「<画報>人気がある大同江ビール」 (2017年6月9日 「uriminzokkiri」)
<追記:2017/06/18>
17日の「朝鮮中央TV」「20時報道」を見ていたら、「大同江ビール工場」について報じていた。15年前の2002年6月17日、「将軍様」が「新たに建設された大同江ビール工場を訪れ・・・第1にも、第2にも、ビールの質を高めることが基本だ」と述べたという。
「人民にビールをたくさん供給しながらも、味を良くしなければなりません。金正日」と書かれた掲示板。

Source: KCTV, 2017/06/17
画報がuriminzokkiriで紹介されたのは、「将軍様」の「現地指導」の日と関連していたようだ。
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9日、uriminzokkiriに「<画報>人気がある大同江ビール」電子版が掲載された。この画報は、2016年に「平壌出版社」から出版されたものを電子化したもののようである。以下、全ページを写真とともに紹介していく。
表紙

pp.2-3

訳文:
ビールは、適当な量の栄養摂取と共に消化を促進し、利尿作用をしながら気分を壮快にしてくれる良い清涼飲料の一つである。
共和国には、大同江ビール、平壌ビール、ポンハク・ビールをはじめとし、各種ビールがある。
こうした各種のビールの中で、断然トップを占めているのが大同江ビールである。
最近、大同江ビールに対する人々の人気がさらに高まっている。
白い泡が溢れるビールジョッキを傾ければ、激しく吹き上げるような爽快感が口の中に満ち溢れ、追って全身に広がる爽快さ・・・
一度それを味わった人は、他のビールは絶対に飲まないほど、大同江ビールに対する人々の好感度は高い。
共和国を訪れる外国人や海外同胞も親指を立てて好きだという大同江ビールは、世界的に広く知られており、大きな人気になっている。
米国のVOA放送は、「朝鮮で生産されている大同江ビールが、東北アジアのどのビールよりも美味しいと評判である」としながら、英国のロイター通信や英国の雑誌『エコノミスト』も、平壌で大同江ビールを飲んだことがあるビール専門家が激賞したと伝えながら、大同江ビールは、大変素晴らしいビールだと賛辞を惜しまない。ある外のビール愛好家は、多くの国でたくさん販売されているビールの味を比較してみたが、朝鮮の大同江ビールには到底及ばないと親指を立てて語った。
背中から汗が流れ落ちる真夏は過ぎても、大同江ビールは、季節に関係なく、依然として人々の人気を集めている。
pp.4-5

訳文:
大同江ビール生産は、どこで?
国内はもちろん、永い歴史を誇るどの国のビールとも堂々と張り合える最高品質の大同江ビールは、いったいどこで生産されているのか。
pp.6-7

訳文:
平壌市郊外の広い区域に現代的なビール工場が建てられている。
そこが、まさに有名な大同江ビール工場である。麦芽生産から製品包装に至るまで、最新式設備が充分に備えられた大同江ビール工場は、2002年に建設され、生産を開始した。
大同江ビール工場には、人民生活向上のためにお気遣い下さった偉大な金正日将軍様の愛民献身の導きの手が熱く染み込んでいる。
人民を天のように考えられ、人民のためならば、何も惜しんではいけないという崇高な人民観をもたれた偉大な金正日将軍様は、ベルトを締め付けて、苦難の行軍を続けて来た人民に世界で最も美味しい清涼飲料を作ってやろうと、自ら大規模ビール生産基地建設を発議され、建設過程を細心に見守って下さった。
工場が完工した後には、その名を「大同江ビール工場」と親しく命名して下さり、初めての試作品ビールができたときには、自らその味見もして下さり、原資材供給から製品の質を高めること、生産と供給体系に至るまで、細心に見守って下さった偉大な将軍様の賢明な領導があり、大同江ビール工場は、屈指のビール生産基地へと発展できた。
大同江ビール工場場では、現在、7種のビールが生産されており、麦、ホップと共に白米が主原料として利用されている。
工場では、現代的なビール生産技術と新たな品質管理方法を積極的に導入し、ビールの質を不断に高めており、ここで生産された大同江ビールは、その品質が大変良く、2008年には品質管理体系認証を、2010年502016年には、食品安全管理体系認証を受けた。
環境汚染が全くない大同江地域の地下水と有名な穀倉地帯で育った豊穣な小麦と白米、北部高山地帯のホップを主原料としている大同江ビールは、生産開始から10年しか経っていないが、国内はもちろん、永い歴史を誇るどの国のビールとも堂々と張り合えるようになった。
工場では、今日も科学的であり先進的な経営管理方法と先端技術を積極的に開発、導入し、人々の口や好みに合いながらも、健康増進に役立つより良い品種のビールを開発するために絶え間なく努力している。
1.大同江ビール工場の構内
2.出荷されてくる樽ビール
3.自動コンベアーに乗って列を作って次々と出てくる瓶ビール
4.野外原料積載場
pp.8-9

