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    北朝鮮、スナン近郊から東方にミサイル発射 (2017年9月15日 「聯合ニュース」)

    15日、ミサイル発射。安保理決議2375への対応措置か。

    襟裳岬上空を通過し、太平洋に落下。高度770km, 飛距離3700km。「火星-12」と思われるが、前回より高度と飛距離を延ばしているので、搭載燃料を増やしたか、軽量化したか。Savelsberg先生は前回の発射について「火星-12の割には、高度からして飛距離が短い」と言っていたので、恐らく今回は「火星-12」でフルの能力を発揮させた発射ではないだろうか。

    昨日の記事にも書いたが、「4つの島を沈める」と威嚇した直後の発射。

    過去記事にも書いたが、北朝鮮はこのコースで太平洋に向けたミサイル発射を常態化するであろう。「グアム包囲射撃」を予告してしまったので、南東方向への発射はグアム攻撃と米国に誤認される可能性があり避けるであろうし、今回のコースよりも北に向けて発射すればロシア領に落下する。その間には日本列島があるわけだが、陸地をできるだけ避けて飛ばすには、このコースしかないということだと思う。北朝鮮がどれほど正確に飛行コースを調整できているのかにもよるが、一番危険なのは襟裳岬ではなく、人口密集地の函館ということになる。

    予想される飛行コース。
    20170915 hw-12
    Source: Google Earth

    人口密集地という点では、落下物等があった場合、函館が最も危険である。
    20170915 hw-12 22
    Source: Google Earth

    <追記: 2017/09/15 0942>
    北朝鮮ミサイル発射:0657JST
    J-alart発信:0700JST
    北海道上空通過:0704-0706JST
    政府緊急ブリーフィング:0733JST

    Source: 『聯合ニュース』、「日, 北미사일발사 3분만 12개지역 대피경보…낙하때까지 '중계'(종합)」、http://www.yonhapnews.co.kr/international/2017/09/15/0601010000AKR20170915034000073.HTML?template=2085

    <追記: 2017/09/15 1012>
    今回の発射は、グアム島が射程距離に入っているということもポイントとなる。下の地図で緑の線が前回の「火星-12」の到達距離である2700km。赤い円周が今回の3700kmである。緑の線の先に黄色いピンを打ってあるのがグアム島である。

    20170915 guam2 hw-12
    Source: Google Earth

    <追記; 2017/09/16 0719>
    Savelsberg先生より、今回の発射の予想軌道を送っていただいた。想定では、遮熱板も含めたペイロードが500kgで、若干のロフテッド軌道での発射となっている。

    20170915 hw-12 traj_plot
    Source: Ralph Savelsberg

    Savelsberg先生には、飛距離と高度だけをお伝えして描いていただいた軌道であるが、見事に日本政府が発表した北海道上空通過時間と一致している。もう一度整理しておくと、

    発射:6時57分
    J-alart発信:7時
    北海道上空通過:7時4分~6分

    襟裳岬沖2200kmに着水したと発表されているので、上のグラフでは1500km付近が北海道上空ということになり、発射後7分~9分で通過しており、日本政府が発表した7時4分~6分に通過したという時間とほぼ一致する。

    グラフからもわかるように、日本列島上空を通過する、さらに言えば、函館上空を通過している時はまだ上昇軌道にあり、もしかするとこの辺りで切り離し等が行われているのかもしれない(追って、先生に質問してみる)。550kmを地球の大気圏とすると、一応上のグラフからは大気圏外ということになるが、上のグラフは「若干のロフテッド」という想定で描かれているので、最大限の飛距離を出す軌道で発射されれば、大気圏ギリギリぐらいの可能性はあり、切り離された部品等は燃え尽きることなく地上に落ちてくる可能性がある。

    上に書いたように、北朝鮮が選択できる飛行コースが襟裳岬上空通過コースしかないとすると、PAC3は市ヶ谷ではなく、函館に配備することが、「国民の生命と財産を守る」ことにつながるはずである。さらにいえば、北朝鮮が市ヶ谷を狙ってミサイルを発射するならば、複数の地点に向けて同時発射するはずで、どのみち「国民の生命と財産を守る」ことができないのが現実である。

    hs12_15_09_2017.jpg
    Source; Ralph Savelsberg

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