「ホワイトハウスは北朝鮮との対話に依然として期待している」:会談後制裁解除も、リビア方式は考えていない (2018年5月16日 「REUTERS」)
16日、REUTERSによると以下。
**************
「我々は、依然として会談が開催されることに期待をしており、これまで行ってきたとおりの厳しい交渉に向けた準備を続ける」とサンダース報道官はフォックス・ニュースとのインタビューで述べた。
“We’re still hopeful that the meeting will take place and we’ll continue down that path but at the same time we’ve been prepared that these could be tough negotiations,” Sanders said in an interview with Fox News.
「大統領は、会談があるのなら、その準備が出来ている。もしそうでなければ、我々は、今も続いている最大の圧力政策を継続する」
“The president is ready if the meeting takes place. If it doesn’t, we’ll continue the maximum pressure campaign that’s been ongoing.”
サンダースは、北朝鮮のリビア・イラク方式に対する懸念を払拭し、「私はそれが議論の対象になったことを見ていないので、それが私たちが使っている方式であるという認識はない」とホワイトハウスで水曜日に記者に述べた。
Sanders played down those concerns. “I haven’t seen that as part of any discussions so I’m not aware that that’s a model that we’re using,” she told reporters at the White House on Wednesday.
REUTERS, White House: U.S. still hopeful for North Korea summit, https://www.reuters.com/article/us-northkorea-missiles-usa/white-house-u-s-still-hopeful-for-north-korea-summit-idUSKCN1IH1O3
********************
ホワイトハウスが実に早い対応をした。まず、朝米首脳会談について、米国が依然として期待していることをはっきりと表明しており、北朝鮮が何と言おうが、それに向けた「準備は続ける」とした上で、トランプについては「準備が出来ている」としている。
また、制裁については、「制裁がなければ、今も続いている最大の圧力政策を継続」としており、北朝鮮に対する一定の圧力を掛けつつ、シンガポール会談が実現し、何らかの結果を出せれば制裁解除を臭わせている。もちろん、その「結果」が何であるのかが重要であるが、「CVID (PVID)」であるとか「生物化学兵器も含む廃棄」といったような、北朝鮮が懸念する項目については言及していない。この点については評価されるべきで、初めから高い敷居を設けて会談自体を決裂させるのではなく、とにかく会談を開催してみようという意志の表れと評価される。
そして、ボルトンの主張については、「リビア・イラク方式」については、「議論の対象になっていないし、我々が使っている方式とは認識していない」としており、事実上、ボルトンが言っているのはホワイトハウスとしての考えではないことを表明している。この辺り、北朝鮮がボルトンとトランプを分けて扱ったことが功を奏したのであろう。ホワイトハウスが考える「ある方式(a model)」がどのような「方式」なのかは不明ながら、少なくとも「リビア・イラク方式」ではなく、今回の朝米首脳会談に向けて、恐らくポムペオとの間で合意されている「方式」を指しているものと思われる。
こうした動きに対し、北朝鮮は反応するのかどうか。
**************
「我々は、依然として会談が開催されることに期待をしており、これまで行ってきたとおりの厳しい交渉に向けた準備を続ける」とサンダース報道官はフォックス・ニュースとのインタビューで述べた。
“We’re still hopeful that the meeting will take place and we’ll continue down that path but at the same time we’ve been prepared that these could be tough negotiations,” Sanders said in an interview with Fox News.
「大統領は、会談があるのなら、その準備が出来ている。もしそうでなければ、我々は、今も続いている最大の圧力政策を継続する」
“The president is ready if the meeting takes place. If it doesn’t, we’ll continue the maximum pressure campaign that’s been ongoing.”
サンダースは、北朝鮮のリビア・イラク方式に対する懸念を払拭し、「私はそれが議論の対象になったことを見ていないので、それが私たちが使っている方式であるという認識はない」とホワイトハウスで水曜日に記者に述べた。
Sanders played down those concerns. “I haven’t seen that as part of any discussions so I’m not aware that that’s a model that we’re using,” she told reporters at the White House on Wednesday.
REUTERS, White House: U.S. still hopeful for North Korea summit, https://www.reuters.com/article/us-northkorea-missiles-usa/white-house-u-s-still-hopeful-for-north-korea-summit-idUSKCN1IH1O3
********************
ホワイトハウスが実に早い対応をした。まず、朝米首脳会談について、米国が依然として期待していることをはっきりと表明しており、北朝鮮が何と言おうが、それに向けた「準備は続ける」とした上で、トランプについては「準備が出来ている」としている。
また、制裁については、「制裁がなければ、今も続いている最大の圧力政策を継続」としており、北朝鮮に対する一定の圧力を掛けつつ、シンガポール会談が実現し、何らかの結果を出せれば制裁解除を臭わせている。もちろん、その「結果」が何であるのかが重要であるが、「CVID (PVID)」であるとか「生物化学兵器も含む廃棄」といったような、北朝鮮が懸念する項目については言及していない。この点については評価されるべきで、初めから高い敷居を設けて会談自体を決裂させるのではなく、とにかく会談を開催してみようという意志の表れと評価される。
そして、ボルトンの主張については、「リビア・イラク方式」については、「議論の対象になっていないし、我々が使っている方式とは認識していない」としており、事実上、ボルトンが言っているのはホワイトハウスとしての考えではないことを表明している。この辺り、北朝鮮がボルトンとトランプを分けて扱ったことが功を奏したのであろう。ホワイトハウスが考える「ある方式(a model)」がどのような「方式」なのかは不明ながら、少なくとも「リビア・イラク方式」ではなく、今回の朝米首脳会談に向けて、恐らくポムペオとの間で合意されている「方式」を指しているものと思われる。
こうした動きに対し、北朝鮮は反応するのかどうか。