訳文:
1.大同江ビールの味と質をさらに向上させるため、研究事業を深化させている総合分析室の研究者達
2.味を通じて、ビールの品質検査を行っている。
3.瓶ビール出荷場
4.生産された生ビールは、その日に各サービス基地に供給されている。
pp.10-11

訳文:
大同江ビール 1番~7番
大同江ビール工場で生産されているビールは7種類、1番から7番までの大同江ビールの味と香り、そして色などには、全てそれぞれの個性がある。
大同江ビール1番:原エキス1%、アルコール5%以上
100%麦芽で作ったビールで、麦芽の香りが濃く、苦い味が適当な伝統的なビールの品格を持っており、濃い味を好む消費者の好みに合うビールである。中年の消費者の人気が高い。
大同江ビール2番:原エキス11%、アルコール5.5%以上
麦70%、白米30%を入れて作ったビールで、味がまろやかで澄んでいながらも、爽快感を与え、泡の性質がよい特徴を持っている基本品種のビールである。
大同江ビール3番:原エキス12%、アルコール6%以上
麦50%、白米50%を入れて作ったビールで、白米の澄んで壮快な味と麦芽の豊富でまろやかな味、比較的重い苦さが調和して兼備されており、ヨーロッパやアジアのビール品格を全て一緒に感じることができるビールである。
大同江ビール4番:原エキス10%、アルコール4.5%以上
麦30%と白米70%を入れて作ったビールで、ビール固有の味を持ちながらも、白米独特な香味と爽快で澄んだ味が良くマッチしているので、酒精と苦さの低さを求める消費者の好みに合うビールである。
大同江ビール5番:原エキス10%、アルコール4.5%以上
100%白米で作ったビールで、色が薄く、泡がよく出ながらも、白米固有の香りとホップの味が調和している特異な味を持ったビールである。老人が特に好む。
大同江ビール6番:原エキス15%、アルコール6%以上
味が濃く、豊富でありながら、強いコーヒーの香りと高い酒精、比較的重い苦さの典型的な黒ビールの品格を生かしたものなので、主に冬に消費者が好んで飲むビールである。
大同江ビール7番:原エキス10%、アルコール4.5%以上
味がまろやかで爽快ながらも、はっきろとしたチョコレートの香りとソフトな苦さで、黒ビールとしての固有の品格を持った新たな品種の黒ビールである。多くの若者に注目されている。
右ページ:
誰もが楽しむ大同江ビール
人々が好んで飲む朝鮮の名飲料、大同江ビールは、共和国のどこでも味わえ、その人気は日々高まっている。
pp.12-13

訳文:
7種のビールを提供する
共和国を訪れる外国人や海外同胞の間で通じる言葉が一つあるそうだ。
-平壌に行ったら、玉柳館の冷麺と共にキョンホン館の大同江ビールを絶対に飲んでこい。-
平壌市内各所に位置する数多くの大同江ビール店の中で、キョンホン館の大同江ビール店が特別に人気があるのはなぜだろうか。
キョンホン館・大同江ビール店は、風光明媚な普通江地区に位置する。総面積100平米に達っし、1日の収容能力は1500人にもなる。
ここを訪れたある外国人ビール愛好家によると、規模においても収容人員においても、このようなビール店は見ることができないそうだ。
しかし、キョンホン館・大同江ビール店の人気は、その規模にだけあるのではない。
ここでは、大体、1~2種類のビールだけを提供している他のビール店とは異なり、大同江ビール工場で生産された7種の各種ビールを全て味わうことができる。
大きな電球で快く天井を装飾した広いビアホールの中心には、いくつものビールサーバーが設置されており、人々は1番から7番までの大同江ビールを一度に全て味わうことができ、自分の好みに合ったビールを選んで飲むことができる。
髪の毛が白い老年層から中年層、若年層に至るまで、多様な年齢その人々でビール店はいつ見ても超満員だ。
ビール愛好家の間では「雰囲気がつまみ」とよく言う。
ビール店を埋め尽くした多くの客で盛り上がる雰囲気が、大同江ビールの味をさらに良くするのだから、キョンホン館ビール店が人気を得る秘訣中の一つが、まさにそこにあると言っても間違いではない。
昼間には主に年金を受け取った老人が多く訪れ、夕方には退勤途中の労働者、事務員で混み合うキョンホン館・大同江ビール店。
独特な7種のビールの味を一度に味わいたくて、今日もこのビール店には、多くの人々が訪れている。
右ページ:
写真下:
客に各種の質の良いビールを提供しているキョンホン館・大同江ビール店の奉仕員達
緑枠内:
常識
ビールの起源: ビールは、紀元前4000年頃、メソポタミア地方のシュメール(イラク)民族が初めて作ったという。彼らは、麦を粉砕し、パンを焼いた後、粉砕して水を入れ、自然発酵させてビールを作った。
紀元前3000年頃には、エジプトでもビールを作り、その技術がギリシャとローマにも伝えられた。15世紀以後からは、ビールを作るのにホップを使い始めた。
19世紀には、熱処理殺菌法が発見され、ビールをhカンできる期間が長くなり、酵母を培養することでビールの品質がさらに良くなり、その後、アンモニア冷凍機が発明され、ビールを工業的に作るようになった。
ビールは健康になぜ良いのか: ビールは「高級栄養群」と評価されている。ビールの主原料である麦芽には、炭水化物、タンパク質、ミネラル栄養素、人体に必要な必須元素及び有機酸(有機化合物の総称)、ビタミン、必須アミノ酸などがたくさん含まれている。ホップは、落ち着きや酢民効果を持っている。
1Lのビールには、人が一日に必要なマグネシウムの50%、リンの40%、カリウムの20%、ビタミンB6の35%、ビタミンB2の20%などが含まれている。
特に最近の研究資料によると、黒ビールの発ガン物質食性効果が非常に高いことが明らかになったという。
pp.14-15

