「国家核兵力強化の道に響き渡った多発的、連発的、雷鳴-地上対地上中長距離戦略弾道弾『北極星-2』型の実験発射で再び成功、金正恩同志が弾道弾実験発射を参観された」:実際の戦闘の中で、キャタピラ式移動発射車両、弾頭部のカメラ (2017年5月22日 「朝鮮中央通信」)
<追記>
日本語字幕付き。
Source: KCTV, 2017/05/22
22日、「朝鮮中央通信」に21日のミサイル発射に関する記事が掲載された。
発射されたミサイルは、「北極星-2」型とされており、「核兵器システム全般の技術的指標を最終確証し、各種の戦闘環境の中で適用可能性を十分に検討し、部隊の実戦配備しようという目的」で今回の発射実験が行われたとしている。
発射実験で、「キャタピラ式事項発射台車からの冷発射システム、弾道弾の能動区間飛行時の誘導及び安定化システム、段階分離特性、大出力固体燃料エンジンの始動及び作業特性などの信頼性と正確さが完全に確証された」としている。
ここまでは、前回の「北極星-2」の実験と大きく変わらないが、今回は「核弾頭部の分離後、中間区間操縦と末期誘導区間での全ての技術的指標が遠隔測定資料により再確認されただけではなく、弾頭部に設置された撮影機の映像資料に基づき、姿勢操縦システムの正確さもさらに明らかに検討された」としている。どうやら、弾頭部分にカメラを入れて、そこから映像を送出したということのようだ。まだ、写真は出ていないが、今後、静止画や動画が公開されることは間違いない。
もし、弾頭部分に装着したカメラで一部始終が撮影されているとすれば、そして、再突入後の様子も撮影されているのであれば、これは驚異的である。熱、振動に充分に耐えられる弾頭を製作できたことの証明になるばかりか、再突入に耐えられるガラス(あるいはその他の樹脂)を持っているということになる。そんなものがこの世にあるのかさえ疑問であるが、ともかく、どのような写真を公開してくるのかが見ものである。
「元帥様」も「弾道弾に設置した撮影機を通し実時間で受信される地球の写真をご覧になり、我々が打ち上げたロケットから地球を見下ろして撮ったものを見ると、本当に気分がよい、全世界が全て美しく見える」と語ったとしている。ロケットに取り付けられたカメラで撮影した打ち上げの映像は、「銀河-3」や「光明星-4」の発射時にも公開されているが、今回は、どこまで撮影できているのか、そこから送信される映像がどのようなものなのか、早く見たいものである。ミサイル側で指向性のあるアンテナなど使っていないはずなので、米韓の電波傍受能力次第では、ミサイルから発射される電波を受信できるのかも知れない。
また、今回は、明るい時間帯に発射しているが、これについては「弾道弾とキャタピラ式自行発射台車をはじめとした地上機材を実際の戦闘環境の中で、その適応可能性を十分に検討した」としているので、スパイ衛星から捕捉が困難な夜間に準備をし、夜明けと共に発射するのではなく、明るい時間帯に短時間で準備し、敵に捕捉される前に発射を完了することも、「充分に」可能であるという自信を持ったのであろう。この辺り、米韓と日本の監視体制がどこまでできていたのかが、問題となる。前回の「火星-12」については、少し前から発射準備が報じられており、米韓と日本も監視を続けていたはずである。今思えば、そのようなこともあり、正確な飛行距離、高度、着水時間を比較的短時間で公開できたのかもしれない。昨夜以降の日本政府の発表をきちんと確認していないが、今回は高度と着水時間については発表していないのではないだろうか。高度については、昨日の記事に書いたが、これは、韓国軍発の情報である。
「元帥様」は、「(ミサイルを)はやく大量系列生産し、人民軍戦略軍に装備しなければならない」と教示し、「核兵力の多様化、高度化をさらに完成していき、核兵力強化における戦略的課業を提示」したとしている。
静止画や動画が公開されたら、追記する。
<追記>
22日付の『労働新聞』で写真が40枚公開された。
「キャタピラ式自行発射台車」。先端部のカバーを外すと、ミサイルがある。「火星-12」は、発射台を車両から取り外して発車していたが、「北極星-2」は車両上で発射台を立て発射している。

Source: 『労働新聞』、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2017-05-22-0001_photo
「火星-12」は、液体燃料が使われており、酸化剤と別々に注入するなど、発射に時間を要するが、こちらは固体燃料なので、発射台を立て、短時間に発射できるはずである。

Source: 『労働新聞』、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2017-05-22-0001_photo
今日の「朝鮮中央TV」で動画が公開されれば見られるだろうが、スポッという感じでランチャーから飛び出させ、空中でロケットエンジンを点火させるというパターンだろう。SLBMにも応用できる技術だと思う。

Source: 『労働新聞』、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2017-05-22-0001_photo
「弾頭部の撮影機」で撮られたとされる写真だと思う。再突入後の映像ではなく、上昇中か再突入前に撮影したもののようにみえる。下の地形をGoogle Earthで探ってみる必要があるが、上昇中であれば黄海、最高点から下を見ているのであれば、日本海ということになる。搭載されたカメラの倍率が分からないので、確認は難しいかもしれない。

Source: 『労働新聞』、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2017-05-22-0001_photo
たくさんの雲が写っている。昨日の朝鮮半島付近の天気図と照合すると、どの辺を写しているのか分かるかもしれない。

Source: 『労働新聞』、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2017-05-22-0001_photo
ミサイルから「実時間で送られてくる映像」を見る「元帥様」

