「2019年初の親善芸術使節達(北朝鮮芸術団訪中の記録映画)」:「元帥様」の芸術指導シーン、中国大使も呼び出す、さらなる中国公演、金剛山観光との関係、第2回朝米会談での制裁部分解除 (2019年2月1日 「朝鮮中央TV」)
日本語字幕付き。
Source: KCTV, 2019/02/01
字幕を付けながら改めて見ていると、「元帥様」の訪中ではないながら、「親善芸術団」指導シーンなどで何回も登場している。1月は、「現地指導」がなかったが、もしかすると「親善芸術団」の「指導」で多忙だったのかも知れない。ステージの上で手に紙を持って何か言っているシーンなどは珍しい映像。また、上の映像にもあるように駐朝中国特命全権大使の李進軍にもリハーサル劇場まで来てもらい、「中国人民民の意向」を聞いている。例の通訳員同志はもちろんいるし、和気藹藹とした感じ。
「親善芸術団」は、主として中国の楽曲を披露したようだが、『我々の国旗』は朝鮮語で歌っている。また、中国楽曲は人民解放軍の歌や指導者称賛の歌を歌ったようであるが、韓国メディアの報道では朝鮮の人民軍の歌や指導者称賛の歌は歌わなかったとのことである。
ナレーションを聞いていると、「朝中両党、両国の最高領導者同志達」という表現と「朝中親善」という表現が繰り返し使われており、「親善芸術団」の中国公演にかなり力を入れていたことが窺える。また、「2019年初の文化芸術交流」と「初」という言葉も繰り返し使われており、今後、北朝鮮の芸術団の中国公演がさらに行われる可能性もある。今回の公演が一般の中国人民にどれほど公開されたのかは不明ながら、中国要人が参観しているところからして、「それなりの人」だけに対する限定公開だったと思われる。
「モランボン楽団」に長期の地方巡業公演をやらせた経緯からすれば、「モランボン電子楽団」等を中国に1ヶ月程度滞在させながら、中国人民のみならず、外国人にも公開された公演を開催することを計画している可能性もある。芸術公演により獲得される外貨と国連制裁との関係は微妙ながら、2月末の第2回朝米会談で「文化芸術分野での交流」に何らかの言及がある可能性もある。思えば、「2.29朝米合意」にも、朝米間の「文化芸術交流は推進」というような文言があったはずだ。
もちろん、同じことは、ペンディングになっている「元帥様」のソウル訪問と関連し、北朝鮮芸術団が一定期間ソウルに滞在しながら、公演活動を行い、外貨収入を得る道を開くことにもなる。場合によっては、金剛山観光とセットで北朝鮮芸術団公演を組み込むことも可能であろう。平昌五輪時の北朝鮮芸術団公演の注目度は高かったはずなので、韓国人観光客の観覧も期待できるし、北朝鮮が日本人も含む外国人にも金剛山観光を開放すれば、外国人達も公演見たさに金剛山に行くようになれば、北朝鮮としては一石二鳥である。
いずれにせよ、こうしたことを堂々と行うためには、国連制裁の部分解除が必要となる。「元帥様」が「新年の辞」の中で、開城工団と金剛山観光に触れているが、「親善芸術団訪中」まで含めたシナリオを描いていたとするならば、やはり「偉人」なのかもしれない。
「光明星節」もあるが、1月中旬に「60日以内」言っていたポムペオが「2月末」を明言した以上、第2回朝米会談に向けた準備で「元帥様」は多忙になろう。
******************
2日、「朝鮮中央TV」で放送中。「元帥様」と記念写真を撮った報道は静止画もないシンプルなものでガッカリしていたのだが、こういう隠し球があった。「元帥様」の「革命活動」ではないこの種の長編「記録映画」は極めて異例というか、少なくとも金正恩時代では初めて。一応、記念撮影シーンで「元帥様」は登場するのだが。
朝中関係重視の姿勢が感じられる。追って、動画に字幕をつけてYouTubeにアップロードする予定。
Source: KCTV, 2019/02/01
字幕を付けながら改めて見ていると、「元帥様」の訪中ではないながら、「親善芸術団」指導シーンなどで何回も登場している。1月は、「現地指導」がなかったが、もしかすると「親善芸術団」の「指導」で多忙だったのかも知れない。ステージの上で手に紙を持って何か言っているシーンなどは珍しい映像。また、上の映像にもあるように駐朝中国特命全権大使の李進軍にもリハーサル劇場まで来てもらい、「中国人民民の意向」を聞いている。例の通訳員同志はもちろんいるし、和気藹藹とした感じ。
「親善芸術団」は、主として中国の楽曲を披露したようだが、『我々の国旗』は朝鮮語で歌っている。また、中国楽曲は人民解放軍の歌や指導者称賛の歌を歌ったようであるが、韓国メディアの報道では朝鮮の人民軍の歌や指導者称賛の歌は歌わなかったとのことである。
ナレーションを聞いていると、「朝中両党、両国の最高領導者同志達」という表現と「朝中親善」という表現が繰り返し使われており、「親善芸術団」の中国公演にかなり力を入れていたことが窺える。また、「2019年初の文化芸術交流」と「初」という言葉も繰り返し使われており、今後、北朝鮮の芸術団の中国公演がさらに行われる可能性もある。今回の公演が一般の中国人民にどれほど公開されたのかは不明ながら、中国要人が参観しているところからして、「それなりの人」だけに対する限定公開だったと思われる。
「モランボン楽団」に長期の地方巡業公演をやらせた経緯からすれば、「モランボン電子楽団」等を中国に1ヶ月程度滞在させながら、中国人民のみならず、外国人にも公開された公演を開催することを計画している可能性もある。芸術公演により獲得される外貨と国連制裁との関係は微妙ながら、2月末の第2回朝米会談で「文化芸術分野での交流」に何らかの言及がある可能性もある。思えば、「2.29朝米合意」にも、朝米間の「文化芸術交流は推進」というような文言があったはずだ。
もちろん、同じことは、ペンディングになっている「元帥様」のソウル訪問と関連し、北朝鮮芸術団が一定期間ソウルに滞在しながら、公演活動を行い、外貨収入を得る道を開くことにもなる。場合によっては、金剛山観光とセットで北朝鮮芸術団公演を組み込むことも可能であろう。平昌五輪時の北朝鮮芸術団公演の注目度は高かったはずなので、韓国人観光客の観覧も期待できるし、北朝鮮が日本人も含む外国人にも金剛山観光を開放すれば、外国人達も公演見たさに金剛山に行くようになれば、北朝鮮としては一石二鳥である。
いずれにせよ、こうしたことを堂々と行うためには、国連制裁の部分解除が必要となる。「元帥様」が「新年の辞」の中で、開城工団と金剛山観光に触れているが、「親善芸術団訪中」まで含めたシナリオを描いていたとするならば、やはり「偉人」なのかもしれない。
「光明星節」もあるが、1月中旬に「60日以内」言っていたポムペオが「2月末」を明言した以上、第2回朝米会談に向けた準備で「元帥様」は多忙になろう。
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2日、「朝鮮中央TV」で放送中。「元帥様」と記念写真を撮った報道は静止画もないシンプルなものでガッカリしていたのだが、こういう隠し球があった。「元帥様」の「革命活動」ではないこの種の長編「記録映画」は極めて異例というか、少なくとも金正恩時代では初めて。一応、記念撮影シーンで「元帥様」は登場するのだが。
朝中関係重視の姿勢が感じられる。追って、動画に字幕をつけてYouTubeにアップロードする予定。