訳文:
左ページ:
7種の大同江ビールを味わうためにやってくる人々でキョンホン館・大同江ビール店は、いつも賑わっている(上)
冷たく爽快な大同江ビールを飲みながら楽しく愉快な時間を過ごす勤労者達(下)
右ページ:
どこでも大同江ビールを提供している
平壌市内のあちこちには、大同江ビールを専門に提供する大小の清涼飲料水店と食堂がある。
大同江ビール工場から毎日出荷されている瓶ビールと生ビールは、大同江ビール供給所を通じて、制定された供給体系に従い、各所の清涼飲料店と食堂に供給される。
大同江ビールを専門に提供する基地が、各地域の住民地区ごとに、あまねく分布しているので、住民はわざわざ遠くに行かなくても、近くにあるビール店で大同江ビールを提供してもらえる。
中区域リョンファ2洞に住むユ・ボクスンおばあさんは、「私のじいさんが、大同江ビールがどれほど好きなのか、一日に1ジョッキは必ず飲みますよ。家の前にあるクリョンビール店が馴染みの店なのですが、時々、夕方出かけて受け取ってきた生ビールを家で飲むこともありますよ。」と語った。
右ページ写真:
平壌市各所には、大同江ビールを専門に提供するビール店がある。(上、下)
pp.16-17

左ページ:
それだけではない。
モランボンのモラン閣、デソン山のトンチョンホ食堂のような風光明媚な文化休息地にある清涼飲料店や食堂でも大同江ビールを提供しており、人々はここで冷たく爽快な大同江ビールを飲みながら、楽しい休息のひとときを過ごしている。
平壌基礎食品工場の労働者ベ・チョルジンは「日曜日に家族と共にモランボンへピクニックに来たが、このように景色が良いモラン閣で、僕と子供達は爽快に大同江ビールを飲み、孫達と嫁達は、茶菓子を食べてたのしんでいるのだから、どれほど良いことか」と明るく笑いながら語った。
人々が好んで飲む朝鮮の名飲料、大同江ビールは、共和国のどこでも味わえ、その人気は日々高まっている。
写真:
クリョンビール店では、冷たく爽快な大同江ビールを専門に提供している。
右ページ:
写真:客で賑わうクリョンビール店
緑囲み:
常識
ビールの泡は、どんな役割をするのか: ジョッキにビールを注ぐ時、泡の高さは全体量の5~10%程度が適当である。
ビールの泡は、ビールの炭酸ガスが飛散するのを防止するだけではなく、ビールが空気に触れて参加するのを抑制する蓋のような役割をする。また、冷たく壮快な味とプチプチ感を提供している。唇に触れるときには、特有のソフトな感触も感じさせる。したがって、泡が消える前にビールを飲むのが良い。
ビールの4大原料: ビールの4大原料は、水、酵素、ホップ、酵母である。この原料が、どのように配合され、混ぜられるのかで、味と香りは千間万別となる。
季節にあったビール温度: 無条件冷たければビールが美味しいということではない。
ビールは、温度が高ければ苦みを強く感じさせ、だからといって、冷たすぎると泡が出ず、本来の味を感じにくい。
ビールを飲むための最も適当な温度は、夏には大体6~8度、冬には10~12度、春秋には8~10度である。
pp.18-19

