「<録画報道>偉大な領導者金正日同志が盧武鉉大統領と会談」(2012年10月4日 「朝鮮中央TV」)
2007年10月2日~4日に盧武鉉大統領が平壌を訪問し、金正日さんと会談をした時の様子を伝える「記録映画」を「朝鮮中央TV」が放映した。
以前、金大中大統領が訪朝したときの「記録映画」についても記事を書いたが、金大中さんは空路平壌入りしたが、盧武鉉さんは陸路平壌したのだったか。記憶が定かではないが、板門店経由で陸路で平壌に向かったような気もしている(少し調べれば分かることなので、そのうちに確認しておく)。というのは、この記録映画には、平壌空港の様子は全く出てこないし、しかも盧武鉉さんを最初に出迎えたのは金永南最高人民会議常任委員会委員長である。
盧武鉉さんを出迎える金永南さん(平壌空港のようには見えないので、開城か?)
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
金正日さんは人民文化宮殿前で盧武鉉さんを出迎えた。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
この記録映画を見て思ったのは、金正日さんの盧武鉉さんに対する対応は、金大中さんの対するそれよりも冷たいということだ。やはり、反独裁闘争の過程で玄界灘に包帯にまかれて投げ込まれそうになった金大中さんと学生活動家の盧武鉉さんでは、金正日さんからの評価も違うということであろうか。
北朝鮮の要人と握手をする盧武鉉さん。金正日さんは、後方でボーッしている。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
盧武鉉夫妻への花束贈呈の場面でも、ボーッとしている金正日さん。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
この動画を見てもう一つ感じたことは、2000年6月の南北首脳会談時と比べ金正日さんの覇気がなくなり、反応が鈍そうに見えるということである。金正日さんは、盧武鉉さんと会談した10ヶ月後の2008年8月には脳梗塞で倒れるのだが、やはりこの頃から体調は余り良くなかったのかもしれない。
盧武鉉さんの宿所を訪ねた金正日さん
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
会談場にて
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
ところで、盧武鉉さんは万寿台議事堂や西海閘門で鑑賞録に署名をしている。
万寿台議事堂での署名。「人民の幸福がいずる人民主権の殿堂」と書かれている。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
西海閘門での署名。「人民は偉大だ」と書かれている。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
「人民は偉大だ」はまだしも、万寿台議事堂を「人民主権の殿堂」とは韓国大統領らしからぬ(というか、としてはあらざる)文言というか、アマチュア大統領の盧武鉉さんだから書けたのだろう。
盧武鉉さんは、平和自動車工場も訪問している。平和自動車工場の静止画や動画は初めて見た。
平和自動車総合工場
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
車体組み立ての様子。車種はフィッパラムか?
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
エンジン
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
金正恩さんは、統一教会の文鮮明さんの死去に際して花輪を贈っているが、平和自動車以外にも北朝鮮に対して相当の資金提供をしたのであろう。よく分からないのは、明らかに統一教会の信者を獲得できない北朝鮮で文鮮明さんがこうした活動を行ったのは、対韓国の宣伝のためなのか、あるいは宗教とは関係なく北朝鮮への支援と考えたためなのかである。
「労働新聞」:「경애하는 김 정 은원수님께서 고 문선명선생의 령전에 화환을 보내시였다」(花輪を贈った記事)
http://www.rodong.rep.kp/InterKo/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2012-09-08-0007&chAction=D
盧武鉉さんは、マスゲーム・アリランも観覧した(朝鮮半島右にある一番右の島は竹島(独島)か?)