Source: 『労働新聞』、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2017-05-22-0001_photo
「大満足」の「元帥様」。

Source: 『労働新聞』、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2017-05-22-0001_photo
日本語字幕付き。
Source: KCTV, 2017/05/22
22日、「朝鮮中央通信」に21日のミサイル発射に関する記事が掲載された。
発射されたミサイルは、「北極星-2」型とされており、「核兵器システム全般の技術的指標を最終確証し、各種の戦闘環境の中で適用可能性を十分に検討し、部隊の実戦配備しようという目的」で今回の発射実験が行われたとしている。
発射実験で、「キャタピラ式事項発射台車からの冷発射システム、弾道弾の能動区間飛行時の誘導及び安定化システム、段階分離特性、大出力固体燃料エンジンの始動及び作業特性などの信頼性と正確さが完全に確証された」としている。
ここまでは、前回の「北極星-2」の実験と大きく変わらないが、今回は「核弾頭部の分離後、中間区間操縦と末期誘導区間での全ての技術的指標が遠隔測定資料により再確認されただけではなく、弾頭部に設置された撮影機の映像資料に基づき、姿勢操縦システムの正確さもさらに明らかに検討された」としている。どうやら、弾頭部分にカメラを入れて、そこから映像を送出したということのようだ。まだ、写真は出ていないが、今後、静止画や動画が公開されることは間違いない。
もし、弾頭部分に装着したカメラで一部始終が撮影されているとすれば、そして、再突入後の様子も撮影されているのであれば、これは驚異的である。熱、振動に充分に耐えられる弾頭を製作できたことの証明になるばかりか、再突入に耐えられるガラス(あるいはその他の樹脂)を持っているということになる。そんなものがこの世にあるのかさえ疑問であるが、ともかく、どのような写真を公開してくるのかが見ものである。
「元帥様」も「弾道弾に設置した撮影機を通し実時間で受信される地球の写真をご覧になり、我々が打ち上げたロケットから地球を見下ろして撮ったものを見ると、本当に気分がよい、全世界が全て美しく見える」と語ったとしている。ロケットに取り付けられたカメラで撮影した打ち上げの映像は、「銀河-3」や「光明星-4」の発射時にも公開されているが、今回は、どこまで撮影できているのか、そこから送信される映像がどのようなものなのか、早く見たいものである。ミサイル側で指向性のあるアンテナなど使っていないはずなので、米韓の電波傍受能力次第では、ミサイルから発射される電波を受信できるのかも知れない。
また、今回は、明るい時間帯に発射しているが、これについては「弾道弾とキャタピラ式自行発射台車をはじめとした地上機材を実際の戦闘環境の中で、その適応可能性を十分に検討した」としているので、スパイ衛星から捕捉が困難な夜間に準備をし、夜明けと共に発射するのではなく、明るい時間帯に短時間で準備し、敵に捕捉される前に発射を完了することも、「充分に」可能であるという自信を持ったのであろう。この辺り、米韓と日本の監視体制がどこまでできていたのかが、問題となる。前回の「火星-12」については、少し前から発射準備が報じられており、米韓と日本も監視を続けていたはずである。今思えば、そのようなこともあり、正確な飛行距離、高度、着水時間を比較的短時間で公開できたのかもしれない。昨夜以降の日本政府の発表をきちんと確認していないが、今回は高度と着水時間については発表していないのではないだろうか。高度については、昨日の記事に書いたが、これは、韓国軍発の情報である。
「元帥様」は、「(ミサイルを)はやく大量系列生産し、人民軍戦略軍に装備しなければならない」と教示し、「核兵力の多様化、高度化をさらに完成していき、核兵力強化における戦略的課業を提示」したとしている。
静止画や動画が公開されたら、追記する。
<追記>
22日付の『労働新聞』で写真が40枚公開された。
「キャタピラ式自行発射台車」。先端部のカバーを外すと、ミサイルがある。「火星-12」は、発射台を車両から取り外して発車していたが、「北極星-2」は車両上で発射台を立て発射している。

Source: 『労働新聞』、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2017-05-22-0001_photo
「火星-12」は、液体燃料が使われており、酸化剤と別々に注入するなど、発射に時間を要するが、こちらは固体燃料なので、発射台を立て、短時間に発射できるはずである。

Source: 『労働新聞』、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2017-05-22-0001_photo
今日の「朝鮮中央TV」で動画が公開されれば見られるだろうが、スポッという感じでランチャーから飛び出させ、空中でロケットエンジンを点火させるというパターンだろう。SLBMにも応用できる技術だと思う。

Source: 『労働新聞』、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2017-05-22-0001_photo
「弾頭部の撮影機」で撮られたとされる写真だと思う。再突入後の映像ではなく、上昇中か再突入前に撮影したもののようにみえる。下の地形をGoogle Earthで探ってみる必要があるが、上昇中であれば黄海、最高点から下を見ているのであれば、日本海ということになる。搭載されたカメラの倍率が分からないので、確認は難しいかもしれない。

Source: 『労働新聞』、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2017-05-22-0001_photo
たくさんの雲が写っている。昨日の朝鮮半島付近の天気図と照合すると、どの辺を写しているのか分かるかもしれない。

Source: 『労働新聞』、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2017-05-22-0001_photo
ミサイルから「実時間で送られてくる映像」を見る「元帥様」

Source: 『労働新聞』、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2017-05-22-0001_photo
「大満足」の「元帥様」。

Source: 『労働新聞』、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2017-05-22-0001_photo