左ページ:
モラン閣(右)と万寿台清涼飲料店(下)で大同江ビールを飲みながら、楽しいひとときを過ごしている勤労者達
右ページ:
「元山国際親善王空祝典-2016」に参加した外国人が、大同江ビールを飲みながら愉快な時間を過ごしている。(上、下)
pp.20-21

成功裏に開催された平壌大同江ビール祝典
朝鮮の有名な大同江ビールに対する人気は、風光明媚な大同江岸で成功裏に開催された平壌大同江ビール祝典を契機にさらに高まった。
pp.22-23

左ページ:
奉仕者達の親切な奉仕は、客の爽快な気分をさらに爽快にした。
右ページ:
美しい平壌の大同江岸で、2016年8月12日から、ほぼ1ヶ月間、平壌大同江ビール祝典が成功裏に開催された。
今回の祝典には、大同江ビール工場で生産されている最高品質の麦ビール、白米ビール、黒ビールなど、各種のビールが出品された。
祝典が開催されている玉柳橋と大同江橋間の大同江岸と食堂船「大同江」号は、特色ある電球装飾と大型電光板で華麗に装われ、祝典の雰囲気をさらに高揚させた。
ビールの香りが溢れる祝典場へは、人民はもちろん、共和国に在留している外交人のお客さんと海外同胞が次々と訪れた。
三々五々集まって座り、関連した色々な常識とエピソードを話すビール愛好家達、趣がある音楽の音に合わせて鼻歌を歌う中年男性達、美しい大同江の夜景に見とれている若者達・・・
やり甲斐に満ちた一日の労働を終え、大同江ビールと共に生活の喜悦と浪漫を楽しむ彼らの姿が実に印象的だった。
清んだ青い大同江とマッチする白、青の服装で調理師達と接待員達の親切な奉仕は、客達の爽快な気分をさらに高めた。
祝典では、爽やかな大同江岸の風に当たりながら、大同江ビールを味わう人々の喜びと浪漫を高め、食堂船「大同江」号の芸術小組員達の公演舞台が展開された。
それだけではない。
珍しいビール味見大会で祝典雰囲気はさらに高調した。
ビール味見大会は、お客さんの中から希望する5~6人が自発的に出てきて、7種の大同江ビールを全て飲んだ後、提示される任意のビールの味見をして何番のビールなのかを当てる方法で行われた。
それぞれの個性がはっきりとしている大同江ビールの味を簡単に当てられるだろうと進み出たが、考えるようにはいかず、順位圏に入る人よりも、入れない人が多かった。
一方、当選した人々には、各種ジョッキのビールが贈呈された。
実に意義深く楽しい祝典の日々であった。
共和国で初めて行われた平壌大同江ビール祝典に対する期待と好奇心を抱き、祝典場を訪れた外国人と海外同胞は、美しく恍惚とした平壌の大同江岸で開催する今回のビール祝典に参加したことは、まさに大きな幸運だと激動した心情をと吐露しながら、大同江ビールこそ、どこに出しても遜色ない世界的水準であると惜しみない賛辞を送った。
朝鮮の有名な大同江ビールに対する人気は、今回の平壌大同江ビール祝典を契機にさらに高まった。
緑の部分:
常識
ビールのつまみには何が良いか: ビールには、甘い食べ物よりも淡泊な食べ物がよく合う。
ビールのつまみとしては、甘味をさけ、やや塩辛く、脂気があるコルパサ、ハム、チーズ、果物、野菜で作られたつまみが最も適合する。
pp.24-25

訳文:
1、2、共和国に在留している外国人と海外同胞も祝典場を訪れた。
3、祝典では、ビール味見大会もあった。
4、食堂船「大同江」号の芸術小組員達の公演が、祝典の雰囲気をいそっう高めた。
pp.26-27

訳文:
「平壌の名物、大同江ビールの味見し、平壌から帰りたくなくなった。酒を楽しまない人だが、ビールと親しくなれそうです。」(在オーストラリア同胞 朴キソク)
「大同江ビールの味は、素晴らしいです。私がビールを再び味見するためにここにまた来なければならないみたいです。」(ヨーロッパ議会議員、クリン・フォード)
「大同江ビールは、世界の他のビールと競争できるほど素晴らしいです。私たちは、たくさんの米国人があなた方が生産した素晴らしいビールを味わうようになる機会を持てるようになることを希望しています。」(米国AP通信社総社長 トム・ケリー)
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翻訳し始めたは良いが、想定外に時間がかかってしまった。過去記事で紹介した大同江ビール紹介動画と重複する部分もあるが、1~7番ビールの詳細など、おもしろい情報も書かれていた。記事に書かれている内容からすると2016年秋頃に出版された「画報」のようである。この時期にはまだ大同江缶ビールはなかったからなのか、写真では紹介されていない。来年も「大同江ビール祝典」が開催されるのであれば、缶ビールも登場するのであろう。
中国の朝鮮食堂で接待員ドンムに話す蘊蓄がまた増えた。
17日の「朝鮮中央TV」「20時報道」を見ていたら、「大同江ビール工場」について報じていた。15年前の2002年6月17日、「将軍様」が「新たに建設された大同江ビール工場を訪れ・・・第1にも、第2にも、ビールの質を高めることが基本だ」と述べたという。
「人民にビールをたくさん供給しながらも、味を良くしなければなりません。金正日」と書かれた掲示板。

