文在寅、国連演説:拍手をする北朝鮮代表 (2018年9月26日)
26日(現地時間)、文在寅が国連総会で行った演説から、主に北朝鮮問題に関する部分は以下。
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文在寅:
過去1年間、朝鮮半島では奇跡のようなことが起こりました。歴史上初めて、北朝鮮の指導者が軍事分界線を越えて板門店にやって来ました。
シンガポールのセントーサ島では、歴史的な朝米首脳会談が開催されました。金正恩委員長と私は、戦争の影を消し、平和と繁栄の時代を誓いました。
朝米会談では、朝鮮半島の完全な非核化と敵対関係清算、恒久的な平和体制構築の努力をすることで合意しました。
トランプ大統領と金正恩委員長は、平和を願う世界の人々に感動と希望を与えました。北朝鮮は、国際社会が見守る中でプンゲリ核実験場を廃棄し、米国と韓国は大規模軍事訓練を中断し、信頼を構築しました。
朝鮮半島と朝米関係で、新たな時代を作っているトランプ大統領と金正恩委員長の勇気と決断に敬意と感謝を表します。
先週私は、平壌で金正恩委員長と3回目の会談をし、朝鮮半島を核兵器と核の脅威がない平和の地とすることを再び合意しました。金委員長は、できるだけ早い時期に非核化を終え、経済発展に集中したいという希望を明らかにしました。また、非核化を迅速に進めるために、まず、トンチャンリ・エンジン実験場とミサイル発射場を国際社会の参観の下で、永久に廃棄することを確約しました。さらに、朝米首脳会談の合意精神に従い、米国が相応の措置を取るならば、寧辺核施設の永久廃棄を含む追加的非核化措置を継続して取っていく準備があるとはっきりと明言しました。
朝鮮半島は65年間、停戦状態です。戦争終息はとても切実です。平和体制に向かうためには必ず経なければならない過程です。今後、非核化のための果敢な措置が関連国間で実行され、終戦宣言に繋がることを期待しています。こんなことが伴っても、韓国、北朝鮮、米国は、首脳の相互信頼を土台として一歩ずつ平和へと近づいていくでしょう。
こうした劇的な変化は、平和を願う世界の人々の支持と応援のお陰です。特に国連は、北朝鮮に平和へと向かう勇気を与えました。国連の役割に感謝を表します。
しかし、まだ始まりです。完全な非核化と恒久的な平和へと向かう旅程での国連加盟国の持続的な支持と協力をお願いします。
韓国は、国連が採択した決議を遵守しながら、北朝鮮が国際社会の一員として、共に歩めるよう、最善を尽くします。
議長、昨年冬、江原道の平昌で朝鮮半島の序幕が開きました。2017年11月、国連総会が採択したオリンピック規定決議が貴重な結実を結ぶ瞬間でした。グテーレス事務総長と世界各国の首脳が、北朝鮮選手団の参加を祝賀してくれました。朝鮮半島の和合と平和を祈願してくれました。世界は平和の新たな歴史を予感できました。平昌冬期オリンピックに北朝鮮が参加できるよう、道を開いてくれたIOCのバッハ委員長の指導力と貢献に再び感謝いたします。
平昌冬期オリンピックが終わった1ヶ月ほど後、金正恩委員長と私は、板門店で初めて会いました。国連は板門店宣言を歓迎し、積極的に支持してくれました。2回目の南北会談と朝米首脳会談、今回の平壌会談まで、持続的に続く会談の強固な力となりました。
私は、72回国連総会で完全で持続可能な平和を達成するために、北朝鮮が自ら平和を選択することを願っていると明らかにしました。国連はもちろんのこと、世界構成国全ての願いでもありました。北朝鮮は、我々の願いと要求に応じました。今年1月1日、金正恩委員長の新年の辞で、朝鮮半島情勢の方向を変えました。北朝鮮の平昌冬期オリンピック参加と代表団派遣は、平和の門戸を開く決定的な契機となりました。
北朝鮮は4月20日、核開発路線を正式に終了し、経済発展のために全ての努力を傾注してきました。政権樹立70周年を迎える9月9日には、核能力を誇示する代わりに、平和と繁栄の意志を明らかにしました。北朝鮮は、長い孤立から自ら抜け出し、再び世界の前に立ちました。
今、国際社会が北朝鮮の新たな選択と努力に応じる番です。金正恩委員長の非核化の決断が、正しい判断であることを確認してやらなければなりません。北朝鮮が恒久的で強固な平和の道を継続して進めるよう、導いてやらなければなりません。
国連の役割が重要です。国連事務局は、国際会議に北朝鮮官僚を招請するなど、対話と包容の努力を持続してきました。国連は、誰も取り残さないと宣言しています。私は、持続可能な発展という国連の夢が、朝鮮半島で実現されることを心より願っています。私は、国際社会が道を開いてくれるなら、北朝鮮が平和と繁栄に向かう歩みを止めることはないと確信しています。韓国は北朝鮮をその道に導くために、あらゆる努力をします。国連が、声援と智慧を惜しむことなく分けてくれることを願っています。
議長、朝鮮半島の非核化と平和定着過程は、東北アジアの平和と協力秩序を作っていく過程でもあります。
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(ボールド、筆者)
文在寅演説終了後、拍手をする北朝鮮代表。

Source: UN Web TV, 2018/09/26
2017年、国連総会での文在寅演説を聞く北朝鮮代表。拍手もせずに退場したのか、演説終了後、北朝鮮代表は写らない。

