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    トランプ:韓国国会で演説、「元帥様」を決定的にけなす、「力の時代」、米国に刃向かった国の運命、「我々の銃槍の上に平和がある」 (2017年11月8日 「KBS」)

    8日、11時半頃からトランプが韓国国会で演説した。英語のLIVEを見つけられなかったので、YouTube上でKBS World TVの韓国語通訳入り放送を聞いていた。

    トランプは、演説のほとんどの時間を北朝鮮問題に当てた。韓国については、北朝鮮と比較しながら、その発展ぶりや自由を謳歌していることを紹介する程度で、いわば、北朝鮮を批判する材料に使われていた。

    恐らく、歴代米国大統領で、これほどまで北朝鮮や「元帥様」を公然と激烈に批判した人はいないであろう。彼の口から出てきた話は、よくある脱北者情報そのもので、よくぞここまで寄せ集めて学習したものだと感心するほどだった。

    韓国語通訳が正しければ、「今の北朝鮮は、おじいさん(金日成)が築いたような楽園ではない」と言っていた。もしかすると、「目指していた」なのかもしれないが、前者だとすると、トランプは「首領様」の時代を「地上の楽園」と認めたことになる。しばらくすると、英文スクリプトが出てくるだろうから、確認したいところだ。ともあれ、ポイントは「楽園」ではなく、現在の「地獄」にあるわけだから、さして大きな問題でもない。

    トランプは「力の時代」を繰り返した。これを聞いていて、直ぐに感じたのは、北朝鮮が言っていることと同じだということである。北朝鮮は、核・ミサイル開発をする理由を今がまさに「力の時代」で、「力のない国は米帝の餌食になる」からだといつも説明している。トランプは、「核ミサイルを止めれば、北朝鮮にとってよい時代が来る」と言っているが、「力の時代」と言っているトランプの言葉など、北朝鮮が信じるはずもない。

    加えて、トランプは「米国に刃向かった国の運命を見ろ」とも言った。これも、北朝鮮がいつも例に挙げる話である。米国に刃向かう国の運命を北朝鮮はよく知っているので、北朝鮮は核・ミサイルで「力」を付ける。米国は、核・ミサイルがあろうがなかろうが、「米国に刃向かう国」は、情け容赦なく叩きつぶす。そんな米国の甘言に騙されて、核・ミサイルを放棄しようものなら、次にはトランプが演説でさんざん並べ立てた「人権」や「自由」を口実に次々と要求を出し、それに「刃向かえ」ば、力のない(核・ミサイルのない)北朝鮮はたちまち叩きつぶされる、こう思っても仕方がないトランプ演説だった。

    「元帥様」は、ライブでトランプ演説を聞いていたはずである。恐らく、早ければ今日の夕方には、これに対抗する何とか委員会か外務省の声明が出されるであろう。もしかすると、前回同様、翌日ぐらいには「元帥様」の怒りの「お言葉」が北朝鮮のメディアに大きく出るかもしれない。

    もしかするとトランプは、北朝鮮をできるだけ煽り、北朝鮮からの軍事的攻撃を誘発し、それを口実に北朝鮮を攻撃することを考えているのかもしれない。そうすれば、韓国や日本でどれだけの犠牲者が出ようが、悪いのは北朝鮮、米国は救世主という構図ができる。

    トランプは演説で、「米国の兵士は命を賭けて戦い、全ての戦争で勝利した」と通訳は言っていたようだ。もし、これが誤訳か私の聞き間違いでなければ、トランプはベトナムを意図的に外したか、知らないということになる(通訳を聞いていた限りでは、「日帝」も勝利した戦争に含まれていなかったようだが。「ファシズム」であれば含まれるが、通訳は「ナチズム」と言っているように聞こえた)。

    文在寅は、この演説を聞き、どう思ったのであろうか。

    トランプの演説は、立場が逆なだけで、基本的にはこの歌と同じ。日本語字幕付き。

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    川口智彦

    Author:川口智彦
    「크는 아바이(成長するオッサン)」

    ブログの基本用語:
    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」
    「女史」=李雪主夫人(2018.07.26より「同志」に)

    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.


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