Source: KCTV, 2017/06/17
画報がuriminzokkiriで紹介されたのは、「将軍様」の「現地指導」の日と関連していたようだ。
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9日、uriminzokkiriに「<画報>人気がある大同江ビール」電子版が掲載された。この画報は、2016年に「平壌出版社」から出版されたものを電子化したもののようである。以下、全ページを写真とともに紹介していく。
表紙

pp.2-3

訳文:
ビールは、適当な量の栄養摂取と共に消化を促進し、利尿作用をしながら気分を壮快にしてくれる良い清涼飲料の一つである。
共和国には、大同江ビール、平壌ビール、ポンハク・ビールをはじめとし、各種ビールがある。
こうした各種のビールの中で、断然トップを占めているのが大同江ビールである。
最近、大同江ビールに対する人々の人気がさらに高まっている。
白い泡が溢れるビールジョッキを傾ければ、激しく吹き上げるような爽快感が口の中に満ち溢れ、追って全身に広がる爽快さ・・・
一度それを味わった人は、他のビールは絶対に飲まないほど、大同江ビールに対する人々の好感度は高い。
共和国を訪れる外国人や海外同胞も親指を立てて好きだという大同江ビールは、世界的に広く知られており、大きな人気になっている。
米国のVOA放送は、「朝鮮で生産されている大同江ビールが、東北アジアのどのビールよりも美味しいと評判である」としながら、英国のロイター通信や英国の雑誌『エコノミスト』も、平壌で大同江ビールを飲んだことがあるビール専門家が激賞したと伝えながら、大同江ビールは、大変素晴らしいビールだと賛辞を惜しまない。ある外のビール愛好家は、多くの国でたくさん販売されているビールの味を比較してみたが、朝鮮の大同江ビールには到底及ばないと親指を立てて語った。
背中から汗が流れ落ちる真夏は過ぎても、大同江ビールは、季節に関係なく、依然として人々の人気を集めている。
pp.4-5

訳文:
大同江ビール生産は、どこで?
国内はもちろん、永い歴史を誇るどの国のビールとも堂々と張り合える最高品質の大同江ビールは、いったいどこで生産されているのか。
pp.6-7

訳文:
平壌市郊外の広い区域に現代的なビール工場が建てられている。
そこが、まさに有名な大同江ビール工場である。麦芽生産から製品包装に至るまで、最新式設備が充分に備えられた大同江ビール工場は、2002年に建設され、生産を開始した。
大同江ビール工場には、人民生活向上のためにお気遣い下さった偉大な金正日将軍様の愛民献身の導きの手が熱く染み込んでいる。
人民を天のように考えられ、人民のためならば、何も惜しんではいけないという崇高な人民観をもたれた偉大な金正日将軍様は、ベルトを締め付けて、苦難の行軍を続けて来た人民に世界で最も美味しい清涼飲料を作ってやろうと、自ら大規模ビール生産基地建設を発議され、建設過程を細心に見守って下さった。
工場が完工した後には、その名を「大同江ビール工場」と親しく命名して下さり、初めての試作品ビールができたときには、自らその味見もして下さり、原資材供給から製品の質を高めること、生産と供給体系に至るまで、細心に見守って下さった偉大な将軍様の賢明な領導があり、大同江ビール工場は、屈指のビール生産基地へと発展できた。
大同江ビール工場場では、現在、7種のビールが生産されており、麦、ホップと共に白米が主原料として利用されている。
工場では、現代的なビール生産技術と新たな品質管理方法を積極的に導入し、ビールの質を不断に高めており、ここで生産された大同江ビールは、その品質が大変良く、2008年には品質管理体系認証を、2010年502016年には、食品安全管理体系認証を受けた。
環境汚染が全くない大同江地域の地下水と有名な穀倉地帯で育った豊穣な小麦と白米、北部高山地帯のホップを主原料としている大同江ビールは、生産開始から10年しか経っていないが、国内はもちろん、永い歴史を誇るどの国のビールとも堂々と張り合えるようになった。
工場では、今日も科学的であり先進的な経営管理方法と先端技術を積極的に開発、導入し、人々の口や好みに合いながらも、健康増進に役立つより良い品種のビールを開発するために絶え間なく努力している。
1.大同江ビール工場の構内
2.出荷されてくる樽ビール
3.自動コンベアーに乗って列を作って次々と出てくる瓶ビール
4.野外原料積載場
pp.8-9