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
「10.4北南共同宣言」に署名する金正日と盧武鉉
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
KBS WORLD Radio「南北共同宣言」全文(日本語訳):
http://world.kbs.co.kr/japanese/event/summit_2007/sub_02c.htm
ところで、韓国の野党、統一民主党の文在寅大統領候補が、「10.4南北共同宣言」に際して開催された討論会で、「韓半島(朝鮮半島)平和構想」なるものを発表した。基本的には、金大中・盧武鉉時代の太陽政策を踏襲する内容であるが、盧武鉉政権と異なる点は、韓国が単独で太陽政策を実施するのではなく、米中と調整をした上でということである。ただし、6者会談の枠組みの中で日朝関係改善も考えているようであるが、日本との調整については述べていない。それどころか、基本的に北朝鮮問題と関連のない竹島問題についても言及しており、大統領選挙に向けた国民向けパフォーマンスの側面も強い。ともあれ、北朝鮮を米中韓の経済関係に巻き込みつつ、核問題を徐々に解決しようという考えて方は正しいと思う。米大統領選の結果を見なければ分からないが、2.29米朝合意にもその精神は盛り込まれていたはずなので、米次期政権がそれを踏襲するのであれば、米国との調整はそんなに難しくないと思う。
文在寅候補のHP:「[ 동행취재 24시 / 25] 다시 살아난 10.4」(竹島問題に触れた部分がある)
http://www.moonjaein.com/with/299277
野党系のウェブニュース「民衆の声」:「문재인, ‘한반도 평화구상’ 통한 북핵 해법 제시
비핵화-평화체제 포괄적 접근 강조...2014년 ‘6개국 정상선언’ 로드맵」(日朝国交回復について触れている)
http://www.vop.co.kr/A00000546730.html
一方、与党セヌリ党候補の朴槿惠候補が北朝鮮問題についてどのような見解を持っているのかきちんと調べていないが、北朝鮮は彼女の西海上のNLL(北方限界線)発言に強く反発している。彼女が父・朴正煕が実行した5.16軍事クーデターについて謝罪した際にも北朝鮮は、彼女の名前を挙げて非難したが、NLL発言ではそのトーンを強めている。それが端的に分かるのは、5.16関連の反発報道の中では彼女を呼び捨てにしているだけであるが、NLL関連反発報道では、「박근혜년(朴槿惠ニョン)」と「ニョン」という女性に対する蔑称をつけている。男性に対する蔑称「놈(ノム)」はしばしば北朝鮮報道の中で見られるが、女性に対する蔑称「ニョン」は、私は初めて見たような気がする。もし彼女が大統領に当選し、南北関係に何らの改善が見られなければ、この「ニョン」という言葉を相当頻繁に見聞きすることになるのであろう。当面、北朝鮮にとっては文在寅候補の方が望ましいと思われるので、「ニョン」を付けるかどうかは別として、朴槿惠攻撃は強まるかもしれない。
「労働新聞」:「조국평화통일위원회 대변인대답」(5.16関連の非難)
http://www.rodong.rep.kp/InterKo/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2012-09-28-0029&chAction=D
「労働新聞」:「불법무법의 《북방한계선》고수에 매달릴수록 차례질것은 시체와 죽음뿐이다
조선민주주의인민공화국 국방위원회 정책국 대변인 기자의 질문에 대답」(NLL関連の非難)
http://www.rodong.rep.kp/InterKo/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2012-09-30-0022&chAction=D
話が随分それてしまったが、盧武鉉政権下で秘書室長だった文在寅さんは、盧武鉉さんと共に北朝鮮の記録映画にも登場しているようだ。「ようだ」というのは、本人かどうか100%確信を持てないからであるが、まず間違えないと思う。
文在寅さんらしき人(左端)
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
金正日さんと握手する文在寅さんらしき人(セヌリ党からは「金正日に深々と頭を下げていると」反文在寅キャンペーンに利用されそうな場面)。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
韓国政治はあまり真面目に勉強していないので多くは語れないが、今度の選挙、何か1987年の韓国大統領選挙と何となく様相が似ているような気がしてならない。というのは、87年の選挙では軍事政権継続か文民政権誕生かということが大きな争点となり、軍人出身の盧泰愚候補と文民出身の金大中、金泳三、金鍾泌候補が争った。結局、文民系の三候補は統一候補を擁立することができず、三候補の得票を加算すれば盧泰愚候補に勝てたのにという結果を招いた。まさにこの選挙が行われたのは私が韓国にいた時期であるが、選挙結果が発表された夜は、大学街を中心に統一候補を擁立できなかったことを悔やみ罵る声があちこちで聞かれたのを今でも覚えている。そういう私も明け方まで院生の友人と酒を飲みながらこの選挙について語り合っていた。これは昔話であるが、今回も野党の文在寅候補と安哲秀候補のいずれかが統一候補になれば朴槿惠候補に勝てるのではないかと考えているが、かなり高い確率で統一候補を擁立することができず、敗れるのではないだろうか、と予測している。前述したように、韓国政治は真面目に勉強していないので、たいした根拠もないのだが。
以前、金大中大統領が訪朝したときの「記録映画」についても記事を書いたが、金大中さんは空路平壌入りしたが、盧武鉉さんは陸路平壌したのだったか。記憶が定かではないが、板門店経由で陸路で平壌に向かったような気もしている(少し調べれば分かることなので、そのうちに確認しておく)。というのは、この記録映画には、平壌空港の様子は全く出てこないし、しかも盧武鉉さんを最初に出迎えたのは金永南最高人民会議常任委員会委員長である。
盧武鉉さんを出迎える金永南さん(平壌空港のようには見えないので、開城か?)
