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    「朝鮮外務省スポークスマン朝日政府間予備会談が開催されたことと関連する共和国の立場を表明」(2012年9月6日 「朝鮮中央通信」)

    「朝鮮中央通信」が8月末に北京で行われた、日朝政府当局者予備会談について北朝鮮側の立場表明をした。

    조선외무성 대변인 조일정부간 예비회담이 진행된것과 관련한 공화국의 립장 표명

    それによると、予備会談は「日本人遺骨問題を円満に解決するためには、政府レベルの関与が必要であるという判断」に基づき開催され、会談では「朝日政府間の本会議と関連した双方の立場が通告され、本会談の議題、出席者のレベル、場所、時期などに関する実務的な問題が話し合われ、今後、外交経路を通じて継続的に調整することにした」としている。

    しかし、「日本政府と政界、報道機関が、本会談の議題に『拉致問題』を含ませることを我々が受け入れたとか、我々が日本人遺骨問題を通して経済的代価を望んでいるとかいっているが、全く事実ではない」とし、「事実を歪曲して我々の善意を愚弄するこのような言論欺瞞行為は、日本側が日本人遺骨問題を不純な政治目的に悪用しているのではないかという疑いを生じさせる」ので、「日朝政府間対話を続けるのに否定的な影響を与え」ないようにそうした行為は慎むべきであると主張している。

    北朝鮮のこの主張は、「遺骨返還」と「拉致」は別々に扱うべき問題であるので、敢えてそれを組み合わせようとするならば「遺骨返還」についても話し合わないという強気の姿勢表明であろう。過去記事にも書いたように、日本政府としても「拉致を含めないならば、遺骨なんかいりませんよ」とは言えないという痛いところをついてきている。しかし、この談話で使われている語調は弱く、決して対話を中断するといってはいない。また、「拉致」についても、それ自体を強く否定する「ありもしない」という北朝鮮がよく使う表現も避けている。

    北朝鮮は日本側の「遺骨も話し合いたいけども拉致も」という立場を知りながらこのような主張をしているはずだが、その裏には北朝鮮の経済を建て直すためにも、日本との関係を改善したいという強い希望が見え隠れしている。

    日本政府には、この期をうまく利用し、焦らず「拉致問題解決」を目指して欲しい。その際、「拉致を扱わなければ何もしませんよ」という正面突破を目指さず、段階的に「拉致問題解決」に向けて進めていくことを考慮すべきである。繰り返すが、「時間がない」から焦るのではなく、慎重に前進させて欲しい。今回の話し合いが決裂すれば、また時間が空虚に流れることになるからである。

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