Source: Youtube, 2017/09/27
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文在寅:
過去1年間、朝鮮半島では奇跡のようなことが起こりました。歴史上初めて、北朝鮮の指導者が軍事分界線を越えて板門店にやって来ました。
シンガポールのセントーサ島では、歴史的な朝米首脳会談が開催されました。金正恩委員長と私は、戦争の影を消し、平和と繁栄の時代を誓いました。
朝米会談では、朝鮮半島の完全な非核化と敵対関係清算、恒久的な平和体制構築の努力をすることで合意しました。
トランプ大統領と金正恩委員長は、平和を願う世界の人々に感動と希望を与えました。北朝鮮は、国際社会が見守る中でプンゲリ核実験場を廃棄し、米国と韓国は大規模軍事訓練を中断し、信頼を構築しました。
朝鮮半島と朝米関係で、新たな時代を作っているトランプ大統領と金正恩委員長の勇気と決断に敬意と感謝を表します。
先週私は、平壌で金正恩委員長と3回目の会談をし、朝鮮半島を核兵器と核の脅威がない平和の地とすることを再び合意しました。金委員長は、できるだけ早い時期に非核化を終え、経済発展に集中したいという希望を明らかにしました。また、非核化を迅速に進めるために、まず、トンチャンリ・エンジン実験場とミサイル発射場を国際社会の参観の下で、永久に廃棄することを確約しました。さらに、朝米首脳会談の合意精神に従い、米国が相応の措置を取るならば、寧辺核施設の永久廃棄を含む追加的非核化措置を継続して取っていく準備があるとはっきりと明言しました。
朝鮮半島は65年間、停戦状態です。戦争終息はとても切実です。平和体制に向かうためには必ず経なければならない過程です。今後、非核化のための果敢な措置が関連国間で実行され、終戦宣言に繋がることを期待しています。こんなことが伴っても、韓国、北朝鮮、米国は、首脳の相互信頼を土台として一歩ずつ平和へと近づいていくでしょう。
こうした劇的な変化は、平和を願う世界の人々の支持と応援のお陰です。特に国連は、北朝鮮に平和へと向かう勇気を与えました。国連の役割に感謝を表します。
しかし、まだ始まりです。完全な非核化と恒久的な平和へと向かう旅程での国連加盟国の持続的な支持と協力をお願いします。
韓国は、国連が採択した決議を遵守しながら、北朝鮮が国際社会の一員として、共に歩めるよう、最善を尽くします。
議長、昨年冬、江原道の平昌で朝鮮半島の序幕が開きました。2017年11月、国連総会が採択したオリンピック規定決議が貴重な結実を結ぶ瞬間でした。グテーレス事務総長と世界各国の首脳が、北朝鮮選手団の参加を祝賀してくれました。朝鮮半島の和合と平和を祈願してくれました。世界は平和の新たな歴史を予感できました。平昌冬期オリンピックに北朝鮮が参加できるよう、道を開いてくれたIOCのバッハ委員長の指導力と貢献に再び感謝いたします。
平昌冬期オリンピックが終わった1ヶ月ほど後、金正恩委員長と私は、板門店で初めて会いました。国連は板門店宣言を歓迎し、積極的に支持してくれました。2回目の南北会談と朝米首脳会談、今回の平壌会談まで、持続的に続く会談の強固な力となりました。
私は、72回国連総会で完全で持続可能な平和を達成するために、北朝鮮が自ら平和を選択することを願っていると明らかにしました。国連はもちろんのこと、世界構成国全ての願いでもありました。北朝鮮は、我々の願いと要求に応じました。今年1月1日、金正恩委員長の新年の辞で、朝鮮半島情勢の方向を変えました。北朝鮮の平昌冬期オリンピック参加と代表団派遣は、平和の門戸を開く決定的な契機となりました。
北朝鮮は4月20日、核開発路線を正式に終了し、経済発展のために全ての努力を傾注してきました。政権樹立70周年を迎える9月9日には、核能力を誇示する代わりに、平和と繁栄の意志を明らかにしました。北朝鮮は、長い孤立から自ら抜け出し、再び世界の前に立ちました。
今、国際社会が北朝鮮の新たな選択と努力に応じる番です。金正恩委員長の非核化の決断が、正しい判断であることを確認してやらなければなりません。北朝鮮が恒久的で強固な平和の道を継続して進めるよう、導いてやらなければなりません。
国連の役割が重要です。国連事務局は、国際会議に北朝鮮官僚を招請するなど、対話と包容の努力を持続してきました。国連は、誰も取り残さないと宣言しています。私は、持続可能な発展という国連の夢が、朝鮮半島で実現されることを心より願っています。私は、国際社会が道を開いてくれるなら、北朝鮮が平和と繁栄に向かう歩みを止めることはないと確信しています。韓国は北朝鮮をその道に導くために、あらゆる努力をします。国連が、声援と智慧を惜しむことなく分けてくれることを願っています。
議長、朝鮮半島の非核化と平和定着過程は、東北アジアの平和と協力秩序を作っていく過程でもあります。
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(ボールド、筆者)
文在寅演説終了後、拍手をする北朝鮮代表。

Source: UN Web TV, 2018/09/26
2017年、国連総会での文在寅演説を聞く北朝鮮代表。拍手もせずに退場したのか、演説終了後、北朝鮮代表は写らない。

Source: Youtube, 2017/09/27