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
金正日さんは人民文化宮殿前で盧武鉉さんを出迎えた。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
この記録映画を見て思ったのは、金正日さんの盧武鉉さんに対する対応は、金大中さんの対するそれよりも冷たいということだ。やはり、反独裁闘争の過程で玄界灘に包帯にまかれて投げ込まれそうになった金大中さんと学生活動家の盧武鉉さんでは、金正日さんからの評価も違うということであろうか。
北朝鮮の要人と握手をする盧武鉉さん。金正日さんは、後方でボーッしている。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
盧武鉉夫妻への花束贈呈の場面でも、ボーッとしている金正日さん。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
この動画を見てもう一つ感じたことは、2000年6月の南北首脳会談時と比べ金正日さんの覇気がなくなり、反応が鈍そうに見えるということである。金正日さんは、盧武鉉さんと会談した10ヶ月後の2008年8月には脳梗塞で倒れるのだが、やはりこの頃から体調は余り良くなかったのかもしれない。
盧武鉉さんの宿所を訪ねた金正日さん
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
会談場にて
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
ところで、盧武鉉さんは万寿台議事堂や西海閘門で鑑賞録に署名をしている。
万寿台議事堂での署名。「人民の幸福がいずる人民主権の殿堂」と書かれている。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
西海閘門での署名。「人民は偉大だ」と書かれている。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
「人民は偉大だ」はまだしも、万寿台議事堂を「人民主権の殿堂」とは韓国大統領らしからぬ(というか、としてはあらざる)文言というか、アマチュア大統領の盧武鉉さんだから書けたのだろう。
盧武鉉さんは、平和自動車工場も訪問している。平和自動車工場の静止画や動画は初めて見た。
平和自動車総合工場
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
車体組み立ての様子。車種はフィッパラムか?
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
エンジン
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
金正恩さんは、統一教会の文鮮明さんの死去に際して花輪を贈っているが、平和自動車以外にも北朝鮮に対して相当の資金提供をしたのであろう。よく分からないのは、明らかに統一教会の信者を獲得できない北朝鮮で文鮮明さんがこうした活動を行ったのは、対韓国の宣伝のためなのか、あるいは宗教とは関係なく北朝鮮への支援と考えたためなのかである。
「労働新聞」:「경애하는 김 정 은원수님께서 고 문선명선생의 령전에 화환을 보내시였다」(花輪を贈った記事)
http://www.rodong.rep.kp/InterKo/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2012-09-08-0007&chAction=D
盧武鉉さんは、マスゲーム・アリランも観覧した(朝鮮半島右にある一番右の島は竹島(独島)か?)