訳文:
1.大同江ビールの味と質をさらに向上させるため、研究事業を深化させている総合分析室の研究者達
2.味を通じて、ビールの品質検査を行っている。
3.瓶ビール出荷場
4.生産された生ビールは、その日に各サービス基地に供給されている。
pp.10-11

訳文:
大同江ビール 1番~7番
大同江ビール工場で生産されているビールは7種類、1番から7番までの大同江ビールの味と香り、そして色などには、全てそれぞれの個性がある。
大同江ビール1番:原エキス1%、アルコール5%以上
100%麦芽で作ったビールで、麦芽の香りが濃く、苦い味が適当な伝統的なビールの品格を持っており、濃い味を好む消費者の好みに合うビールである。中年の消費者の人気が高い。
大同江ビール2番:原エキス11%、アルコール5.5%以上
麦70%、白米30%を入れて作ったビールで、味がまろやかで澄んでいながらも、爽快感を与え、泡の性質がよい特徴を持っている基本品種のビールである。
大同江ビール3番:原エキス12%、アルコール6%以上
麦50%、白米50%を入れて作ったビールで、白米の澄んで壮快な味と麦芽の豊富でまろやかな味、比較的重い苦さが調和して兼備されており、ヨーロッパやアジアのビール品格を全て一緒に感じることができるビールである。
大同江ビール4番:原エキス10%、アルコール4.5%以上
麦30%と白米70%を入れて作ったビールで、ビール固有の味を持ちながらも、白米独特な香味と爽快で澄んだ味が良くマッチしているので、酒精と苦さの低さを求める消費者の好みに合うビールである。
大同江ビール5番:原エキス10%、アルコール4.5%以上
100%白米で作ったビールで、色が薄く、泡がよく出ながらも、白米固有の香りとホップの味が調和している特異な味を持ったビールである。老人が特に好む。
大同江ビール6番:原エキス15%、アルコール6%以上
味が濃く、豊富でありながら、強いコーヒーの香りと高い酒精、比較的重い苦さの典型的な黒ビールの品格を生かしたものなので、主に冬に消費者が好んで飲むビールである。
大同江ビール7番:原エキス10%、アルコール4.5%以上
味がまろやかで爽快ながらも、はっきろとしたチョコレートの香りとソフトな苦さで、黒ビールとしての固有の品格を持った新たな品種の黒ビールである。多くの若者に注目されている。
右ページ:
誰もが楽しむ大同江ビール
人々が好んで飲む朝鮮の名飲料、大同江ビールは、共和国のどこでも味わえ、その人気は日々高まっている。
pp.12-13

訳文:
7種のビールを提供する
共和国を訪れる外国人や海外同胞の間で通じる言葉が一つあるそうだ。
-平壌に行ったら、玉柳館の冷麺と共にキョンホン館の大同江ビールを絶対に飲んでこい。-
平壌市内各所に位置する数多くの大同江ビール店の中で、キョンホン館の大同江ビール店が特別に人気があるのはなぜだろうか。
キョンホン館・大同江ビール店は、風光明媚な普通江地区に位置する。総面積100平米に達っし、1日の収容能力は1500人にもなる。
ここを訪れたある外国人ビール愛好家によると、規模においても収容人員においても、このようなビール店は見ることができないそうだ。
しかし、キョンホン館・大同江ビール店の人気は、その規模にだけあるのではない。
ここでは、大体、1~2種類のビールだけを提供している他のビール店とは異なり、大同江ビール工場で生産された7種の各種ビールを全て味わうことができる。
大きな電球で快く天井を装飾した広いビアホールの中心には、いくつものビールサーバーが設置されており、人々は1番から7番までの大同江ビールを一度に全て味わうことができ、自分の好みに合ったビールを選んで飲むことができる。
髪の毛が白い老年層から中年層、若年層に至るまで、多様な年齢その人々でビール店はいつ見ても超満員だ。
ビール愛好家の間では「雰囲気がつまみ」とよく言う。
ビール店を埋め尽くした多くの客で盛り上がる雰囲気が、大同江ビールの味をさらに良くするのだから、キョンホン館ビール店が人気を得る秘訣中の一つが、まさにそこにあると言っても間違いではない。
昼間には主に年金を受け取った老人が多く訪れ、夕方には退勤途中の労働者、事務員で混み合うキョンホン館・大同江ビール店。
独特な7種のビールの味を一度に味わいたくて、今日もこのビール店には、多くの人々が訪れている。
右ページ:
写真下:
客に各種の質の良いビールを提供しているキョンホン館・大同江ビール店の奉仕員達
緑枠内:
常識
ビールの起源: ビールは、紀元前4000年頃、メソポタミア地方のシュメール(イラク)民族が初めて作ったという。彼らは、麦を粉砕し、パンを焼いた後、粉砕して水を入れ、自然発酵させてビールを作った。
紀元前3000年頃には、エジプトでもビールを作り、その技術がギリシャとローマにも伝えられた。15世紀以後からは、ビールを作るのにホップを使い始めた。
19世紀には、熱処理殺菌法が発見され、ビールをhカンできる期間が長くなり、酵母を培養することでビールの品質がさらに良くなり、その後、アンモニア冷凍機が発明され、ビールを工業的に作るようになった。
ビールは健康になぜ良いのか: ビールは「高級栄養群」と評価されている。ビールの主原料である麦芽には、炭水化物、タンパク質、ミネラル栄養素、人体に必要な必須元素及び有機酸(有機化合物の総称)、ビタミン、必須アミノ酸などがたくさん含まれている。ホップは、落ち着きや酢民効果を持っている。
1Lのビールには、人が一日に必要なマグネシウムの50%、リンの40%、カリウムの20%、ビタミンB6の35%、ビタミンB2の20%などが含まれている。
特に最近の研究資料によると、黒ビールの発ガン物質食性効果が非常に高いことが明らかになったという。
pp.14-15

