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    「国家政治テロ親分の醜悪な正体は決して隠せない-朝鮮中央通信社論評」(2012年7月21日 「朝鮮中央通信」)

    北朝鮮が「朝鮮中央通信論評」という形で、韓国の統一部スポークスマンの発言に反発している。論評によると「傀儡統一部のスポークスマンという者がTVに堂々と登場し、『北が騒ぐ事件は嘘であり、事実無根である』とか、『政府が表だって対応する価値がない』などという妄言を吐いた」とのことである。

    この韓国・統一部スポークスマンの談話は確認していないが、北朝鮮がいうストーリーが稚拙であることは同感する。

    今日、テレビドラマ「懲罰」の11・12部がアップロードされたので見ていた。そしたら、なんと「コサ」という言葉が出てくるではないか。ドラマの中では、米国の指示を受けて金日成特別列車爆破計画を遂行しようとする「反動一味」が、爆破計画を「コサ」と呼んでいる。「コサ」とは漢字で書くとやはり「巨事」と書くようで、訳語としては「偉業」が出てくる。で、Yahoo Koreaで「거사(コサ)」を検索したところ、出てくるのは「居士」ばかりであった。この検索結果からは、韓国で日常的に「거사(コサ)」という音を「巨事}、つまり「偉業」としては使っていないのではないだろうか。

    一方、「懲罰」の中で、実に自然に「거사(コサ)」という言葉を使っていることからすると、北朝鮮では一般的に使われている用語なのかもしれない。そのようなことからしても、金日成銅像爆破作戦を「거사(コサ)」と呼ぶのも、実に不自然である。もちろん、設定は北朝鮮の反政府組織の犯行とするためなので、作戦名も北朝鮮式にしておくという説はあり得る。

    ドラマ「懲罰」の中では、ソウルからの司令はモールスコードで送られてくる。何回かモールスコードは流れているのだが、いつもは画面に映し出される朝鮮語を読むのに忙しくて、モールスコードはよく聞いていなかった。今日は、何気なくモールスコードを聞いていたのだが、数字の組み合わせであった。日本にも「和文」という独特のモールスコードがあるように、朝鮮にも朝鮮語コード(韓国語コードはある)があるはずだが、やはり特務司令は乱数で送られるということであろうか。

    殺されてしまうのだが、南のスパイとつるんでいる飲み屋の女主人が「タミエ」という日本人であるなど、奇想天外な展開が続いている。第10回であっただろうか、植民地時代に日本人が自転車を修理した朝鮮人に修理代を払わず、「チョウセンジン」(ママ)と言いながら、殴る蹴るの暴行を加える場面がある。朝鮮人民は「チョウセンジン」という日本語が朝鮮人を卑下する言葉だと知っているのであろうか。私がいた時代の韓国ではよく知られていたが、2012年の韓国ではどうなのかわからない。

    終わりそうでなかなか終わらないドラマである。どこまで続くのだろうか。

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    川口智彦

    Author:川口智彦
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    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
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