「在留日本人、日本政府が無視している間に8人中7人死亡-特別調査委員会関係者証言」:ウァムビア青年死亡と関連づけて死亡説か? (2017年6月28日 「朝鮮新報」)
28日、『朝鮮新報』(朝鮮語電子版)に、「在留日本人、日本政府が無視している間に8人中7人死亡-特別調査委員会関係者証言」という記事が掲載された。同記事では、平壌に駐在している同新聞社の記者が、「特別調査委員会日本人遺骨分科で活動しながら残留日本人と直接会ったチョ・フィスン日本研究所上級研究員」から聞いた話として伝えている。
記事では、2014年5月のストックホルム合意後に8人の残留日本人の生存が確認されたが、「日本政府が無視している間に、7人が死亡し、現在、生存している残留日本人は1人となった」としている。
このタイミングで、『朝鮮新報』記者に北朝鮮がこのような情報をリークし、日本で報じさせたのは、ウァムビア青年の「手遅れになった死」と連関させ、生存しているとされる日本人1人を使って、日本政府を動かそうとしているように思われる。
北朝鮮から8人生存について北朝鮮側から通報があったにもかかわらず、日本政府が何もしなかった(「無視した」)のであれば、その責任は重大であるが、公開のタイミングからして、そうではない可能性が高い。
いずれにせよ、生存中とされる84歳の女性について、日本政府はきちんと説明する責任がある。
稲田発言問題などで危機に瀕している安倍政権を揺さぶるために出してきたのであれば、北朝鮮はよく計算している。1人生存を無視して放置、しばらく後で「日本が無視したので残った1人も死亡した」と北朝鮮が言い出せば、安倍政権にとってダメージにこそなれ、プラスにはならない。かといって、北朝鮮が見返りなく生存者を帰すとも考えにくいので、安倍政権にとっては難しい選択となる。さらに、本当に1人が無事日本に帰国すれば、残りの7人を助けられなかった責任が追及されることになる。
『朝鮮新報』、「잔류일본인, 일본정부가 외면하는 사이에 8명중 7명 사망 《특별조사위원회》 관계자가 증언」、http://chosonsinbo.com/2017/06/0028-3/
記事では、2014年5月のストックホルム合意後に8人の残留日本人の生存が確認されたが、「日本政府が無視している間に、7人が死亡し、現在、生存している残留日本人は1人となった」としている。
このタイミングで、『朝鮮新報』記者に北朝鮮がこのような情報をリークし、日本で報じさせたのは、ウァムビア青年の「手遅れになった死」と連関させ、生存しているとされる日本人1人を使って、日本政府を動かそうとしているように思われる。
北朝鮮から8人生存について北朝鮮側から通報があったにもかかわらず、日本政府が何もしなかった(「無視した」)のであれば、その責任は重大であるが、公開のタイミングからして、そうではない可能性が高い。
いずれにせよ、生存中とされる84歳の女性について、日本政府はきちんと説明する責任がある。
稲田発言問題などで危機に瀕している安倍政権を揺さぶるために出してきたのであれば、北朝鮮はよく計算している。1人生存を無視して放置、しばらく後で「日本が無視したので残った1人も死亡した」と北朝鮮が言い出せば、安倍政権にとってダメージにこそなれ、プラスにはならない。かといって、北朝鮮が見返りなく生存者を帰すとも考えにくいので、安倍政権にとっては難しい選択となる。さらに、本当に1人が無事日本に帰国すれば、残りの7人を助けられなかった責任が追及されることになる。
『朝鮮新報』、「잔류일본인, 일본정부가 외면하는 사이에 8명중 7명 사망 《특별조사위원회》 관계자가 증언」、http://chosonsinbo.com/2017/06/0028-3/