「元帥様」中国訪問:27日の『労働新聞』は関連記事はない、列車車両は同じデザイン (2018年3月27日 「労働新聞」)
「元帥様」が乗っていると思われる特別列車については、「NNN」のカメラが撮られたとして昨夜紹介した。27日の『労働新聞』にはこのことと関連する記事は出ていない。
『聯合ニュース』は「元帥様」訪中と関連する記事を出している(内容はまだ読んでいない)。そこに『聯合ニュース』が中国のWeiboからキャプチャした写真があった。

Source: 『聯合ニュース』、「北최고위급 방중설…남북·북미 정상회담 앞둔 북중관계 주목(종합)」、http://www.yonhapnews.co.kr/politics/2018/03/26/0503000000AKR20180326182251083.HTML?template=2085
下は錦繍山太陽宮殿に展示されている「将軍様」専用列車の一部。過去の拙ブログ記事より。

「NNN」カメラ画像には、はっきりと見えるのが最後部しかなく、それには2本線があったが、このWeiboキャプチャ写真を見ると明らかに「将軍様」専用列車と同一デザインであることが分かる。
「元帥様」が乗っているとすれば、朝米首脳会談に向けた動きの中で、「中国は動く」と過去記事に書いたが、やはり動いた。中国としては、鬱陶しくても重要なカードの北朝鮮を米国に先に手を付けられたくなかったのであろう。また、「元帥様」としても、板門店南側地域(事実上の韓国)やその他の国(例えば北欧やスイス)を訪問する前に、北京に行っていけば、両党間の義理を果たしたことになるし、何よりも唯一の同盟国中国との関係を梃子に、今後のトップ会談に応じることができる。また、「中国も安保理制裁決議を堅持」と言いつつ、北朝鮮に対する経済制裁措置、特に独自制裁に関する部分での大幅な緩和をすることになろう。
27日の『労働新聞』が何も伝えていないので、今回の訪中は、昨夜書いたように「将軍様」式に列車を使ったのみならず、非公開訪中とし、後に公開するというパターンにする可能性が高い。現情勢からすれば、非公開のまま終わらせるという可能性は低いし、中国側は、この事実を公開するであろうし、上記のことと関連して、むしろ公開したいであろう。北南、朝米の首脳会談が予定されている中、一番最初に「元帥様」と会談をして、朝鮮半島非核化に向けた取り組みをしたは中国、もっと言えば、習近平であるというのは、充分に中国の宣伝になる。現情勢であれば、中国人民から北朝鮮に大盤振る舞いをしたとか、国際的な流れに逆行しているという非難を受けることもないであろう。
また、中米間の貿易摩擦が深刻化している。中国は、「対北圧迫」という米国の要求を米国による中国に対する経済制裁発動回避のカードとしても使ってきたが、米国が対中経済制裁を発動した対抗措置として、対北朝鮮「圧迫」を弱める姿勢を示すこともできる。上記のように、「国連制裁決議を堅持しつつ」と言うであろうが、やり方はいくらでもあるということを中国もそして米国もよく分かっている。その系からすると、今回の訪中が「元帥様」がその流れを読んだのか、中国側から誘ったのか、はたまた両者の利益が一致したのか、この点も一つのポイントとなる。
<追記: 2018/03/27 0856>
『聯合ニュースTV』によると、青瓦台もホワイトハウスも「元帥様」訪中については未確認と。
『聯合ニュース』は「元帥様」訪中と関連する記事を出している(内容はまだ読んでいない)。そこに『聯合ニュース』が中国のWeiboからキャプチャした写真があった。

Source: 『聯合ニュース』、「北최고위급 방중설…남북·북미 정상회담 앞둔 북중관계 주목(종합)」、http://www.yonhapnews.co.kr/politics/2018/03/26/0503000000AKR20180326182251083.HTML?template=2085
下は錦繍山太陽宮殿に展示されている「将軍様」専用列車の一部。過去の拙ブログ記事より。

「NNN」カメラ画像には、はっきりと見えるのが最後部しかなく、それには2本線があったが、このWeiboキャプチャ写真を見ると明らかに「将軍様」専用列車と同一デザインであることが分かる。
「元帥様」が乗っているとすれば、朝米首脳会談に向けた動きの中で、「中国は動く」と過去記事に書いたが、やはり動いた。中国としては、鬱陶しくても重要なカードの北朝鮮を米国に先に手を付けられたくなかったのであろう。また、「元帥様」としても、板門店南側地域(事実上の韓国)やその他の国(例えば北欧やスイス)を訪問する前に、北京に行っていけば、両党間の義理を果たしたことになるし、何よりも唯一の同盟国中国との関係を梃子に、今後のトップ会談に応じることができる。また、「中国も安保理制裁決議を堅持」と言いつつ、北朝鮮に対する経済制裁措置、特に独自制裁に関する部分での大幅な緩和をすることになろう。
27日の『労働新聞』が何も伝えていないので、今回の訪中は、昨夜書いたように「将軍様」式に列車を使ったのみならず、非公開訪中とし、後に公開するというパターンにする可能性が高い。現情勢からすれば、非公開のまま終わらせるという可能性は低いし、中国側は、この事実を公開するであろうし、上記のことと関連して、むしろ公開したいであろう。北南、朝米の首脳会談が予定されている中、一番最初に「元帥様」と会談をして、朝鮮半島非核化に向けた取り組みをしたは中国、もっと言えば、習近平であるというのは、充分に中国の宣伝になる。現情勢であれば、中国人民から北朝鮮に大盤振る舞いをしたとか、国際的な流れに逆行しているという非難を受けることもないであろう。
また、中米間の貿易摩擦が深刻化している。中国は、「対北圧迫」という米国の要求を米国による中国に対する経済制裁発動回避のカードとしても使ってきたが、米国が対中経済制裁を発動した対抗措置として、対北朝鮮「圧迫」を弱める姿勢を示すこともできる。上記のように、「国連制裁決議を堅持しつつ」と言うであろうが、やり方はいくらでもあるということを中国もそして米国もよく分かっている。その系からすると、今回の訪中が「元帥様」がその流れを読んだのか、中国側から誘ったのか、はたまた両者の利益が一致したのか、この点も一つのポイントとなる。
<追記: 2018/03/27 0856>
『聯合ニュースTV』によると、青瓦台もホワイトハウスも「元帥様」訪中については未確認と。