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
「10.4北南共同宣言」に署名する金正日と盧武鉉
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
KBS WORLD Radio「南北共同宣言」全文(日本語訳):
http://world.kbs.co.kr/japanese/event/summit_2007/sub_02c.htm
ところで、韓国の野党、統一民主党の文在寅大統領候補が、「10.4南北共同宣言」に際して開催された討論会で、「韓半島(朝鮮半島)平和構想」なるものを発表した。基本的には、金大中・盧武鉉時代の太陽政策を踏襲する内容であるが、盧武鉉政権と異なる点は、韓国が単独で太陽政策を実施するのではなく、米中と調整をした上でということである。ただし、6者会談の枠組みの中で日朝関係改善も考えているようであるが、日本との調整については述べていない。それどころか、基本的に北朝鮮問題と関連のない竹島問題についても言及しており、大統領選挙に向けた国民向けパフォーマンスの側面も強い。ともあれ、北朝鮮を米中韓の経済関係に巻き込みつつ、核問題を徐々に解決しようという考えて方は正しいと思う。米大統領選の結果を見なければ分からないが、2.29米朝合意にもその精神は盛り込まれていたはずなので、米次期政権がそれを踏襲するのであれば、米国との調整はそんなに難しくないと思う。
文在寅候補のHP:「[ 동행취재 24시 / 25] 다시 살아난 10.4」(竹島問題に触れた部分がある)
http://www.moonjaein.com/with/299277
野党系のウェブニュース「民衆の声」:「문재인, ‘한반도 평화구상’ 통한 북핵 해법 제시
비핵화-평화체제 포괄적 접근 강조...2014년 ‘6개국 정상선언’ 로드맵」(日朝国交回復について触れている)
http://www.vop.co.kr/A00000546730.html
一方、与党セヌリ党候補の朴槿惠候補が北朝鮮問題についてどのような見解を持っているのかきちんと調べていないが、北朝鮮は彼女の西海上のNLL(北方限界線)発言に強く反発している。彼女が父・朴正煕が実行した5.16軍事クーデターについて謝罪した際にも北朝鮮は、彼女の名前を挙げて非難したが、NLL発言ではそのトーンを強めている。それが端的に分かるのは、5.16関連の反発報道の中では彼女を呼び捨てにしているだけであるが、NLL関連反発報道では、「박근혜년(朴槿惠ニョン)」と「ニョン」という女性に対する蔑称をつけている。男性に対する蔑称「놈(ノム)」はしばしば北朝鮮報道の中で見られるが、女性に対する蔑称「ニョン」は、私は初めて見たような気がする。もし彼女が大統領に当選し、南北関係に何らの改善が見られなければ、この「ニョン」という言葉を相当頻繁に見聞きすることになるのであろう。当面、北朝鮮にとっては文在寅候補の方が望ましいと思われるので、「ニョン」を付けるかどうかは別として、朴槿惠攻撃は強まるかもしれない。
「労働新聞」:「조국평화통일위원회 대변인대답」(5.16関連の非難)
http://www.rodong.rep.kp/InterKo/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2012-09-28-0029&chAction=D
「労働新聞」:「불법무법의 《북방한계선》고수에 매달릴수록 차례질것은 시체와 죽음뿐이다
조선민주주의인민공화국 국방위원회 정책국 대변인 기자의 질문에 대답」(NLL関連の非難)
http://www.rodong.rep.kp/InterKo/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2012-09-30-0022&chAction=D
話が随分それてしまったが、盧武鉉政権下で秘書室長だった文在寅さんは、盧武鉉さんと共に北朝鮮の記録映画にも登場しているようだ。「ようだ」というのは、本人かどうか100%確信を持てないからであるが、まず間違えないと思う。
文在寅さんらしき人(左端)
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
金正日さんと握手する文在寅さんらしき人(セヌリ党からは「金正日に深々と頭を下げていると」反文在寅キャンペーンに利用されそうな場面)。
Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-10-04-20-y.flv
韓国政治はあまり真面目に勉強していないので多くは語れないが、今度の選挙、何か1987年の韓国大統領選挙と何となく様相が似ているような気がしてならない。というのは、87年の選挙では軍事政権継続か文民政権誕生かということが大きな争点となり、軍人出身の盧泰愚候補と文民出身の金大中、金泳三、金鍾泌候補が争った。結局、文民系の三候補は統一候補を擁立することができず、三候補の得票を加算すれば盧泰愚候補に勝てたのにという結果を招いた。まさにこの選挙が行われたのは私が韓国にいた時期であるが、選挙結果が発表された夜は、大学街を中心に統一候補を擁立できなかったことを悔やみ罵る声があちこちで聞かれたのを今でも覚えている。そういう私も明け方まで院生の友人と酒を飲みながらこの選挙について語り合っていた。これは昔話であるが、今回も野党の文在寅候補と安哲秀候補のいずれかが統一候補になれば朴槿惠候補に勝てるのではないかと考えているが、かなり高い確率で統一候補を擁立することができず、敗れるのではないだろうか、と予測している。前述したように、韓国政治は真面目に勉強していないので、たいした根拠もないのだが。