのか、そしてそれが北朝鮮の必要としているレベルに合致するのかについては、まだこの段階で話すのは早すぎる。我々はまず信頼造成をやらねばなら。基本的にそれはできると思う。2005年、米国と北朝鮮がこの問題に関する合意文書に署名した。しかしその後、米国と米国のパートナーがこの合意は十分ではなく、北朝鮮にさらなる要求をしなければならないと考え出したので、北朝鮮は合意から脱退した。それが我々が今までにしてきたアプローチで、一歩進んで二歩下がるではどこにも行き着かない。しかし、我々が双方の利益を尊重し、全ての関係国が参加し、北朝鮮問題と朝鮮半島の非核化問題に注意深く、そしてお互いの利益を尊重するならば、その目標は達成することができる。

    Q:北朝鮮問題に関して米国とロシアの利益は同じなのか異なるのか?

    プーチン:ある程度それは同じだ。私は明日北京に行き、中国の指導者にこの問題に関する話をする。私は米国の指導者ともこの問題についてオープンなディスカッションをしている。秘密は何もない。ロシアの立場はいつもオープンで、我々は何も隠していない。金委員長は私に彼の立場を米国に伝えてくれるよう直接依頼した。金委員長が持っている疑問は、朝鮮半島非核化のプロセスの問題である。我々に秘密は何もなく、我々はこの問題について米国や中国の友人と話をする。

    米国とロシアの利益は両立するのか。それはある程度両立する。それは、両国ともに完全な非核化を求めており、WMD拡散に一般的に反対しているからである。だから、我々は立場を国連の枠組みの中で調整している。周知の通り、我々と米国は処方について対立することがあるが、核戦争の脅威を減らすことに関しては、我々はそれを最優先している。実は、北朝鮮の指導者もこの見解を共有している。彼らは自国の安全保障を求めているだけであり、我々はみんなでそれについて考える必要がある。

    Q:北朝鮮を通過するガスのパイプラインを作る計画がある。また北朝鮮を通過する鉄道を建設する計画もある。しかし、制裁の影響でそれらは実現していない。金正恩とこうしたプロジェクトについて議論したのか。そして、ロシアは容易にこうしたプロジェクトを推進できるのか?

    プーチン:我々は、こうしたプロジェクトについて長年協議してきた。我々は、朝鮮半島南部、朝鮮半島北部、そしてロシアにつながる直通鉄道が欲しい。そして、その鉄道をシベリア横断鉄道に連結したい。また、ガスと石油のパイプラインも建設したい。また、電力のパワーグリッドも作りたい。これらは可能である。また、個人的には、それは韓国の利益でもあると考えている。しかし、そうした判断をする主権が韓国に不足している。韓国は米国の同盟国だからだ。遅かれ早かれ、状況は正常化されるであろう。こうしたプロジェクトを推進することは信頼造成につながる。こうしたことについて重大な問題がある。最近、南北の鉄道が連結され、さらにロシアの鉄道にも連結された。今、我々は試験列車を走らせてみる必要がある。こうしたことを行うには、忍耐をもって臨む必要がある。いつの日か実現するであろうが、早いほうが良い。

    Q:金委員長は米国に対応する準備ができているのか。彼はどのような態度なのか?

    プーチン:彼にとっては、国家利益と安全を確保することが最も重要である。北朝鮮の相手、主要な相手は米国になるわけだが、建設的な対話に応じる準備があると思う。対話以外に方法があるとは思わない。私は、金委員長に何が必要で、どうしたいのか尋ねる必要があると思う。

    Q:ロシアにいる北朝鮮労働者にも会談の中で話し合ったのか?彼らはロシアを出国しなければならないが、北朝鮮はそれを望んでいない。

    プーチン:その問題についても話をした。異なるオプションもある。人道的な問題や北朝鮮労働者の権利に関する問題もある。対決を避けながら解決をする方法はある。北朝鮮労働者はロシアでよく働いており、彼らは勤勉で、遵法的な人々だ。北朝鮮労働者問題についても議論した。

    Q:六社会談で一定の合意があったが、このプロセスは機能していない。六者会談の枠組みをいま再び活用することは有効なのか?

    プーチン:今、六者会談を再開できるか分からない。しかし、ある地点に到達すれば、他の当事国に対する保証が必要となる。私が言っているのは、まさに北朝鮮のことである。我々は、北朝鮮に対して国際的な保証を与える必要がある。特定の国との二国間協定では十分だとは思わない。もちろん、最終的には、今、問題となっている国々がどうするのかによる。北朝鮮が決断をしなければならない。つまり、北朝鮮が米国による保証だけで満足するのか、韓国だけの保証で満足するのか、それならそれでもよい。しかし、もしそれが十分でないのならば、そして、私はそれだけで十分だとは思っていないが、そういうことになれば六者会談の枠組みも北朝鮮に国際保証を与えるという意味で非常に利用価値がある。


    Source: RT, YouTube, 2019/04/25

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    川口智彦

    Author:川口智彦
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    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」
    「女史」=李雪主夫人(2018.07.26より「同志」に)

    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.


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