訳文:
左ページ:
7種の大同江ビールを味わうためにやってくる人々でキョンホン館・大同江ビール店は、いつも賑わっている(上)
冷たく爽快な大同江ビールを飲みながら楽しく愉快な時間を過ごす勤労者達(下)
右ページ:
どこでも大同江ビールを提供している
平壌市内のあちこちには、大同江ビールを専門に提供する大小の清涼飲料水店と食堂がある。
大同江ビール工場から毎日出荷されている瓶ビールと生ビールは、大同江ビール供給所を通じて、制定された供給体系に従い、各所の清涼飲料店と食堂に供給される。
大同江ビールを専門に提供する基地が、各地域の住民地区ごとに、あまねく分布しているので、住民はわざわざ遠くに行かなくても、近くにあるビール店で大同江ビールを提供してもらえる。
中区域リョンファ2洞に住むユ・ボクスンおばあさんは、「私のじいさんが、大同江ビールがどれほど好きなのか、一日に1ジョッキは必ず飲みますよ。家の前にあるクリョンビール店が馴染みの店なのですが、時々、夕方出かけて受け取ってきた生ビールを家で飲むこともありますよ。」と語った。
右ページ写真:
平壌市各所には、大同江ビールを専門に提供するビール店がある。(上、下)
pp.16-17

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それだけではない。
モランボンのモラン閣、デソン山のトンチョンホ食堂のような風光明媚な文化休息地にある清涼飲料店や食堂でも大同江ビールを提供しており、人々はここで冷たく爽快な大同江ビールを飲みながら、楽しい休息のひとときを過ごしている。
平壌基礎食品工場の労働者ベ・チョルジンは「日曜日に家族と共にモランボンへピクニックに来たが、このように景色が良いモラン閣で、僕と子供達は爽快に大同江ビールを飲み、孫達と嫁達は、茶菓子を食べてたのしんでいるのだから、どれほど良いことか」と明るく笑いながら語った。
人々が好んで飲む朝鮮の名飲料、大同江ビールは、共和国のどこでも味わえ、その人気は日々高まっている。
写真:
クリョンビール店では、冷たく爽快な大同江ビールを専門に提供している。
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写真:客で賑わうクリョンビール店
緑囲み:
常識
ビールの泡は、どんな役割をするのか: ジョッキにビールを注ぐ時、泡の高さは全体量の5~10%程度が適当である。
ビールの泡は、ビールの炭酸ガスが飛散するのを防止するだけではなく、ビールが空気に触れて参加するのを抑制する蓋のような役割をする。また、冷たく壮快な味とプチプチ感を提供している。唇に触れるときには、特有のソフトな感触も感じさせる。したがって、泡が消える前にビールを飲むのが良い。
ビールの4大原料: ビールの4大原料は、水、酵素、ホップ、酵母である。この原料が、どのように配合され、混ぜられるのかで、味と香りは千間万別となる。
季節にあったビール温度: 無条件冷たければビールが美味しいということではない。
ビールは、温度が高ければ苦みを強く感じさせ、だからといって、冷たすぎると泡が出ず、本来の味を感じにくい。
ビールを飲むための最も適当な温度は、夏には大体6~8度、冬には10~12度、春秋には8~10度である。
pp.18-19

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モラン閣(右)と万寿台清涼飲料店(下)で大同江ビールを飲みながら、楽しいひとときを過ごしている勤労者達
右ページ:
「元山国際親善王空祝典-2016」に参加した外国人が、大同江ビールを飲みながら愉快な時間を過ごしている。(上、下)
pp.20-21

