青瓦台ブリーフィング、「元帥様」のさらに凄い決定、1.核実験場廃棄を米韓の専門家とメディアに公開、2.「私は核を発射するような人間ではない」、3.平壌時間廃止しソウル時間に統一 (2018年4月29日 「聯合TVニュース」)
29日、『聯合TVニュース』が青瓦台のブリーフィングを伝えながら「元帥様」の言及について以下。
1.北部核試験場を5月に閉鎖する。
・韓国と米国の専門家、メディアを招待して閉鎖を公開する。
・使い物にならない実験場の閉鎖というが、これまでよりも大きな坑道2つが健在であり、それを閉鎖する。
・北側の準備ができ次第、閉鎖の日時を決定する。
・今後の核廃棄の検証の第1弾として評価できると青瓦台。
2.米国の拒否感
・米国は我々に対する拒否感を持っている。
・しかし、私(元帥様)と会えば、自分が核を米国や南側に向けて発射するような人物ではないことが分かるはずだ。
・米国の敵対視政策がなくなれば、核を保有しながら苦労して生きる理由はない。
・朝鮮戦争の苦痛の歴史は絶対に繰り返さない。
・武力は絶対に行使しない。
・偶発的な衝突を防止するための措置を取る。
3.平壌時間をソウル時間に一致させる
・会談場に2つの時計があり、一つはソウル時間、一つは平壌時間で、それを見て胸が痛んだ。
・我々が時間を変えたのだから、ソウル時間に戻す。
・大きな負担が伴うにもかかわらず、韓国や国際社会との協調を示すものとして、青瓦台は評価。
********
拙ブログにも書いたが、どのみち使い物にならない実験場を閉鎖するだけ、という批判をしっかりと聞いているようで、それならば、ということで、閉鎖実態を検証させると。メディアだけではなく、「米韓の専門家」にも検証させるということは、事実上、IAEAの査察受け入れを前提としていると思われる。西側の2国だけで、日本は除外されているところに注目する必要がある。
「私が核を発射するような人間ではない」という「元帥様」の発言、これも「ソウルは火の海」、「米国というと土地の塊はこの地上から消え去る」と言ってきた北朝鮮指導者、「元帥様」らしからぬ発言である。「敵対視政策がなくなれば、核不要」はこれまでも繰り返し述べてきたことだが、国家的な政策ではなく、「元帥様」のパーソナリティーを前面に出した発言は、トランプに通じるところがある。
一番驚いたのは、鳴り物入りで導入した「平壌時間」を廃止し、ソウル時間に戻すという提案である。これは実に意外。青瓦台は、「行政的負担が相当かかる」と言っているが、それは韓国的な考え方で、北朝鮮では「思想的・政治的」な負担の方が大きいはずだ。あれだけ宣伝しながら平壌時間を導入しておきながら、数年でソウル時間に戻すという決定は、いくら「元帥様」の決定であっても相当の説得力が必要となる。そもそも、「平壌時間」を導入した根本的な理由は、韓国ではなく、「日帝」にあるのだから、この部分をどのように説明するのか。今の流れでは、「元帥様」が「胸を痛めて」で北南関係は充分に説得できようが、「日帝」が強制的に変更させた時間について、北南和解を上位概念としながら説明することが出来るのかどうか。
凄いことが次々と起こっている。
平壌時間導入経緯については以下。日本語字幕付き。
Source: KCTV, 2015/08/12
1.北部核試験場を5月に閉鎖する。
・韓国と米国の専門家、メディアを招待して閉鎖を公開する。
・使い物にならない実験場の閉鎖というが、これまでよりも大きな坑道2つが健在であり、それを閉鎖する。
・北側の準備ができ次第、閉鎖の日時を決定する。
・今後の核廃棄の検証の第1弾として評価できると青瓦台。
2.米国の拒否感
・米国は我々に対する拒否感を持っている。
・しかし、私(元帥様)と会えば、自分が核を米国や南側に向けて発射するような人物ではないことが分かるはずだ。
・米国の敵対視政策がなくなれば、核を保有しながら苦労して生きる理由はない。
・朝鮮戦争の苦痛の歴史は絶対に繰り返さない。
・武力は絶対に行使しない。
・偶発的な衝突を防止するための措置を取る。
3.平壌時間をソウル時間に一致させる
・会談場に2つの時計があり、一つはソウル時間、一つは平壌時間で、それを見て胸が痛んだ。
・我々が時間を変えたのだから、ソウル時間に戻す。
・大きな負担が伴うにもかかわらず、韓国や国際社会との協調を示すものとして、青瓦台は評価。
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拙ブログにも書いたが、どのみち使い物にならない実験場を閉鎖するだけ、という批判をしっかりと聞いているようで、それならば、ということで、閉鎖実態を検証させると。メディアだけではなく、「米韓の専門家」にも検証させるということは、事実上、IAEAの査察受け入れを前提としていると思われる。西側の2国だけで、日本は除外されているところに注目する必要がある。
「私が核を発射するような人間ではない」という「元帥様」の発言、これも「ソウルは火の海」、「米国というと土地の塊はこの地上から消え去る」と言ってきた北朝鮮指導者、「元帥様」らしからぬ発言である。「敵対視政策がなくなれば、核不要」はこれまでも繰り返し述べてきたことだが、国家的な政策ではなく、「元帥様」のパーソナリティーを前面に出した発言は、トランプに通じるところがある。
一番驚いたのは、鳴り物入りで導入した「平壌時間」を廃止し、ソウル時間に戻すという提案である。これは実に意外。青瓦台は、「行政的負担が相当かかる」と言っているが、それは韓国的な考え方で、北朝鮮では「思想的・政治的」な負担の方が大きいはずだ。あれだけ宣伝しながら平壌時間を導入しておきながら、数年でソウル時間に戻すという決定は、いくら「元帥様」の決定であっても相当の説得力が必要となる。そもそも、「平壌時間」を導入した根本的な理由は、韓国ではなく、「日帝」にあるのだから、この部分をどのように説明するのか。今の流れでは、「元帥様」が「胸を痛めて」で北南関係は充分に説得できようが、「日帝」が強制的に変更させた時間について、北南和解を上位概念としながら説明することが出来るのかどうか。
凄いことが次々と起こっている。
平壌時間導入経緯については以下。日本語字幕付き。
Source: KCTV, 2015/08/12