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    「米国は、世論をミスリードする言動を控えるべき」:トランプは評価、「制裁と圧迫の結果」発言は非難 (2018年5月5日 「uriminzokkiri」)

    5日、uriminzokkiriに掲載された動画。「朝鮮中央TV」など、北朝鮮の対内向けメディアでは、朝米対話についてほとんど報じられていないが、対外向けメディアであるuriminzokkiriでは、朝米対話に向けた北朝鮮のオープンなメッセージを発信している。

    この動画では、「板門店宣言」をトランプが高く評価していることを伝える一方、「制裁と圧力結果」、「制裁は継続」といった発言を非難している。興味深いところは、トランプは「高く評価」しているだけで、「制裁と圧力の結果」だの、「制裁は継続」だのという発言はしておらず、そのような「雑言」は、米政府内の他の人間が言っているかの如く報じているところである。周知の通り、そうしたことを言っているのはトランプであるにもかかわらず、トランプを名指しで非難していないのは、トランプに対する配慮であろう。

    北朝鮮としては、北南関係改善の流れが「元帥様」のイニシアティブで好転し、さらに「新たな戦略的路線」を打ち出したのは、「並進路線の偉大な勝利」があってこそということを強調したいのであろう。

    色々な条件が重なるが、確かに、北南関係改善のきっかけは「元帥様」の「2018年信念の辞」からであり、韓国の大統領が進歩的な文在寅であったことも幸いし、現在に至っている。また、「並進路線」で核・ミサイル開発を急速に進め、米国に脅威を感じさせるような北朝鮮でなければ、米国は「対話」の相手などと考えず、「人権」を理由に北朝鮮を非難し続けていたであろう。その系においては、北朝鮮の主張がまったくの出鱈目であるということにはならない。

    そして、「将軍様」ではない、また異なるキャラクターを持った「元帥様」とトランプという、極めて特殊なキャラクターを持つ米国大統領がこのタイミングで存在したというのも、この流れに繋がっているのだと思う。

    北朝鮮は、「雑言」ばかり吐いていると、「我々の脅威が再生されることになる」と脅しているが、「再生」されることがないよう、良い方向に流れていって欲しいものである。「再生」の先には、朝米と周辺諸国にとって悲惨な結果が依然として存在していることを北朝鮮も肝に銘じて欲しい。

    日本語字幕付き。

    Source: uriminzokkiri, 2018/05/05

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    川口智彦

    Author:川口智彦
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    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
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