成功裏に開催された平壌大同江ビール祝典
朝鮮の有名な大同江ビールに対する人気は、風光明媚な大同江岸で成功裏に開催された平壌大同江ビール祝典を契機にさらに高まった。
pp.22-23

左ページ:
奉仕者達の親切な奉仕は、客の爽快な気分をさらに爽快にした。
右ページ:
美しい平壌の大同江岸で、2016年8月12日から、ほぼ1ヶ月間、平壌大同江ビール祝典が成功裏に開催された。
今回の祝典には、大同江ビール工場で生産されている最高品質の麦ビール、白米ビール、黒ビールなど、各種のビールが出品された。
祝典が開催されている玉柳橋と大同江橋間の大同江岸と食堂船「大同江」号は、特色ある電球装飾と大型電光板で華麗に装われ、祝典の雰囲気をさらに高揚させた。
ビールの香りが溢れる祝典場へは、人民はもちろん、共和国に在留している外交人のお客さんと海外同胞が次々と訪れた。
三々五々集まって座り、関連した色々な常識とエピソードを話すビール愛好家達、趣がある音楽の音に合わせて鼻歌を歌う中年男性達、美しい大同江の夜景に見とれている若者達・・・
やり甲斐に満ちた一日の労働を終え、大同江ビールと共に生活の喜悦と浪漫を楽しむ彼らの姿が実に印象的だった。
清んだ青い大同江とマッチする白、青の服装で調理師達と接待員達の親切な奉仕は、客達の爽快な気分をさらに高めた。
祝典では、爽やかな大同江岸の風に当たりながら、大同江ビールを味わう人々の喜びと浪漫を高め、食堂船「大同江」号の芸術小組員達の公演舞台が展開された。
それだけではない。
珍しいビール味見大会で祝典雰囲気はさらに高調した。
ビール味見大会は、お客さんの中から希望する5~6人が自発的に出てきて、7種の大同江ビールを全て飲んだ後、提示される任意のビールの味見をして何番のビールなのかを当てる方法で行われた。
それぞれの個性がはっきりとしている大同江ビールの味を簡単に当てられるだろうと進み出たが、考えるようにはいかず、順位圏に入る人よりも、入れない人が多かった。
一方、当選した人々には、各種ジョッキのビールが贈呈された。
実に意義深く楽しい祝典の日々であった。
共和国で初めて行われた平壌大同江ビール祝典に対する期待と好奇心を抱き、祝典場を訪れた外国人と海外同胞は、美しく恍惚とした平壌の大同江岸で開催する今回のビール祝典に参加したことは、まさに大きな幸運だと激動した心情をと吐露しながら、大同江ビールこそ、どこに出しても遜色ない世界的水準であると惜しみない賛辞を送った。
朝鮮の有名な大同江ビールに対する人気は、今回の平壌大同江ビール祝典を契機にさらに高まった。
緑の部分:
常識
ビールのつまみには何が良いか: ビールには、甘い食べ物よりも淡泊な食べ物がよく合う。
ビールのつまみとしては、甘味をさけ、やや塩辛く、脂気があるコルパサ、ハム、チーズ、果物、野菜で作られたつまみが最も適合する。
pp.24-25

訳文:
1、2、共和国に在留している外国人と海外同胞も祝典場を訪れた。
3、祝典では、ビール味見大会もあった。
4、食堂船「大同江」号の芸術小組員達の公演が、祝典の雰囲気をいそっう高めた。
pp.26-27

訳文:
「平壌の名物、大同江ビールの味見し、平壌から帰りたくなくなった。酒を楽しまない人だが、ビールと親しくなれそうです。」(在オーストラリア同胞 朴キソク)
「大同江ビールの味は、素晴らしいです。私がビールを再び味見するためにここにまた来なければならないみたいです。」(ヨーロッパ議会議員、クリン・フォード)
「大同江ビールは、世界の他のビールと競争できるほど素晴らしいです。私たちは、たくさんの米国人があなた方が生産した素晴らしいビールを味わうようになる機会を持てるようになることを希望しています。」(米国AP通信社総社長 トム・ケリー)
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翻訳し始めたは良いが、想定外に時間がかかってしまった。過去記事で紹介した大同江ビール紹介動画と重複する部分もあるが、1~7番ビールの詳細など、おもしろい情報も書かれていた。記事に書かれている内容からすると2016年秋頃に出版された「画報」のようである。この時期にはまだ大同江缶ビールはなかったからなのか、写真では紹介されていない。来年も「大同江ビール祝典」が開催されるのであれば、缶ビールも登場するのであろう。
中国の朝鮮食堂で接待員ドンムに話す蘊蓄がまた増えた。