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    「火星-12」をグアム沿岸30~40kmに着弾させる現実性、別の意味で「大変賢明で熟考した上での判断」 (2017年8月17日)

    昨夜書いた「トランプの金正恩は賢明」ツイート記事の下の方に書いたように、ミサイル科学者のSaveksberg先生に「北朝鮮が計画しているようにグアム沖30~40km地点に「火星-12」を着弾させることが北朝鮮の技術的に可能か」と質問を出した。今朝見たら、返信が来ていたので紹介しておく。

    命中精度、同先生はCEPという少し複雑な概念で回答しておられるが、北朝鮮のミサイル誘導システムはScud由来のものが使われており、だとするとCEPは300km当たり1kmということになり、北朝鮮からグアムまでの距離はおよそ3400kmとなるので、CEPは10km+αぐらになるという。したがって、CEPだけからすれば、北朝鮮が計画している「30~40kmに着弾させる」ことは可能ではないかということになる。

    しかし、CEPの問題はさておき、「北朝鮮は火星-12の発射に1回しか成功していない上に(火星-14の1段目に火星-12と同じものが使われているとしても3回)、3回の失敗をしている。また、5月の発射で再突入に本当に成功したのかも確認されていない」と指摘しながら、「火星シリーズは、実戦配備可能な兵器ではない」と断定している。

    こうした大きな不確実性を内包しているにもかかわらず、「火星-12、グアム島打撃計画」は、北朝鮮がよく使う表現のように「米国と世界を震撼」させており、「戦略兵器」としての役割は充分に果たしているように思われる。

    トランプが言う「大変賢明で熟考した上での判断」とは別の意味で、発射せずとも米国を動かせるのであれば、7月の2回の「火星-14」によるデモンストレーションと今回の「グアム島打撃計画」は、「元帥様」の「大変賢明で熟考した上での判断」だと言えるのではないだろうか。

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    川口智彦

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    2021年1月11日から「総秘書同志」
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